「お兄さん、お兄さん」
「……ん? どうしたの、風」
俺と風は、なんの変哲もないテレビ番組をぼけーっと眺めている。休日の昼間ということもあって、いつかの再放送をしているようだった。
なんとなく見たことがあるような気もしているものの、まあいいかというようにこうして視聴し続けている。
ソファーに腰掛ける俺にもたれかかるようにしている風は、昼食のあとということもありいつも以上に眠そうだ。
ちょんちょんと頭上の宝譿を揺らしてやると「おおっ」と驚いたように声を上げるのだけれど、肌の触れている部分がなんだか温かいような気もしている。
「ずっとこうしているのも退屈ですし、せっかくですから風と遊びませんかー?」
風は退屈しのぎにそう提案をすると、どこからともなく飴の入った袋を取り出した。そして中から数本がさごそと引っ張り出すと、俺にずいっと手渡したのである。
「飴……、だよな? これをどうするんだ?」
手にした包装されている色とりどりの飴を見つめ、俺は風に対しどうすればいいのか質問をした。
「わたしは目を閉じていますから、お兄さんは飴を食べさせてください。そして正解をすれば、なにかご褒美をいただけるというのはどうでしょうかー?」
「なるほど、飴当てクイズか。いいよ、特にすることもないしやってみようか」
カーペットの上にちょこんと正座をして、風はゆっくりと目を閉じる。
俺は試しに一本の飴の包装を破り、彼女の口元へ近づけていった。
「どうかな、風。おいしい?」
ちょんちょんと棒のついた飴で唇をノックしてあげると、ちろりと赤い舌が現れる。まずはジャブといった感じに、風は飴の表面をそれでなぞった。
「んっ……、れろ……。お兄さん、これはおいしいかどうかという話ではないのですよお。でも、そうですねえ、このほんのりとした甘さは……」
きゅっと眉根を寄せて思考を巡らせる風。
その姿がかわいらしくて俺はついつい頭に手を伸ばしてしまいそうになるが、真剣に考えているようなので邪魔をするのも申し訳ない。
「えーっとお、これはあちらのお店で買ったものですねー。ほら、お兄さんとこの前訪れたときの」
「ああ、そういえばこんな飴を買っていたような。それにしても、よくわかったね」
「この飴は近場ではあそこにしか置いていませんからねー。お気に入りのものは、だいたいわかってしまうのですよ」
ふーん、と風のこだわりに相槌をうち、俺はその飴を一旦横において別のものを手にとった。
そういえば正解のご褒美はなににすればいいんだろうと少し思ったが、それは後で一緒に考えればいいだろう。
「はむっ、ちゅる……。こちらは少し柑橘系の香りがする新商品ですねえ。普段のものとは趣が違いますが、これはこれで」
最初の調子で二本、三本、と当てていき、風は上機嫌でいまも飴を舐めている。
俺は半分小動物に餌付けをしているような気分だったが、段々とそれとは別の感情が湧いてきてしまっていた。
(まずいな、少し勃ってきてしまった……。ここ何日かちょっと忙しくて、あんまりそういうことをできてなかったせいかも)
ぺろぺろと飴を舐める舌が踊るたびに、俺の脳内では「そういう」シーンに置き換えて再生されてしまう。
はっきりいって、風にいたずらをしたくて仕方がない。あのかわいい口に、飴ではなく自分自身のモノを咥えさせたいという思いが大きくふくらんでいった。
そうして決心した俺は、音を立てないよう慎重にズボンのジッパーをおろす。
幸い風は飴の鑑定をすることに夢中で、多少のことでは気づかれないだろう。
「お兄さん、聞いていらっしゃいますかー? 風は、つぎの飴がほしいのですが」
「あ、ああ、悪い。つぎの飴……だね」
つぎの飴といって俺が取り出したのは、もちろん下腹部から隆起しているペニスのことである。
目を閉じた彼女にいたずらをするということで無性に興奮してしまっており、そこはすでにガチガチに勃起してしまっていた。
こんな下らないことをしてバレてしまったとしても、風が怒ることはないだろう。でも、いまはそれでは面白くないんだ。
「お目々、しっかりと閉じておくんだよ。この飴はとびきり難しいと思うから、じっくりと楽しんでもらいたいしね」
「おおっ。お兄さんもやる気ですねー。いいですよお、どんどんかかってきちゃってください」
楽しそうにくすくすと笑う風の小さな唇。そこへ赤黒い先端を近づけ、鈴口で軽くキスをする。
「んんっ……? なんですかあ、これは。ふにっとしていて、柔らかいのですよ……?」
不思議そうに小首をかしげる風。いままでと違うのは当然だろう。
なにせこれは、「生きた」飴なのだから。
「お味もたしかめてみましょうかー。ぺろっ……、んむっ……?」
これまでの甘く落ち着くような味とは全く別のペニスの風味に、彼女はますます怪訝そうな表情を浮かべている。
俺はというと少しざらついた舌の表面で裏筋をちろちろと舐められ、ぞくりとするような快感に腰を震わせていた。
「これはなんでしょうかー、少ししょっぱいような苦いような。風が悩むような一品をお持ちとは、お兄さんはさすがなのですよお。はむっ……」
口調では悩んいるものの、風がこの状況をさっぱりわかっていないとは思えない。その証拠に、彼女の舌は徐々に移動し幹の部分をとらえていた。
「ふむふむ。ここはとっても太くて、ぷっくりとした装飾がされているのですねえ。それにしても、発熱機能のついた飴があるとは、風も驚きなのですよ」
竿に浮かんだ血管をぷにぷにと舌で刺激しつつ、風は淫靡に笑う。
彼女もいくらかペニスの匂いに興奮してきているのか、頬に赤みがさしてきているようだ。
「いい問題だろう? もっとじっくり、探るように舐めてみてほしいな」
風の美しい金色の毛髪をいじりながら、俺は挑発気味に言葉を発する。
亀頭の先には少しばかりカウパーが滲んできてしまっていて、より性臭も濃くなってきているはずだった。
「ここの窪んでいるところ、とっても味が濃くって……。んっ……、まるで舌に絡みついてくるようなのですよお」
そう言いながら、風はカリの部分を丹念に吟味している。
舌の先端を上手につかいながら愛撫をされているため、俺の性的興奮はまさにうなぎのぼりといったところだ。
「あれあれー? この飴は蜜まで入っているのですねえ。でもこんなに溢れてきてしまっているだなんて、もしかしたら不良品なのでしょうかあ? んっ……ちゅぱ……れお……。この蜜はとても独特な味がしてきますねえ。少しぴりっとするような苦味もあって、それでいてねっとりとしているといいましょうか」
溢れ出たカウパーを舌の表面ですくい、風はからからと笑う。
そうして口内で充分にその味を確認すると、今度は亀頭に吸い付いてくるのだった。
「あっ……くうっ……。風、それ……っ」
「お兄さん、どうかされたのですかー? あくまで風は、飴の味見をしているだけなのですよお?」
ちゅぱっ、ちゅぱっ、と小気味良く音を立てて、風は俺の亀頭を唾液で濡らしていく。
いきなりの強い刺激に腰が砕けてしまいそうな感覚がやってきたが、俺はこらえて彼女に話を合わせるのだった。
「そ、そうだよな。なんでもないから、そのまま続けてくれ」
「くふふー。もちろんそうさせていただくのですよー。じゅるっ、ちゅぽっ……」
上下の唇で亀頭をがっちりと固定され、グニュグニュと口内の舌で鈴口を刺激される。
これだけ熱心に奉仕されている以上先走りの液はとめどなく流れ出ているのだろうけど、風はお構いなしに吸引し続けていた。
「風……、この飴は気に入ってもらえたかな? こういうのなら、いつでも用意してあげられるけど」
「そうですねえ。おかしな気分になってしまうような不思議な飴なのですが、風はこれが大好きなのですよー。ちゅる、じゅるっ…………じゅうううぅうううううう」
亀頭をぱっくりと飲み込んだ風は、バキュームでもするかのように大きな音と一緒に吸い上げる。
その姿はあまりにもいやらしく、そして甲斐甲斐しいものでもあった。
風のねっとりとした奉仕によって、ペニスは始めた頃より太さも硬度も増している。小ぶりな風の口では限界までふくらんだ亀頭を口に含むというのは苦しいことのはずなのだろうけど、頑張ってくれている様子を見て愛しさがこみ上げていくようだった。
「――そういえば、そろそろ風にご褒美をあげないといけないな」
「ええー、もうなにかいただけるのですかあ? 風はとっても、楽しみなのですよー」
両手の指を使ってコリコリと睾丸を刺激され、俺はもう射精したくてたまらなくなっている。
風はそのことを手に取るようにわかっているのだろうか、頭を捻るようにして緩急をつけて亀頭へのフェラを行っていた。
「ああ、俺特製のとっても濃いシロップをたくさん飲ませてあげるからね。風の口のなか、とろとろにしてあげるよ」
「じゅぽっ……じゅるるる……っ! ふふっ、それは楽しみですねー。そのためにもまず、この飴がなんなのかそろそろ当ててみるべきなのかもしれませんねえ」
嬉しそうに吸い付きを激しくしつつ、風はとぼけるような口調で話している。
俺はそれに付き合ってあげられる余裕がなくなっており、せり上がってくる精液をせき止めておくので精一杯という状態だった。
「お兄さんがとっても辛そうなので、もう答えをいってしまいましょうかー。じゅぷっ……じゅぷぷっ……!」
「う、うん……。いいよ、答えてみてくれ……っ」
はあはあと荒い息がもれる。甘美な痺れはもう先端に到達する寸前で、風の口内を汚したくてたまらなくなっていた。
「はいはいー。この正解はですねえ……、じゅるっ……。お兄さんのお……、じゅるるっ」
風は明らかに、この状況を楽しんでいる。
限界まで俺のことを焦らし、特濃の精液を搾り取るつもりなのだろう。
「くふふっ、ぶるぶるって震えていますねえ。なら仕方がありません。風が食べさせられているのはあ、ちゅぷっ……大好きなお兄さんの、じゅぷっ……かちかちになった……れろ……、おちんちんさん……なのですよお」
「せ、正解だ……っ! たっぷりとご褒美、受け取ってくれ……!」
風が正解を言い当てたのと同時に、俺は寸止めしていた精液を解放した。びゅるびゅると音を立てながらそれは、風の口内を嵐のように蹂躙していくのである。
「んぷっ……!? んんぅうううううううううう……!?」
あまりの量の多さに風は閉じていた目を見開き、しかし一滴も零すものかといったように必死で亀頭に吸い付いていた。
俺の放つ精液をじゅるじゅるとすすっていく彼女の姿はあまりにも淫らであって、それにより興奮を煽られたペニスはさらにねばつく汁を吐き出していく。
「風、せっかくのご褒美なんだから零したらだめだよ? そう、ぴったり口づけて……」
「んぐっ……んぐ……、ごくっ……」
果てしなく続くように思えた射精。
だが、やがて精神の昂ぶりも収まっていき、俺は深く息をつきながら風の頭を撫でていた。
風は口の中はいまだたっぷりと精液で満たされているようであり、ああだこうだしながら悪戦苦闘して飲み下している最中である。
興奮で真っ赤に染まった頬が愛おしい。そんなきれいな肌に触れて待っていると、ようやく一息ついた様子で風は話しかけてきた。
「ふはあ……。お兄さんのとろっとろの蜜……、ものすごい量でしたが、とっても美味しかったのですよお。また、風にご褒美くださいね?」
「喜んでもらえて嬉しいよ。今度と言わずにいますぐにでも、もう一度あげたいくらいだけど」
俺は風を抱き寄せ、青臭くなった唇をちょんちょんとついばむ。
風はくすくすと小さく笑うと、軽い身体を俺に預けてきたのだった。
「この飴は、まだまだ元気そうですからねえ。でしたら、今度はこちらでいただいちゃいましょうかー」
いたずらに微笑んで、風は自分の下腹部を撫でる。当然俺もそのつもりであり、臨戦態勢を維持しているペニスで下着の上から秘部を擦った。
そこはしっとりと湿り気を帯びており、風がフェラをしながら感じてしまっていた証拠でもある。
「この遊び、やめられなくなってしまうかも」
「お兄さんとでしたら、風はいくらでもお付き合いしてあげますよお? ですから、たっぷりと楽しみましょうね」
くちゅりといやらしい音を鳴らし、俺と風の凹凸は結合をしていく。
「かわいいよ、風」
彼女の提案から始まった秘密の遊びは、結局二人してくたくたになるまで終わることはなかったのだった――。
さっくり書けてさっくり読める感じでいきたいですね。