※この作品はR-18です。

復讐の機装少女   作:長之助

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国土侵犯

 爆音が夜空に鳴り響く。IS同士の火気のぶつかり合いが、私をより集中させる。何せ多対一……下手な戦法を取れば自分がやられるし、かと言って全力を出したら目の前の女どもが死んでしまう。

 可能な限り殺さない方針なので、できれば殺さないままやっていきたい。文字通り、出来ればの話なのだが。

 

「ま……だからこそこうやって適度に手加減してるんだけど」

 

「くそっ……!? あの侵入者はどこに……!?」

 

 DIVE TO BLUE……蒼に沈むとはよく言ったものである。まぁ夜空なのだからどっちかと言うと暗闇に沈んでるんだけど、そこまで細かいこと言ってたらキリないわ。

 私は姿を隠し、ビットでの波状攻撃をひたすら続けていた。何せこの暗い夜での戦いだ、慣れてなければ……簡単に狩られてしまう。ISにも勿論暗いところでも戦えるように、暗視機能は備わっている。だが、備わっていても戦えるかどうかって言うのは別である。映像が昼と同じ光景のように見せているだけで、実際は真っ暗なのだ。ほんのコンマ01秒未満くらいのズレはある。とりあえずかなりの連続攻撃を仕掛けてやれば、大抵IS側が処理しきれなくなるだろう。

 

「とは言っても、こっちもエネルギー問題とかあるし……適度に撃ち抜いてやらないと」

 

 向こうが波状攻撃で惑わされている間に、こっちも偶に攻撃する。弱い波状攻撃の中に強力な1つの攻撃を混じらせて、無駄に警戒させて無駄に精神的に消耗させてやろう……ということである。

 と、ここまで考えてたのはいいんだけど……

 

「……! そこ!!」

 

「おっと?」

 

 何とか避けたが、何故か私が出た瞬間に狙撃された。ズレこそあるものの、私がいる位置を把握して射撃したのは明白である。探知系でもいるのだろうか? 

 とりあえず、一旦私はすぐさま潜り直す。潜り直すまでに攻撃は来なかった、どうやら連射できる装備でもないようだが……

 

「探知……IS反応を追ったって感じじゃなさそうだけど……」

 

 もしかしたら感知に長けている機体なのかもしれない。反応、そして範囲が他のISよりも高性能で……私が出た瞬間にズドンとねらい打てる……そんなISなのかも。

 

「……となると結構泥沼になりそうだなぁ……」

 

 私は潜っている間は決め手がない、代わりに潜ってればやられることは無い。向こうは私を探せない代わりに、私がどこかから姿を表した瞬間ズドンと狙い撃つことが出来る。

 やっべ、意図せずして泥沼になってしまった……向こうのエネルギー消費量が私より多かったらいいけど……いや絶対ないなぁ……向こうの数が多いのに、こっち私一人だよ? 

 

「そうなると助け呼ばないといけないか……」

 

 ただ、助けを呼ぶにしても一旦出ないといけないから……あー、くそ思いのほか詰んでるな。仕方ない……潜ったまま……近寄るか。さっきは離れてたからギリギリかわせたけど……近づいてたら、バレた瞬間避けれない可能性が遥かに高い。

 ま、それでもジリ貧にさせて負けちゃうよりかマシでしょ……カリオストロの力でエネルギー吸い取ってもいいけど……時間かかるのだけは、あんまりしたくない。ただの戦闘って訳でもないしね。

 

「……んじゃま、行きますか」

 

 そうして、私は向こうに近づくことにした。まぁ、潜ってる間私も正確な向こうの位置が把握出来ないから、最悪目の前に背中向けて出てくるなんてことになりかねないんだけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 side簪

 

「な、なんだお前は!?」

 

「……さぁ、気にしなくていいよ」

 

 打鉄を纏って、私は男性の王族たちの前に立つ。とは言っても、ISを使える王族はみんな見事に引っかかって全員あっち行っちゃったけど。それに、他の……騎士団みたいな人達に関してはただの第三世代型の量産ISであれば私の相手にならない。つまり……チェックメイトだ。

 

「な、何が目的だ……!?」

 

「そうだね……『この国を乗っ取った』って実績かな」

 

「な、なんだと……!? そんな、物のために……?」

 

「私もいらないよ? いるのは……私たちのチームのたった1人だけ」

 

 そんなことをすれば、彼女は世界の敵になる……けど敵になるのが目的。だから……私は彼女のために早くやると決めた。流石に、殺しとかになってくるとマライアと彼女が止めにはいるけど。

 

「……ばかな……そんなこと、なぜする必要が……」

 

「……テロリストになったから、らしいよ?」

 

「なんだと……?」

 

「まぁこれ以上はわかんないかな……じゃあ、死にたくなかったら……あぁいや……どう言うべきかな……」

 

 少し考えて、私は思いついた文章を口に出す。目の前にいる人物達……まぁ王族関係者の誰かなんだろうけど、興味はない。王族関係者で、なおかつ位の高い男……それだけで十分だ。

 

「『王妃と姫達』『自分たちの命』全部捨てたくなかったら、放送して? 『鬼村五十冬に乗っ取られた』って」

 

「……くっ……!」

 

「あ、自殺とかしないでよ? それに、じっくり考えるのは構わないけど……今まさに戦ってる子達が死んじゃうよ? 

 あぁ、それで足りないなら国民も追加しようか? 私のISなら、街なんてすぐに焼ける」

 

 無論、そんなことするつもりは毛頭ない。世界に喧嘩を売るって話だから何を言ってるんだと言うべきなんだけど、いきなりここを不毛な大地に変える程荒らすつもりは無い。

 

「……わかった……」

 

「賢い選択をする人は好きだよ」

 

 打鉄は解除しないが、それでも少しだけあった警戒心を私は薄れさせた。ISが使えない、男達を御するのは容易だ。正義感があれば尚のことである。

 

「じゃあ、早速通信機器の準備をさせてもらうね━━━」

 

「させるか……!」

 

 私がそう言って連絡を取ろうとすると、目の前にいた一人が私目掛けてライフルのようなものを構えて……そして発砲した。唯の銃ならISのシールドにまともなダメージは入らないだろう。

 だが、私のシールドはそ(・)の(・)一(・)撃(・)で(・)1(・)/(・)3(・)ほ(・)ど(・)減(・)ら(・)さ(・)れ(・)て(・)い(・)た(・)。

 

「……何、その武器」

 

「あ、ぐぁ……」

 

 目の前で、私に向けて発砲した男が苦しんでいた。どうやら反動で両腕がイカれたらしく、2本とも変な方向に曲がっていた。私は初見だけど、何の武器だろうか。気になった私は、その武器を拾って確認する。

 

「……IS用装備? いやでも……大きさは生身でも使えるクラス……」

 

 とは言っても反動は抑えきれなかったようで、それが怪我の要因になっているのだけど。随分と無茶な武器が作成されたものである。そりゃあ、本来ISのサポートありきで打つような代物なのに……そんなものを生身で使えばそうなるだろう。

 

「……にしても、こんな武器をよく開発してたね? ただ、こんな自爆武器をただ持ってるわけないよね? 何か、セットで使うようなものがあるんじゃないの?」

 

「ぐっ……それは……」

 

「あぁ……また使われるの面倒だから……次使おうとしたら瞬間的に壊させてもらうから」

 

「っ……専用の、パワードスーツを作っていたのだ……」

 

 なるほど、この国は男でも戦えるようにしていたということか。それがどれだけ脅威なのかは知らないけど、こんな武器を持たせるくらいなのだから、せいぜい固定砲台くらいの役にしか立たないんじゃないだろうか。

 

「……ま、今の武器がかなり面倒っていうのは……わかったかな」

 

「ぐぅ……!」

 

 少なくとも、使えないようにしておくべきか……はたまたそれも材料に使うべきか……マライア達と一旦話をした方がいいかも。とりあえず、ここは占拠したし……連絡を取るとしよう。

 

「……あぁ、もしもし━━━」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 side■■■■■

 

「……さーてと」

 

 多分、ある程度はちかづけたと思う。後は野となれ山となれ……運任せの風任せ、さっさと出て倒すとしましょうか。

 私はそれを最後に思考を切り替える。殺すつもりで、殺す気で……ISの現在使える装備と状況を頭の中で整理して、自分の中で最も有効打が高いと思われる戦法で……落とす。

 

「……っ!!」

 

「━━━ここ……!」

 

 出てくると同時に、私に銃口が向けられる。撃たれて当たれば終わり……私が負けると言うだけで、作戦が失敗した訳じゃないけれど……なるべく当たらないに越したことはない。

 

「━━━燃えろ……!」

 

 だから私も、出てきた瞬間に攻撃するつもりだった。どうしても反応はワンテンポ遅れてしまうだろうが、ならそこはもう武器を使うテンポをひとつ早めにしてしまえばいいだけの話である。それくらいしか、対処の仕様がない。

 そして、私たちの攻撃がぶつかる瞬間━━━

 

『━━━城を占拠したけど、どうする? こっち、対IS戦一般兵士用の装備が見つかったんで少し話したいんだけど』

 

 その一言が流れてくる。無論、この場では私にしか聞こえていないが……なるほど、あちらはあちらで上手いこと言ったようだ。けど、今そのタイミングでの報告は……いや、待てよ? 

 

「ぐっ……!」

 

 私の……というか、レインから盗んだISの炎の一撃が相手の一撃の起動を逸らし、何とか耐えることが出来ていた。そして私は、一気に周りを囲まれてしまったが……

 

「……へぇ、あんた達……ISと戦える装備作ってたんだ?」

 

「なっ……!? なぜ、それを……!」

 

「今、私の仲間から連絡あってさぁ……城を占拠したら、意外な反撃にあったって言うから聞いたのよ……そしたら、って事」

 

「くっ……まさか、囮だったなんて……」

 

「いやぁ……昨今IS以上の兵器は出てないけど、ISを倒すことに特化した兵器なら出せないこともないかもだねぇ?」

 

 ISの機動力と防御力、それに反応速度に攻撃力……全部に対応するのは不可能だが、それぞれに対応した兵器を作ろうとするのは……まぁ頑張ればできるだろう。『極論〇〇すればいい』を実行することになるが。

 

「ま、IS対応できる兵器の存在はまた話するとして……どうする? ここで私を倒して仲間迎えに行く?」

 

「っ……それをできる猶予は、無いのだろう」

 

「ま、そういうこと……下手にここで私とバトってたら命も時間もなくなるよ?」

 

「くっ……」

 

 姉妹たちは、そのまま着陸してISを解除する。抵抗しても無駄だってことは分かってくれたようだ。まぁ私はISを解除しないんだけど。

 

「……さて、これからこの国は私たちの国だ……と言っても何もする気は無いよ。ただ、この国は『私1人』で制圧したってことを世界全土に広めたらいいだけだから」

 

「……そんなことをして……世界を敵に回すつもりか?」

 

「敵に回すんだよ……ほら、早く城に戻った戻った」

 

「くっ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 side? 

 

 この日、世界のとある国が一日で陥落した。『元亡国機業』を名乗る一人の女性の手によって、その国が落ちたと全世界に流された。ありとあらゆる国がニュースで取り上げ……IS部隊を含めた各国のあらゆる軍隊がその日からその国に対しての救助活動を行うが尽く失敗。

 主犯の女性は、軍を壊滅させる度にこういうのだという。

 

『各国代表のISパイロット並びに、専用機持ちだけで組んだ隊でも組んでこい』

 

 そして、その言伝は……学生である織斑一夏達にも届くのであった。

五十冬の見た目

  • 黒髪ロング、胸はない
  • 黒髪で肩までの長さ、胸はない
  • 茶髪ロング、胸はない
  • 茶髪で肩までの長さ、胸はない
  • なんでもいいけど眼鏡が欲しい
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