※この作品はR-18です。

復讐の機装少女   作:長之助

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全角射撃

「はぁー……はぁー……」

 

 私の目の前で、息を荒らげる女が1人。紫色の髪を持ち、私の知っている中でも随一のスタイルの良さを誇っている女。そう、篠ノ之束が目の前で息を荒らげている。

 

「やんほろー、生きてる? 死んでてもリスタートさせるだけだけどさ……あぁこの場合精神が生きてるかどう買って聞くべきなのかな?」

 

「……は、ははは……久しぶりに話しかけてくれたと思ったら……なんの用、かな……?」

 

 おぉ、まだ精神生きてるんだ。伊達にバケモノじみてないねほんと。こいつ、ほんとに人間なのかなってくらい精神がおかしいんだね。外なる神にでも魅入られてんじゃないのほんと。

 

「いやぁ、一つお話をしようと思って」

 

「……何、かな……」

 

「私に負けてさ、捕まって今の今までずうぅぅぅぅぅ……と……陵辱され続けてきたわけだけどさ……それでも、元の体に戻れたらなんとかなると思ってる?」

 

「……いきなり、なんの話し、かな……ほんとに」

 

「ん? いやぁ、そろそろ決着着けれるしね……死にたいか死にたくないか聞きたくて」

 

「……聞いても、それを叶えはしないだろう? 私の……体を奪っ」

 

 頭の上から鉄骨を落とした。カリオストロ内、死んでもリスタート出来るこいつに遠慮はいらないので、私は思う存分殺すことにしている。

 

「……」

 

「……まさか、喋ってる途中に殺されるなんて思わなかったよ」

 

「そりゃあ、こうやって会話している間にもカリオストロを通じて体を取り戻そうとハッキングしようとしてるんだから……あたりまえだよね」

 

「ありゃ……気づいてた?」

 

「気づいてたよ、だから今殺してハッキングをリセットさせた……まったく、復讐のために精神取り込んだのに……まるでウィルスみたいだ」

 

「言い得て妙だねぇ……世界中から狙われる……テロリスト以上に世界の敵……ウィルスみたいなものになっている君に、そんなことを言われるなんて」

 

 段々と余裕がでてきたようで何より。殺されることも犯されることも慣れてきてるみたいだ。普通、精神が先に摩耗して壊れるはずなのに……慣れの方が先に来るなんてどうかしてるよこの女。

 

「……ま、私の気まぐれが起きたら……ここから出してあげるよ」

 

「……へぇ? 出したら、今度こそ束さんは君を殺しちゃ」

 

 目障りだったので、孫悟空を封印した大きな石みたいなので押し潰した。出しても問題ないようにしとくに決まってるじゃないですかヤダー……なんてね。

 

「……さて、とりあえず戻るか。そろそろ来るだろうし」

 

 カリオストロの中に籠るのも、あと何回できるのやら……ま、気にしないで行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……おはよー、なんかあった?」

 

「何も……後因みに、寝始めて1時間も経ってないよ」

 

 傍に居た簪ちゃんに話しかけたけど、パソコンカタカタしながら話された……ちょっと構って欲しさがあったけど、それは置いといて何してんのか聞かないと。

 

「……世界の動向を探ってる」

 

「監視カメラハッキングでもしてんの?」

 

「……ううん、SNSの反応とネットニュース」

 

 まぁハッキングなんてするよりとても安全だけど……それ、噂レベルのことしか分からない気がするけど? と、凡人の私は思う訳でして。実際どうなんですかね。

 

「因みに、どんなこと調べてんの?」

 

「世界が、今回の件でどれだけことを進めれているか……かな」

 

「……実際どうなの?」

 

「ほとんどの国が動いてる。国家代表、候補生までも動かしてる……さすがに今回の件で、色狂いでいる訳にも行かないと思ったみたい」

 

 ちぇー、せっかくエッチなことで世界統一させたと思ったら、今度は私が敵になることで世界が統一されちゃってるわけかぁ。まぁ、良いんだけどさ別に。

 

「にしても……どれだけの大軍勢ですると思う?」

 

「さぁ……国家代表と一言で言っても、候補生まで含めたら全世界で結構な数になると思うよ」

 

「だろうねぇ……専用機持ちが何人いるのかは知らないけど……」

 

「仮に全員専用機を持っていたとしても……大半が素人」

 

 そりゃそうだ。まぁ専用機を持ってる持ってない以前に、候補生の時点で大半が素人みたいなものだろう。一般人よりは知識も経験も、体力も技も……全てがずば抜けているが、基準値を国家代表に絞れば大半が基準値止まりもいい所だろう。

 

「……ただ、数が多いとやはり面倒」

 

「あー、別にいいよ。どうせ私一人で全員相手にするし……本命は1人だから」

 

「……それって、織斑一夏?」

 

「さぁて? どうでしょうねぇ」

 

 含み笑い、意味のありそうでない笑みを浮かべながら私はその場を離れる。小腹が減ったし、軽くご飯でも食べようと思った次第。そんな気分、感覚を覚えてるのだ。

 

「……一人でいるのは、気をつけて」

 

「ん、ありがと」

 

 世界に宣戦布告した以上、1番気をつけなきゃ行けないのはすごく強いヤツが送り込まれてくることより、暗殺が得意なやつが送り込まれてくることである。

 相手が私ならなんら問題ないのだが……簪ちゃんだと、ちょっと考えものである。まぁこの中にいる以上安全だと思うし、私がすることは城の散策程度であるこの体も、刺されたくらいじゃ問題ない人間離れしてる頑丈さしてるし。体は使い勝手いいよね、元々の中身がゴミクズ同然だけど。

 

「……さて、じゃあ出てくるよ」

 

「うん、行ってらっしゃ……あっ……」

 

「ん? どしたの簪ちゃん」

 

「……今日は、ここ星がよく見えるみたいだから……見上げてみてもいいんじゃない? 見晴らしのいい場所で」

 

「……?」

 

 急に景色の話をし始める簪ちゃん。しかし、散歩するのは簪ちゃんも分かってるし、もしかしたらただの善意で言ってくれているのかもしれない。いやまぁ、私達テロリストだから善意を語るのも変な話だけど……しかし、見晴らしのいい場所で空を眺める、か……とりあえず言われた通りにしてみましょうかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見晴らしがいいと言ったら……まぁ城の1番上じゃないかなぁ」

 

 城下を見下ろすと、とても綺麗な景色が広がってる。上と下にまるで星空が広がってるようだ。私もまだまだ感性が生きているようで、この景色を見てとても綺麗だと思えるほどには人間らしさもあるようだ。

 ……っと、今なんか……空が不自然に光ったような……? 

 

「……あぁなるほど、そういう事か」

 

 ISの装備を一部展開、そして不自然に光った場所に向けて即座にレーザーを放つ。何も無い空の空間なら、通常であればそのまま真っ直ぐレーザーはとんでいっただろう。だが、そのレーザーは『何かに反射したかのように角度を変えていた』。

 

「レーザーの反射……こっちからの攻撃を防ぐものじゃなくて……ここまで攻撃を飛ばすための物ね」

 

 どこの国の作戦かは知らないが、超遠距離で尚且つ人民をなるべく巻き込まないための作戦というわけだ。悟られないギリギリの距離に、反射装置を設置したつもりなのだろうけど……残念だが、篠ノ之束の体は視力も人間のそれを凌駕している。ほんとにこいつまともな人間だったのだろうか。純粋な人間にはとても思えない。

 

「……けど、一基潰したところで何も変わらないよね」

 

 レーザーの反射は行われたとはいえ、恐らく他の反射装置全てに当たるようにはされていないだろう。とりあえず見つけた一機は確実に潰せるように実弾で対処するとして……

 

「移動させられてたら、熱源接近のアラーム程度でしか攻撃を感知することが出来ないなぁ……」

 

 単純に物理的な距離が離れすぎてる。ここで私が離れて装置を潰しに行くのが狙いだろうか? そしたら2人しか守りがいないから、突破される可能性が高くなる。それだけは避けたいところだけど……

 

「……ま、それでも何とかするしかないか」

 

 目には目を、歯には歯を……相手が長距離で挑むのなら、わたしも長距離でぶち抜いてやるしかない。そんな兵装、今は持ち合わせがないけど……誰だか知らないけど、絶対にぶち抜いてあげる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 side? 

 

「……すぐに勘づかれましたわね、案外早かったですわ」

 

 金髪碧眼の美少女、セシリア・オルコット。彼女は自分のISの武装であるライフルを覗き込みながら、そう呟く。そう、かの国まで届く反射装置は彼女のIS『ブルー・ティアーズ』の新兵装『クレア・ボヤンス』である。

 

「……セシリア、大丈夫か?」

 

「えぇ、大丈夫ですわ一夏さん……絶対に、あの人を無力化……いえ……『殺害』してみせますわ」

 

 彼女に課せられた指令。それは、世界に敵対するテロリストを残らず抹殺すること。しかし、彼女たちのISは単機であっても殆どの機体の出力を遥かに上回っている。ならば、それに対抗するためには正々堂々戦う必要性はない……『暗殺』しかないのだ。

 

「クレア・ボヤンス……全1500万機……稼働、お願いしますわ」

 

『了解です、セシリア様』

 

『クレア・ボヤンス』直訳すれば、千里眼の名の通り……ありとあらゆる角度、距離、出力によって相手を撃つことが可能な兵器である。そして、この性質上圧倒的な数を誇る反射装置を利用しなければならない。

 そして、その制御はセシリア全てに行うことは不可能なので、サポートの人員が大量に付けられている。反射装置には、文字通りの反射、加速による威力増加などが可能だが、耐久面では一瞬でやられる兵装。

 つまりは、これはIS同士の戦闘では使うことが不可能となっている。確実は殺害用の兵装、それが未だ高校生のセシリアに渡されているのだ。

 

「……地球のどこに逃げようとも、私は逃がしませんわよ……五十冬さん……絶対に……」

 

「セシリア……」

 

 再びスコープを覗くセシリア。既に気づかれているとはいえ、一機破壊された程度では何も問題は無い。そう自分に言い聞かせて、セシリアはそのトリガーに指をかけて、じっと機会を待つ。

 その後ろ姿を、織斑一夏はただじっと眺め待つことしか出来ない。遠距離射撃に縁のない、尚且つスキルもあまり育っていない彼では、何も手伝うことなんてありはしないのだから。

五十冬の見た目

  • 黒髪ロング、胸はない
  • 黒髪で肩までの長さ、胸はない
  • 茶髪ロング、胸はない
  • 茶髪で肩までの長さ、胸はない
  • なんでもいいけど眼鏡が欲しい
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