※この作品はR-18です。

復讐の機装少女   作:長之助

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戦力低下

 sideセシリア

 

 1つ、またひとつ……私の装備は確実に落とされていってます。物量も物量、7桁大の物量を使った装備は着実に数を減らしていました。

 

「……1……1……2……3……1……2……」

 

 私は数だけを口にしながら、引き金をその数分押していました。そして、細かな計算は全てAIに任せて大量にある軌道予測のうちから1つを選んでは撃ち、1つ選んでは撃ちを繰り返していってます。

 

「……すぅ……はぁ…………」

 

 時折深呼吸を挟みながら、再び射撃を行っていきます。こうしている間にも、段々と攻め手は減っていくのです。そもそもブルー・ティアーズのこの新装備は、動かずして長距離離れた敵をも狙い撃つという装備……装備の数の多さと、これを組み込んだ時の機体の大きさもあり動くことはまず考えておりません。

 

「……ブルー・ティアーズが動く時は……この装備が使い物にならなくなる瞬間……」

 

 そんな時が来ないで欲しいと思う私。しかし、何故そう思うのかは……考えていない……と言うよりも考えることを拒否しておりました。

 来ないで欲しいと思うのは、その時が私たちの負けである証明となるから嫌なのか……それとも、私自身が勝負を放棄するか……その二択なのです。故に、考えたくない……という事です。

 

「1……1……2……1……4……4……4……!」

 

 連続で放つ数が増えていく。それだけ、集中していようとしているのです。つまり、しきれていない。集中出来ていない。その原因は言わずもがな……五十冬さんです。

 

「4……4……4……5……6……!」

 

 指が擦り切れるのでは無いかと思うほどに、力強く、連続で引き金を入れていきます。過度の緊張が、私の心を乱し……思い出すつもりのなかった五十冬さんとの記憶が出ていきます。

 

「っ……!」

 

 不意に走る指の痛み……どうやら、指が擦り切れて血が出てきたようです。けれど、そんなことは今は関係ない。私の怪我で、私が相手を狙わなくなる訳には行かない。

 少しの隙も与えてはならない。反撃されて落とされてはいるが、逆に言えば逆探知や機械へのハッキングを行われないように。

 

「ハッキングを仕掛けようものなら……別角度から……3方向同時に……!」

 

 恐らくそれで止められるほど、彼女は甘くない。けれどやらないといけない。口に出したのは3方向、ならそれ以上……私のできる限りの実力をもって……彼女を止める……! 

 

「五十冬さん……貴方は絶対に……私が止めます……いざとなれば、その命を絶ってでも……!」

 

 それが私の覚悟、意思……そして……! 果たさないといけない……事なのです……! だから、五十冬さん……私が絶対に……貴方を殺してでも止めてみせます……! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 .

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 .

 

 side■■■■■

 

「━━━━」

 

 一機落とせば攻撃が来る。それを防ぎ、改めて一機落とそうとしたところに攻撃が来る。攻撃の手が激しくなったかと思えば、緩くなる。かと言って、正確な射撃は変わらない。

 

「……読まれてきてる?」

 

 AIならまだしも、戦いの天才ならばまだしも、全てをパターンで置き換えれるような変人ならまだしも……セシリアはただの貴族の一般人だ。

 織斑一夏の様な、ドが着くほどのアホでも……私のような、文字通り全てを捨てされるような外道でもない。

 だから、読めるはずがない……と思いたいが……いや━━━

 

「読まされるように攻撃してる……?」

 

 よくよく考えたら、私のやることは分かりきってる。相手の手を潰し、再利用できるならする。だから、その為には自分のペースに載せる必要がある。

 

「不審な動きをした瞬間、多数の攻撃にやられて……それを防ぎきった上で攻撃しようとした所を、さらに潰していく……」

 

 先手必勝と言うが、相手の手が出切る前に潰すのは確かに得策だ。いくら高火力の武器でも、出る前に潰されてしまったら全く意味をなさない。

 

「なるほど、実に賢い……」

 

 銃火器は狙いを定める動作が必ず一瞬は入るし、近接武器なら振り上げたり突き出したりする動作が入る。そこを潰されてしまったら……例えどんなに強い武器で、持ち主が凄まじくそれを使いこなしていても……戦えないだろう。

 

「……って言っても、新しい装備だけでセシリアがそこまで強くなるとは思えないけど……?」

 

 ここまで届かせる新装備……一体どれだけのAIを積んでいるのやら……まぁ、私には関係ないし気にすることではないのかもしれない……あくまで、今の時点ではというところだが。しかし、先程言った言葉だけれども……

 

「潰せばいいって言うのは、何もそっちだけが使えるって訳じゃない……」

 

 セシリアの新装備潰せば潰す程私たちに攻撃が届かなくなってくる。だったら……ただの耐久戦だ。私が潰せるだけ潰していけば……その分セシリアからの攻撃が落ち着いてくるはずだ。

 

「そこまで潰せれば……後は来るであろう織斑一夏とかを潰すことに集中できる……!」

 

 それに、本当に厄介なのは織斑一夏の白式だけで……あの王女も従者も……厄介といえば厄介だが、まだ対応出来るレベルなのだ。

 

「ま、あの二人のどっちかを先に倒して……人質にでもしてやったら……織斑一夏はどんな反応をしてくれるんだろうねぇ……」

 

 今苦労させられてるセシリアの攻撃や、その王女と従者の2人の攻撃……まだ防ぐことや緩和することは幾らでもできる。けれど、白式のワンオフアビリティー……あれだけはどうしても難しい……私はそう感じてしまう。

 

「つか、一撃必殺にも程がある……」

 

 ただの高火力ならともかく、ガー不の一撃必殺。ポケットな化け物で有名なところだと大爆発とか自爆とかその辺の……あれは自分が一撃必殺のガー不な目に合わされるだけか……兎も角、あれは攻撃と言うよりかはアビリティーの名の言う通り特殊能力と言ったところだ。

 自動初期化……1度は食らって負けたけど……当たらなければどうということはないの言葉のとおりに……当たらないように動いていくしかないんだ。

 

「……どうするかな……」

 

 考え込む私。どうすればあれの対処が出来るか、ぶっちゃけISを起動させないというのが1番の対処になる。逆に言えば、ISを起動されたが最後当たらないように動き回るという選択肢しか取れない。

 

「けど、あの白式も中々どうして早いからなぁ……」

 

 一撃必殺持ってるくせに速度は早い、はっきり言えばバランスが崩壊しているのだ。ゲームだったら即ナーフだよ、即ナーフ。

 

「……うーん、起動しないってのは難しいし……と言うかもうしてるだろうし……うーん、うーん……ん?」

 

 考え込みながら攻撃していた私だが、一旦白式の事は頭の隅においやる。というのも、私の体が……というかカリオストロの様子がおかしい。妙にがたついてきたというか……処理落ち仕掛けてるゲームをプレイしてるみたいに止まっては動き、止まっては動きを繰り返すような……そんな動きをし始めた。

 

「……カリオストロ?」

 

『━━━━』

 

 ……ハッキングを受けたわけじゃない。というかそもそも、仮にハッキングを受けたとしたら私の方が危ない。いやまぁ、コンピュータ戦最強に近い状態のカリオストロがハッキングをダイレクトにされることはそうあることでは無いと思うんだけど。

 

「ん……? あ、ちょ……カリオストロ? 何勝手に……!」

 

 私の体が勝手に動く。手が上がり、目の前のセシリアの武装目掛けて何かをしようとしている。私の言うことを聞かない。え、なにこれ? 自我こそ得たけれど、基本私のやることに干渉してこなかったこの子がなんで今……勝手に行動してんの……!? 

 

「何をし」

 

 そこで一瞬、私の意識は途切れる……がすぐに持ち直す。眠る時はいつでも起きれるように仮眠、気絶するくらいなら死ね、即座に意識が復活できなかったら死ぬ……これくらいの気構えでやってるわけだけど……

 

「……ん?」

 

 ふと感じる違和感、ISは勿論動く……動いているのだが……重い。いや、ほんとにとんでもなく重い。篠ノ之束の体ですら感じる重みってなると、カリオストロって実はとんでもないくらいおデブちゃんだったのでは? とさえ思えて……いや違うそうじゃない。

 

「……中のシステムが、offになって……いや無(・)く(・)な(・)っ(・)て(・)る(・)…(・)…(・)!(・)?(・)」

 

 ISは、基本的に体に直接装備するアーマーの重さを感じないようにシステムが組まれている。そうでなければ、まともに動かすことすら難しいからだ。

 だが、今私は盛大に重さを感じている。ということは、その機能が今は全面offになっているということになるのだが……こんなタイミングで私が任意でoffにするわけが無い。そして、カリオストロ側でoffにしたというのも考えづらい。そしてさらにハッキングを受けたという可能性も有り得なくはないが、そもそもカリオストロが中にいる時点でそれも難しいだろう。そもそも、された時点で私も気づく。となると……

 

「……中のカリオストロが仕事をボイコットした……?」

 

 どこ行ったのあの子。というかどっか行けるような場所がある訳でも無いのに……いや待って、そっか……あったわ行ける場所。本来、ISの中のシステムの中でしか居られないカリオストロが移動できる唯一の手段。

 

「……痺れを切らして、直接ブルーティアーズに乗り込んだか……!」

 

 今でもあの子はデータを喰らい、システムを取り込み……そして成長する。知識を得て思考できるようにして、自分の意思で動けるようになっている……そしてその行動の複雑化は未だに進化している。

 

「……いやはや、私が出した指示でもないしそれ以前に……違うISに乗り込むなんて前代未聞すぎるでしょうに……!」

 

 あの子が勝手にやり始めたこととはいえ、もしかしたらこの停滞した事態を変えてくれるかもしれない……! ただ、データやシステムをくらって成長しているカリオストロの容量に、ブルーティアーズのシステムが耐えれるかどうかって話になっちゃうんだけど……! 

 

「……でも、今攻撃が止んでるってことを考えると……効果自体はちゃんとあったみたいだね」

 

 後は……もう成り行きに任せるしかないかな……もし何かしらの決着が着くまでに織斑一夏達が来たら……私、さすがに負けるかなぁ……ま、運に任せるしかないか……

五十冬の見た目

  • 黒髪ロング、胸はない
  • 黒髪で肩までの長さ、胸はない
  • 茶髪ロング、胸はない
  • 茶髪で肩までの長さ、胸はない
  • なんでもいいけど眼鏡が欲しい
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