カリオストロ、ゲームなんかでよく使われてる名前だけど……色々な肩書きを持っている。その実、本人は富裕層から巻き上げたお金を貧民層に分け与える詐欺師だった。
そんな、騙しが得意……いや、肩書きが多いカリオストロという人物を文字ってこの機体は出来ている。
「な、なんだ…?」
速度ばかりの機体から、別の機体が剥けて出てきているように見えるだろう。だが、この機体をただのISと思わない方がいい。その理由は、性能が段違いだとか持てる武器が異次元レベルだとか、そんなものじゃない。
ISという『スーツ』から逸脱したものなのだから。
「う、ぐううう…!!?」
挟み込むかのように、腕のパーツが私の腕を締め上げて装着する。この機体は、他のISと違ってコード…否『管』が多い。未完成の品、という訳では無いし未だ組みたてている最中の為、という訳でもない。
カリオストロには、人間の筋肉のような繊維や血管のような管が通っている。それは、痛覚神経までをも正確に作り上げた正に『鉄の人間の体』。ISという器を、人間にするための機体。
この機体は、私の神経と、私の筋肉と、私の血管をぶった切ってくっつけるためのもの。
そんなことすれば、まともな人間なら即座に死に絶える。痛みのショック死…もあるが、失血死も有り得る。
「ふー…!ふー…!」
「こ、殺せ!!こいつは
だから耐えられるように私の体は改造されてるんだ。カリオストロの為だけに、私の体は改造してあるのだ。
因みにこの機体……そんな、歪な機体だからこそ私の脳の電気信号だけで動かせる…そういう仕様になっている。
「━━━はぁ」
腕、足、そしてボディ部分と来て最後にヘルメットが装着される。これが無いと私の目が私の脳の動きについて来れなくなる。文字通り、私の全部を使ってようやく動かせる機体。こいつを動かそういう覚悟がなければ、まず動かすことがない機体。
これのどこがISか、なんて亡国機業のヤツらから何度も聞かされた。そりゃあそうだ。ISの形をした人の肉体なんて、気持ち悪いだろう。
「早っ…!?」
「人ってさ……自分にない器官は、ちょっと反応が遅れるんだよ」
「きゃあああああ!!」
まずは1人。なんかまだいっぱい居るし、せっかくだし憂さ晴らしに付き合ってあげよう。
どうせ、みんなもう私の捕虜なんだしさ。
「でもね、神経が繋がってる部分って人は基本回避できるんだよ」
「そんな、何だこの速さと機動力は………!?」
2人、3人……数えるのが面倒になってきた。逃げる奴らもいるけど、逃げられるとでも思ってんのかな。
「私の機体、カリオストロはそれを可能にした機体。神経と無理矢理機体を接続させることで、文字通り手足を動かすようにスラスターや、羽を動かすことが出来る」
「何だ、こいつは…!?」
「逃げられなっ…!?」
逃げようとしたやつから、かつ遠くにいるヤツらから落としていく。どうしても間に合わなさそうなら、銃で撃ち抜く。たったそれだけでいい。ISのデータを奪ってきただけある。
「しかも、このヘルメットのおかげで私の感覚は通常よりも倍くらい増えてるって話。これでも、ちゃんとセーブかけてるんだから面白いよね」
「こんな、こんなあっさりと……!?」
私の脳に、次に倒すべき敵の情報がぶち込まれる。最適化された戦闘を行う為に、脳にもきちんと接続されている。どれだけ早くしても、私の思考が追いつかなくなることは無いし、無論反射神経もその分早くなる。
まぁ、頭かなり痛いけど……しょうがないよね。
「……で、この様子だと伏兵いなさそうだね。安心して?全員殺さないからさ」
「お、お前が…お前の存在はIS学園の在り方を否定するものだ…貴様の存在を公にしてやれば!私達の隊長も取り戻しやすくなる!日本も、世界からバッシングを━━━」
「ねぇ」
「へ……?」
「殺さないって言ったけどさ……このまま返すわけないじゃん。日本で働かせようかなぁとか思ってたけど、あった時の態度とか……私そういうの嫌いだから、もっと酷い目に合わせようと思うんだけどどう?」
「な、何を……」
「ふふ、それはお楽しみ……あぁでも、ISは全員没収ね?せいぜい私のカリオストロの予備パーツにでもさせてもらうか…あ、やっぱり亡国機業の一般兵たちに与えても良さそうかな」
ドイツ軍で使われているIS、少し改造を施すだけで簡単に使うことができるようになるだろう。
「ま、とりあえず落ちてもらうよ。向こうも終わったみたいだし…さっさと、ね」
「む、向こう?一体何を━━━」
意見は言わせない。言う前に気絶させた。とりあえず一旦降りて…降りる場所ないじゃんここ、海の真上だし…どうしたもんかなぁ……
なんて思っていたら、後ろから気配がしていた。どうやら、誰か来たようだった。
いや、誰かなんて決まっている。恐らく1年代表候補生組の誰かだろう。
「……このドイツの人達を倒したのは貴方?」
来たのは、シャルロット・デュノアと凰鈴音の2人。セシリアとラウラはどうやら来なかったようだった。織斑一夏と篠ノ之箒が居ないのは、エネルギー的な問題だろうか?
「答えないの?」
答えないというか、安易に喋りたくない。この機体、ボイスチェンジャー付いてないっぽいし。ただ、脳とリンクしてるしこのまま文章でも送信してやろう。
「……『答える義務はない、相手をする義務もない』…?残念だけど、僕は一応クラスメイトを守る必要性があるんだ」
「あんた、ISでテロでも起こすつもり?ドイツって国を敵に回して…他の国も敵に回さないとか考えてんの?」
元々亡国機業はそういうところだし…と、言いたいし文章も送りたいが、下手に情報を与えるとどやされるので黙っておく。テロリストですら情報統制激しいのは辛いなぁ。
「だんまり、ね……悪いけど…今私達は無性に気がたってるのよ!!」
「一気に決めさせてもらうよ!!」
初見ならば、もしくは対策が練れていないのならば。この2人を相手にして無事で済むはずがないだろう。しかし、私の機体は既にあの二人のISの武装をコピーして精製している。
目には目を、歯には歯を、武装には同武装を、である。
「シャルロット!一気に決めるわよ!!」
「了解!!」
シャルロット・デュノアがまずは動く。凰鈴音の直線上に立って、2丁の銃で撃ち抜いていく。まぁ当たるわけもないので私は下に逃げるように移動して避ける。
「逃がすわけないでしょ!!」
「っ…!」
すかさず飛んでくるのは曲刀、甲龍の武装の1つだが凰鈴音はそれをぶん投げて使用していた。それに当たるほど、さすがに間抜けではない……が、投げた直後にどうやら龍砲を撃っていたようで避けた瞬間に目の前に来ていた。まぁ、無理をすれば動けるのがカリオストロの特徴。多少リミッターを外したら簡単に避けることが出来る。
「はっ?!今の避けるとかどういう動きしてんのよ!!」
「まるで来ることがわかってたみたいだね…」
「でも動けてたのはぎりぎり!!きっちり仕留めるわよ!!」
「了解!!」
少しばかり鬱陶しい…さっさと終わらせたいのだ。こちとら頭が痛くてしょうがない。鼻血も出てる。
しょうがない……もうちょい無理をしよう。
ここがカリオストロの……武装コピーの見せどころ…!
「新しい武装…ってあれは……!?」
「何よアレ…まるでブルーティアーズのビットじゃない……」
ご名答、だってそれをコピーしたんだもん。それ以外にもまだあるよ?甲龍、ラファール・リバイブ・カスタム、シュヴァルツェア・レーゲンの各武装。
要するに……遠距離の塊だ。副腕も付けてもらった。
「ブルーティアーズだけじゃないよ…僕のラファール、ラウラのシュヴァルツェア・レーゲン…」
「私の甲龍の龍砲まで……」
コピーしまくりパチモン装備。けど本体より負けるって道理もない。ミサイルにビーム、巨大砲塔に空気砲、アンカーまで自由自在だ。
「けど!!」
私の側面から、先程どこかに飛んで行ったと思われた曲刀が飛んでくる。どうやら、いつの間にかシャルロット・デュノアがワイヤーで捕まえて飛ばしてきたようだ。
不意打ちでは動けないと判断したのだろう。ただのISならば、問題は無い。これがまともなISでないことを、2人にも教えてやろう。
「━━━」
「え…?」
瞬間、曲刀が爆発する。ビットから放たれるビームによって、私が破壊したのだ。因みに、カリオストロに眠るビットは13機。私はそれを脳みそで無理やり全て並列に同時に処理している。多分この戦いが終わったら長く寝込みそうだ。
「う、嘘でしょ…セシリアのよりも動きが……」
「鈴!」
「っ!!」
本当にやばいので、フルバーストで決着をつけさせてもらう。カリオストロの武装は、確かにコピー品だ。しかし、その使い方をオリジナルで作ることや武器そのものの改造をしないという訳では無い。
寧ろ、それが真骨頂のところさえ感じられる。
「何を…」
シュヴァルツェア・レーゲンの砲塔は、レールカノンだ。それに、ブルーティアーズのビットを取り付けて、龍砲も合体させる。コピー品をひたすらに繋ぎ合わせた、オリジナルカノンである。
正直、撃ったらどうなるか分からない。けれどさっさと決着をつけたいから撃たせてもらう。
まぁ、ただ撃つなんてことはしない。避けられたら終わりなので。
「あんな馬鹿でかいの!当たるわけないでしょ!」
「待って鈴!これは罠━━━」
遅い。カリオストロから発射されたアンカーが、甲龍を捉える。ただ拘束するだけなので、どうやらISのシールドは機能しないようだった。
「きゃっ!」
「鈴!!危ない!!」
アンカーに絡め取られて落ちていく凰鈴音に、シャルロット・デュノアがその体を滑り込ませる。
本人は気づいていないのかもしれないが、勝負は勝負だ。私がカリオストロのパイロットなんて気づかれる証拠も無いので、さっさと敗戦処理をさせてもらう。
私は、少し先のことを考えながら……そのレールカノンのトリガーを、引いたのであった。
「……貴様、何だこの大人数は」
「ごちゃごちゃ言わないでよM…船回してくれたことは感謝してるよ。
それに、ISの確保…甲龍までパイロット事奪ってきたんだから良しとしてよ」
通信越しに、有難いお説教を頂きましたよ。えぇ。でも実際大人数だと思う。けどもう持って帰るって決めたんだよね。
「……けれど、本当にどうする気?」
「S、私はこの子達に素晴らしいことを知ってもらいたいだけなんだよ。その為に、少しばかり祖国とか色々離れてもらう…それだけだよ」
「意味のわからないことを…」
「M、私は貴方に話していない」
と、ここまで言ったらあの女私との通信をそのまま切りやがった。なんで私こんなに嫌われてるんだろうか。
「とりあえず……持って行ってあげるよ」
私は、後ろにいる少女達のことを見ながら……恐らく凄まじく悪い顔を浮かべていたのだろう。
「━━━━━」
「━━━━━」
ISは奪った、徹底的に精神を折って心を折ってボロボロのめちゃくそにしてやった。
ドイツ兵達は、そこまでやったら私に従順になっていた。後で捨てるけど。ちなみに今は、とある海外の富豪と話していた。女だからという理由でいやらしい目を向けてきたが、私の体の事と…私に手を出した場合のデメリットを教えてあげたら、私にすぐ興味をなくしていた。
因みに、話の内容は至極簡単……ドイツ兵達をこの男に売るのだ。この男、隠れた趣味が女を壊すことだという。そして、壊れたら部下やスラムに投げ捨てて与えてやっているのだそうだ。そんな所に、ドイツ兵達は売られるのだ。私に関わったばかりにそんな目に遭うのだ。
「あんた…本当に最低ね…!」
「そんなこと言ってる余裕…貴方にあると思う?凰鈴音さん」
「…何が言いたいのよ」
私の後ろで、素っ裸で首輪でご丁寧に名札までつけられているものを軽く音を立てながら、凰鈴音は私に噛み付いてくる。
しかし、このあとの運命的に恐らく彼女の方が酷い目に会う。
「これから
「え……」
住所不定、場所を確かめてくれるISも無し、ハッキングされないように機械のない建物での拘束…とりあえず凰鈴音は、誰にも見つけられない場所で便所になる未来が今ここで雑に決められた。
カリオストロの性能
・待機状態で触れたISの武装のコピー
・脳や神経と繋がることによるコンマレベルでのラグの消失
・脳みその処理速度up、それに伴って目や筋肉や反射神経なんかも全て性能アップ
・デメリットとして全部脳や脊髄にダメージが常にある。
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい