sideラウラ
私の名前はラウラ・ボーデヴィッヒ。IS学園の━━━
『ワールド・パージ、完了』
━━━ドイツ軍の『所有物』である。戦争が当たり前になった世界、私の生まれたところはとあるポッドの中だった。施設がある限り、無限に生まれる人間兵器……それが私の……私達、ブラックラビット隊の正体だ。
けれど、人間である以上完全な兵器化は望めない……だから、心情的に『兵器』として成り立たなくなった者は、別の理由で使わされる。軍にいるのは男ばかり、故に私たちが使わされる。……矛盾した話だが、『戦争に勝てる強力な兵器』と『男に勝てない程に弱い』というのが両立させてあるのが私達人間兵器……という作られた『女』だった。
「おら、もっと奥まで咥えやがれ」
「んぶっ……!」
既に何人目だろうか、男達の肉棒を入れさせられて咥えさせられて。私達の体は簡単なことでは死なない様に作られているとはいえ、しばらくの間の食事が精液だけというのは中々にきついものがある。
「ぶはっ……!」
「おーおー、ちゃんと飲みきったな?」
「しかも、ちゃんと飲んだだけで濡らせるくらいには淫乱になったもんだ」
男達が私を侮辱する……屈辱的な感情と、喜びの感情の相反している2つの感情が私の中で起こる。そもそも、男達に対する恐怖と快楽が同時に現れている時点でおかしな話なのだ。
「はぁ、はぁ……」
「ほら、どうすりゃいいかお前はわかってるよなぁ?」
この男たちを満足させなければ、私が死ぬ。死ぬのは嫌だ、真っ暗で冷たくて……味わったことは無いけど『自分』がいなくなると言うのだけはとても分かる。それが、とんでもなく嫌だ。
「は、はい……私の……穴を……使ってください……」
「……んー……まぁいいか、こいつはまだ体がちいせえから締まりもいいしな」
何とか、何とか助かった。私は心の中で安堵した。私の他にも性処理に堕ちた者たちはいる。けれど、ある程度犯されたら皆どこかへと連れていかれた。
それぞれが体の大きさの違いがあるとはいえ、大体が成熟した者達だった。成熟している方が使い勝手がいいと判断されてた……所謂『初期組』のもの達は皆犯され飽きたら……いなくなった。何をされているのかは、私は知らない。
こんな小さな体だが、それのおかげで助かっているのだから感謝である。
「久しぶりに、ヤクってみっか?」
「いいなぁ? キッついの1発ぶち込んでより締めつけをきつくしてやろうぜ」
「ひっ……!?」
悲鳴をあげてしまう。幸い聞こえていないみたいだが、私は『薬を使う』という言葉にとても恐怖してしまっていた。
使われる薬は、私達に使われる薬……私たちだけに効く薬。感度を上げる、ただそれだけなのだが……その上がり幅が異常なのだ。下手をすれば、死んでしまうくらいの強力な快楽を与えられる。常に思考が出来なくなり、どれだけの刺激を与えられても全てを快楽へと変更してしまう……そんな薬だ。
「いいのかぁ? また使える女が減るってのが俺ァ1番嫌だぜ?」
「どうせ頼めば捕まえてくれんだ、使い捨てでもいいだろうがよ」
「へいへい……」
私の首に、注射器が近づいてくる。恐怖はある、しかしそれ以上に私の体には抵抗する意思が宿ることは無い。抵抗したら、どうなるか分からないという恐怖が染み付いてしまったからだ。
けれど━━━
「てめぇら!!」
蹴破られる扉、そこにはガスマスクをつけた軍人の姿があった。けれどその姿は、あまりにも男たちに比べて細かった。構えも、私が見てわかるほどには素人……けれど、何故か私はその人物が男達に勝てると思ってしまう。
「━━━ワールド・パージに、異物混入」
「排除」
男達の声が無機質なものへと変貌していた。それに、妙に違和感を与えられた。明らかな人間の体から出た声じゃない……という所からではなく、それ以外の『なにか』で私は違和感を覚えていた。
そう、例えて言うなら……
「ぐっ!?」
男達が戦う中、私は頭痛に襲われていた。全てが違う、何もかもが違う……そう伝えたいかのように、私の今まであった記憶……偽りの記憶は全て消えうせていく。
「━━━そう、だ……私は……私は!!」
気づけば、私の体はISに包まれていた。そして、超電磁砲から放たれる一撃が、男達そのものを消し去っていく。
先程までとはうって変わり、私には抵抗する気力が私には出てきていた。
「IS学園の、ラウラ・ボーデヴィッヒだ!!」
「ラウラ!? 大丈夫か!?」
「あぁ、もう大丈夫だ……心配をかけたな」
「良かった……これで、後は……」
一夏は、残った最後の一人……箒を助け出すために覚悟を決めた男の顔をしていた。そうだ、わたしは……今この男に助けられたんだ。そう、認識したのであった。
side簪
「……これって……」
私は妙な違和感を感じていた。織斑君に助けられたシャルロットとラウラ……この2人がやる気に満ちていた。シャルロットとラウラを見る限り、誰かの助けが欲しいという願いが具現化してるものだと思ってたけど……
「どうも、そうじゃない……?」
助け出されているだけならいざ知らず、どうにも『抵抗する』という意思が宿っているように思えた。ただ望んでいる世界だけを作るのであれば、多分こうは行かない……となると。
「誘導……されてる?」
『自分を陥れた男に抵抗する』というシチュエーションが2人、それ以上にただひとりとの幸せな時間を過ごしたいのが1人。未だ不明なのが一人。恐らく箒は後者の類になるので、実質二人が男に抵抗するという意思を手に入れた。
この2人は……確か男達に嬲られていたはず……その理論でいえばセシリアもそうだけど、五十冬がいるからその抵抗の意思は消えることは無い。
「けど、あの二人はそうじゃない」
1度折れているのだ。折れているからこそ、ワールド・パージでその心象が現れてる。
でも、それが解けたら……彼女達2人に抵抗する意思というものが明確に現れた。偶然と片付けるには、少々出来がよすぎるだろう。
「つまり、これは必然で……故意に狙われたもの」
仮にこのハッキングを起こしたのが、世界一の天才の彼女だとして……だとしたら、一体何が狙いなのかがわからなくなってくる。
「彼女は良くも悪くも、織斑先生としか仲良くしていない……なら、わざわざ五十冬の目的を崩す理由は……?」
自分が殺されないため? いやいや、殺されることなんて彼女が1番考えていないことだろう。だとしたら、なんだと言うのだろうか。そもそも前のゴーレムの事件の時も、何故懇意にしている織斑一夏や織斑千冬が死ぬような真似を━━━
「……何か、ある?」
そもそもあのゴーレムは、私が打鉄越式を完成させていなかったら、皆ボロボロになっていた。下手をしたら全滅していた可能性があるほどには強力な兵器だ。
「織斑千冬の全力……?」
織斑一夏でさえ、私が助けなければ最悪死んでいた。最悪死んでいたのなら、恐らく織斑千冬は激昂していた。激昂していたなら……織斑千冬は全力を出していた。
全力を出していたとなると……考えられるのはただ1つ。織斑千冬のISだ。
「織斑千冬の専用機……それが今、ある……?」
だが、それを身につけているようなところは未だ確認出来ていない。服の内側に隠していると言うならともかく、そういった風でもない。となると、近くにあって尚且つすぐには使えないくらい遠い……IS学園のどこかに、展開状態で置かれている可能性がある。
「けど、仮にそうだとしたら……」
織斑千冬の専用機を狙ってのことだったとしたら……織斑千冬の全力を見たい、という理由じゃ弱い。弱いけど……これ以上の理由は、どっちにしろ情報が少なすぎるから探れるわけがない。
「……でも、何となくの理由はわかった」
今回も、そして前回も……多分求めているのは織斑千冬の専用機。多分、コアの方……今から探すのも、織斑先生に伝えるのも多分遅い。侵入した敵というのも、篠ノ之束がわざと招き入れた可能性だって高い。
「でも、そうなると……」
本当に、何故織斑千冬の専用機のコアを狙っているのか……ということになってしまうのだ。私にはその理由を考えるだけの情報が無いため、これ以上の答えは求められない。
けど、どうしてか……私はとても嫌な予感に襲われていた。まるで、これからなにかが起こりそうな……そんな予感がしてならないのだ。
「……でも、やれるだけのことはやっておかないと……!」
織斑先生の友達だからって関係ない、『あれ』は確実な敵だ。明確かつ、完全な敵だ。どうしようもないくらいに、無邪気で邪悪な敵でしかない。
「……でも、だったら……」
余計にわからなくなる。五十冬の目的を崩す理由が。偶然と片付ければそれまでだけど、絶対に偶然じゃない。けど、自分が殺されるのなんて考えてないだろうし……
「あーもう! 全くわかんない!!」
後で五十冬に報告するとして……今はとりあえず、この事態を終わらせないといけない。そのために、私は織斑君をサポートしてるんだから。
「……頼むよ」
向こうには届かないけれど、私は早く終わらせてくれることを望むのであった。
side箒
私は篠ノ之箒、IS学園の━━━
『ワールド・パージ、完了』
━━━この剣術道場で、師範をしている。師範代として、織斑一夏という男がいるが……今度、彼と結婚する事になっている。そう、結婚するのだ……けど……
「篠ノ之さん、またですか?」
「す、すいません……」
……私は、日々のお金のやり取りで苦労していた。剣術道場で、生計を立てている……はずだったのだが、最初の始めた頃と比べて生徒が少なくなってきていた。原因は、私の過度な稽古が原因。
それに気がついた頃には、時すでに遅し……もう取り返しのつかない所まで生徒は少なくっていた。
そうなると、この剣術道場の維持費などでお金がかさむ。かさめば、畳むかどこからかお金を借りるしかなくなる……私は後者を選んでしまった。しかも、一夏には内緒で。
「……いえね、私は別にいいんですよ。一応? お金はある程度返してくれてますし? 全く返していないのに『返せないから待って欲しい』なら兎も角、一応返してくれてるから今回は待ってあげますよ」
「あ、ありがとうございます……」
「けどね、足りないんですよ。利子も増えますからね、膨らんでないだけマシでしょうけどね……最悪、別のお金の稼ぎ方でも考えてもらわないといけませんよ?」
「別の、稼ぎ方……?」
「まぁ下世話な話ですけどね……あなたのその体、お金になるんですよ。あぁ、内蔵を売れって話じゃないですよ? 単純に、女性として魅力的だって話ですよ」
「っ……!」
つまり、風俗でもしてこいと安易に勧められていた。嫌な話だが、確かに男性によく見られる体なのはわかっている。中学生の時でも、周りの視線が私には辛かった。
「それに、旦那さんを心配させたくないでしょう?」
「う、うぐ……」
「ま、私はまた今度来ますよ。それまでに考えておいてくださいね」
そう言って、男は帰っていった。私は、ただ立ちつくしているだけだった。この体を使うか、それとも今まで通りの返済をするか……私は、考えて……結論を出したのであった。
箒篇は続く!
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい