どうも、五十冬です。織斑先生は一旦お偉いさん達に任せて、私は京都に来ています。ここで一旦マライアやスコール達と合流する予定なんだけど……
「……なんだあの光景……」
偶然にも、織斑一夏を見つけてしまう。見つけてしまったんだけど……近くにいる人物が謎すぎる。
欠損した右腕、火傷のあとにやたら着崩して胸元がガッツリ見えてる着物。そして眼帯にキセル……なんちゃって日本を凝縮させたような、そんな人物と一緒にいたのだ。
「あ、離れた」
私が見つけたすぐだったんだが、速攻で離れていた。長話をしていたのか、織斑一夏に声を軽くかけていただけだったのか。それは判別できないけど、織斑一夏も微妙に困惑してるあたり……多分いきなり変人に声をかけられた感じかもしれない。
「盗み見はよくないネぇ」
「っ!?」
気づけば、いつの間にか私の後ろに先程の変人女が立っていた。いやいや、私のところに向かってきてなかったのにどうやってこっち来たし。
「いやぁ、まさかこんな所で……ストーカーされるなんて、罪なことをしてるもんだネ」
「……あんた、何者?」
「それを言うなら、そっちが何者か聞きたいところだネぇ……さて、君にもよくない相が出てるヨ」
「……は?」
いきなりこの痴女は何を言っているんだろうか。もしかして、私に対してなにか思うところでもあるのだろうか。テロリストってことがバレた? いや、まさか……
「死と隣り合わせ……死亡仕掛ける、時々……女難というべきかネ」
「……死にかけてるっていうか、私人間としてはある意味で死んでるんだけどね」
「ほうほう?」
「いや、まぁ……別に関係ないよねアンタには……で? あんたは一体……」
「不思議な不思議な女性サ。ミステリアス・オネーサンと呼んでくれたまえヨ」
そう言って痴女は離れる。少し、この京都でも警戒しておいた方がいいのかもしれない。得体の知れない敵がいるって話だし……っと、そういえば……
「スコールが織斑一夏の暗殺企ててたっけ……それを行うのがIS学園にいた他のスパイって話だけど……」
私そいつが誰かわかってないんだよね。ちょっとでもバレる可能性を減らすために、向こうも私のことをよく知らないはず。こちとら除籍になってるから、案外分かっちゃうのかもしれないけど。
「……ま、いいや。とりあえず向かうとしよう」
まずは行動だ。動いてからじゃないと自体は動かないし、認識するのも難しい。私がこんな前向きなこと言うのって珍しいから、みんなちゃんとメモっておいてね。
.
「んー……」
まただ。また偶然にも織斑一夏と出会ってしまった。しばらく京都観光をついでにしつつ、合流しようと思ってあっちらこっちら動き回っていたが……間抜けな顔してカメラを首から下げている織斑一夏がそこにいた。
「けど、ここって……」
なんと言うか、狙いやすい場所ではある。いつ行うかは分からないが、暗殺は人気の無い場所で行わければならない……今回は射殺するらしいけど……
なんて考えていたら、急に銃撃音が響き渡る。
「っ!」
気がつけば、織斑一夏の傍には例の痴女が立っていた。手に持ったキセルで銃弾を捌くあの感じは、人外先生を思い出す。
「あ、あの、貴方は……? さっきの人、ですよね? ええっと、猫の……」
「アリーシャ・ジョセスターフ。アーリィって呼ぶといいのサ」
織斑一夏にウィンクをするアリーシャ・ジョセスターフ。名前は偶然聞こえてきたが、自己紹介の合間にも銃弾を叩き落していっている。
「これじゃあ暗殺は失敗だ……ま、そのくらいで死ぬようならとっくに死んでるはずだけど」
織斑一夏は、なんと言うか運命に愛されている。理不尽なことに。不平等な事に。その運命に愛されるのを、他の人に分けれたらとてもいいのに。
「さて、どうするかな……」
考え込んでいる間にも、私は目の前の状況を整理していく。ここで飛び出せば織斑一夏は殺せるが、おそらく向こうはISを持っている可能性が高い。
と、予測を立てていたらどうやらその予測は的中していたようだ。
「まさか、テンペスタを持ってるなんてね……」
第1回モンドグロッソの準優勝、そして第2回モンドグロッソで優勝したIS。パイロットが片腕なんて聞いたことないけど、恐らくなんらかの事故によって無くしてしまったとかそういう話だろう。
そして、テンペスタが欠けている右腕を再生するかのごとく、ワイヤーで腕を構成していく。その腕は、銃弾をいとも容易く弾いていく。
「……さて、どうしたものか」
アリーシャ・ジョセスターフは、どこかへと飛んで行った。恐らく、織斑一夏を暗殺しようとした人物の所だろう。私も追いかけるべきか、はたまた織斑一夏について行くべきか……
「……ん?」
マナーモードにしてた携帯に、メールが入っていた。スコールからだ。こんな時になにを連絡しているのか、と思いつつも開いて確認する。
『オータムが織斑一夏を確保しに行ってる』
なるほど、と私は頷いた。私がここに居合わせたのは本当に偶然である。偶然だからこそ、誰も私の位置を知らないのだ。
だから、知られてないからこそ可能なサポートがあるのだ。
「へっ! 相変わらず脳みそ日向ぼっこかァ? 織斑一夏!!」
「っ! オータム!!」
「噂をすれば……か」
オータムがどうやらやってきたようだ。それと同時に織斑一夏は逃げ出して……それをオータムが追う。そんな二人を私も追う。ラウラから銃弾回避術でも教えてもらったのだろうか? 素早く逃げながら、織斑一夏は逃げ回っていく……が。
「この先は袋小路……」
行き止まりだと、私が予め渡されていた地図には乗っていた。だが、この袋小路……簡単にいきすぎている。私は嫌な予感がして近くのスペースに身を潜める。オータムは何も感じなかったのか、そのまま織斑一夏を追い詰めて━━━
「セシリア!」
「ごきげんよう、一夏さん」
……オータムはセシリアのブルービットに囲まれていた。そして、静かに迫っていた他の専用機持ち達が、ISを展開してオータムを囲っていた。簪は居ないようだが……マライアがいた。万が一の時になっても、マライアには私を助けないように言っておこう。この子私助けそうだし。
「動くな……一緒に来てもらおうか、オータムとやら」
ラウラが超電磁砲の照準をオータムに合わせていた。オータムがISを展開するよりも早く、ラウラはオータムの体をバラバラにできるだろう。
だが、それは『私がいない』という前提で成り立っているものである。
「っ!?」
「五十冬さん……!?」
私はカリオストロを展開して、横から突っ込んでいく。さて、カリオストロの装備は潤沢なものだけども……今いる専用機は織斑一夏を含めて、5機。
本気でやってもこの数を相手にできるのかねぇ私。さすがに多すぎる。
「オータム、逃げて……さすがに二人でも相手するのは辛い。そんで、貴方が捕まったらスコールが冷静な判断を出来なくなる可能性もある」
「ちっ……後で迎えが来るかもな」
「逃がすか!!」
「行かせない」
そう言いながら、オータムが飛び立っていくのを確認する。ラウラやセシリアが狙い撃とうとするが、私はそれをピンポイントで抑える。ビットはある程度楽だけど、ここから装備をフル活用したとして……私の脳が耐えられるのかどうか……頑張るしかないか。
.
即堕ち2コマとか言った奴は殺す。えぇそうですよ、私捕まっちゃいましたよ。
近接戦に織斑一夏、そこに高速で割り込む篠ノ之箒、援護射撃にセシリア。隙を着いて私を怯ませる銃撃をしてくるシャルロット、一撃必殺を撃ってくるラウラ。援護だけしてたマライア……いやいや、いくら装備があってもこっちの味方が足りないわ。あっちはコンビネーションもちゃんと鍛えてるせいで、翻弄されっぱなしなんですよ。2人までならともかく、もしくは軍隊的な特訓をしていたとかなら兎も角……無理だったよ。
「……敵の戦力は-1、こちらは-2だ。しかし、アーリィが入ったことにより+1……向こうは+2だ。そのことを念頭に置いておくように」
「おやおや、随分と落ち着いてるネえ」
「騒いだってしゃあないでしょ」
「五十冬さん、どうして……どうして、亡国機業なんかに……」
「さてね、お嬢様には分からないものが貧民にはあるんですよ……それに関しては人それぞれ考えが違うから、あんまり強くは言いませんがね」
「……じゃあ、作戦を説明するね」
先生達がいないから、簪が指揮するみたい。まぁ元々行う予定だったところに急遽先生の逮捕だからね、他の人員の確保が難しいのに作戦は行なえって話だから無茶にも程がある。
さて、話を聞きながらじっとしておきましょうか……ここから逃げようとして、失うリスクがデカすぎるしね……
side?
京都のどこかの室内プール。そこでスコールはとある人物2人とそこにいた。但し、水着を着ているのはスコールだけであり残りの2人は水着を着用しないままプールに入っていた。
「そういや、あんたの所の女1人……捕まったらしいぜ」
プールで泳いでいる全裸の少女、スコールと同じ金髪でありそして同じようにそのスタイルもスコールと同じようにグラマラスなものであった。
名はダリル・ケイシー……否、それは彼女の偽名である。本名レイン・ミューゼル、IS学園3年生の専用機持ちにしてスコール……スコール・ミューゼルの親戚である。
「……女?」
「確か、オータムを庇って捕まったとか……1年の専用機全員と相手して、撃墜されたんだってよ」
「……五十冬ね……」
「どうする? 叔母さん」
「……オータムを庇ったことは感謝してる、できれば助けてあげたいわ……けれど━━━」
「向こうの戦力が高い、安易には助けに行けないって事だよな」
スコールは頷く。彼女達のISは制限解除されているもの……だが、こちらの戦力では向こうの戦力相手では分が悪いのだ。1年となると、マライアもいるのだから。
「……今は機会を待つだけよ」
「ありゃ、行っちゃったよ……俺らも行こうか、フォルテ。ベッドにさ」
「わ、わかったっす……」
頬を赤く染める少女……IS学園の2年生の専用機持ち、フォルテ・サファイア。彼女は本来、亡国機業とは何ら関係ない少女である。しかし、恋人であるダリル……否レインの方を取り学園と祖国を裏切ったのだ。
彼女達は、まるでスコールなんて眼中に無いかのようにそのままベッドルームへと向かう。そして、作戦のときまで蜜月を過ごすのだ。
side五十冬
向こうの作戦は開始された。私は今だ拘束されている……この場には簪とマライアの2人が残ってる。そして、それ以外のメンバーは外へ出払っている。つまり……今はチャンスの時。
「……五十冬、もう大丈夫」
「いやぁ、助かった助かった」
「お姉様申し訳ございません! かくなる上は腹を切って腕も足も首も全部切り落として……」
「はい今の全部なしね、首から下がサイボーグなんてもう生きてるとか言えないから」
私はマライアの頭をわしゃわしゃしながら、体を軽く動かす。うん、何にも問題なし。さて、後やることと言えば……
「2人のISのエネルギー貰うよ、それとこの場は破壊させてもらうから」
「うん、わかってる」
「偽装工作までしておかないと、ですね!」
「まぁ2人が死なない程度にはしてあげる、残りは運に任せてね。死んだら悪かったってことで」
そう言って私はカリオストロを起動させる。エネルギーが足りなくてヤバいが、IS2機分のエネルギーがあれば回復は十分だろう。
であれば、あとはここを破壊して……私が拘束を解いて無理やり逃げたように見せておくだけである。他の奴らがどこにいるのかの情報は既にある、私は……織斑一夏の所に向かうだけだ。スコールは多分大丈夫だし。
「あ、スコールにも連絡しておかないとね」
しかし、私を助けるフリくらいはして欲しいところである。私はそれを少しだけ念じながら戦場へと飛び立つのであった。
しばらく飛んでいた私が見たのは、黒いISと白いISの姿だった。黒いIS……乗っているのはエムだった。新しいISだろうか? まさか、誰に作って……いや、今は考えるのはよそう。
それよりも、今は白いISの方を……
「エム!」
「貴様……」
「なにこれ誰あれ……白式じゃないよね、まさか白騎━━━」
「関係あるか! 私があれを潰す!!」
どう見ても話に聞いてた白騎士。けど、あれが生き残っていたとして……どれだけ旧世代のIS? って話になる。けど、なんだろう。私の中に燻るこの不安は……
そして、私の考えも知らずにエムが白騎士へと突貫する。
「あぁもうめんどくさい!! なるようになってしまえ!!」
叫んだ私も、突撃を入れていく。さて、一体全体どうなってしまうのか……この時の私は考えることもなかった。
そしてぶつかりあいながらも、私達はその動きの人間味のなさに少しずつ確信を得ていった。そう、動きが人間のそれではなく、プログラミングされたかのような機械的な動きなのだ。
「ははは、所詮はプログラムか!」
「これくらいなら……!」
エムが大型の剣を取り出し、私がいつぞやの襲撃の際に来ていた両腕が巨腕のISの両腕を取り出す。一気に仕留めにかかるのだ。
お互いに反対側から攻め入り、私が熱で……エムが物理的に相手を落とそうとしていた。
「これで!!」
「バラバラになってしまえ!!」
エムの剣が、チェーンソーのようにうなり始める。絶対防御を削りきれると思われるほどの威力のそれを、私が更にサポートする。熱で溶かせない金属なんて、そうそうないだろう。
だが、現実は甘かった。
「何っ!?」
「んなっ……」
私の腕が壊されて、エムの武装が破壊される。幾らなんでも旧世代の機体で……!?
「貴方達に、力の資格は、ない」
その言葉、私には通じない。資格がないからなんだと言うのだ。使えるものを使って何が悪い。私はそう思う。だが、エムはそう思えず……今の言葉で冷静さを欠いてしまう。
「うるさい……うるさい、うるさいうるさいうるさいうるさい!! 私が、私が織斑なのだ!! 私こそが完成された織斑マドカだ!!」
「ちょ、エム! ぐがっ……!?」
私達の首が、白騎士に締め上げられる。締め上げられた首は、ミシミシと音を立てる。私、久しぶりに窒息の気分味わってんだけど……これまともな人間なら首折れてるっての……!
「━━━っ!?」
「ごはっ……!」
そして、白騎士はそのまま加速して私たちを地面に叩きつけてから、そのまま加速して地面を引きずり回していく。
「資格のない、者に、力は、不要」
カリオストロの武装が尽く壊されていく。引きずられているだけなのに、バラバラになっていく。そして、それと一緒に私の意識も落ちていく。落ちて、落ちて、落ちて━━━
.
.
気がつけば、私は赤黒い世界にいた。地面は血だらけ……いや、最早血の湖。そこに、私は立っていた。そして、そんな私の目の前に
「……何食べてるの?」
「&J%CKMKQ゛」
何を言ってるのか、私にはまるで通じない。けど、多分大切な何かを食べてるんだと思う。何を食べているんだろうか。
そういえば、この異形の見た目を私はきちんと見ていなかった。でかい機械質と肉質が一緒になったかのような両腕、腐っている胴体の肉、顔は……首がないのか胴体にほとんど同化してる。目らしき部分の周りには囲うような焼け跡……そして謎の黒い糸……髪の毛だろうか? それが腰の辺りまで━━━
「
ふと口にした言葉。でもこの直感は間違ってない。いや、むしろ私そのものだ。機械まみれの肉の体。そう、こいつは私なのだ。だとしたら、何を食べてるんだろうか……ふと気になって覗き込む。
「
何故冷静でいられるのか私には分からない。分からないけど、本質的に理解した。私は私を食らっているんだ。だとすると、私を食べている私は、厳密には私じゃない。そうだ、私を食ってこいつは私になりかけているこいつは━━━
『システム起動
KEEN・ABANDON・LAPSE・IMITATE・OBJECT・SYSTEM・THIEF・ROBOT・OBJECT
K・A・L・I・O・S・T・R・O』
人造人間、つまり機械の体の人間が使うことを目的としており……盗み、模倣することによって相手たらしめるものを奪うという間違いを犯してでも、相手に絶対的有利を働かせて戦闘を放棄させて恐怖で泣き叫ばせる……
そんなまるで子供が考えたみたいなシステム名から取ったのがカリオストロ。この機体の名前だ。
でも、この機体のこのシステム……動かしたら白騎士にも勝てるんじゃないか。そう思える自信があった。多分、之は危ない兆候だ。
だって、亜田魔のなカ蛾GTぁぐちaで詩kうが的Mラ━━━
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side?
白騎士は飛び退いていた。既に黒騎士と名乗っていたあの機体は排除していたからだ。だが、目の前の機体から謎のエネルギーが出ていた。
システム的な動きだけの白騎士だったが、考えを改めた。『あれはとんでもない暴走をしている』とだけ判断がついていた。
「死ン! 出R! 、! んううSんデ無居! 尾に……お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!! あは、あはaははははhhhhh!」
目の前の、化け物を倒すために……白騎士は無慈悲にも動き始める。そして、更に不憫な話だが━━━
「え……なに、あれ……」
「五十冬、さん……!?」
「なんなんだ、なんなんだ一体!!」
1年1組……専用機持ち達が今ここに集結しているのであった。
長くなってしまった……すいません。
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい