side?
生徒達が集合しているこの場、そこに置いて1人別の場所にいる生徒がいる。生徒会長更識簪、彼女は生徒たちよりも高くそして見下ろせる場所に立っていた。
そこで、確固たる意思を秘めた目をその場の全員に向けていた。
「生徒会長、更識簪です」
その一言、その言葉で生徒達に緊張感が走る。生徒達の大多数が、今回言われるであろうことを予測していた。とある生徒2人の裏切り……ダリル・ケイシーとその恋人のフォルテ・サファイアの事だろうと内心確信していた。
その事は、簪でさえも『そう思われている』と感じ取れるほどである。しかし
「現在、この学園は政府によってあらゆる機能を停止させられています。しかし、それが解除される事が決まりました」
簪のその言葉に、違う意味で裏切られた気持ちになる生徒達。だが、そのあとに続く言葉はまだあるのだ。
「解除されるのは翌日……ただし報告の場として、今日はここだけは開けられるようになっています。故に、この場で報告することがあります」
簪は大きく息を吸い、そして吐き出す。緊張しているのだ、色々とあり……鍛えられた彼女の心であっても、それは変わらない。未だ10代の彼女には、まだ重たいものがあるのだ。
「IS学園……ISというものはなんなのかを学ぶ学園、学ぶ姿勢さえあればそれは生徒です。そう、世界が決めましたし私も納得しています」
その言葉に他の生徒も納得を示す。事実、ただISを使いたいからという理由でこの場にいる生徒はなかなかいない。何故から、この場にいる殆どの生徒が軍人まがいのことをしているのだから。
「故に……
その言葉と共に、足音が三人分響いてくる。一気にざわつき始める生徒達。何故なら、そこに現れたのは……この場にいるはずのない3人組なのだから。
「改めて自己紹介を……」
「生徒会書記、フォルテ・サファイアっす。改めて……よろしくっす」
「生徒会会計ダリル・ケイシー……改めレイン・ミューゼルだ。3年生であっても、問題ないんだとよ」
そして、最後の一人……顔を上げて髪を払いあげて……貼り付けたかのような嘘っぱちの笑顔を構えながら、宣言する。
「生徒会庶務、鬼村五十冬でぇすっ! 皆さんまたよろしくお願いしますねぇ!!」
できる限り可愛いと思われる声を出す五十冬。そんな声を出したところで、静まり返ったこの場は変わらないのだが……しかし五十冬が現れたことで、動揺する人物はいる。
「五十冬、さん……!?」
「ど、どうして君が……君達がいるんだ!!」
「そうだ! 学園を……世界を裏切った者達が!!」
そう、この3人は亡国機業……世界に仇なすテロリスト集団の一員だ。故に、本来であればIS学園に居るはず、居られるはずがないのだ。だが、それは今この時点で意味をなしていない事は……明白になってしまっている。
「説明しましょう……世界は、前IS学園教師達を逮捕しました。理由は世界に対する悪意を向けたからとされて━━━」
「━━━ふざけるな!!」
この場に響く声。女子であればでないだろうその低い声が、IS学園に居るものならばすぐに誰かわかる声だった。そう、織斑一夏である。
「千冬姉がそんなことするわけないだろう!!」
「織斑一夏さん、貴方の家族を気持ちをいたわる気持ちはわかって……」
簪の前に、五十冬が出る。簪を守るため……といえば聞こえはいいが、実際は『何を言っても無駄』だと言う意思表示だけである。
「簪……んにゃ、生徒会長サン。この怒り狂う白馬を止めるためには……1回殴り合わないと分からないんじゃないかな?」
「……鬼村、俺とISで戦うつもりか?」
「戦いたくないの?」
「挑発に乗るつもりは無い」
「お姉ちゃんがどこにいるか知りたいでしょ?」
「っ……!?」
五十冬の言葉に、一夏は傾いていた。ここで五十冬の挑発に乗れば、姉の情報が手に入るかもしれない。だが、乗れば負けである。一夏はそう思っていた。
「……私闘ならともかく、第三者……生徒会の誰かを通すならば構いません。今回は、私が2人の決闘を支持します」
「いいねぇ……生徒会長、サイコー」
「……俺が勝ったら、千冬姉の居場所を細かい場所まで吐いてもらうぞ」
「私が勝ったら、あなたは私に何をして欲しいの? まさか、自分の負けるリスクを考えないで……勝負を挑んでるとかんなわけないよね?」
一夏はそれに返事はしない。だが、負けた時のリスクは分かっていないなどということは無いようである。それを感じとった五十冬は、負けた時の一夏への罰を考える。
「そうだなぁ……負けたら、織斑千冬の事は私の前で名を出さないこと……でいいかな」
「……そんなので、いいの?」
簪が横から話しかける。彼女としてはもっとえげつない要求をするものだと思っていたので、ここまであっさりした罰を与えるとは思わなかったのだ。
「だってぇ……女の子の誰か一人を貰う、とか言ったら……
簪は五十冬の言葉に、返事が出来なかった。負けそうだと言うのは、彼女の予想などではなく確固たる確信があると判断したためである。
「ま、別に今回で負けることは私にはデメリット……勝つことは特にメリットがないし……せいぜい正々堂々としましょう?」
「……」
五十冬の言葉は、嘘をつく気は無いものである。しかし、一夏はどうにも信用出来なかった。何故なら、相手は自分の姉をダシに使うような女なのだから。
side五十冬
さぁ始まりました、男達の希望織斑一夏対サイボーグ鬼村五十冬。私には勝つ算段がある。というか、第二形態移行したカリオストロの進化したワンオフアビリティが試した感じ相当強いものになってるからだ。
「行くぞ……白式……!」
「さてさてさぁて……」
お互いにISを展開した私達。けど、カリオストロの前には……どんなISも無意味だ。それは私が1番理解しているし、それを理由に躊躇するなんて言う漫画の主人公勢みたいなことはしない。
「ワンオフアビリティ……名前付けられてなかったみたいだし、私がつけてあげるよ、カリオストロ……『プライド・ブレイカー』」
「何を……うぉ……!?」
白式の武装の1つ……雪片弐型……今それが私の手の中にある。刀1本、されど1本……触れずに私は
「ゆ、雪片が……!?」
「さぁて……滅多打ちにしてあげるよ、織斑君」
前の白式ならこれで終わってたけど、今の白式は所謂オールラウンダー。というか、ようやく普通のISクラスになったとも言える。だから、武器を奪うのは武装を奪うという名目で考えたらそこまで痛手にはならないだろう……だが、それはあくまでもISの性能で考えたら、の話だ。
「くっ……!?」
「動揺したでしょ? 織斑君の特権、織斑君だけの白式の武器……そんな専用装備を奪われる……そんな君の特権、存在意義、自分足らしめるものを奪うのが……カリオストロだからね……次は、こんなのも奪っちゃう!」
私のその言葉と共に、雪片弐型は……展開装甲を開いていく。それがどういう意味かは、織斑一夏が1番わかっていて……なおかつそれがどういうことかも分かるだろう。
「ま、まさか……!?」
「そう……コピーじゃなくて本当に奪う……カリオストロの本当の能力とも言えるかもね」
「本当の、能力……!?」
『ワンオフアビリティの奪取』それが新しくなったカリオストロの進化した能力の真骨頂とも言えるだろう。
「けど、零落白夜はエネルギーの消費量が……!」
「そうそう、今この場でも凄いエネルギー減ってて……
「なっ━━」
雪片弐型は握っていない。零落白夜も発動出来ていない。
「いやぁ、こんな簡単に奪えるなんてねぇ? ま、この奪う能力は一時的なものだし……そっちがISを解除したらこの雪片弐型は消えちゃうんだよね。もうコピーしたし遅いけど」
「く、ぁ……!!」
エネルギーの減っていく白式。なんとか取り戻そうとするが……既に遅い。減ってしまった分のエネルギーも回復させようとしているのか、五十冬は零落白夜による減り以上の速度でエネルギーを吸収していた。当然、そんな事をしてしまえば……
「「「一夏!」」」
……突然、私の前に3人の影が立ち塞がる。セシリアを除いた、1組の専用機持ち達だ。どうやら、ISが解除された場合に私が織斑一夏を殺すと思ったらしい。そんな事しない、めんどうだから。
「……分かってるよね? 織斑一夏を庇ったら彼が負けってことになるよ?」
「……分かっている」
「みんな……」
「……一夏、今はまだ早い……あの女のISの弱点を見つけてから……」
「くっ……」
そのままISを解除させられる織斑一夏。このままこの3人と1緒に殺すことも可能だけど……今はそれをするのが面倒だし、やめておこう。
「じゃあ、今度から私の前で織斑千冬の名前は出さないこと……それだけ守れば何もしないでいてあげるよ」
「……くそっ!!」
地面に自分の手を叩きつける織斑一夏。余程悔しいのだろうけど……残念かな、私の前にお前は初めから眼中に無い。好感度的には、とんでもなく嫌いな部類に入るけど。
「……で? 何で私達をまた学園に通えるようにした訳?」
「……世界の意向、それに……テロリストで固められるのならテロリスト同士で固めておきたいらしいから」
要するに、私達を固めておくことでメリットがあると判断したということか。まぁやり口は間違ってないし、私もそうしただろう。けど、このメンツを固めておくとはさすがに絵面が面白すぎでは?
「だってその理論だと……」
「うん……今度から入ってくる教師……殆どが亡国機業側の人間だったみたい」
「うわぁ……」
本当にテロリスト学校になってるわけだ。世界のゴミダメIS学園ってか? 随分と面白いことになっちゃったもんだ。
「まぁ、当然見張りはいるけど……」
「見張り、ねぇ……?」
その見張りがいつまで役に立つかは、正直分からないが……多分私達からしてみたら雑魚もいい所かもしれない。ま、無駄につっかかって来なかったらいいだけなんだけどさ。
「……とりあえず、当面学園はこんな感じで動かす。織斑君達が心配だけど……」
「それってどういう意味での?」
「……なにかを起こしそうな、そんな予感がする」
「大丈夫大丈夫、いざとなれば……私がなんとかしてあげるからさ」
正直調子に乗っているだろう、とは思ってる。けど、正直織斑一夏にだけは負けるつもりも負ける気もなかった。だから、だからこそ……私は後で思い知ることになるのだ。
織斑一夏が、私の……カリオストロの天敵の存在という事実に。
とある事情により投稿遅れます
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい