「リヴァイブの武器はまだ……!」
「はーい、それも奪っちゃいまーす」
戦闘開始から1分経過、今私の手元にはシャルロットのリヴァイブの武器が大量にあった。ばら撒くように撃ちつくしては捨てて、撃ちつくしては捨ててを繰り返している。
「ねぇ、リヴァイブの武器あとどれ位残ってるの?」
「君の両手で奪えないほどだよ!!」
でもねぇ、ラウラの武器を奪った方が早いのは確かなんだけど……それをやろうとすると直線上にシャルロットが割り込んでくるんだよね。おかげで、奪いたいものの狙いがいまいち定まらない。
「まぁたしかに、私の手は花束じゃなくて銃でいっぱいだよ……でもさ、忘れてない?」
「……何のこと?」
「今この時点でも、私は相当な舐めプをしてる。いざとなればエネルギーだけ奪ってはい終わりが出来るのにやらない……その時点で負けてると思うんだけど?」
「……舐めてかかって……そっちが負ける羽目になるかもしれないのにね。よく言うよ」
「いやぁ、褒められてしまった」
もちろん、舐めプにも理由はある。それらしい理由なだけ……って感じだけどね。だってさっさとエネルギー奪ってはい終わり、ってするよりは手を奪い足を奪いを繰り返して、徐々にやれることを減らしていく方が相手の絶望感を煽れるでしょ? そもそも私がやりたいのは勝つことじゃなくて、絶望感を煽る事だからね。
「でもまぁ……当たってないけど、さっきからラウラの砲撃が鬱陶しいのは間違いない」
「君にラウラを見せることはないよ」
確かに、ラウラを視界で追ってたらシャルロットに攻撃される。装備事態はなくなっても体当たりとかパンチとかあるから、ISは本当戦闘に向いていると断言出来る。
「……でもまぁ、こういう事が出来るからいいんだけどね!」
「なっ!?」
私は奪ったリヴァイブの装備を全て放り投げる。そしてそこに、一気に火力の高いマライアの青龍の装備2つで炎風を巻き起こす。火薬が詰まっている銃火器系統には、炎は厳禁……2つが相対すれば。
「こんな無茶苦茶な……!?」
「無茶で結構って訳でドッカーン!!」
一つ一つはそこまで大きい爆発ではないが、リヴァイブの装備の殆どが爆散すればそれだけ大きなものにはなる。私は近かったから吹っ飛ばされ、咄嗟に気づいたシャルロットは逃げてたためそこまで吹っ飛ばされていなかった。
え? 私だけが損をしてるだろって? いやいやそんなことは無い……爆発で吹っ飛ばされたおかげで、その速度のまま飛べれば爆発を生かすことが出来ていると言っても過言ではないのだ。
「はっはっは! 痛いけど初速はバッチリ!! このまま一気に攻めてあげるよ!!」
「させない……! ラウラ! 僕事撃って!」
「無茶はするなよ、シャルロット!!」
成程阿吽の呼吸。こういう時織斑一夏ならシャルロットに怪我をさせないように戦うかもしれないけど、ラウラなら軍人なのでちゃんとした判断ができると踏んでの戦法だろう。
間違っていない、100%花丸の大正解と言ってもいいだろう。私が相手で無ければの話だけど。
「ほーらこれでバラバラにして上げるよ!!」
「君が……それを使うな!!」
織斑一夏の雪片弐型、本当ならわざわざこれを使う必要は無いけど……カリオストロとの相性がとてもいい武器だから仕方ないね。あ、そうだ……これで煽ってやろう。
「使っちゃいけない、なんて誰が決めた? カリオストロは相手のエネルギーを喰らえる、そして零落白夜はエネルギーを大量に消耗する……なんだ、実は私と織斑君って好相性じゃん!!」
「貴様……それ以上口を開いたら殺す!!」
おいおい本当に軍人かよ、煽り耐性無さすぎるだろ。とは言うが、正直なところ私もお兄ちゃんの話題出されたら問答無用でキレちゃうから人のこと言えないや。まぁそれが私だということが分かってるからこそ、この事で煽るんだけど。
「ラウラ! 落ち着いて!!」
「シャルロット! この女を徹底的に潰さねば一夏が危ないのだぞ!!」
「どう危ないのか……教えてもらいたいもんだ!!」
「しまっ……うわああああ!!」
隙を見せたなシャルロット、私の雪片弐型と零落白夜の一撃によって彼女は沈んだ。ついでにわざとらしくリヴァイブの装甲もバッキバキのバラバラにしてやったから、しばらく行動不可能になっているだろう。
「シャルロット!!」
「あーあ、あなたが足を引っ張るからこうなるんだよ」
「貴様……!」
「相手の隙を突いてこその最高火力、突けなければ……意味が無い!!」
私はラウラに向かって迫っていく。ラウラは私に向かって超電磁砲を何発か放つが、当然の如く当たらない。当たるわけがない。
「……まぁ、零落白夜使うのも面倒だし……これで終わりにしてあげるよ」
「くっ……!? シールドエネルギーが……!」
わざわざ近づいてから、私はラウラを押し倒す。そしてそのままエネルギーを吸い取り始める。押し倒した意味は……まぁ近くで抵抗出来ない様を見たかっただけ。
「退け!!」
「退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ! ……ってよく言った言葉だと思うよ。私が貴方の言うこと聞くわけないじゃん」
そう言っている間にも、ラウラのエネルギーは奪われていき私のエネルギーは増えていく。改めて考えてこの装備強すぎじゃない? 対IS用に進化しすぎでしょ。
「くっ……そんな……!」
「はぁい、ご馳走様……エネルギーは吸い付くしたからISはもう展開できないよ」
完全にエネルギーを吸い取られたISは……待機状態になる。そうなれば、勝敗は明確に別れてしまうというものである。
『勝者! 生徒会庶務、鬼村五十冬!』
そのアナウンスと共に、試合は静かに終わった。拍手も喝采も声援も罵倒も何も無い。ただ、静かに試合が終わった。観客席にいた生徒達が送ったものは、シャルロットとラウラに対する哀れみの視線だけであった。
「シャルロット・デュノア……並びにラウラ・ボーデヴィッヒさん」
生徒会室で、簪が2人と相対していた。仮にこの2人が簪を殺そうとするなら、拳銃を引き抜いて発砲して即座に終わる……それくらい近い距離だった。それが可能か、という話になってくるのだが。
「貴方達には、それぞれ別の場所に向かって頂きます」
「別の場所……?」
「一体どこに行けと……」
「行けばわかります。ここから1番近い空港に向かってください……それぞれのお迎えの人がいます。もし、このままどこにも行かずに戻ってきた、あるいは姿を消した場合……貴方たちの国が責任を取る形になります」
国を人質に……そんなことが一介の生徒会長に可能なのかと言われれば、はっきり言って不可能に近いだろう。だが、ここはIS学園……世界各国から生徒が来ている学園でもある。
もしそこで問題を起こそうものなら、国や自分の身内が危険にさらされる可能性があるのだ。そうなってしまえば……2人は死んでも死にきれないだろう。
「……わかりました、行こうラウラ」
「待て……私達は、どのくらい学園から離れる」
「分かりませんね……それは向こうの意思によるとしか」
「……」
「それと……あなた達に判断する権利はないです」
その言葉に、ラウラはため息をつく。負けてしまったのは自分達、そして条件を飲んだのもまた自分達なのだ。これに従わなかった場合……次はおそらく一夏が矢面に立たされる可能性もある。それだけは避けなければならない。
「……」
黙って部屋から出ていく2人。これで、IS学園からさらに2人邪魔者を排除することが出来た。簪はどうでもいいと思っているが、これで喜ぶ者がいる。
「いやぁ、ありがとう簪ちゃんちゃん」
「ちゃんちゃん……?」
「あなたのような友達を持ててあたしゃあ幸せだよ」
「悪ふざけはそこまでにして……結局、2人はどこに行ったの? 私、知らされてない……」
「んー? まぁそれぞれの『体』を活かせる場所?」
「……まぁ、別にいいけど……シャルロットを排除するのは、まずかったんじゃ……あれでも社長令嬢だから……」
「社長令嬢だからなんだって話、そもそもシャルロット……もといデュノア社は男装の件で干されてるんだからさ、どう処理されても異議なんて受け入れられないよ」
五十冬の顔は、悪いものだった。だが、どうにも簪は違和感を感じていた。それの正体がよくわかっていないが、何かしらの違和感を簪は感じていた。
「それに、本人達も案外そっちの方がいいかもしれないしね?」
「……そう」
「あ、そういえばさ……前生徒会長どこ行ったのさ。そっち私知らないんだけど……」
「……じゃあ、連れてってあげる」
そう言って簪は立ち上がる。私は首を捻ったけれど、まぁ多分更識楯無がいる所に連れてってくれるのだろうと考えたら……着いていく気にはなる。いやだって、本当に気になってるしさ……
「ここ」
「……ってここ、簪の部屋じゃん」
寮内、更識簪の部屋。そこにまで来たけど……でもここに更識楯無がいるとは思えないんだけどな。だって、この部屋の中はアニメDVDしかないんだよ。私一晩戦歌姫系アニメを見せられたからよく覚えてるよ。
「……正確には、また別」
「別?」
「休学中に、改修したの……」
「あぁなるほど」
休学以前の部屋は知ってるけど、よく考えたらその後の部屋は私見た事なかったわ。楽しみにしながら部屋のドアノブに手をかけようとして……簪に止められる。
「ちょっと、順序がいる……」
「順序?」
そう言って、簪は部屋のドアノブに待機状態となってる打鉄をかざす。すると、中から轟音が響き渡る。いつの間にか、この寮はトンデモ改造が施されていたようである。
「……打鉄越式を認識すると、専用の部屋の入口に繋がるようになってるの」
「へぇ……」
すごいと思うけどそこまでする必要……いやあるわ、多分ここに更識楯無がいるんだからそりゃあいるわ。隠蔽するのは必要なことだもんね。
「という訳で、改めてお邪魔しまーす」
部屋のノブを回して改めて部屋に入る。その部屋は……たったの一部屋しかなくて、ベッドキッチン風呂トイレ……これが丸出しで置かれている部屋だった。
そして、その部屋の真ん中に……拘束された美少女が1人。
「うわ全裸だ」
「お姉ちゃん、元気にしてた?」
「簪ちゃん……それに、鬼村五十冬……!?」
「はーい、復学した鬼村五十冬でーす」
「なんで、どうして……」
そういえば私が復学したこと知らなかったんだっけ。まぁ、知る術がないから知らないのも当たり前か。多分、ずっとこの部屋で監禁されてたんだから……ってちょっと待って? この隠し部屋作る前はどこで監禁してたんだろうか……いや、今は考えないでおこう。
「……私がそうしたの、IS学園の生徒がISを学べないなんておかしいから」
「くっ……!」
「ところでこのお姉さんはいっつも何してるの? ずっと拘束してる訳じゃないんでしょ?」
「うん……いつもなら、バイブか何か入れて生活させてるんだけど……今日は忘れてた」
「そっかぁ……ねね、私が相手していい?」
「……いいよ」
「なっ……」
「ただし、犯さないでね。犯すのは私だけだから」
「りょーかい」
突然だが、私は更識楯無をいじめることができるようになったようだ。これはこれで楽しそうなので、私にはなんら問題がないのでOKなのだが。
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい