本編だとほとんど出番なかったけど、ここでは撃ち落とされてる程度で住んでます
私はコスモスを纏った謎のパイロットとバトルをしていた。だが、はっきり言って新しく産まれたばかりのISとは言ってもその強さは流石は第三世代と言うべきところだった。
まずこのコスモス、実弾が効かない。実弾メインの装備だけだったらまず詰みである。そして専用のロングライフルはエネルギーと実弾の両方を兼ね備えており、ショットガンで接近を許さない……正に攻防一体と言っても過言ではないだろう。
「……ま、それも私からしてみれば無意味だけど」
例えば、戦う相手が私ではなくシャルロットだった場合なら……彼女のラファール・リヴァイブは実弾がメインだ。確実に駄目だっただろう。
「でも、今の私なら……」
ある程度戦って、ある程度戦い方さえ把握できれば……もうやることは無い。あとは淡々と攻めるだけだ。相手のパイロットの名前は知らない、覚える気もない。でも……はっきり言って相手の戦い方の癖、それだけで誰かが理解出来る。
「そろそろ、ごっこも終わりにしなよ……やる意味ある?」
展開した大量のビットを使って、私は相手を翻弄する。そして、本命の一撃が相手のフルフェイスのヘルメットを叩き割る。そこからでてきた顔は━━━
「……ちっ、バレちまったか」
「……はぁ、やっぱり」
「オータム!? てめぇなんでこんなことを……!」
外から織斑一夏の声が聞こえるが、私は完全に無視をする。オータムも無視をしているのか、視線さえ向けようとしない。
「……こんなこと、する意味無いでしょ? 私が来るの分かってただろうに」
「スコールの命令だ、お前と戦ってコスモスの機体の力を把握しとけってな」
「ふーん……ん?」
「……おい、てめぇ何してる?」
オータムが握っていた武器を、知らない間に私は握っていた。そして、私が意識していないにも関わらず武器を握った腕はオータムに向けられる。
「……ちょっと待って、オータム。やばい、止まらないんだけど」
「なんっ……だとっ!?」
オータムが返事してる間に、私は私の意思じゃない何かしらの力で勝手に引き金を引いていた。やばい、本格的に不味い気がする。私の意思で動いていたカリオストロが、止まらなくなってる。
また暴走なのかと思ったが、私の意識自体はしっかりしてる。生身の手足もISの中である程度自在に動かせている。
つまり、カリオストロが本当の意味で勝手に動いている。というか、脳に繋がってるカリオストロが私に関係なく動けるはずがない。カリオストロが勝手に動くのは、私の意識も何かしらで乗っ取られているはずだ。
「なんっ、で━━━」
『……て……』
「なに、この声……」
『か……して……』
「ぐっ……!?」
『返して!!』
頭に響いてくる声、それは紛れもないシャルロットの声だった。しかし、仮にIS越しに私のカリオストロを動かしているのだとしてもおかしな話だ。彼女のISは私の手元に━━━
「……そっか、そういう事か……!」
ISに刻まれたパイロットの強い意識。それが残留していたのか分からないけど、コスモスを見た瞬間にその残留意識が何故か活性化したようだ。
『お母さんの、愛した、花を、返して!!』
「オータム! 一旦コスモス乗り捨てて!! 多分何か起こる!!」
「ちっ……仕方ねぇな……!」
背に腹はかえられない、死ぬより生き残る方がマシだと私の意思が通じたのか、オータムはコスモスから下りる。
そして、私もカリオストロから強制的に降ろされる。一瞬意識が落ちかけたが、ギリギリ無事だった。
「いっだい……頭……」
「……おいてめぇ、確かISそれなりに預かってたんじゃねぇのか?」
「……あれ?」
確かに、私が持っていたIS達がどこにも見当たらなくなっていた。カリオストロも含めて、全て手元から無くなっていたのだ。だが、原因は理解できる。
目の前光り輝きながら1つになっていくカリオストロとコスモス。その中に、私が預かっていたIS達が1つになってきているのだ。
「……」
私は、無言でそれに手を伸ばす。光の塊もそれに応えてくれたのか、私の体にまとわりついていく。そして……一気にひとつになって行く。
「ドイツの2機、フランスの2機、それとカリオストロの合計5機が融合していってる……」
「……まさか、コアも1つに収まってんのか? それぞれに?」
「……そうみたい、2つどころか5個のコアがこの中にある」
見た目は、実に混沌としているカリオストロが生まれていた。まず白を基本として黒とオレンジでカラーが付けられている。両腕は刺々しくなっていて、両肩には超電磁砲。足はごつくなっていてもはやスラスターがくっついているくらいの太さ。
フルフェイスなのは変わらないが、しかし……格段に強くなったと感じ取れる。
「……けど、なんで融合した?」
「……私が持っていたISの一機……それがコスモスと反応してた。ISに残ってた残留意識がコスモスを求めて、絶対に誰にも渡さないって判断を下したんだと思う」
「……それはもう、本人の生霊だな」
「かもね、そこまで行くともうオカルトだよ」
しかし、現実にそれは起こっている。しかも他の機体も全て巻き込んで、5機全てが融合していた。最早ここまで来るとカリオストロはカリオストロじゃない気もするけど……
「……そうだね、カリオストロ・フィフスって言うべき?」
「名前が安直だな」
「こういうのはストレートにつけるのが1番」
ちらっと、私は織斑一夏に視線を向ける。私とオータムが仲良くしてるところを見て……じゃないな、あれは。シャルロットとラウラのISを使って私が強化された事がとことん気に食わないらしい。
こんな状況じゃなかったら、幾らでも戦ってあげるんだけどな。残念、エクスカリバーを止めるのが先だからさ。
「簪、これで準備完了?」
「うん……さ、イギリスに向かおう」
ここからは飛行機は使えない可能性を考えて、セシリアの自家用ジェットは置いておくことになった。まぁそれを言うなら、ドイツやフランスにいる時も狙われる可能性があっただろうが……簪曰く『狙われたらすぐにわかるから、その時はISの移動で行くつもりだった』との事。
ただ、フランスやドイツに向かってる途中で狙われなかったとは言っても、イギリスに向かったら狙われる可能性は遥かに高くなる。故に目立たないように、今は列車……寝台列車での移動となった。
「……それで、くじ引きしたら私達が一緒の部屋になった、と」
「……五十冬さん、私……」
そして偶然なのかそれとも狙われたのかは分からないが、私はセシリアと一緒のベッドになった。別に嫌な思いも何もしていないので構わないのだが、セシリアにとってはとても気まずい空間だろう。
「何? 私に犯罪行為をやめて欲しい? それともISを持ち主に返して欲しい?」
「……何故、ですか?」
「……?」
「何故IS学園を、抜けたのですか? 亡国機業の方を抜けるという選択肢は……なかったのですか?」
「無かったよ、勘違いしないで欲しいけど……私は正義の心に絆されて正義のために戦う……なんてことは絶対にないから」
仮に絆されていたとしても、抜けていただろう。私がセシリアと一緒にいたとしても、セシリアがこちらに来ない限りは何も変わらないだろう。
「……私は、フォルテさんがどうしてIS学園をやめたのかわかりませんでした。理由は分かります、でも……その理由に納得が出来ないのです」
フォルテは元々、亡国機業側の人間では無い。だが、恋人であるレインの事を忘れられる訳もなく、別れられる訳もなく……ついてきてしまったという話がある。
「好きな人の為に、ついて行きたいって思うのは異常?」
「……少なくとも私は、好きな人が悪いことをしているのなら、止めるべきだと思います。私は、今そう思っています」
その言葉の意味を、私はあえて追求しなかった。ついて行きたいと思うのか、止めると思うのかは別だ。本当に止めたいって思う人もいるかもしれないのだから。
「……じゃあ、この事件が終わったら……私を止めるの? セシリアが?」
「……止めてみせます」
「じゃあ……止めてみてよ……けどもし止められなかったら……セシリアも他の子達と同じ目に遭わせてあげる。私自身の手で……ね」
ただの嫌がらせなのか、はたまた私自身が気づいていないだけで異常な愛情がセシリアに向けられているのかは分からない。けど、本当の本気で……私はセシリアに私自身の手で堕ちて貰いたいと思っているのだ。
「五十冬さん……」
「……今日はもう寝るよ、セシリアも早く寝なよ……きついのは明日からなんだから」
「……はい……」
こうして、私たち二人は眠りについた。明日からの作戦決行は……多分死にものぐるいのものになるだろう。私たち全員、等しく。
「……またここか」
私はまた、青い世界に来ていた。前と違うといえば……前にいた少女、ラウラ、シャルロット、更になんか見覚えのない人と……ドイツ軍の人がいた。
「……貴方が取り込んだIS達の、意思が今貴方の中にある」
「……意思? ラウラとシャルロットは分かるけど、残り2人は? 私が戦った時ドイツ軍のその人は量産型、もう1人の方に至っては私会ったことすらないけど?」
「意思は、パイロットだけの物じゃない」
……つまりどういうことだってばよ? って状態。要するにISを作った人の意志とかもあるって事?
「クラリッサ……彼女はあなたがドイツからもらった新型に乗る予定だった。込められている意志は他に比べて少ないけれど、この機体にかける希望は込められてる」
つまり、専用機になる予定だったってことね。なるほど。その前に喧嘩売ってきたんだから、奪われても仕方ないよね。
「じゃあこっちのオレンジの髪の人は?」
「シャルロット・デュノアの母親……彼女はコスモスが好きだった。その花の意思が込められたIS……」
つまり、シャルロットのISと反応したのは偶然じゃなかったと。意思っていうものはなんだか恐ろしいな。というか、本当にオカルトじみてきたな。
「ふーん……」
「……興味、ないの?」
「興味無いよ、知らない人といきなり喧嘩売ってきた人。嫌悪することすらないよ、後者はもう倒しきっちゃったし前者は故人だ」
むしろ興味を持つ方が不自然だと私は思う。倒した相手をそこまできにする武人みたいな性格してないし、知らない人に興味はモテないよ。
「……聖剣、あれを相手取るのは……」
「厳しいって? 分かってるよ」
宇宙に行かないと行けないんだから当たり前でしょ。それに相手には凄まじい威力のレーザーがある。負ける気は無いが勝てる可能性は少ないだろう。
「ま、なんとかして無力化するよ」
「……そう」
なぜ暴走したのかは分からない。でも大体篠ノ之束のせいだと思うし、少なくとも私はそう思ってる。
「じゃあね、私疲れてるからちゃんと寝たいのよ」
「……貴方が、ちゃんと生きられるように」
「祈らなくていいよ」
その言葉を最後に、私の意識は落ちる。次に目が覚める時は……エクスカリバーとのたたかいがまちうけていることだろう。
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい