━━━様子がおかしい。私がそう思い始めたきっかけがなんだったのかは、よく分からなかった。しかし、ふと気がつけば同居人がまるで別の何かに変わってしまったかのような、そんな疎外感を覚えていた。
簡単に言えば、セシリアがどうにもおかしい。様子がおかしい気がする…などという曖昧なものではなく、確信出来るほどにその様子がおかしくなっていた。
例えば、朝の食事の時間━━━
「五十冬さん、一夏さんとご飯を食べませんか?」
「へ?織斑君と?どうして?」
「ふふ、一緒に食べた方が美味しいと思っただけですわ」
━━━おかしい。いくら何でも、織斑一夏という男に対してセシリアが軟化しすぎている。事の始まりは、クラス代表を決定するための決闘が終わってからだろうか?
あの辺からどうも、セシリアの織斑一夏に対する意識の改革があったようだ。
そして、またある時では……
「あ、そうだ……授業では、同じ専用機持ちとして一夏さんに私が教えることとなったので、動きの拝見をしていただけると助かりますわ」
「そ、そうなんだ……」
これは……いわゆるアレなのだろうか?ほの字と言うやつなのだろうか?しかし、男嫌いになっていた+私と行為をしていたことによる女性への性への没落によって、私を好きになるはずだったのだが……
『いや、流石に人の気持ちがそうそう簡単に動いてたまるか』
……Sに怒られてしまった。いや、まぁ分かっていたことではある。これに関しては、冷静になりきれていなかった私が悪い、悪いのだが……
何故だろう、ペットが他の人に懐いているかのようなあの嫉妬のようなものを感じていた。そう言えば、私の友人が過去に飼っていた犬は、私にばかり懐いていたのをふと思い出した。どうでもいいことだが、あの時友人はこんな気持ちだったのだろうか。
「……ねぇ、セシリア?」
「はい?何ですの?」
ひとまず、一旦聞くことにした。今織斑一夏のことをどう思っているのか、と。
「一夏さんですか?えっと……急に、どうして?」
「さ、最近…妙に仲良くなったと思って」
私がそう伝えると、自分でも意識していなかったのかセシリアがキョトンとしていた。そして、しばらくしてからようやく意味を理解したのか少しだけセシリアは笑っていた。
「ふふ、嫉妬ですの?」
「いや、いきなり過ぎたから……」
「大丈夫ですわ、ただちょっと私の中で考えが変わったと言うだけですの」
「考え?」
私が考えているようなことは一切無いようだが、しかしセシリアに笑われたことは少しだけ腹が立つ。自分が勝手に怒っているだけなのだが。
「私、男性と言うだけで毛嫌いしすぎていたのかも知れませんわ。事実、私の周りの男性は、いつも、女性に対して頭を下げているだけの者達ばかりでしたもの……お父様ですら、そうだった」
「……それで、織斑君と決闘をして…それで何やかんやあって……」
「えぇ、男性だからと言って差別する…などということはありませんわ。一夏さんのような人もいるとわかったんですもの」
なるほど、どうやら価値観が織斑一夏によって大幅に変えられたようだ。変えられた、というか男性というものを見直したと言うべきか。しかし、これならば……別段男に対して嫌悪感を抱いていない今なら…?と思っていた矢先。
「そ、それに……」
「ん?」
「その、前に五十冬さんに教えていただきました…その、性交の事も男性としている時はどうだったのか…気になってきましたし……」
どうやら、私が率先しなくても大丈夫のようだ。しかし、それでもちゃんとした倫理観は未だ残っているだろう……ちゃんと、一人で行けるくらいにはドツボにハマって欲しいものなのだが……
「……考えただけで疼く?」
「は、はい……お、おかしいですわよね…まだ、ここは未経験だというのに…」
そう言って、セシリアは下腹部をさすっていた。ごめんねセシリア、そこはもうあなたの知らない人の手…じゃなくて肉棒によって、経験済みなんだよ……ということはまだ言わない。
「とりあえず、今日は授業が終わり次第部屋に戻る……って事でいいの?」
「あ、今日は少しばかり用事がありまして……その、遅れるかもしれません」
「ん、分かった。じゃあ私は先に戻ってるね?」
「はい!」
用事……何かあっただろうか?流石に、昨日の今日で織斑一夏を押し倒すなどといったことは、起こらないと私は思っているが……まぁ押し倒したのなら押し倒したで別にいいだろう。
ただセシリアが、この学校から退学するリスクが高くなったと言うだけの話である。
「え、クラス代表辞退するの?」
戻ってきた時に、突然話された事。それはまさかの、セシリアのクラス代表辞退の話だった。
そもそも……クラス代表は、織斑一夏との決闘の際に勝った者が手に入れる称号だった。元々は織斑一夏が推薦されていたのだが、セシリアがそれに反発……そしてそのままクラス代表の座を賭けて、決闘をすることになったという話だった。
そして、勝負の結果セシリアの勝利で終わる。つまりは、セシリアはクラス代表になっている……筈なのだが、何故かそれを辞退する宣言を今出していた。
「えぇ」
「そりゃまた何で」
「よく考えてくださいな五十冬さん、私はイギリスの国家代表で専用機持ち…経験も実力も、今この学年の中ではトップクラスの物ですわ。
それに対して、一夏さんは昨日今日ISを覚えた……しかも専用機で自分の機体の性能もよくわからないまま戦っていたんですのよ?」
「……つまり?」
「私に勝つことは、万に一つもありえなかった……という事ですわね。無論、それは当たり前の話なのですから……少々熱くなっていて、冷静さを欠いた事をしてしまっていました。
故に、これからの成長も込めて…一夏さんにクラス代表になってもらうのが自然だと思った迄ですわ」
セシリアの言葉を聞いて、私はまずこう思った。『お前は何様だ』と……確かに勝ったのはセシリアだ。織斑一夏が、自分の機体の性能を把握していないことも確かに彼の敗因だっただろう。
しかし少しでもエネルギーに余力があれば、負けていたのはセシリアの方である。彼の武装は、セシリアのISの防御機構であるバリアシールドを貫通するものなのだ。それ故に使われるエネルギーが多いだけであり、散々相手を舐めてかかって油断して切り掛かられたセシリアも、彼のことを強くいえるはずがないのだ。
妄想で話を進めるなと言われればその通りだろう。しかし、それで彼女が負けかけたのも事実なのだ。それを気にしていない時点で……こいつは成長しない。
「……そう、まぁ私はセシリアがいいんだったらそれでいいよ」
「五十冬さん?ちょっと怒ってます?」
「怒ってないよ?ただちょっと勿体ないなぁ……って思っただけ」
「そうですか?私は…一夏さんの成長を手助けできればそれで構いませんわ」
機体性能に頼っているのは、お前も同じだろう。家が金持ちだからって、選ばれた貴族のお嬢様で偉ぶってんじゃないよ。
「まぁ、今日はもう休もうか」
「そうですわね」
そう言いながら、セシリアは私と同じベッドに入ってくる。しかも、それなりに着崩した……というか裸ワイシャツという感じの格好だった。
「……休む気あるの?」
「私は……こちらの方か寝やすいだけですわよ?」
頬を軽く赤くしながら、セシリアは微笑む。なるほど、この淫乱お嬢様はまた私とそういった事がしたいらしい。
「そう、なら…寝る前に1回ね?」
「はい…!」
微笑む私とセシリア。しかし、私の心は真逆で完全に冷え切っていた。今までの話し合いから、気づいたというか…もう治らないと確信していた。織斑一夏との関わりあいにより、セシリアの考えはたしかに変わったと言えるだろう。
しかし、根本的な女尊男卑の考えは変わっていない……いや寧ろ、余計に厄介になってしまっている。自覚のある女尊男卑から、無自覚の女尊男卑に変わっているのだ。
「ん、はぁ……」
「ぁ、あ…!」
互いの胸を揉み合い、そして乳首をお互いに吸い合う。おま〇こ同士をくっつけて、そして動かし合う。
そんな扇情的な事をしながらも、私の思考はセシリアをどう蹴落とすかしか考えていなかった。
女尊男卑が染み付いている女は、もう変わることは無いだろう。どれだけ考えが変わっても、根っこの方で変わることは無理なのだと、今気づいたのだから。
「五十冬さん、私…もう……!」
「いいよ、セシリア…!一緒に……!」
お互いに絶頂を感じ合う私達。その中で、私の中で……セシリアをまず蹴落とすことが決まったのであった。
side???
「ここがIS学園…」
夕方にさしかかり、橙色の光が差し込むIS学園。その前に、一人の少女が立っていた。茶髪の髪をツインテールで纏めて、そして改造OKなIS学園の制服は脇を出すという格好で纏められていた。
「ふっ……」
気が強そうな目、そして自信満々と言わんばかりの声…そんな少女が、IS学園に転校生としてやってくる。
その少女は、どんな嵐を巻き起こすのか……そして、織斑一夏と鬼村五十冬…彼らとどう関わっていくのか。
「待ってなさいよ、一夏…!」
……ただ分かっている事としては、少なくとも彼女は織斑一夏と知り合いであり、そして彼が目的でIS学園に転校してきたのだということである。
彼女を、五十冬はどう使うのか。どう利用して、どう陥れるのか。
「━━━うわっ、なんか嫌な予感する…」
そして、それの到来と同時に五十冬は妙な悪寒を感じていた。まるで、これから起こる事に不安を感じているかのように、その予兆を感じとっていた。
「はぁ…はぁ……」
「……セシリアから痛いしっぺ返しが来ないように、念入りにしておかないとね…」
艶のある息を荒らげながらも、眠っているセシリア。それを傍目に見ながら、一応念入りに彼女を堕としていこうと五十冬は思い直していた。
これからも、彼女の身には何かが降り注いでいくだろう。それは織斑一夏関連だったり、そうでなかったり。
「Sからまた新しく薬もらったけど…どぎつい奴って言ってたなぁ…これは、セシリア最後の夜にでも使おうかな」
そう言って、小さな小さな袋を目の前に持ってきながら五十冬は呟く。その言葉は、セシリアに届く程でもなかった。
念入りに絶頂させて、そして疲れさせて眠らせているのだ。
「さて…セシリアは……どうなっちゃうかな」
未だに溺れ続けるセシリア。新たに入ってきた者と、今からでも追い出されそうな者……今はその2つがIS学園に集中していた。
誰が入ってきて、誰が追い出されるのかは……それを動かそうとしている五十冬ですら、分からないまま進んでいくのであった。
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい