side?
「一旦休憩で映像入れましたけど、大丈夫ですか? 喉乾いたのなら、お茶持ってきますよ」
「……いりません! もう、こんな映像見せないで!!」
「え、ちょお姉様!?」
映像は一旦止められる。そして、その休憩の最中に五十冬は我慢の限界が来たのか、付けていた待機状態のISを投げ捨ててそのまま去っていく。
「マライア、止めなくて、いい……」
「ちょ、何言ってんの? お姉様IS無しだったら……」
「……ちょっと、考えてたことがある、の」
「……考えてたこと……?」
「今の五十冬は……多分、私達の知っている……あの五十冬じゃない」
マライアは首を傾げる。そんなことは誰もが理解している事だが、簪に限ってマライアがその程度のことに気づいていないとは考えづらい。それが、マライアの動きを完全に止めて、簪に興味を引かせていた。
「……どういう事?」
「今の五十冬は……お兄さんが亡くなる前……つまり、心が壊れる前の五十冬」
「そんなことはわかってるけど……それが?」
「……不思議だと思わなかった? サクリファイス……五十冬が持ってるもう1つのIS……未だに、カリオストロに吸収されてない」
「え、そうなの? てっきりされてる物かと……」
「されてるのは、つい最近のものばかり……あそこまでしておいて、未だに吸収されてないのはおかしいと、私は思ったの」
「……どういう事?」
サクリファイス。考えうる限り、最弱のIS。着いてあるのは大量のジェットパックのみであり、高速移動こそ可能なもののそれしかないISである。
「前の五十冬は、あれをなかなか使いこなせなかった」
「あんなの、使いこなせないと思うけど……」
「もし、単純に使いづらい以外の理由があったら? それが、未だにサクリファイスがカリオストロに吸収してない理由の一つとしたら?」
「……その話、本題と関係ある?」
「……なら、ここは後で語る。私が言いたいのは……
「……は?」
つい間抜けな声を出すマライア。映像を見るものは既にいないが……しかし、その映像は未だに終わりを迎えてはいないのである。
「……どこに、連れてくの……」
8日目、シャルロットは朧気な目で男に引っ張られて歩いていた。彼女は今、かなり追い詰められていた。自分は快楽に耐えられていると思っていたが、犯されている自分の姿を見るとあまりにも恍惚としすぎていたのだ。
おかげで、自分がどれだけ我慢しているつもりでも……自分が淫らに喘いでいることには代わりない、という事を知ってしまったのだ。
「へへ、いいとこだよ」
「っ……」
そう、男達は『自分が堕ちた』と認識したのだ。ハナからこの賭けは成立していないのだ。シャルロットは、男たちが『約束を守るわけがなかった』という前提を作っておいて、そこに逃げ込んでいた。
「ほら、着いたぞ」
「……っ! ラウラ! ラウラ、大丈夫!? 僕だよ! シャルロットだよ!?」
とある部屋に入るなり、シャルロットはくもりガラスの向こう側に移る人物の特徴をつかんでいた。銀髪、小柄な体……それが明確にラウラと判断できるものでなくても、その2つの特徴からその人物がラウラだとシャルロットは認識していた。
しかし、どれだけ声をかけても向こうからの反応がないことにシャルロットは次第に疑問を持つようになっていた。
「ら、ラウラ……?」
「ははは、ガラスの向こうで嬢ちゃんは寝かせてもらってるぜ? 暴れるこたァねえだろうが、まぁ念には念入れてってぇやつだ」
「……こんなところで、僕に何をさせるつもり?」
シャルロットは、男にそう尋ねる。わざわざラウラの近くまでしてるということ、要するに『ラウラにバレないように男達を相手すること』が今回やることだとシャルロットは確信していた。
「話が早くて助かるな? なんで銀髪の嬢ちゃんを呼んだかもう理解出来たってか?」
「いいから、要件」
「まぁ、大方予想通りだよ」
シャルロットはため息を吐いていた。このようなことが自分では耐えられない、出来ようがないと思われていることに少しむかっ腹を立てていたのだ。
しかし、これは好機だ。このまま自分が男たち全員を満足させることができたら、ラウラとともに脱出する機会を得ることが出来るのだから。
「……なら、さっさと……」
「くく……いいぜ?」
しかし、シャルロットは気づいていない。いや、寧ろここで最悪の手を取ってしまっていた。男達がちゃんとしたことを言うのだと、今ここで信じきってしまったのだ。
それが、どんな結果を巻き起こすことになるか……シャルロットは全く予想していないのであった。
「む、むぐっ……!」
くもりガラスの向こう側……つまりはラウラの視点。ラウラはここで何をされているのか、単純に拘束されているだけである。つまり、男達の言っていることはあながち間違いではないのだ……ただ、細かいところが根本的に違うと言うだけで。
「おいおいラウラちゃあん? そんなによがってどうしたんだぁい?」
例を挙げるならば、ラウラは膣にバイブと乳首とクリトリスにローターを取り付けられている。だが、ご丁寧に色を塗り直して曇りガラス越しでは分かりづらいようなカラーにされているのでシャルロットから見てみれば、ラウラは本当にただ寝ているだけのようにも見えるのだ。
「そんなに玩具がいいのかぁ?」
そして、先程からラウラに野次を飛ばしている男達。どこにいるかと言うと、くもりガラス越しでは分からない場所……部屋の外側からマイクを使って話しているのだ。
そんなことをすれば、向こうに音が届くのでは? と思われるかもしれないが、そもそもこの部屋はかなりの防音設備が整っているのである。故に、どれだけ大声を出しても届かない作りとなっている。
「そん、なわけぇ……!」
「声が甘えてるぜぇ」
「っ……!」
ラウラは内心認めてしまっていた。自分の体が、性的な反応を正直に返してしまうようになっている、ということに。それを我慢できなくなっているのも理解しているが、それでもラウラにとっては辛い状態であることには間違いがないのだ。
「く、ぁ……!」
しかし、性的な反応を正直に返してしまう……それが余計に今のラウラにもどかしさを与えていた。というのも、ラウラを弄んでいる玩具達は全て出力が最弱になっているのだ。これで、絶頂に達することは出来ない。
「あ、ぅ……」
ラウラの脳裏には、男達の肉棒が思い描かれる。膣を貫かれ、アナルを犯され、匂いで脳を……味で口を犯されて精液で肌を犯される。その事をラウラは鮮明に思い描いてしまっていた。
「へへ、正直に言ってくれたら……気持ちよくしてやれるぜ?」
「気持ち、よく……?」
蕩けた表情で、ラウラはそう聞き返してしまう。『まだ大丈夫、まだ耐えられる』とラウラは考えているが……今そうやって聞き返してしまっている以上、既に遅いのだ。
「へへ、まぁ遠隔操作で玩具の電源は切ったり入れたりしてやるから……じっくり考えな」
男たちに、自分の絶頂する権利を奪われている。それを考えて……ラウラの頭は今以上に麻痺し始めていく。それが、崩壊の第1歩だとも知らずに。
「か、ぁ……なんの、つもり……?」
シャルロットは、未だ1度も挿入されていなかった。秘裂を擦るように、肉棒で滑らされているだけだった。だが、それでもシャルロットはかなり感じてしまっており、愛液がダラダラと垂れていた。
「んー? いやよ、こうしちまえばずっと出来るだろ?」
「馬鹿に、してるの……!?」
シャルロットは自分が馬鹿にされていると、表面上は怒っていた。しかし、声はとろけて甘いものとなっており彼女の頭の中もかなり桃色のものとなっていた。
「こん、なので僕が……折れるとでも……」
「折れる、だからこうして焦らしてんだろ?」
シャルロット自身が気づかないほど、彼女は疲弊している。精神的にも、肉体的にも既に限界が来ているのだ。痛みには耐えられるが、快楽に関する拷問は彼女もラウラも味わったことがない。
「く、ぁ……!」
「ほら、証拠にもうお前の顔蕩けきってんぜ?」
「そんな……僕、は……」
「お前はすげぇ淫乱なんだよ、さっさと認めな」
「僕、僕は……」
いつもなら否定していたところだが、シャルロットは自分が男に犯されて顔を蕩けさせて喜んでいる事実を知ってしまっているのだ。故に、強く反論できない所ではなく……逆に自分が淫乱だと思い込み始めていた。そして、それが今の犯してもらえないもどかしさと直結していく。
「う、うぅ……!」
「ほら……正直になれば気持ちよくなれるんだからよ……」
「しょう、じきに……」
絶望と疲弊、精神の摩耗。それらが起こす快楽への耐性の低下、そして思考の麻痺。それらが重なり、シャルロットはだんだんと思考能力を低下させていく。
それは、彼女の1種の逃げである。精神的な逃げ、愛する人へ捧げたかった処女はなく、好きでもない男たちに体を好き勝手されているにも関わらず、感じてしまっている自分への逃げ。
そうした物が重なって……シャルロットは落下していく。
「━━━もっと、僕を無茶苦茶に……してぇ……」
「私を、イかせてくれ……」
2人が折れるのは、同時だった。そして、それを聞いた男達は満足気な表情に治まっていた。
「いいのか? お友達もいるんだろ?」
男たちはそう問掛ける。だが、理性も無くしてしまっている彼女達には最早それは些細な問題だったのだ。
「いい、いいから……! 僕、もうおかしくなっちゃいそうなの!!」
「早く! このままだと……もどかしさでおかしくなってしまう!!」
お互い、防音によって声は聞こえていないはずなのに言っていることがほぼ同じな上にシンクロしていた。そう、もう彼女達は戻れないところに来てしまったのである。
「へへ……なら、これから2人1緒に……飼ってやるって事でいいか?」
「うん、うん! それで……それでいいから!!」
「早くしてくれ!! もう、ダメだ、我慢できない……」
告げられた2人の目からは涙がこぼれ落ちる。それは、今までの生活に戻れなくなったことへの合図であり……同時に、これから待ち受ける新たな生活のために切り落とした……最後の人間性であった。
それからは、簡単な話である。とある会社の元社長の妾の子は、元社長の本妻と共に会社の『所有物』として扱われるために売られ、とある元軍人は……その2人の『付属品』として扱われることになった。それだけである。
そんな映像は、既に画面の前の2人には音も映像も入っていなかった。
「そもそも、前提からしておかしかった」
「前提?」
「……今まで殺しをしていなかったのに、簡単に殺しをできるようになったのはなぜ? 関係ある人物なら……よくある怨恨殺人で終わるけど……」
「それだけで終わらなかった……その上、ただ殺すだけでは終わらずに人身売買までやり始めた」
「人が変わった……って言えば皆、比喩として使ってるけど……本当に文字通り変わってるとしたら?」
「……性格が荒んだ、って訳じゃなくて……家族を失った辛さがあまりにも精神に負担をかけた。それが原因で……文字通り人が変わる……性格が変わる、
「……そう」
マライアの予想が簪の中での正解だったのか、首を縦に振っていた。普通ならば『そんな馬鹿な』と一笑に付していたかもしれないが、この説が正しいとするならば……マライアの中であるひとつの仮説が立てられる。
「……それが今まで表層に出てこなかった、元人格はそれだけショックで眠っていたということになるよね」
「それが何故、このタイミングで出てきたか……」
「……白式が中心的な原因なのはわかりきってるよ。けど、それだと自分の本当の名前さえ忘れていることが、分からなくなってしまう……けど」
「……わかるの?」
「……カリオストロのコア、最終的に6つあったでしょ? お姉様は耐えれてたけど……元人格の方は……体に融合した6つのコアに記憶と意識が混ざってしまって……不完全になってしまってる。
ううん、お姉様の負担を元人格がある程度緩和してたって考えたら……」
「……なるほど、それなら筋が通る……」
「……でも待って? それならお姉様は今眠ってる状態? まさか、白式のせいで消えた、なんてことは……」
マライアの顔があおざめる。彼女が見知った五十冬が居なくなるのは、彼女にとっても不都合なのだ。
「……多分、大丈夫。それに関しては……けど、その為には……ちょっと時間がいる」
「……時間?」
「五十冬を助け出すための時間……色々やるから、かなり遅れるかもしれないけど……」
簪は、やると言ったらやることはマライアもわかっている。だからこそ、今手助けできるのは彼女と……マライア自身となるのだ。
「……私も手伝うよ」
「……ありがとう、けど……やることはたった1つ」
簪は、拾ったIS……カリオストロの待機状態を手に持つ。それが五十冬を、彼女たちの知る五十冬を救うためのものなのである。
五十冬の見た目
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黒髪ロング、胸はない
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黒髪で肩までの長さ、胸はない
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茶髪ロング、胸はない
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茶髪で肩までの長さ、胸はない
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なんでもいいけど眼鏡が欲しい