【BL】カプごちゃ混ぜのBL短編集 作:腐エロのひと。
来年もひっそりとモモウルに萌えてると思いますので、同士の方はよろしくお願いいたします。<(_ _)>
side ウルベルト
「そのっ!去年は二人っきりで過ごせなかったので……今年はウルベルトさんと二人っきりで過ごしたいんですっ!!」
と、モモンガさんにそう言われて。俺は昨年末の事を思い返していた。
(……そーいえば……。去年は年越しの呑み会で、皆で酔っ払ってたなぁ……)
気が付いたら、年が変わってた。その事を思い出し、頭を抱える。
(……何やってんだ去年の俺……!折角モモンガさんと二人で過ごすチャンスを……!)
「そ、そうですね。すみません、去年は酒に目が眩んで……。その、今年は年越し蕎麦を食べたらこっそりと抜け出しましょうか」
俺がそう言えば、モモンガさんは途端に嬉しそうに眼窩の炎を激しく揺らめかせた。
「はいっ!じゃあ、俺の部屋に行きましょう。……お酒もとっておきのを用意してますから」
モモンガさんのその言葉に、ピクリ、と反応してしまう。モモンガさんのとっておき。て、事はかなりの上物だ。反応するな、ってのが無理がある。
「楽しみにしてますね、モモンガさん」
……と、そう言ったのが今朝の事で。今は夕方。そろそろ晩飯の年越し蕎麦が出て来る頃合いだ。その後は呑み会に雪崩れ込むのがいつものパターンだから、食い終わったらそそくさと撤退するのが良いだろう。
「やっぱりコタツでダラダラしながらの年越し蕎麦って最高ですよね。年末特番は無いですけど、こうやってギルメンと話しながらの年越しって言うのも楽しいですし」
今日はまだ酒を呑まずに蕎麦を啜りつつそう言えば、ペロロンチーノさんも同様に蕎麦を啜りつつ答える。
「ですねー。こう、年の瀬のまったり感って言いますか?大掃除も終わって後は年を越すだけ、ってのがいいですよねー」
「……大掃除はメイドたちがやってますから、ペロロンさん何もしてないでしょ?」
そう突っ込みつつ海老天に齧り付く。身がたっぷりのジューシィな海老……リアルじゃ食えなかった極上の美味である。
(リアルじゃ食えても衣の方……海老風味の小麦粉が関の山だろうしな……その小麦粉も高級品なんだが)
と、過去の事を思い返しつつ、美味い海老天を堪能する。
「してますよー!シャルティアと一緒にお風呂場とかをちょちょちょいーっとね!」
「……それ……掃除が殆ど済んでる所をやっただけでは……」
小声でそうモモンガさんが突っ込むが、ペロロンチーノさんには聞こえていないようだ。
「まぁ、二人の共同作業ってのが萌えポイントなのでは?……モモンガさんも来年はやります?俺と大掃除」
そう囁けば、モモンガさんは驚いたように俺を見た。
「えっ!?いいんですかっ!?」
「え、えぇ……勿論。其れ位でいいのでしたら」
そう返せば、モモンガさんは嬉しそうに俺を見つめている。
「嬉しいです!これで、またウルベルトさんとの思い出が増えますねっ!!」
「そうですね。……とりあえず、この後にも新しい思い出作っちゃいますけど」
後半部分は他の奴には聞こえないように小声でそう言えば、モモンガさんは小さく何度も頷いていた。
蕎麦を食べ終えてすぐ。丼を返すついでに立ち上がり、そっとモモンガさんを視線を交わす。すると、モモンガさんも気付いたのか、そそくさと丼を持って俺の後をついてくる。
「……このまま、二人で抜け出しましょう」
「はい!」
可愛らしい返事と共に、俺についてくるモモンガさん。身長二メートルはある巨体なのに、こんなに可愛らしいなんて反則だろう。と、思いつつ、表面上は何も変わらないように気をつけてモモンガさんの前を進む。廊下を出てすぐに出会ったメイドに丼を渡すと、モモンガさんの手を取って転移する。
「モモンガさん。二人っきりですね?」
モモンガさんの部屋に着いてすぐそう言えば。感極まったかのようなモモンガさんに抱き締められた。
「ウルベルトさんっ……!」
「はい、モモンガさん」
硬い背中に手を伸ばして抱き返すと、より強く抱き締められる。
「……今年も、ずっとウルベルトさんと一緒に居られて、すごく幸せでした」
「俺もですよ。モモンガさんと一年過ごせて、嬉しかったです。また来年も、一緒に居られたら……って思わずにはいられないです」
そう返すと、モモンガさんは俺の事を抱き上げて膝の上に座らせる。部屋に入ってすぐの、ソファのある場所だ。
「大丈夫ですよ。来年も……ずっと一緒ですから」
「モモンガさん……」
力強くそう答えるモモンガさんの言葉に、小さく微笑む。モモンガさんがそう言うのなら、きっとそうなんだろう。
「……ずっと、こうしていたいですね」
モモンガさんの躯に身を預けてそう言うと、背中を撫でられた。
「少なくとも……今日と明日は、こうやっていられますよ」
「そうですね。年末年始くらいは、仕事をせずにこうやってイチャイチャしていたいですね。……大好きなモモンガさんと一緒に」
モモンガさんの首の後ろに腕を回し、頬をすり寄せる。こんな事をするのはどう考えてもバカップルでしかないが、二人っきりなので何も問題が無い。
「勿論、仕事は入れてませんよ。大晦日にお正月なんですから……のんびりしないと」
モモンガさんはそう言いながら俺の後頭部を撫でる。目が細まっているから、気持ちいいんだろう。何度も指を通らせては、うっとりとしたような表情を見せている。
(……まぁ、骸骨の表情なんて、同じ異形でもないと読み取れないだろうけど)
「俺の毛皮……そんなに気持ちいいんですか?」
小さく笑いながらそう訊けば、モモンガさんは大きく頷く。
「気持ちいいですよ。手触りがすごく滑らかで……最高です」
「そんなに喜んで貰えるのなら、嬉しいです。好きなだけ撫でていいですよ」
一寸擽ったいけれど、我慢出来ない訳じゃないから大人しくモモンガさんにされるがままになっている。……気持ち良くて、眠ってしまいそうになる。うとうとしながら、ふと視線を壁に向けると。
「……あ。五分前……」
「えっ?」
「日付が変わるまで、あと五分ですよ、モモンガさん」
そう言うと、モモンガさんは慌て出す。
「えっ、えっと、ウルベルトさんっ!!」
「はい、モモンガさん」
「……キス、しましょう。日付が変わるまでずっと。その、年越しのキスっていうの……ずっと憧れてたんです」
モジモジしながらそう言うモモンガさんが可愛かったので、俺はモモンガさんの頬にそっと手を触れさせた。
「しましょう、キス。ほら、早くしないと日付、変わっちゃいますよ?」
そう言って目を閉じると、一瞬戸惑ったような気配。そして、すぐに触れて来る固い感触。
(モモンガさんの、口……)
そして、次の瞬間。疑似器官の柔らかな舌が、俺の口内に入り込んで来る。ヌルリとしたその感触が、心地良くて。俺もモモンガさんのその動きに応えるように、そっと舌を動かす。
モモンガさんの魔力を帯びた舌が、俺のそれに絡まる度に、ジンワリと魔力が染み渡って来て気持ちいい。モモンガさんを離したくなくて、その背中にしがみつくと、モモンガさんの大きな手が俺の背中と腰に回される。きつく抱き締められながら、舌を貪られて。ジワジワと躯に火が灯される。
(……あ。ヤバイ。これ、我慢するの、厳しいかも……)
たかが五分。されど五分。久しぶりの長いキスに、素直な俺の躯はあっさりと反応してしまっていて。密着しているモモンガさんにも多分バレバレなのが恥ずかしい。
「……ぁ、モモンガ、さ……」
息継ぎの合間にそう名を呼べば、更に深く抱き込まれて。理性が、飛んだ。
side モモンガ
久しぶりに二人っきりの時間を過ごして。年越しのキスまでさせて貰って。ドキドキが収まらない。小さく震える細い身体を抱き締めて、より深く貪れば、身体に当たるウルベルトさんの感触。
(あぁ……ウルベルトさんも、感じてくれてるんだ……)
そう思ったら、たまらなくて。でも、年越しのキスの最中だから、って必死に我慢していたのに。
「……ぁ、モモンガ、さ……」
ウルベルトさんが、甘い声でそう俺を呼ぶから。我慢なんて、出来なくなってしまった。唇を重ねたまま、ウルベルトさんを抱き上げたその瞬間。時計がボーン、ボーンと鳴って、日付が変わった事を俺に知らせてくる。
「明けましておめでとうございます、ウルベルトさん。今年もずっと、一緒にいましょうね」
そう言って更にキスを続けると、ウルベルトさんは甘く潤んだ瞳で俺を見返した。その瞳は、雄弁に俺に感情を伝えてくる。
「……わかってますよ。続き、しましょうか?」
「焦らさないで、下さいっ……!モモンガさんだって、もうこんなに……」
「ッ!!」
色っぽい視線が俺を捉えたかと思ったら、しなやかな手がそっと俺の下肢にに触れる。……既に反応してしまった俺自身に。
「ウルベルト、さんっ……」
「年越しのキスの後は……姫始め、でしょう?ねぇ、モモンガさん……」
そう言われて、我慢が出来なくなって。ウルベルトさんを抱きかかえたまま、寝室に向かった。
「もう!ウルベルトさんが悪いんですからねッ!!俺、キスだけのつもりだったのに、そうやって煽るからっ……!!」
「モモンガさんが悪いんですよ?悪魔の俺をキスだけでどうこうできるって思っちゃうなんて……我慢出来る訳、ないでしょう?」
妖艶に笑うウルベルトさんに、下半身が痛くなる。
「また、そうやって……!!」
「モモンガさんだって、ずっと俺の事煽ってるじゃないですか?お互い様ですよ」
その言葉が終わると同時に、頬にチュッと可愛らしい音がして。キスされたんだ、って思ったら余計に我慢が出来なくなって。自然と、寝室に向かう脚が早くなった。
「もう!覚悟してくださいねっ、ウルベルトさんっ!!」
「モモンガさんこそ。一晩中離してあげませんからね?」
可愛らしくそう俺を誘うウルベルトさんに、俺は素直に誘われてしまう事にした。
結局。その日の夕方まで、俺たちはイチャイチャし続けたのだった。