「ただいま、睡さん」
玄関で靴を脱ぎ捨てると、雄二は一目散にリビングに向かった。
「おかえりなさい、雄二くん。早かったわね」
ソファに腰掛ける睡は、首だけ振り向いて手をひらひらさせた。
それに頷きながら、テーブルに着替えの詰め込んだリュックを置いて睡の元へと近づく。
雄二は睡の家に泊まる準備をするために一度自宅に帰っていたのだ。それはこの週末、睡の家で過ごす事を意味している。
初体験の雄二が正気を取り戻すのは日がすっかり落ちた後だった。二人とも互いにもっとセックスを続けていたかったが、睡が「これ以上は親御さんが心配するかもしれない」と雄二に言い聞かせて泣く泣く肉棒を膣から引き抜いた。
それでも雄二は、大好きなミッドナイトと甘い一夜を過ごしたいと睡に抱きつき、窒息寸前のディープキスを幾度と繰り返した。もっこりさせた腰をこすりつけながらそんな事をされれば、雌落ちした睡が断れる筈もなく子宮を疼かせながら了承した。
だが、良識ある大人として、雄二の両親には許可を取る必要がある。睡は雄二を連れて、彼の自宅のインターホンを鳴らした。
独身女性が、昨日会ったばかりの男子中学生を家に泊める。胡散臭い話だ、断られるに決まっている。そうなれば、残念ながら諦めるしかない。
そんな睡の考えはあっさりと覆された。
「あらそう! 良かったわ、これからウチの息子と仲良くしてくださいね」
「え……?」
聞けば雄二の家は共働きで、両親不在の日も多いという。
その為、日頃から一人で家に居たり、或いは友達の家にお泊まりさせてもらう機会の多い雄二。母親としてもお隣さんに泊めてもらっていると知っていれば、少しは安心できるという話だそうだ。
色々と言いたい事も多かったが、睡はその言葉を飲み込んだ。
そうやすやすと家庭の事情に踏み込んでいいのか分からないし、当の雄二は別段その事を不満と感じている訳でもなさそうだからだ。
そして何より、お許しが出た。
雄二を家に泊めていいと。
睡はそれだけで天にも昇るような気待ちだった。
後はとんとん拍子で話が進んだ。雄二は手慣れた様子で泊まりの準備を行い、睡は時間が掛かるから待っていてくれ、と帰されたのだ。
「はい、おかえりのおっぱいよ……♡」
当然のように全裸の睡が、惜しげも無く巨乳を晒して手を広げている。
雄二は隣に座ると、躊躇いなくその幸せに飛び込む。鼻が乳肉に押し潰されて幸福な息苦しさを味わった。
その間に、睡は雄二の腰に手を伸ばし、かちゃかちゃとベルトを外しにかかる。
「お尻、上げてくれる?」と耳元で囁かれ、その通りにすると即座に下半身を丸出しにされる。
途端に雄臭いちんぽ臭が広がった。
「んー……♡♡」
睡が目を閉じて大きく鼻から空気を吸い込んだみせた。同時に脚を擦り合わせて、股座の辺りをもぞもぞさせる。
雄二はその様子を横目で観察して、徐々に自分の肉体が普通ではないと気がつきながら、目の前のピンク色の突起を舐めた。
「あんっ……♡♡」
睡が、気持ちよさそうに目を細める。
自然とおっぱいに両手が向かい、たぷんと持ち上げるように揉む。
熱っぽい睡の吐息を近くに感じながら、乳輪の上にぷっくり膨らんだ乳首を口に含む。
「んふ、美味しい?♡♡」
我が子をあやすように、雄二の髪を撫で付けてくる。
雄二はちゅぱちゅぱと音を鳴らして乳首をしゃぶりながら、うんうんと大袈裟に頷いた。
彼女は嬉しそうに顔を綻ばせ、もっと吸ってと乳房を押し付けてくる。
うっすらとミルクの匂いのする乳肌に顔を覆われながら、雄二は幸せのあまり目を閉じていた。
あのミッドナイトのおっぱい。それにこれから、土日の間、彼女の身体を好き放題できる。
一瞬ヒーロー活動はどうするんだろうと脳裏をよぎったが、すぐに首を振って打ち消した。
彼女はミッドナイトである以前に、香山睡という、自分だけのヒーローなのだ。
「睡さんのおっぱいは、僕だけのものだからね」
「もちろんよ、ほらもっとちゅぱちゅぱ吸って……♡♡♡」
ちんぽから、離れられないように、この土日で教え込む。
雄二はその目標のためにどんな事でもするつもりだった。
とろりと、彼のペニスの先から、個性によって生成された媚薬入りの我慢汁が垂れた。
ーーーーーーー
個性「子孫繁栄」。
あれから何日か経って、睡が紹介してきた病院に行ったところ、雄二の個性が発見された。
雄二自身、睡とセックスしまくる日常の中で思うところがあったので、この結果にはやっぱりかと既知感に似た感情を抱いた。
その能力は、性欲という一点に渡って非常に強力だ。男性器の増強、それに伴う全身の筋肉の強化。体液媚薬化。女性のみを魅了するフェロモン、それに臭い。近くにいるだけでも、女性の身体を刺激して、興奮しやすくする等。他にもまだ隠された能力があるのかもしれない。
「しかし、一歩間違えればとても危険な個性だ。しかも判別するのは困難……ミッドナイト、よく見つけたね」
「あー、あはは……」
まさか自分がその毒牙にかかったとは言えず、睡は言葉を濁していた。
雄二はそんな彼女の様子を盗み見つつ、目の前の医師に疑問をぶつけた。
「危険って、どういうことですか……?」
「そりゃあ、君みたいな思春期の子がこんな力、性犯罪なんかに……おっと」
不用心にも最悪の可能性の一つを口にしてしまう医師。そんな彼と、それを聞いていた睡に緊張が走る。
実際、彼の個性ならば容易く可能なのだ。
「雄二くん……」
そんな事を彼が考え出したら、自分は止められるだろうか。
そんな睡の不安げな声に、しかし雄二は明るく医師の言葉を否定した。
「ありえないですよ。僕ミッドナイト一筋ですから」
「……いや、18禁ヒーローに恋してるのは、それはそれで後々危なそうだけど」
それでも医師は雄二の目を見て何か確信したらしく、「君なら大丈夫そうだね」と苦笑しながら後ろで顔を真っ赤にした睡を見つめた。
こくりと頷き返す睡に、医師は雄二の頭をぽんと撫でた。
「ありがとうございました」
診察室を後にすると、雄二は睡と手を繋いで病院を出た。
日差しが眩しい街道を、二人並んで仲良く歩く。
睡は何か考え事をしているのか、心ここに在らずといった様子だ。
そんな彼女が口を開いたのは、病院からかなり歩いた場所だった。
「雄二くん、先に言っておこうと思うけど」
「個性の事?」
睡は頷き、立ち止まった。
「君の個性の力で、私は君の事を好きになった。きっかけは確かにそうかもしれない。でも勘違いしないで欲しいの、私は君の個性を好きになったんじゃなくて、紛れもなく、個性を含めて雄二くん、貴方を好きになったの。だから……」
「大丈夫、分かってるよ。さっきも言ったけど、僕は睡さん一筋だから」
「……そう」
安堵のため息をつきながら、睡は嬉しそうに雄二と目線を合わせた。
「私も、雄二くん一筋よ♡」
ほっぺにちゅっとキスをされる。
雄二はにへへ、と頬を緩めながら、再び手を繋いで家路を進んだ。
「……あれ、雄二くん?」
そんな時、すれ違いざまに声を掛けてくる人影があった。
その聞き覚えのある声に、振り向くと、やはり覚えのある人だった。
「あ、光己さん」
「やっぱり。久しぶり」
雄二の目の前に、睡と引けを取らないプロポーションの持ち主が現れた。
ツンツンの金髪に、負けん気の強そうなルックス。
すらりと高い身長に、脚線美を露わにしたホットパンツ。胸元を大きく膨らませて、パツパツのシャツを着ていた。
睡に負けず劣らずの、超美人だった。
快活な笑みを浮かべた彼女は、隣の睡を見て眉根を寄せながら、視線だけで「誰?」と訪ねてくる。
「お隣さん。お母さん達はほら、いつもの」
「あー、それで。なによー、言ってくれればおばさん面倒みたのに」
ガシガシと乱雑に頭を撫でられる。
「えっと、香山睡です……?」
状況がよく飲み込めないまま自己紹介をする睡。
「あ、ごめんなさいね。私、爆轟光己。雄二くんとは、息子が仲良くて、よくウチに泊まってもらってたのよ」
「いや、僕が泊まらせてもらってたんだ。ほんと、ありがとうございます……」
「いいのいいの、アイツも喜んでたし……にしても雄二くんは良い子ねぇ、息子交換したいわぁ……」
そんな事を言いながら腰を屈めると、手慣れた動きで雄二の頭部を抱きしめる。
むにむにと下着のつけていない乳房の感触が、布越しに顔面に伝わった。
「じゃ。またね」
しばらくもしゃもしゃと雄二を抱きしめていたが、やがて気が済んだのか唐突に背を向けて歩き出す光己。
「あ、はい」と完全に呆気にとられた対応の睡。
「光己さん……」
雄二はというと、ふりふりと形のいいお尻を左右に振って歩く幼馴染の母に目を奪われていた。
身体の芯に潜む何かが、彼女を欲していた。
撫でられるのも、おっぱいを押し付けられるのもいつものことだ。
けれど、勃起したのは初めてだ。
『犯せ、犯せ』
「っ……!」
雄二は首を振ると、睡の手を取った。
「あ、ちょっと、雄二くん……?」