メイド「勇者様。ここが帝都一番のまんげ屋です」 作:黒糖バス
メイド「それは龍王国の龍姫の陰毛ですね」
勇者「その人も美人なんですか?」
メイド「はい聖女と並ぶ美貌の持ち主です」
勇者「そんな人のまん毛なのか…。唯の毛なのに興奮するな」
メイド「勇者様のような方が多いので、まん毛屋は基本的に貴族しか利用できないのですよ」
勇者「でも、偽物の可能性もありますよね」
メイド「いえ、この世界の人は全員《鑑定》と言う魔法を使えますので」
勇者「何ですか、それ?」
メイド「眼に力を込めて《鑑定》と口にして下さい」
勇者「えっと《鑑定》……おお〜」
メイド「見えましたか?」
勇者「はい。メイドさん、ルナさんって言うんですね」
メイド「はい。自己紹介が遅れました、勇者様」
勇者「あ、俺の名前は」
メイド「存じ上げております」
勇者「あ、そうですか」
メイド「それと、私のことはこれまで通りメイドさんとお呼び下さい」
勇者「わかりました」
勇者「それにしてもメイドさん」
メイド「なんでしょうか」
勇者「弓のレベルが9もありますね。凄いじゃないですか」
メイド「メイドの嗜みです」
勇者「騎士団長さんでも剣のレベル7だったのに」
メイド「勇者様。私のことは良いので陰毛に《鑑定》を使ってみて下さい」
勇者「あ、そうですね。《鑑定》」
メイド「見えましたか?」
勇者「おお、《龍王国の王女・ドーラの陰毛》って出ましたよ」
メイド「つまり、その毛は間違いなく龍姫の陰毛だと言うことです」
勇者「成る程」
メイド「………」
勇者「………」
メイド「……龍姫の剃毛の時のお話をすればよろしいのですか?」
勇者「お願いします、メイドさん」
メイド「わかりました。まず龍姫自身のお話から」
勇者「大陸トップクラスの美人なんですよね」
メイド「それに加え大陸最強の戦士としても知られています」
勇者「おお!よくそんな人の陰毛を…」
メイド「帝国の10人いる騎士団長全員が束になって掛かっても返り討ちにあったほどの方です」
勇者「え、あの化物達をですか?!」
メイド「はい。あの10人が秒殺でした」
勇者「すごい…」
メイド「結局、力では勝てませんでしたので陛下が罠にかけて捕らえました」
勇者「おお!そして剃毛式ですか!?」
メイド「…………はい。勇者様が大好きな剃毛式です」
勇者「(アレ?今なんか好感度下がった?)」
メイド「龍姫は鎖に繋がれ、ここ帝都で剃毛式を迎えました」
勇者「ゴクリ」
メイド「城壁に立たされた龍姫は帝都市民を睨みつけていました」
メイド「そこに陛下が現れます」
勇者「キターー!!!」
メイド「…………(陛下が国民に大人気な理由がわかった気がします)」
メイド「陛下は龍姫の服を全て脱がせました」
勇者「……………」
メイド「……下着はアダルティな黒でした」
勇者「ほほう」
メイド「龍姫の秘部を覆う毛はとても薄く、ワレメが丸見えでした。多くの人が笑っていましたね」
勇者「?なんでですか?」
メイド「大陸最強の陰毛がそこらの少女並みに薄かったからです」
勇者「(粗チンみたいな扱いなのか?)」
メイド「龍姫も気にしていたのでしょう。無表情を貫いていましたが耳が真っ赤でした」
勇者「それは、なんと言うか、萌えますね」
メイド「ええ、可愛かったです。陛下が欲しくなってしまうくらいには」
勇者「ああ、つまり」
メイド「はい。陛下は龍姫に手マンし始めました」
勇者「武力最強vs愛撫最強ですね」
メイド「注目のカードでした」
勇者「け、結果は?」
メイド「引き分け…でしょうか」
勇者「と言うと?」
メイド「陛下のテクニックの前に流石の龍姫も顔をとろけさせてしまいました」
勇者「ゴクリ」
メイド「か弱い乙女の様に脚を震えさせ、『ぁ…んあ♡』と可愛い声を漏らす龍姫」
メイド「愛液も水たまりを作るほど出し、いつ絶頂を迎えてもおかしくない状態でした……しかし」
勇者「何かあったんですか?」
メイド「龍王国の人間が観衆に紛れていたのです」
勇者「ああ〜。まあ、ありそうですね」
メイド「その者に龍姫を拘束していた鎖の一つが壊されると、残りの鎖を龍姫自身が力づくで引きちぎったのです」
勇者「流石最強…」
メイド「そのまま龍姫は取り囲む兵をなぎ倒して逃亡しました」
勇者「ん?では、あの毛はいつ?」
メイド「陛下もただでヤられる方ではありません。逃亡する龍姫とすれ違い様に彼女の陰毛に剃刀を入れたのです」
メイド「その時に剃れたのは5本だけ。習わしが適応されるか、とても微妙な数でした」
勇者「それで、どうなったんですか?」
メイド「陛下は龍姫の陰毛を五人の騎士に持たせ、龍王国の主だった都市に潜入させました」
勇者「お、おう……(絵面がひどい)」
メイド「騎士達は人が最も多くなる時間帯に都市の中心部に行き、こう叫んだと言います」
メイド「『我は帝国の騎士なり!龍姫の陰毛は我が手にあり!疑うならば《鑑定》してみよ!』」
勇者「…………」
メイド「こうして龍王国内で、龍姫が帝国の人間に剃毛されたという情報が広がり、尾ひれがついたりして酷いことになりました」
勇者「(最低だ……)」
メイド「剃られたのが数本だと言っても証明するには龍姫が国民の前で秘部を見せなければなりません」
メイド「しかし彼女には毛が薄いと言う、見られたくない、知られたくない秘密がある」
メイド「結果、龍姫はどうすることもできず、陛下に剃毛されたという情報が広がった為に帝国との戦争に参加できなくなりました」
勇者「それで、龍王国は?」
メイド「まだ戦争中ですが時間の問題でしょう」
勇者「もう龍姫さんが出てくることはないんですか?」
メイド「ありえませんね。出てきた場合、龍王国の国民に軽蔑されますし、下手をすれば味方に命を狙われかねません」
勇者「習わしがそんなに大切なんですか。理解出来ないですね」
メイド「『龍王国の人間は剃毛されても敵対する』なんて判断されますと、『じゃあ剃毛なんかじゃなく龍王国の兵は全員殺そう』となりかねません」
勇者「おお。なるほど」
メイド「別に習わしだから従うわけではなく、しっかりとした理由もあるんですよ」
勇者「勉強になります」
メイド「まあ、そういう訳で噂も広まり、用無しとなったその陰毛が、こうしてお店で売られているという訳です」
勇者「5本しかないから聖女より高いんですね。理解できました」
メイド「それはよかったです」
勇者「ふーん。……ん?」
メイド「どうかしましたか?」
勇者「あそこに1本を1000エーンの陰毛が…。あれ?どこかで…」