仮面ライダージオウ~Another Eclipse~ 作:411ayumi
────この本によれば、こんな時代があったと言う。
────その町に住む人々は、皆、“火に選ばれた”存在だった。
────火を統べる“神王”は、他の国々を滅ぼした。
────そして、生き残った者達は、“火に選ばれる。”
────そんな時代に……
────普通の高校生、常磐ソウゴと、その仲間達は、
────ひょんな事にその時代へ行かなければならない。
────そこで、我が魔王は、
────“神王”の皮を被った“悪魔”と
────“悪魔”の姿をした“英雄”と…
────おっと、ここからは…自らの手でご照覧あれ……。
「………ハハ…。」
──見渡す限りの血の海だ。
「………」
──“人間”は殺される。
「やっぱ、人間の“肉”は最高だぁ…!」
「こいつはどうするよ?」
「“腕を千切る”か?」
「賛成……キヒッ!…」
──どいつもこいつも……
「ワリぃな、小僧。“火に選ばれなかった”自分を恨め。」
「同情なんていらねえぞ!」
「…それもそうだな。」
───コロシテヤル。コロシテヤル。
───そう思い続けたその時だ。
───“時が止まった”
「……救いたいか?」
「……皆を…救いたいか…?」
「!!?」
「力はくれてやる……」
その男は、“時計のような、ソレを差し出した。” どこか禍々しさを感じさせる。ソレは…
「エク……リプス……!」
「そうだ…君が…新たな“エクリプス”となるのだ……」
「“炎となれ”」
………………
「………」
────時刻は八時四十分。目が覚めた事を幸せに感じさせる程の、酷い夢だ。
「……ご飯……。」
彼こそがこの物語の“英雄”であり、“最高最善の魔王”を目指す……“常磐ソウゴ”である。
下の階に降り、大叔父である“常磐順一郎”が既に朝食を用意してくれていた。
「ソウゴ君? 今日はやけに遅いねぇ〜…。」
「変な夢見た……。」
「変な夢だと?」
今質問した青年の名は“明光院ゲイツ”。ソウゴを“最低最悪の魔王”にする未来を阻止するために2068年から来た“ライダー”である。
「ふーん……前も夢を見たとか言ってたわね…。」
彼女は“ツクヨミ”。ゲイツと同じく、未来から最低最悪の魔王になるのを阻止すべくこの時代に来た。
「ホントに酷い夢だよ…」
「どんな夢だ?」
ゲイツが聞く。
「人が……オエッ……」
「だ、大丈夫!? げ、ゲイツ君! ソウゴ君をそこに寝かせて!」
「ちょっと、飲み物取ってくるよ!」
「あ、ああ…」
フラつき、吐きそうなソウゴをそこのベッドに寝かせ、看病をする。
「おい…大丈夫か?」
「………怖いんだ…。」
「何?」
「あんな…世界…あっちゃいけない…」
「……ツクヨミ……」
「…うん…」
ゲイツは…“既に気付いていた”。
「恐らく、“俺達と同じ夢を見ている”んだろう……。」
「………そのようね……」
「…あんな歴史はあったか…?」
「無いわ…“白ウォズ”の世界の歴史かしら…」
「───ソレは違う。」
見返れば、そこに黒い服を来た男がいた。
「……“黒ウォズ”か…。」
「我が魔王が見た夢の世界へ行きたくないか?」
「何!?」
この黒ウォズ、“オーマジオウ”の臣下と名乗るおかしな奴なのである。……が、その力量は確かなものであり、何だかんだでソウゴも信頼している。 因みにオーマジオウは未来のソウゴである。
「……。」
「どうだ? ゲイツ君。」
「断る。あの夢の世界に行けるとしても危険すぎる!」
「なるほど! そこまで理解してるなら早い!」
「何か、知っているの?」
「……一つ、言えるとすれば…」
黒ウォズは重い口調で…
「“あの世界に我が魔王を殺しかねない存在が二人存在している事”だ……。」
「!!?」
「調べるといい……行き方は意外と簡単だからね……。」
「行ったのか…?」
「ああ! 着いてからすぐに殺されそうになったがね!!」
「どうやって帰ってきたんだ?」
「素っ気ないなぁ……“二度目から夢が現実になる”…」
「これで行き方も、帰り方も分かっただろう?」
少し人をナメた言い方で返した。ゲイツは少し苛立ってから…
「……分かった……とっとと消えろ…。」
「フフ……頼んだよ…。“全ては我が魔王の為”なんだからね…。」
───ここから、“悪夢”は始まる。
「ハァっ……ハァっ……」
怪物の残骸──そして、そこに佇む炎の様な紋様を体に宿す、悪魔のような姿の“アナザーライダー”
「今日は……50体…殺した…。」
怪物の残骸の首を一つ踏み潰す。グチャッ、とした音と共に“炎が溢れる”
「…殺してやる……“エクリプス”……。」
───“火を消そうとするのは”……
───“炎である”……
───“全ては、人の為に”───