はぁ...。こんなに疲れる入浴は初めてだ。髪を軽くタオルで拭いて水分を取る。布団が濡れないよう、タオルを頭のしたに敷いてベットに飛び込む。意識が体を離れて幽体離脱しそうだ。そのまま睡魔に負け、寝てしまった。
翌朝。いつもより早く目が覚めた。きっと昨日早く寝たせいだ。
隣ではリサがまだ寝ている。
すーすーと寝息をたてて寝ているのを見ると子供っぽいな、と思う。そのとき、布団の隙間から首から下のリサの格好が見えた。
気のせいだと思い、念のため布団の中を覗き見る。リサは下着姿だった。つまりブラジャーとショーツだけ着けて僕と布団に入っていたのだ。朝からそんな刺激的な物を見せられると、そんなつもりはなくても下半身は正直に反応する。リサが密着する格好で寝ているのでどうしても当たってしまう。少し離れようとするとまた腕を絡め、密着してくる。リサの肌に触れ、お互いの体温が混ざり、僕とリサとの境界線が分からなくなってくる。空いた片手をリサの背中に回す。すると柔らかく、暖かいリサの素肌に指が少し沈んだ。下着姿の女子に絡まれるのを満更でもないと思っていたがそこで目覚まし時計が鳴る。
やっとリサが目を覚まそうとする。
「う~ん...あれ?○○、何でいるの?」
まだ脳は寝ているようだ。
「起きろ~、リサは泊まりに来たんだったんだろ?」
あぁ、そうだった、とリサは返す。半分閉じた目でリサはベッドから立ち上がり、伸びをする。
露になったきれいなリサの腋に目が釘付けになってしまい、腋フェチかよ、と自分に辟易する。
日焼けしていない、透けそうなほどに白い肌が朝日に照らされ、その肌に黒い下着が映えていて、色気を主張してくる。その色気に反して眠そうな顔であくびをするというギャップにもまた、そそられるものがある。
そこで僕もやっとベッドから起き上がり、タンスを適当に漁る。
冬用の服でリサに合いそうな物を探す。
「この辺でどうだ?」
「あ、ぅん...」
まだ眠気が覚めてないようで反応が薄い。先にご飯だけ炊いておこうとキッチンに向かう。米を研いでいると着替え終わったリサがリビングからやって来た。
「ごめんごめん、目、覚めてきたから目玉焼き作るね。」
リサはフライパンを取りだし、手際よく二つ卵を割る。
「今日はご飯済ませたら、少し散歩行かない?」
リサが提案してくる。リサと散歩するのは新鮮で悪くないと思った。
「特にやることもないし、そうするか。ただ少し食後に休憩してからだな。」
「あそこの公園さ、たまに友希那が猫と遊んでるから、運が良ければ会えるかもよ~」
一度話してみたいと思っていたけど、リサが一緒にいるなら安心だな。そんな感じで雑談しているといつもは長く感じる自炊があっという間に終わってしまった。リサと2回目の食事なので慣れた様子で食器を取りだし、盛り付けを済ませる。
「「いただきます!」」
リサの焼いた卵焼きがあるだけでいつもどうりの朝食も新鮮に思える。
「唐突だけどさ、いつもヒナとはどんな体位でヤってるの?」
ぶっ!?本当に味噌汁を吹きかけた。本当に唐突な質問だ。
「そういうのって、夜とか寝る前とかに訊くものじゃないの?」
修学旅行の夜とか、そういうシチュエーションで恋バナをすると聞いたことがある。自分には話したこともない人々の部屋に割り当てられてずっとスマホを触っていた苦い記憶しかないのだが。
「○○が先に寝ちゃってたからじゃん!イタズラしても全然起きる気配ないし!」
リサはすこし頬を膨らませる。
「なんかもう、日菜に押し倒されて、あとは日菜のなされるがままって感じだったな。」
「あ~、何か想像つくな~、やっぱりヒナに馬乗りにされて騎乗位かな?」
「そうだな、大体お察しの通りって感じだ。」
そういうとリサは急にこちらに近づいてきた。
「こ~んな感じかなっ♪」
「ちょっ!?」
リサは僕に股がってきた。それだけでは飽き足らず、リサは僕の顔を引き寄せ、キスをするような格好になる。少しリサの貞操観念を疑った。実は見た目通り、心のなかでは「男なら誰でもいい」とか思っているのだろうか。そんなことはどうでもよくて、リサは目を閉じて唇を冗談にならないくらい近づけてきたのだ。その瞬間、
「キス、期待した?」
さっきまでの表情はどこへやら。
イタズラに成功してニヤニヤした表情をするリサがいた。この屈辱はいつか返してやろう。そう思いながら、このやり取りをちょっぴり幸せに思っている自分がいた。
熊本○知さんの新刊、日菜ちゃんが可愛すぎる。