※この作品はR-18です。

ToLOVEるの世界に降り立った狼   作:シャチ猫

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新年あけましておめでとうございます!!
2026年最初はこの小説を投稿します!
今年もよろしくお願いしします!!

今回はレン登場回です。
夏休み中の話を書くと、原作の話が一向に進まず、原作キャラに中々たどり着けないと思いましたので、原作に戻りました。

それでは、どうぞ!


第十七話

長かった夏休みも終わり、今日から2学期が始まった。

 

「夏休みも終わりか〜」

 

俺はララ、リコと窓際で話をしている。

 

「なーんか、こうしてガッコに来るのすっごい久しぶりなカンジするよねー」

 

「そうだな」

 

「確かに。あっという間だったよね」

 

ララの言葉に俺とリコが頷いた。

2人の制服姿も久しぶりに見るな。

 

「色々あったよね、この夏休み。遊園地に行ったらララが宇宙人ってバレたり」

 

リコが夏休み中に起きたことを言った。

 

「何より・・・海翔が春菜とも恋人になったことが一番の出来事だったかな」

 

リコの言った通り、夏休みに行ったジークンドー教室の帰り、春菜と恋人になった。

そして、その日にセックスをして、春菜の初めてをもらった。

日を改めて、俺は春菜と一緒にリコ、唯、ララに伝えた。

ララはうれしそうに春菜に抱きついて、よろしくねー!と満面の笑みで言った。

リコは良かったねと笑っていた。

聞くと、リコが春菜を後押ししたらしい。

唯はまた一人と少し呆れた顔をしていたが、春菜の人柄は唯も分かっているから、微笑みながらリコと同様よろしくねと言った。

 

「はい、みんな席についてぇ」

 

その時、骨川先生が教室に入ってきて、みんな自分の席についた。

 

「えー2学期になっていきなりですがぁ、転校生を紹介しまふ」

 

転校生?

急にか?

 

「転校生?」

 

「1学期にララちぃ来たばっかなのに珍しいねー」

 

籾岡と沢田も不思議そうに言った。

 

「入ってきてぇ」

 

先生が言うと、教室のドアが開いた。

 

「レン・エルシ・ジュエリア君です。みんな仲良くするよーに

 

入ってきたのは、白髪に襟足が黒髪の髪型の男子だった。

 

「キャ〜〜〜〜〜美形〜〜〜〜!!」

 

「また外国人ステキ〜」

 

クラスの女子が黄色い声を上げた。

確かにイケメンだな。

・・・だが、俺が一番気になっているのは。

 

『(海翔、あの子)』

 

「(ああ。宇宙人だ)」

 

気配が人間じゃない。

ララと同じ宇宙人だ。

こんな堂々と人前に出てくるとは、何が目的だ?

 

すると、レンは何かを見つけたのか、教壇から姿を消した。

そして向かった先は。

 

「やっと見つけたよララちゃん・・・僕の花嫁・・・」

 

レンはララの手を握り、そう言った。

レンの言葉にクラス中がざわついた。

 

「ああ・・・人目で分かったよ。やはり人混みに紛れても君の輝きは隠せない」

 

レンはララの手を握ったまま、ポエムみたいな言葉を続けた。

 

「ねぇ、海翔、あのレンって子。もしかして・・・」

 

「ああ。ララの婚約者候補の1人だな」

 

今までの奴らとは違って堂々と姿を現すとはな。

 

『(どうするの?)』

 

「(ひとまず出方を見る。どういうわけか敵意がないしな)」

 

もう一つ違うのが、敵意がないことだ。

人質だったり力ずくでくることもしていない。

 

「ああ!そしてこの感動の再会!!こんな辺境にまで出向いたかいがあったよ。さあララちゃん!!喜びを分かち合おう!!!」

 

レンはずいっとさらにララに迫った。

ララが手を握られたままを見るのは気分いいものではないから、そろそろ動くか。

 

「えーと・・・あなた誰?」

 

俺が動こうとした時、ララがレンに言った。

レンはへなっと座り込んだ。

 

「・・・・・・ま・・・まぁいいさ。こんな事じゃ僕はひこたれないよ・・・・・・」

 

レンは頭を抑え、よろつきながらも起き上がった。

 

「なぜなら・・・男だからね!!」

 

目尻に涙を浮かべながら、決め顔で言った。

・・・なんだこいつ?

 

「それよりララちゃん、聞いたよ。何でも悪い男に騙されてるらしいじゃないか」

 

悪い男・・・。

俺のことだろうけど、騙してはいないが悪いというところは否定はできないな。

 

「そう!君の事だよ、鈴村海翔!!」

 

レンはビシッと指さした。

 

「へ?わし?違うけど・・・」

 

だが、指した方向は俺でなく骨川先生だった。

 

「失敬。じゃあ君だっ!!」

 

そして俺に指を指した。

 

「僕とララちゃんが、どれほどの関係にあるか君に教えて上げよう」

 

レンが胸ポケットから何かを取り出した。

 

「見るがいい、これをッ!!!」

 

そうして俺に差し出したのが、1枚の写真だった。

そこに写っているのは、ピンク髪の女の子と白髪で女の子の格好をしている子供だった。

 

「ねぇ左の子ってララ?」

 

「あ!なつかしー!小さい頃の私だー!」

 

リコが隣から写真を覗いて、写真に写っている2人の左の女の子を指した。

ていうことは、もう1人はレンということになるが・・・。

 

「お前、何で女装してんだ?」

 

写真に写っているレンは女の子の格好をしていた。

 

「あーーー思い出した!!泣き虫レンちゃんかーーー!!」

 

その時、ララがレンをポンと手を叩いて言った。

何だその渾名?

 

「思い出してくれたんだね、ララちゃん」

 

そこからレンはララとの思い出を語った。

曰く、レンは女の子みたいだとララに揶揄われ女装をよくさせられ、毎日のようにララの発明品の実験台にされたらしい。

そんなある時に、レンは男らしくなったら結婚してくれとララに言い、ララはそれを了承したらしい。

 

「ララ、そんな約束したのか?」

 

「う〜〜〜ん・・・言ったよーな言ってないよーな」

 

俺が聞くとララは首をかしげた。

この様子だと、半分聞いていなかったみたいだ。

 

「分かるかい鈴村海翔、僕たちの絆の深さが!」

 

レンが俺に体を振り向き言うが、隣のララの表情は見えてないらしい。

 

「ララちゃん、すぐにとは言わない。これからはクラスメイトとして男らしく成長した僕の姿を見てほしい」

 

「そして何れ君に気付かせてみせる。君の結婚相手として真に相応しいのが誰なのかという事をね・・・」

 

レンはララのことをまっすぐ見ながらそう言った。

それから、骨川先生の授業の合図があり、レンは席に座った。

 

『(何だかまともな婚約候補者が現れたみたいね)』

 

「(どうかな)」

 

ラルヴァの言う通り、真っ向からララに告白するっていうのは今までいなかった。

 

 

そこから授業が始まり、今は昼休み。

今日は屋上で食べており、俺の他にリコ、春菜、唯も一緒にいる。

ララはペケが話があるとのことで、あとで来るそうだ。

 

「はあ・・・」

 

俺は深くため息が出た。

 

「海翔君、大丈夫?」

 

春菜が心配そうに俺に声を掛けた。

 

「ああ、大丈夫だよ」

 

春菜の言葉に俺は返した。

 

「あのレンって子、何かとつけて海翔と張り合っているね」

 

リコの言う通り、レンは俺と常に張り合っており、授業中もわざわざ俺の名前を出して答えるは、体育では俺より先にゴールしては喜んだりした。

 

『あの坊や、やることが小学生みたいわね』

 

「そうだな」

 

正直、うっとうしいんだよな。

 

「海翔君、私からレン君に言ってあげましょうか?」

 

唯が俺に提案をしてきた。

 

「いや、唯がそこまでしなくてもいいよ」

 

「でも・・・」

 

俺が言うと唯は食い下がろうとした。

 

「これは俺とアイツの問題だから」

 

ララの婚約者っていうことなら俺に関係あることだからな。

そのゴタゴタに唯を巻き込むわけにはいかない。

 

「・・・海翔君がそう言うなら、分かったわ」

 

唯はまだちょっと納得している様子ではなかったが、頷いた。

 

「ありがとう、唯」

 

俺はお礼も込めて、唯のおでこにキスをした。

唯は恥ずかしそうに、それでいてうれしそうに頷いた。

その様子を春菜は顔を赤くして見ていた。

 

「もう春菜何恥ずかしがってるの」

 

「だ、だって・・・」

 

「私たち海翔の恋人なんだよ?」

 

「や、やっぱり堂々とするのは、まだちょっと・・・」

 

春菜は恋人になったとはいえ、目の前で同じ恋人とキスを見るのは慣れていないらしい。

 

「おまたせー!」

 

その時、屋上の扉が開きララが来た。

 

「ペケとの話は終わったのか?」

 

「うん!」

 

どういう会話をしたのか気になるが、まあ2人のことだから深くは聞かないでおこう。

 

「私も早くご飯食べようー♪」

 

ララは座って手に持っているお弁当を取り出して、食べ始めた。

俺は食べ終わっており、気分転換も兼ねて横笛を出した。

 

「あっ、その笛懐かしい」

 

リコが笛を見て言った。

 

「ちょっと吹きたいけど、いいか?」

 

「うん、いいよ。私も久しぶりに海翔の笛聴きたい」

 

「私もいいわよ」

 

「いいよ」

 

「私もー♪」

 

みんなから許可を得て、俺は笛に息を吹き込んだ。

 

 

♬〜♪♫〜〜♬〜〜♪〜

〜〜♫♬〜〜〜♪〜〜〜

♪♪〜〜♬〜♫〜〜♫〜〜

 

 

屋上に笛から奏でられる音色が響いた。

 

「はぁ・・・やっぱり、いい音色・・・」

 

「本当に綺麗な音ね」

 

リコと唯は響の調べを何回も聴いているが、それでも飽きずに聴いてくれている。

 

「何だか・・・優しい音色だね・・・」

 

「うん♪心が安らぐ感じがするね♫」

 

初めて聞く春菜とララも気に入ってくれてるみたいだ。

一節吹き終わり、笛から口を離した。

 

「ふぅー・・・」

 

俺は呼吸を整えるために息を吐いた。

 

「海翔、すごく上手だね!」

 

「ありがとう、ララ」

 

ララが俺の笛を褒めてくれた。

 

「その歌って何ていう名前?」

 

春菜が曲名が何なのか聞いてきた。

 

「《響の調べ》っていう曲だ」

 

「へぇー、そういう曲名なんだ」

 

「私も初めて知ったかも」

 

そう言えばリコと唯も曲名言ってなかったっけ。

 

「ちなみにそれ歌詞あるの?」

 

「ああ、あるぞ」

 

リコの質問に俺は音楽プレイヤーを出して響の調べを流した。

 

「歌詞もいいわね、その歌」

 

唯が響の調べの歌を聴き言った。

 

「あっそうだ。ねぇもうすぐ彩南祭だよね」

 

「ああ・・・確かにそうだな」

 

もうそんな時期にきたのか。

 

「サイナンサイ?何それ?」

 

ララが初めて聞く彩南祭に首をかしげた。

 

「えっーと。分かりやすく言うと、学校でやるお祭りみたいなものかな」

 

「毎年クラスで出し物を決めて外部の人も招いてやるのよ」

 

春菜と唯がララに説明した。

 

「へぇー!そんなのあるんだ!すごく楽しそう!」

 

ララが目をキラキラと輝かせて言った。

俺も文化祭は初めてやるから、少し楽しみではある。

 

「それで、彩南祭がどうしたんだ?」

 

「うん。そこでさ有志があって体育館で披露するらしいんだけど、海翔そこで演奏してみたら」

 

「響の調べを?」

 

「うん」

 

有志か・・・。

まあ披露すること自体は構わないが。

 

『だったら演奏だけじゃなくて歌唱するのはどうかしら?』

 

その時、ラルヴァが提案した。

 

「歌唱?」

 

『ええ。歌詞があることだし、せっかくなら歌うの、どう?』

 

確かに笛だけじゃなくて歌唱もあれば、おもしろくはなると思うが。

 

「じゃあ、唯どうかな?」

 

「わ、私!?」

 

リコの突然の指名に唯は驚いた。

 

「だって、唯歌上手いじゃん」

 

「そうなの唯?」

 

「えっ、いや、上手いってほどじゃあ・・・」

 

リコの言葉にララが唯にずいっと迫り、唯はタジタジになった。

前にカラオケ行った時、確かに唯上手かったな。

そう言えば、唯の歌声聴いた時、何か聞き覚えがあるなと思ったら、前世で見た赤と白のツートンカラーの髪色の歌姫と同じ声に気付いた。

道理で、歌がうまい訳だと納得した。

俺が演奏して唯が歌唱する・・・。

ありかもしれないな。

 

「唯、やってみたらどうだ?」

 

「か、海翔君まで・・・っ!」

 

「今回だけ俺と一緒に出てみないか?」

 

俺も唯に頼んだ。

 

「・・・じゃ、じゃあ今回だけなら」

 

唯が渋々といった感じで了承してくれた。

 

「!ありがとう、唯!」

 

俺は思わずぎゅっと抱きしめた。

 

「きゃっ」

 

「あっ、悪い。でも、本当にありがとう」

 

「えぇ・・・。で、でも本当に今回だけだからねっ」

 

唯は恥ずかしそうに頬を赤くし、腕を組んで顔をふいっと横に向いた。

 

「楽しみだなぁ、海翔と唯の演奏♪」

 

「私、吹奏楽部にも声かけてみるよ。他の音源もあった方がいいと思うし」

 

リコが俺と唯の他に吹奏楽部も参加させようとした。

確かに他の人もいた方が、唯も緊張がほぐれるかな。

 

「あはは・・・頑張って海翔君、唯さん」

 

春菜は少し苦笑いを浮かべてはいるが、春菜も楽しそうな表情をしていた。

その時、昼休みが終わるチャイムが鳴った。

俺たちは弁当を片付けて、屋上から出た。

リコ、ララ、春菜はさきに屋上から出ており、階段を下っていた。

 

「唯」

 

「どうしたの?」

 

俺は唯を呼び止めた。

そして、唯を抱きしめた。

 

「か、海翔君・・・!?」

 

俺の突然の行動に唯は動揺した。

 

「ごめんな。急なお願いを聞いてもらって」

 

「べ、別にそんな・・・」

 

「今度何かお詫びするからさ」

 

「う、うん・・・」

 

俺は唯を抱きしめたまま、キスをした。

唯は目がトロンとして、受けれてくれた。

 

「さっ早く行くか」

 

「・・・うん」

 

俺は唯とギリギリまで手を繋いで、階段を降りた。

 

その後、午後の授業が始まったが、そこでもレンは俺につっかかってきた。

思わず手が出そうになったが、そこは何とか堪えた。

 

さらに時間が過ぎて、放課後、リコが有志のお礼ということで夜食をご馳走すると言ってくれ、ついでに今日はララと一緒に泊まってもいいとも言ってくれた。

ララは大喜びして、俺もリコの好意に甘えることにした。

俺とララは一旦家に帰り、荷物を持ってリコの家に向かった。

 

リコと美柑が作った料理を食べ終え、俺は夜の散歩に出掛けた。

出掛ける時にちょうどリコたちが風呂から上がり、ララが一緒に行くと言ったが、湯冷めするからやめとけと言い、俺一人で結城邸を出た。

 

『海翔が1人で散歩って久しぶりじゃないかしら?』

 

「確かにそうかも」

 

最近はララやリコたちと一緒にいることが多いから、こうして1人の時間になるのも結構久しぶりだった。

夜の風を感じながら宛もなく歩いていると、公園の敷地に入った。

ここを1周したら帰ろうかな。

そう思って歩いていると大きな声が聞こえてきた。

何だこんな夜中に?

・・・いや、この声は。

 

『海翔、この声』

 

「ああ、そうだな」

 

ラルヴァも聞き覚えがある声だった。

その声の元に行くと、案の定思った通りの人がいた。

 

「そう!!ララちゃんの気持ちを、あの鈴村海翔から僕に向けさせるんだ!!それまで僕は決して___」

 

「お前何夜中に大声出しているんだ?」

 

俺は大声を上げている人__レンに声を掛けた。

 

 

 

 

 

レンside

僕は夜の公園のベンチに座って膝を抱えてた。

 

「はぁ・・・まさかララちゃんが僕のことを忘れていたなんて考えもしなかったな・・・」

 

僕の予定では・・・

 

 

 

「まあレンちゃん久しぶり!!男らしくなったのね♡」

 

「ああ、そうだよ・・・君のためにね」

 

 

 

っていう風に、ララちゃんが僕に振り向くはずだったのに・・・。

思わず涙が出てしまった・・・・。

って、しまった!!

 

「な・・・何を泣いているのだ僕は!!この程度の事ではくじけない!そう決めたじゃないか!!」

 

もう僕は泣き虫なんてもう呼ばれない!!

あの時から誓ったんだ!!

 

「そう!!ララちゃんの気持ちを、あの鈴村海翔から僕に向けさせるんだ!!それまで僕は決して___」

 

「お前何夜中に大声出しているんだ?」

 

その時、僕の恋敵、鈴村海翔が現れた。

レンside end

 

 

 

やっぱりレンだったか。

公園で1人で叫んで何やってんだ?

 

「鈴村海翔っ!何でここにいるんだ!」

 

「夜の散歩でこの辺を歩いていたらここに来たんだ。そう言うお前は何でここにいるんだ?家帰らないのか?」

 

「ぼ、僕もたまたまここにいたんだ!」

 

まあいいけどさ。

 

「それよりお前、涙拭けよ」

 

俺が言うと、レンは慌てて腕で顔を拭いた。

 

「な・・・涙!?何を馬鹿な!これは汗さ。男らしさの塊と言うべき僕が涙なんて流すわけがないじゃないか!!」

 

レンは早口でそう言った。

 

「(ララのことで泣いてたんだろうな)」

 

『(恐らくね)』

 

言ったら何か面倒くさくなりそうだから言わないでおくか。

 

「いいかい鈴村海翔!改めて言うが、僕とララちゃんは思い出を共有する幼馴染なんだよ!!」

 

言わなくても面倒くさいことになってしまったな。

その後もレンは自分がいかにララと相応しいか語った。

まあでも、レンのやってることはともかく子供の時の約束を今でも覚えていて、それにひたむきに努力してることやあんな堂々とララに好きって言えることはいいと思うな。

・・・とは言え、俺はもうララとセックスしちゃってるし、誰にも渡す気はないがな。

 

「___分かってくれたかい鈴村海翔!!」

 

レンはビシッと俺に指を指して言った。

 

「あーはいはい」

 

半分以上聞いていなかったが、取り敢えず返事はしておいた。

 

「そうか、分かってくれたか!ならば、今すぐララちゃんと___」

 

その時。

レンの背後に顔が黒い布で覆われた人が現れた。

 

「っ!!」

 

俺はすぐさま駆け出し、レンを横に飛ばした。

 

「うわっ!?」

 

黒い布のやつの胴体に蹴りをいれ、すぐさま顔面に回し蹴りをした。

頭が吹き飛び、胴体が後ろに倒れた。

 

「な、なんだそいつは!?」

 

レンが尻もちをついた状態で驚いていた。

吹き飛んだ頭部を見た。

見ると、明らかにロボットでだった。

そして、この黒い布、見覚えがあるな。

 

「この黒布・・・まさか・・・」

 

『鈴村海翔!貴様の命はここまでだ!!』

 

声が聞こえたと思うと、辺りが何かに覆われた。

 

「このやり方・・・またあのヘビンってやつの仕業じゃあ・・・」

 

黒布ロボットにバリア・・・。

遊園地で戦ったヘビンとそっくりだった。

 

「い、一体何が起きてるんだっ!?」

 

レンは状況を理解ができず、慌てていた。

 

すると、目の前に大型のロボットが現れ、両手にはチェーンソーとレイピアがあり、胴体が金属のアーマーで覆われていた*1。

 

「鈴村海翔!覚悟しろ!」

 

声のする方を見ると、角が生えた人がいた。

顔はヘビンと、どこか似ていた。

 

「お前、ヘビンと顔が似ているが、兄弟か何かか?」

 

「俺はセビン!ヘビンは俺の兄貴だ!」

 

ああ、どうりで似ているわけだ。

 

「で、あいつの弟が何しにきたんだ?」

 

「決まってるだろ!兄貴の敵討ちだ!」

 

敵討ちってあいつ死んでないだろ?

 

「俺あいつを殺してないんだけど?」

 

「黙れ!貴様のせいでララを手に入れることができなかった!だから敵討ちも同然だ!」

 

なるほど・・・・性格も兄貴譲りだな。

とんだゲスだな。

 

『兄弟揃って外道ってわけね』

 

ラルヴァも同じように思っていた。

 

「貴様をこの武器の錆にしてやる!!」

 

ケビンはチェーンソーで俺を斬り掛かってきた。

俺はすぐさま魔戒剣を出し剣で受け止めた。

 

「レン、安全な所に隠れてろ」

 

受け止めながら、未だ座り込んでいるレンに声を掛けた。

 

「な、何言って・・・」

 

「いいから隠れてろ!」

 

俺の言葉にレンはまだ状況に混乱していたが、慌てて木の陰に隠れた。

 

「くらえ!」

 

ケビンはレイピアで突いてきて、それを飛燕で受け止めた。

剣と飛燕でチェーンソーとレイピアを弾き、ケビンの胴体に飛燕を投擲した。

だが、鎧に弾かれてしまった。

 

「見掛け倒しではないようだな」

 

飛燕で弾かれるとなると、魔戒剣でも通らない可能性があるな。

 

「おら!」

 

ケビンはチェーンソーとレイピアを交互に攻撃してきた。

それを魔戒剣と飛燕で受け止めながら、躱した。

 

「ふんっ!」

 

チェーンソーとレイピアを同時に振り下ろしてきた。

峰を手で支えながら魔戒剣で受け止めた。

 

「どうした防ぐだけで精一杯か!?」

 

ヘビンと同じようなことを言った。

こういうやつはさっさと倒すに限る。

それに今日はもう遅いからな。

 

「安心しろ。すぐに終わらしてやる!」

 

両手に力を込めて、チェーンソーとレイピアを弾いた。

すぐさま、魔戒剣を順手に握り直すと同時に右側に弧を描いた。

そして、九字護身法のような構えをし、鎧を召喚した。

 

「何だと!?」

 

ケビンは俺の変わり様に驚いた。

俺はチェーンソーとレイピアの部分を瞬迅剣で斬り裂き、胴体に素早く近づいた。

瞬迅剣に雷を纏わせ突き刺した。

 

「はあっ!!」

 

そしてケビンが纏っているロボに雷を流し込んだ*2。

 

「あばばばばばばっ!!!!」

 

ケビンも痺れており、動けないでいた。

すると、覆われていたバリヤーが解かれ、夜に戻った。

瞬迅剣を抜いて距離を取り、瞬迅剣を左腰に持っていき居合のような構えをした。

今度は風を刀身に纏わせた。

 

「とっとと地球から出てけ!!」

 

瞬迅剣を振り抜くと同時に剣に纏った風は暴風となりケビンに向かった*3。

 

「あへーーーー!!!!」

 

吹き飛ばされたケビンはそのまま空の彼方へと消えた。

 

 

 

 

レンside

夜の公園で、鈴村海翔に出会った。

彼に僕のララちゃんへの想いを改めて思い知らしめた。

 

だが、突然夜の公園が一変して景色が変わった。

すると、ロボットのアーマーを纏った僕と同じ宇宙人が現れた。

一体何が起きているのか、全く分からなかった。

 

相手の宇宙人が鈴村海翔に攻撃をしてきた。

それをいつの間にか持っていた剣で受け止めていた。

 

「レン、安全な所に隠れてろ」

 

「な、何言って・・・」

 

「いいから隠れてろ!」

 

初めて見る鈴村海翔の真剣な顔が怖かったが、言われた通り木の後ろに隠れた。

そこから相手と鈴村海翔の戦いが始まった。

相手の武器を持っている剣で防いだり、躱したりしていた。

ほ、本当に何がどうなってるんだ・・・!?

 

「安心しろ。すぐに終わらしてやる!」

 

鈴村海翔は右側に剣で円を描いて、変わった構えをした。

すると、円から何かが現れ、鈴村海翔に纏った。

鈴村海翔は獣のような顔をした青い鎧の姿になった。

剣で相手の腕を斬ったかと思ったら、剣で突き刺した。

相手から離れて剣を向けたと思ったら、風が舞って相手が飛んでいってしまった。

 

目の前の出来事は何なのか分からなかった。

でも、剣で戦ったり、青い鎧の姿をして戦ったりした時の鈴村海翔に目が離せなかった。

 

その姿はまるで、本で読んだことがある騎士みたいだった。

 

「かっこいい・・・・」

 

僕は思わず口に出してしまった。

 

レンside end

 

 

 

ケビンを吹き飛ばし、鎧を返還し、魔戒剣を鞘に収めた。

 

「レン、怪我はないか?」

 

俺はレンのもとに行った。

 

「あ、ああ。僕は大丈夫だ」

 

レンは戸惑いながらも答えた。

 

「き、君は一体・・・」

 

「まあちょっと複雑な事情だが、他の地球人にはない力をもった地球人ってとこだな」

 

俺は少し笑いながら剣を前にもっていき、レンに言った。

レンは何やらぼうとしていた。

 

「レン、どうした?」

 

俺が言うとレンは慌てて頭を振った。

 

「い、いずれララちゃんは僕が振り向かせてみせるからな!」

 

レンは早口で言うと、走り去っていった。

 

『どうしたのかしら、あの坊や?』

 

「さあ・・・?」

 

レンの様子に疑問をもっていると犬の吠える声がした。

見ると、足元の付近にリードで繋がれた白と黒のボストンテリアがいた。

 

『飼い主とはぐれたのかしら?』

 

リードで繋がれているってことは、散歩の途中で逃げ出したってことか?

近くにいるならいいけど、どうするか。

 

「ごめんなさい!その子、いきなり逃げ出しちゃって・・・・」

 

すると、どこからか声が聞こえてきた。

見ると、春菜だった。

 

「春菜?」

 

「海翔君?」

 

この犬の飼い主は春菜だった。

 

「夜に犬の散歩か?」

 

「あっ、うん。いつもの日課だから。海翔は?」

 

「俺も散歩。と言っても、今日はたまたまだけどな」

 

「そうなんだ」

 

「ああ。春菜は、まだ散歩するのか?」

 

「ううん。もう遅いから帰ろうかなって」

 

「だったら、家まで一緒に行くよ」

 

「えっそんな悪いよ」

 

「いいから、こんな時間に女の子1人は危ないからさ」

 

「じゃ、じゃあ・・・お願いしようかな」

 

俺は春菜を家まで一緒に行くことにした。

それまで春菜とは他愛もない話をした。

 

「あっ、私の家、このマンションなんだ」

 

話をしていると春菜の家であるマンションに着いた。

 

「ごめんね、わざわざ家まで付いて来てもらっちゃって」

 

「いいよ。春菜は俺の恋人なんだかさ」

 

「あ、ありがとう・・・///」

 

俺の言葉に春菜は顔を赤くして照れた。

こういう初心なところが春菜は可愛いな。

 

「じゃあ、お休み、春菜」

 

「お休みなさい、海翔君」

 

俺は春菜にあいさつをして帰ろうとした。

 

「ま、待って!」

 

その時、春菜に呼び止められた。

 

「どうした春菜?」

 

「えっ、えっと・・・えい!」

 

春菜は俺に近づき、キスをした。

 

「こ、恋人なら・・・おやすみのチュー・・・するでしょ?」

 

春菜は顔を赤くし、上目遣いで俺を見た。

 

「じゃ、じゃあ、海翔君おやすみっ!」

 

春菜は早歩きでマンションの中に入っていった。

 

『意外に大胆ね、春菜』

 

「そうだな」

 

春菜がああいう行動をするとは思っていなかったな。

少し面食らってしまったが、春菜の新たな一面が見れて良かった。

それに最後に見せた顔も可愛かったな。

俺はマンションから立ち去って、結城邸に帰った。

 

「ただいまー」

 

「海翔、遅かったね。どこまで行ってたの?」

 

パジャマ姿のリコが心配そうにしていた。

 

「ごめんごめん。ちょっと遠くまで歩いてた」

 

さっきの戦闘のことは言わないでおくか。

言うことでもないし、何より心配させたくないからな。

 

「あっ、海翔兄ぃおかえり」

 

「海翔、おかえりー」

 

リコと同じくパジャマ姿の美柑とララも出迎えてくれた。

 

「おう、ただいま」

 

靴を脱いで、そのまま風呂に入っていった。

 

*1:
イメージ:《クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望》に出てくる血祭り君1号

*2:
モチーフ:草薙の剣・千鳥刀+千鳥

*3:
モチーフ:風遁・大突破




いかがだったでしょうか。
今回、9700文字と今まで一番文字数が多くなってしまいました。
自分でもびっくりです。

さて、次回から原作のカラオケの話はすっ飛ばし彩南祭編にいきます。
それに差し当たって、今回メッセージで彩南祭で《響の調べ》を披露してくれないか、というリクエストを頂き、取り入れました。
シチュエーションは少し私の方で脚色をしました。
なので、オリジナル要素がある彩南祭になると思います。

それとリコと唯のアニマルコスプレのアンケートは、まだ募集していますが、もし来ないようでしたら、すでにいただいております方のリクエストの中から選ぼうと思います。

それでは、次回!
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