それではどうぞ。
ララから求婚された翌日の朝。初めて鎧を使って戦闘を行ったので、今日も深い眠りについてしまった。そして、案の定起きたら俺の横でララが寝ていた。まあパジャマは着ているがな。と言っても、俺のパジャマを貸しているが。
「おい、ララ。起きろ」
「ん~~~?海翔~~~?」
俺がララを起こすとララはまだ寝ぼけているためか、俺の体を捕まえてまたベッドに引きずり込んだ。
こいつ・・・・。
俺はララの額に軽くデコピンをした。
「痛っ!?」
「やっぱ起きてたか・・・・」
何となくそんな感じがしたから、俺は無理やりララを起こした。
「うぅ~~、痛いよ海翔」
額を抑えながら、涙目になり可愛らしく頬を膨らませて、怒ってますとアピールをしていた。
「今日も俺は学校に行かなきゃならん。だから、早く起きろ」
「あっ、そうだ。私も今日も出かけなくちゃ!」
ララがそう言うと、俺のパジャマを脱いだ。
こいつは人前で裸になることに抵抗がないのか?
『(あなたは裸を見るどころか、一線を越えたじゃない。しかも2人も)』
「(いや、まあそうなんだけど)」
ラルヴァから厳しいツッコミを入れられた。
ララがペケを使ってあの白いコスチュームに着替えるとまた窓から飛び立とうとしていた。
「じゃあね、海翔」
ララは空へと飛び立った。
俺は思わずため息が出てしまった。
その後、朝食を食べていつもの4人と登校をした。
「どうしたの、海翔君?」
「何だか疲れてる様子だけど」
「大丈夫海翔兄ぃ?」
唯、春菜、美柑ちゃんが俺の顔を見て心配の声をかけてきた。どうやら、顔に出てしまったようだ。リコは事情を知っているため何も言ってこないがその目は3人同様心配する目をしていた。
「いや、大丈夫だ。何でもないよ」
俺はそう3人に声をかけ、そのまま学校へ行った。
教室に着き黒板をふと見ると、俺の苗字と春菜の苗字が書かれていた。
マジか・・・・。こんな疲れている時に日直とか・・・・。
まあ気の知れた春菜と一緒にやるから別にいいけど。
「あっ鈴村君。朝言いそびれちゃったけど今日一緒に日直だね」
春菜が学級日誌を持って俺に話しかけてきた。
「悪いな。日誌を任せちゃって」
「ううん、これぐらい平気だよ。それより本当に大丈夫?」
「そんなに疲れた顔してたか?」
「うん。いつもより元気がない顔してから」
マジかよ・・・・。俺顔に出すぎだろ。
「心配してありがとな。でも、本当に俺は大丈夫だ」
俺は笑いながら春菜に言った。
これからは心配かけないようにしなきゃな。
「う、うん・・・それなら良かった」
春菜は顔を赤くしながら納得した。
その後も授業が終わったら黒板を消したり移動教室だったらカギを取りに行くなど無難に日直の仕事をこなした。
そして、放課後。クラスの連中は部活に行ったり先に帰っていったりといない。
リコと唯も同じである。だがら、今教室にいるのは俺と春菜だけである。
春菜は日誌を、俺は教室の後ろにあった花瓶の水を変えていた。
「よし、これで終了」
俺は水を入れ替えた花瓶を元の位置に戻した時、窓を閉めようとしていた春菜が話しかけてきた。
「そういえばさ・・・・」
「ん?」
「中学の頃私と鈴村君が一緒に日直をやったことがあったよね」
「ああ、あったな」
「その日に鈴村君とリコさんと唯さんと仲良くなったよね」
「あ~、あの事件でか」
俺は春菜と中学2年の時に同じクラスになった。俺と春菜が日直になったその日に、リコが花壇を荒らしたという濡れ衣を着せられた。俺と唯は小学校からの付き合いなのでリコがそんなことは絶対しないとかばった。その時に、俺たちと一緒にかばったのが春菜だった。
それが春菜と仲良くなるきっかけであった。結局犯人は近所の野良犬であった。
それから春菜と一緒に行動するようになって、リコと唯と春菜はそれぞれ名前で呼び合うほど仲が良くなった。
だが、俺は仲良くなったが春菜からはいまだ苗字で呼ばれている。
「あの事件は最悪だったな。クラスの奴ら一方的にリコがやったって決めつけて」
「でも、鈴村君と唯さんは最後までリコさんがやってないってかばってたよね」
「春菜もだろ?」
「うん。リコさんがそんなことするはずないって信じていたから」
あの時の春菜はとてもまっすぐな目をしていた。
「あの時の春菜を見て俺は春菜はとても友達思いだってわかったよ」
「えっ?」
「春菜はとても優しい心の持ち主だ」
俺が春菜にそう言った。
春菜は顔を赤くしてうつむいた。
「す、鈴村君もすごく優しくて素敵な人だと思うよ」
「ん?そうか。ありがとな」
「う、うん。じゃ、じゃあゴミ捨ててくるね」
春菜は慌てた様子でゴミ箱を持って去ろうとした。
だが、扉のレール部分に足を引っ掛けてしまって転びそうになった。
「危ない!」
俺はすぐに春菜の傍に行き、後ろから抱きしめる形になってしまった。
ゴミが廊下に散らばってしまったが、俺と春菜はそれに気づかずに見つめ合った。
俺ははっとなって、春菜を解放した。
「わ、悪い。助けるとはいえ、抱きしめる形になって」
「う、ううん。助けてくれて・・・ありがと」
春菜は顔を赤くなって照れている様子だが、微笑みながら俺に感謝の言葉を言った。
その笑みに俺はドキッとなった。
「鈴村君、ゴミ捨て手伝ってくれる?」
「ああ、もちろんだ」
2人で散らばったゴミを拾い集め、焼却炉に持って行った。
日直の仕事が終わり2人で帰っていた。
そういえば、春菜と2人きりで帰るなんて久しぶりだ。
「じゃあ、私こっちだから」
「ああ、また明日な」
春菜といつもの別れ道で別れようとした、その時
「か、海翔君・・・・!」
春菜が俺を苗字ではなく名前で呼んだ。
「こ、これから海翔君って呼んで・・・・いい?」
春菜が顔を真っ赤にして聞いてきた。
俺は少し驚いたが、すぐに笑顔になって言った。
「ああ、もちろんだ」
春菜はうれしそな顔になった。
「じゃあな、春菜」
「う、うん、じゃあね海翔君」
そう言って俺たちは今度こそ別れた。
春菜side
鈴村君改め海翔君と別れて家に帰り、ベッドで横になった。
さっきの海翔君の言葉が思い浮かぶ。
『あの時の春菜を見て俺は春菜はとても友達思いだってわかったよ』
『春菜はとても優しい心の持ち主だ』
思い出しただけで、顔が赤くなる。
あの事件から私は海翔君のことが気になっていた。
それがきっかけでリコさんや唯さん、そして海翔君と仲良くなって一緒に遊ぶようになった。
そして、一緒に行動していくにつれて、海翔君のことを目で追うようになった。
意識するようになって、海翔君は困っている人がいたら手を差し伸べる優しい人だと分かった。私自身も何回か助けられたことがあった。その度に胸がドキドキした。
この気持ちが何なのかハッキリとは分からなかった。
でも。
今日私が転びそうになった時、私を抱きしめた。
その時の海翔君の顔を見た瞬間、自分の気持ちに気付いた。
ああ、そうか私、海翔君の事______
______好きなんだ
春菜side end
「おいしーっ!地球の食べ物っておいしーんだね海翔?」
「そう言われるとうれしいよ」
俺の目の前には俺の料理をおいしそうに食べているララがいた。
そんなララの姿を見て俺は思い出していた。
それは_________
~~~~回想~~~~~
「で、ザスティン話ってなんだ?」
春菜と別れ家に帰ろうとした時、ザスティンに声を掛けられて公園の一目のつかない茂みの奥に連れられた。
「海翔。君にララ様のお父上、デビルーク王直々のメッセージを持ってきた」
「ララの父親って確かにデビルーク星の王族のトップって人だろ」
「そうだ。銀河を統一し宇宙の頂点に立った偉大な方だ。では、心して聴くように」
ザスティンは宝石のついた謎の物体を取り出した。
すると、宝石から声が聞こえた。
[よォ、鈴村海翔。話はザスティンから聞いてるぜ]
人を威圧させるような男の声が聞こえた。
[てめぇをララの婚約者の1人として認めてやるぜ]
やっぱりそういう話か・・・・。
[地球人は貧弱らしいがな・・・あのララが初めて好意を抱いた程の男だ]
[それにデビルーク星最強の剣士のザスティンを倒すほどの力を持っていると聞いた]
[お前がどれほどの器なのか・・・期待している]
何だか話がデカくなってきたな・・・・
[いずれ俺もララとのことでお前と直接話をつけにいく。その時までララを必ず守り抜け]
[もし出来なかったら・・・・わかってるな?]
[じゃあな]
そうして宝石の輝きがなくなった。どうやら話は以上のようだ。
なるほど・・・要約すると。
「つまり、ララを守り抜けなかったり期待に応えれなかったら俺の命はないっということか」
「それだけではない。この惑星諸共滅ぼすつもりだ」
なんと・・・・。地球の運命まで背負ってしまった・・・・。
全く親バカなんだか短気なんだか・・・・。
そうしてザスティンと別れ、今度こそ家に帰った。
~~~~回想終了~~~~~
全く本当に大事になってしまったな。
まあ助けたこと自体に後悔はないがな。
そうして、晩飯を食べ終え俺とララはリビングで話をしていた。
「それで、お前はここに住むつもりか?」
「うん!だって婚約者だから一緒の家に住むのは当然でしょ?」
そのことに関してはまだ何も言っていないのだが・・・・。
『(でも、この子本気であなたのこと好きみたいよ)』
だよなぁ・・・・。まだ会って間もないのだが、ララの性格が十分すぎるほど分かった。ララは裏表がない。だがら、俺のことを本気で好きになっている。
つまり、リコと唯に言わないといけないのだが・・・・。
リコはともかく唯にはどう切り出そうか・・・・。
唯にララのこと紹介してララは宇宙人だって言っても、信じてもらえないだろうし。
どうしたものか・・・・。
「あっそれと私も明日からガッコに行くから」
・・・・は?
またもや突拍子もないことを言った。
「学校に行くって・・・・手続きとかどうしたんだ?」
「この間ガッコのコーチョーって人にお願いしたら」
【かわいいのでOK!】
「―――って!」
あの校長・・・・。
適当すぎるだろ。それ校長として大丈夫なのか?
「何で学校に行くことにしたんだ?」
「だって海翔のそばにいたかったもん」
ララが頬をポッと赤くして微笑みながら言った。
そんな顔されたら強く言えない。
「はぁ・・・分かった。これからよろしくな」
「うん!」
ララは満面の笑みで頷いた。
まあこれからのことはまた考えればいいか。
いかがだったでしょうか。
今回も強引に春菜には主人公君のこと好きになってもらいました。
不快に感じた方は申し訳ございません。
それでは、次回お楽しみに。
PS
追加設定をしました。