※この作品はR-18です。

ワールドトリガーのヒロインたちが色々な目に遭うお話   作:名無犬

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トリガー起動してるときのトリオン体時は、生身の身体はトリガーホルダー内にある近界側の独立した空間にある

という設定を見てから、じゃあそこに干渉できる黒トリガーとかあったらそりゃもうエロい事できるのではないだろうかという妄想から生まれたお話

初投稿ですが、できるだけエロくできるよう頑張ろうと思います


雨取千佳の場合
雨取千佳の場合 その1


 とある近界のとある国に、ひとつの黒トリガーが生まれた。黒トリガーの生成は、その性質上悲劇的なものになりがちだが、その黒トリガーは、悲劇的な喜劇の元に生み出されたものだった。

 その国には、ある一人の、トリオン研究に生涯を費やした科学者がいた。その科学者は、生涯を費やしたので異性を知る機会がなかった。そして今際の際に思ったのだ。

 

「我が生涯の傑作は、エロい事に特化しよう」と。

 

 天才と何とかは紙一重とはよく言ったものである。

 そういう経緯があって、彼は黒トリガーの制作に己のすべてを込めた。込められるだけの才能があってしまった。天は確実に与えるべき才能を間違えてはいたが、彼の作り出したトリガーは、単なる煩悩の塊と言うには異常な性能を誇ることになる。

 その能力とは、近界に及ぶ次元干渉である。

 通常、界を渡る際には莫大なトリオンを用いて建造された遠征艇を使用しなければならないが、そのトリガーは近界を形成するトリオンと使用者のトリオンを同調させ、単身での遠征を可能とするとんでもない代物であった。

 エロ目的に作られたとはとても考えられないそれは、科学者が黒トリガーとなった後にも長らく使用者が現れなかった。

 というのも、単に適合しただけでは界渡りの際に生存できるか不明な上、使用すると確実に別の界へ行ってしまう仕様上、誰にも使わせることができなかったからである。

 その上、どの程度の距離を渡れるのかも分からない。使いこなせさえすれば諜報においてまさに無類のそれは、しかして無用の長物に成り果てていた。個人以上の組織的運用には、あまりにも信頼という要素の重さが大きすぎたのである。

 しかしある時、一人の適合者がそれを持ち出し、起動させた。類稀なトリオン資質を持ち、なおかつ類稀な煩悩を持つ、そんな一人の手によって、起動させられてしまったのである。

 

 

 

(うおおおお、なんだこれ)

 

 トリガーを使用した瞬間、彼は近界の星の海を浮遊していた。足元に見える星は、おそらく彼の故郷たる国だろう。その偉容を目にしたとき、彼は起動の成功を悟り、同時に、故郷との決別を悟った。

 

(これは駄目だ。戻ったら確実に殺される)

 

 なにせ、実証されてしまった。このトリガーは危険だ。単身での所謂遠征を可能とするくせに、自由度が異様に高い。トリオンはゴリゴリ食われているから並のトリガー使いにはそもそも使えないだろうが、使える人間が存在するその事実だけでもうマズい。

 実際この星星の大海の中、「浮遊している・できている」という時点で頭がおかしいと言える性能だったのに、彼にはそれ以上のポテンシャルを秘めていることが理解できてしまった。

 そのポテンシャルを活かすべく、彼は飛んだ。

 向かう先はある小さな星。ミデンと呼ばれる、ある一人の少女がいる星だった。

 

 

 

 それが起動した瞬間、雨取 千佳はその日も玉狛支部にて訓練に精を出していた。

 彼女のトリオン量はモンスターと称されるレベルであるのだが、それ故に、その日常が変えられることになる。

 

「ふう……今日はもうちょっとだけ撃ったら終わろうかな」

 

 師匠の支持どおり、いつも通りに訓練をしている。そのはずだった。

 訓練の終わりが見えてきた頃、千佳は不意に、身体に異変を感じた。

 身体の表面、服の内側を何かが這うような感触に襲われたのである。まず下腹部のあたりに感じたそれは、次第に千佳の身体の各部に発生した。千佳は思わぬ感触に戸惑いを覚える。

 

「トリオン体なのに、おかしいな……ひぅっ」

 

 這い回る感触に足の裏をくすぐられ、思わず声が上がる。千佳は足元を含めあたりを見渡すが、やはり周囲に誰がいるわけでもなければ、感触が消えるわけでもない。

 カメレオンを使っている何者かがいたとして、服の内側に感触を覚えるのはおかしいし、何より意味がない。

 

「う、宇佐美さんも今はいないし……」

 

 オペレーターの宇佐美は、今日は別件で外しているし、得体のしれない状況の中で一人という現状がさらに千佳の混乱を煽る。

 這い回る感触は、次第にある点を定めてきていることに千佳はこの時まだ気づいていなかった。

 

 

 

「ん、なんだここ」

 

 ミデンへと飛んだはずの男は困惑する。何かに引っ張られるような感覚がしたあと、そこまで広くはない空間へと引きずり込まれた。おそらくは何かしら空間に手を加えた圧縮された次元にいることは分かるが、ここが一体どこなのかと辺りを見回す。

 

「お、何これ。女の子?」

 

 すると、空間の中心あたりと思しき場所に、一人の少女が横たわっていた。年の頃は10代前半に見える、幼さを残した少女は、何を隠そう雨取 千佳の生身の身体そのものであった。

 

「ここ、もしかしてトリガーの中か?」

 

 トリオン体形成時に生身の肉体を保存する空間。トリガーに含まれた機能であり、同時に独立したその空間への干渉はできないはずのそれを、男は突破していた。のみならず、状況を正しく把握し、また煩悩のままに狭く理解していた。

 

 即ち、目の前にあるのは意識のない女体である、と。

 

 前人未到の事を成したとか、トリオン体によるトリガー使用者の保護の絶対性が崩れたとか、そういうのは男にとって些細な問題だった。

 目の前にあるのが、まさに自分が自由にできるあどけない少女である。そのことのみが重要であった。

 もともと、界を渡ることができるなら覗きがバレても確実に逃走できるという、目的と手段をどこか履き違えたような考えに基づいて黒トリガーを強奪したような男である。強奪できてしまう能力があったということで無能とは言えないどころか有能な男なのだが、それを貶めて余り有る性欲故に異性から警戒されてばかりいた彼の前に置かれた据え膳に、手を伸ばさない理由はなかった。

 

「ごくっ」

 

 生唾を飲み込むと、彼は千佳の身体の足元に移動する。現在、千佳の意識はトリオン体にあるため、不埒者が近づいても反応などもちろん無い。浅く上下する平たい胸を見るに、生命活動自体は行っているようだ。

 男は試しに足に触れてみる。温かさを感じた。なるほど、トリガーに格納されているときでも身体は普通に生命活動を行っているらしい。トリオン体が生身と繋がっていることから、ある意味当たり前ではあるが、排泄などの関係を考えると、長期間トリオン体に換装している場合もしかすると健康に被害があるかもしれない。まあ、そもそも日常をトリオン体で過ごす意味もないかと彼は独りごちつつ、人形然としつつも確かな人間の女を弄ぶべく、千佳のチェックのミニスカートに手を伸ばした。

 裾を摘んで持ち上げて脚の付け根を覗き込んでみれば、そこには飾り気のない無地の白い布が見える。彼女の秘所を覆うそれを目にして、男の鼻息が荒くなった。

 興奮をなんとか抑えて、男はスカートをひとまず離すと、続いてパーカーとシャツの裾から千佳の下腹部に手を差し込んだ。そのまま何度か千佳のすべすべしたお腹を撫でると手を下に向け、パンティのゴムに人差し指を差し込んでスカートのウエストごと持ち上げて隙間を開ける。

 覗き込んでみると、千佳のそこに発毛の兆しはなかった。ロリコンのケもある男の興奮がいや増す。まだ秘所そのものを拝んではいないが、その焦らしが男にとってはカンフル剤だ。

 荒い息もそのまま、ゆっくりと千佳のパーカーのジッパーに手を伸ばし、震える手で少しずつ、少しずつ引き下ろしていく。終点にたどり着けばジッパーは基部から外れ、はだけたパーカーの奥の、下着同様飾り気のない、しかし千佳によく似合う素朴なシャツが露わになる。

 浅く上下する胸元は、千佳の小柄な体格のまま、まだ女性としての成熟からは程遠いが、それでも男にはない微かな膨らみを持っていた。

 いますぐその慎ましやかな双丘に手を伸ばしたくなる衝動が男を襲ったが、ぐっとこらえて男は千佳の頬に手を伸ばした。瑞々しく手に吸い付くような柔らかい頬だった。少女の無垢性に触れたような気がして、そして同時にそれを己が踏みにじれる喜びを感じて、男の股間に血液が集中する。

 と、そこで、男はある変化に気づいた。

 

「ん? 反応、してるのか?」

 

 男が頬に触れ、その手が唇にわずか触れたとき、千佳の口の端がほんの少し震えた気がしたのだ。

 だが、意識はトリオン体にあるはずの少女の身体が、何故いまここでの刺激に反応を見せるのだろうか。

 

「まさか、こいつか?」

 

 男は己の黒トリガーを取り出し、起動状態であることを確認する。このトリガーの特性は、基底となる部分を要約してしまえば「周囲のトリオンと自己のトリオンを同調させる」というものだ。この空間はトリオンで構成された疑似空間であり、そこを己のトリオンと同調させてしまえば、そのトリオン構成のもととなったトリオンを己が掌握するに等しい。その能力があればこそ、界を強引に渡るのではなく、すり抜けるとでもいうべき方法でこの黒トリガーによる界渡りが可能となっている。

 その能力でこの場の起点であろう少女のトリオンと同調しているのであれば、この場で生身に起きる刺激がトリオンを通じていま活動している少女の元へ届いている可能性はある。

 その考えに至り、男はとても下品な笑みを浮かべた。この場では想像するしかないが、もしそうだった場合は、この無垢な少女は何も知らないまま、己の与える刺激に身を悶えさせるのだ。それは、事を終えても少女自身に汚された自覚のないままであるより、よほど男の嗜好に適っていた。

 ものは試しと、男は少女の靴と靴下を抜き取り、足裏をくすぐってみる。表情は眠ったままだが、足を縮めようとするような反応がかすかに帰ってきた。

 己の予想があながち間違いではない可能性が出てきた男は、元々漲っていたヤル気をさらに滾らせて、千佳を本格的に弄り倒すことにした。

 

 

 

「……んっ……うひゃぁっ!? ……ふぁっ、んふっ……」

 

 這い回りは数分経っても収まることなく、むしろ激しさを増して千佳の身を苛んでいた。

 千佳はまさか今まさに自分の本来の肉体が一人の男によって弄ばれていることなど知る由もなく、襲い来るくすぐったさに身悶えるばかりだった。

 そう、くすぐったいのだ。特に痛みを与えてくるわけでも、これといった異常があるわけでもなく、ひたすらにまさぐられているのはくすぐったいやら不快やらで、無論まだまだ未成熟な少女である千佳が快感を得るわけもない。

 

「うぅ……だ、誰なんですひゃっ!? ひぃっ! や、やめてぇ〜……」

 

 だが、数分もこれが続けば、自分を苛んでいる感触が何者かの手であることくらいは認識できる。つまり、いま自分は得体のしれないナニカに身体を触られているということであり、それは年頃の少女である千佳には普通に極めて不快だった。彼女の持つサイドエフェクトの影響もあり、自分を害そうとする存在には極めて敏感であるはずの千佳にとって、気づいたときには既に接近を許していたこと自体が恐怖とも言えた。

 自分がこんなことをされる原因がわからない。

 自分にこんなことをする意味がわからない。

 世の中には、痴漢というものがいるが、それは自分みたいなちんちくりんには無縁の存在であるはずだった。それでも、これが普通の痴漢であるなら千佳は逃げるなりできたはずなのだ。

 それができない。這い回る感触は走ろうと跳ぼうと転がろうと離れてくれない。

 未知の感覚と未見の恐怖、未開の不安に千佳は必死に耐える。

 そもそもが、身動き一つ取れない生身の自分に与えられる刺激が現況であることなど、わかるはずもなかった。

 その刺激が、千佳自身もまだ知らない感覚を教えてくるのは、そう遠くない先のお話。

 

 

 

「ははっ、これ愉しいなぁ」

 

 千佳の身体を好き放題し始めてから、男は終始ご満悦だった。徐々に同調が彼女のトリオンを通じてトリオン体にまで深まっているのか、段々と千佳の体温が上がっている。息も少し荒くなっており、上気した頬はピンク色に染まっていた。

 だが、それは決して快感によるものでないことは、寄せられた眉を見ればわかった。

 そこで男は次の段階へと進むことにした。

 

「よいせっ、うわ軽いなこの子」

 

 男は千佳の身体を持ち上げると、パーカーを脱がし始める。パーカーを横に無造作に放り投げ、ごくりと喉を鳴らしてから、男の怪しい手付きは千佳のシャツの裾へ向かう。

 下から捲りあげるように少しずつ少しずつ上へとシャツを持ち上げれば、千佳の可愛らしいおへそが顔を出した。

 男の息遣いはもはや変質者のそれであり、行いもまさしくその通りであった。躊躇いなく男はその臍のくぼみに指を這わせる。千佳の身体が逃げるように身をよじる。トリオン体ではない生身の反応も、徐々に大きくなりつつあった。

 少しの間千佳のおへそを堪能して、男は目的を再開する。千佳のささやかな膨らみの手前までシャツが持ち上がると、パンティと同じ色の白い布地が見えた。

 

「へえ、一応ブラはしてるんだなぁ」

 

 その下と同じく飾り気のないシンプルな、ランジェリーというよりは肌着といえるそれは、まだ双丘に手を付けることなく、自ら焦らしに焦らした男の劣情を煽るには充分すぎた。首元まで一気にシャツをまくりあげると、男が突然シャツから手を離して硬直する。

 

「あっぶねえ、ちょっと出そうになった」

 

 千佳の身体は、男のストライクゾーンから見れば十二分に許容範囲どころか、絶好球に近いものではあったが、それよりも行為自体に興奮が高まりすぎて男は果てかけた。あまりに情けない自体を間一髪で回避した男は、改めて生唾を飲み込むと千佳のやや戻ったシャツを

再び捲り上げる。

 

「おぉ……」

 

 男は千佳のブラをまじまじと見つめて嘆息した。少女特有の、禁忌感。まだ「そういう対象」であってはいけないハズの年端も行かない少女を汚す前段階における、聖域の終わりの一歩手前の、何とも言えぬ征服欲のようなものが男を高揚させていた。

 男はそのまま千佳の上半身を抱きかかえるように自分に凭れさせると、万歳の体制にしてシャツを剥ぎ取った。ささやかな膨らみが身体に当たって、男にたしかなまんぞくを与える。

 再び横たえると、先程は人差し指だけで持ち上げたスカートのウエスト部分をしっかりと掴む。今度はスカートだけに手をかけて、千佳の小ぶりなお尻を持ち上げると、シャツと同じようにゆっくりと下ろし始める。

 徐々に徐々に、千佳の女の子の部分を守る最後の砦が姿を現していくにつれ、男の興奮も天井知らずで高まっていく。

 ウエストのゴム部分が見え、フロントに施されたリボンは少女らしさをかきたて、同時に男の情欲をかきたてる。やはり飾り気のない布地が秘所を覆うクロッチの部分まで暴き出されると、男はそこから先は些事であると言わんがばかりに一息にスカートを抜き取った。

 そこには、下着姿となった千佳の姿。おそらく異性としては家族以外には初めて晒されたであろう姿は、先程までの男のいたずらによってほんのり上気した肌に、無垢な白さを誇る両の下着が秘部を隠すことで、あどけなさとエロスが両立したものであった。少なくとも男にとってはどんな芸術品よりも価値あるものだ。自分がそうさせた姿であるという事実がさらにそれを跳ね上げていた。

 

 

 

「ひっ!?」

 

 千佳は唐突に、今まで脇の下や膝裏といったくすぐったい部分ばかりを這い回っていた感触が、己の胸元にあてがわれたことを感じ、女としての本能から身をすくめた。

 今まではいたずらではあっても、それが破廉恥さとしては薄いものであったから耐えられていた。だが、いかに未成長とはいえ胸部に感触を感じては、千佳とて少女である。何よりも恥ずかしいことに違いはない。

 ただ、千佳の恥ずかしさの上限などは、この先あっという間に更新され続けるのだが。

 感触は、正中線をなぞるかのように下に移動し、まさかという思いを千佳に抱かせたが、幸いにも腰上で離れた。少女たる部分に長居されなかったこと、さらに秘すべき部分には到達されなかった事実に一瞬ホッとするが、次の瞬間には、脇の下に自分のとは違う二の腕の感触を感じて身のこわばりはもとに戻る。

 かつて父親に抱きあげられるときに感じた安堵などはなく、怖気の走るそれはしかし抱き上げられる感触を伝えてこない。

 このとき千佳に与えられてるのは、あくまで「触れられた感覚」だけであった。自分の身体から衣服が剥ぎ取られ始めたなどとは全く思っていない。千佳に伝わっているのは自分の二の腕の先に向かって移動する擦れるような感触だけだ。

 その感覚が治まると僅かな間があり、事ここに至って、千佳は訓練空間から離脱すればという考えに至るが、次の瞬間、腰上に来た今までとは違う細いものに触られた感触を与えられて頭が真っ白になる。その細い感触はうねるように千佳の肌を上へ上へと這い上がってくる。それは、男が千佳のシャツを脱がそうとする感覚。もし温感をも与えられていたなら、そこから千佳の実体に何が起こっているか察することができたかもしれない。

 やがて胸元になにか置かれたような感触。それからややあって首元と脇下に一瞬締められたような感が襲ったかと思えば、頭部全体と両腕を擦過するように何かが通り過ぎた。

 ここでももし、千佳のトリオン体が本体に従って両腕を挙げさせられていたなら、日常の動作だと千佳は気づいたかもしれない。

 しかし、やはり見えないということと、それを受動的に行われているという事実が、千佳から理解の機会を奪い去り、ただただ困惑を与えていた。

 いままではイタズラの範疇で済んでいたものが、急に暴力的になったかのように千佳には感じられたのだ。

 ボーダーの戦いは基本的には一撃必殺だ。相手のトリオン体を機能停止に追いやるための戦いであり、そのために訓練している。また、千佳は狙撃手という立場上、継続的な攻撃にさらされる機会というものはないに等しい。千佳にとって何もかもがわけのわからない状況は、年齢に不釣り合いな胆力を持つ少女からでさえ冷静さを奪う。

 さらには、次に行われることに関しては、今までと異なり容易に察するに足る行為である。

 少しだけ、這い回る感覚が途切れた。今までよりも少々長いその間に千佳が訝しげになる頃、それはやってきた。

 腰の両脇。そこに少し硬質な触感がしたかと思うと、その触感の移動に合わせて腰から下に向けて輪っかのような柔らかい何かが擦れていく感触。

 

(わたし、何をされてるの!?)

 

 だが、視覚から見えるのはボーダーの戦闘服であり、常と変わらぬトリオン体。困惑が混乱に達し、しかしながら千佳はそこで今日の自分の“本来の服装”に思い至る。

 そこで、千佳は気づいた。

 

(す、スカート! 誰かが、私のスカートを脱がしてる!!?)

 

 混乱を驚愕が埋め尽くす。しかし、与えられてる感触はよくよく思い返せば衣服を脱ぐときのそれとしか思えなくなっていた。足からスカートが抜ける感触の後、それは止まったが、もし、もしも、と千佳の想像が真実に爪をかけた。

 

(もしわたしの身体の近くに誰かがいたとしたら、私は今、きっと下着姿で……)

 

 思い至った途端、顔から火が出るような羞恥心とおぞましさが襲う。その「誰か」は明確に、千佳に対していやらしい行為をしている。動けない本体の千佳に。

 

(そ、そうだ。緊急脱出を……)

 

 そのおぞましさが、千佳の脳裏に天啓を与えたのか、千佳はようやくその手段に思い至った。ベイルアウト――トリオン体を放棄し拠点に帰投する緊急脱出装置に。

 

「べ、ベイルアウト!」

 

 しかし、

 

「……え? ……な、なんで!?」

 

 常なら起こるはずのトリオン体崩壊の爆発はおろか、そこには何も起こらず何も変わらない戦闘服姿の千佳がいるだけ。混乱が極致に達する千佳だが、現実の身体を好き勝手している男がこのまま何もせずに終わるわけもなく、

 

「ひぃん!?」

 

 千佳は、胸をなでられる感触に悲鳴を上げた。

 

 

 

「さて、いつまでも見てくれだけ堪能していても仕方ないな」

 

 千佳の下着姿に感動すら覚えていた男が再起動する。向かう先は千佳の上半身。そこにある慎ましやかな双丘に、男は無遠慮に自分の両の手のひらを押し当てようとした。

 その瞬間、

 

「……るアウト……」

 

 微かに、千佳から声が発されて男の動きが止まる。

 

「まさか……」

 

 そういえば、と、男の中の知識が呼び起こされた。玄界――ミデンと呼ばれる国で使用されるトリガーには、使用者の危機または任意に強制帰還される機能があるということに。

 

「いまのがそのキーワードだったりするのか……?」

 

 訝しんで少し待つが、しかし何も起こらない。目の前の眠り姫はあの一言以降やはり眠り姫のままだ。

 機能不全かと警戒を深めるが、この性欲以外は比較的聡明な、黒トリガーの元となった科学者に通じるところのある男は、ある可能性に考えが及んだ。

 

「トリオンの同調が進んだことで、トリガーが持ち主を認識できなくなっているのか?」

 

 男の考えは当たっていた。ベイルアウト、この緊急脱出機能は、トリオン体を破棄して設定された拠点の座標へと本体を現出させる機能だが、同調が進みトリオン体及び本体が保護されたこの空間のトリオンの質が変化した結果、その変質の差異がトリガーにトリオン体と本体が「別のものである」という異常として誤認され、バグを起こしていた。

 千佳の本体が言葉を発したのは、同調がトリオン体に及びそれが深まった結果だが、そこまでの同調を許して変質が進んでしまったことで、脱出の機会は失われてしまっていたのだ。

 

「やれやれ、据え膳を取り上げられるかと思って焦ったじゃないか。とはいえ、ここで今更緊急手段を取ろうとしたってことは、もしかして自分の状況に気づいたかな」

 

 むしろ好都合だと、男は思う。つまりこの娘は、今から何をされるのか察しつつも、状況は全くわからないのだ。ならば、ここからは少女の未だ知らぬ快楽を与えてさらに自分好みに、無垢なままに開発ができるのではないかという歪んだ欲望が鎌首をもたげた。

 そしてとうとう男の手のひらがささやかな双丘に触れる。

 柔らかい中にやや芯のあるような、この年頃特有の感触を手のひらに感じ、やわやわと動かしてそれを堪能する。

 

「素晴らしい」

 

 ふにふに。むにむに。

 慎ましいながらも己の手に応じて形をわずかに変える女の子の部分に、男の股間の熱が上がった。

 手のひらにはブラに阻まれて僅かではあるが、小さな突起の感触もある。千佳の胸相応に小さなそれを、ブラ越しにこねると、

 

「……ひ、ひぁ……」

 

 千佳の身体が再び声を発した。もう少し同調が進んだら、もしかするとトリオン体からこちらに意識の主体が移る可能性もあったし、男はそれを望んでもう一歩を踏み込むことにした。

 ホックなどもないスポーツタイプのブラをシャツ同様に捲り上げ、とうとう千佳の双丘は阻むものなく男の目に曝される。小さな丘の上に小さなさくらんぼが乗っているようなそこは、男を視覚的に満足させるに足る光景だった。

 

 

 

 

「ふぁ……や、やぁ……」

 

 両の胸を無遠慮にこね回されて、千佳は拒絶の声を上げるが、その声は困惑と絶望のせいか酷く弱々しい。ベイルアウトが出来なければ、千佳に逃げる手段は残されていない。誰か戻ってきて異変に気づくなり、彼女の師のように訓練空間に入ってくるなりして貰えれば、という一縷の望みに賭けるしかなく、千佳は明らかに性的な部分をむき出しにした男のイタズラ――いまとなっては愛撫――を受け続けていた。

 手付きは優しく、先程のような乱暴さは無いが、もはや千佳には下着姿に剥かれていやらしいことをされているという認識しかなく(実際的を射ているが)、拒否感と気持ち悪さ、未発達の胸を弄り回されるほんの少しの痛みとくすぐったさに耐え続ける。

 どれだけそうしていたか。長いような短いようなその時間は、唐突に終わりを迎えた。ただし、さらなる絶望に千佳を突き落とす続きを持って。

 千佳の胸の中心にその上の何かを鷲掴みにするような感触。間違いなく、この感触の主は千佳のブラを剥ぎ取る気だと直感的に理解した千佳は、届かぬと知りながら身をよじり振り切るように走り出す。しかし、どれだけトリオン体を動かそうとも、本体から伝わる感触は離れてくれない。

 千佳は千佳自身の認識の中では走りながら、ブラを剥ぎ取られる触感を味わうことになった。

 

「い、いやあああああああ……!」

 

 思わず叫んだ叫びもか細いものだった。母親にブラジャーを与えられてからは父親にも見せたことのないおっぱいが、顔も知らない誰かの手で暴かれ、しかもそれをきっと見られている。普通の痴漢のほうが何倍もマシであった。

 暫くの間さえ、先刻ほどには千佳の心の波を凪がせてはくれない。いまこの間は見られている間だ。品定めだろうか、それとも別のなにかなのだろうか。自分のような子供の、なんの面白みもないおっぱいを見て喜ぶような変態が、自分の動かぬ身体を好きにしている事実がより浮き彫りになって千佳の心まで苛む間だ。

 少しして、おそらく指である何かと、手ではない何かがおっぱいの先端のさくらんぼ――乳首に触れた。と思うやいなや、左の乳首を中心に細い何かが乳首をこね回す。右の乳首もまた同じく、しかし種類の違う刺激が襲い始めた。

 

(!?!?!?!?!?!?!?)

 

 千佳の心はもはや自分でも何を考えているかわからないほどに混乱していた。右は分かる。多分指だ。二本の、おそらく人差し指と親指が右の乳首をこね、引張り、弾く。

 

「んあっ!? や、やめっ、ふぁぅ!?」

 

 ジンジンとした痛みが右の乳首を責め立てる。いや、痛みだけではない。こそばゆさとも何か違う、そんな感覚を思わず何なのか探ろうとするが、

 

「んにぃ!?」

 

 左の乳首に与えられた別の刺激がそれを妨げる。指よりも弱く弾かれ、更に入念にねちっこくこねられ、そしてときに引っ張るも、指とは違い乳首すべてが包まれるような……

 

(こ、これぇ……お口だ……誰かが、わた、わたしのおっぱい……す、吸ってる!?!?)

「うぁっ……やめっ……す、すわないでぇ……出ないよぉ……おっぱ、おっぱいひぃ!? ……で、でなひぃん!?」

 

 両の刺激が、ときに入れ替わり、ときに片方ばかり、かと思えば両方ともというように、千佳の未熟な乳首を責め立てる。激しいかと思えば優しく、優しいかと思えばねちっこく、ねちっこいかと思えば激しく。千佳はその執拗な責めに翻弄されるばかりで、もう考えも上手くまとまらない。

 はじめの数分間は、主には間違いなく痛痒さだった。それを感じながらも翻弄されるうちに、その中に瞬間瞬間で背筋が震えるような、でも寒気とはまた違う何かの感覚に襲われるようになる。

 

(なんっ、なんなの、これぇっ! 修くん、ユーマくん、助けてぇっ)

 

 ぺろぺろっ、じゅるっ、ちぅ〜、くりくり、ピンッ

「んはぁっ……ひぃっ……うぅぅぅ〜、んあぁ……ひゃぅっ!?」

 

 責め方が変わるたびに千佳の声も変わっていく。

 

(おかしいっ、わたしの身体っ、どんどんわたしのものじゃないみたいになってく! 怖いよ、兄さんっ、お母さん、お父さん!)

 

 その感覚は間違いではなかった。膨大なトリオンを持つ千佳だからなのか、同調の深度が深まるほどにより鋭敏な感覚が身体を支配していく。与えられる刺激も、当初とは比べ物にならないほど真に迫ったもの。舌の湿った感じや指にある爪の硬さと肌の柔らかさの違いさえ感じるほどに。

 男による乳首攻めは、既に何分経ったかさえ千佳にはわからない。ただ、舐められるたびに、吸われるたびに、弾かれるたびに、不思議な感覚の頻度が段々と上がっていく。

 

「んぅぅぅぅ〜……きゃはっ!? んやっ、いや、いやいやいや、気持ち、っ、悪い!」

 

 得体のしれなさが、まだ湧き上がる感覚の正体を千佳に知らせないまま、しかし千佳の反応の昂ぶりは止まらない。男の責めもまた。

 

 くにくにくにくに、ちゅるるっ、ぴぃんっ、れろれろ

「ふゃぁぁぁぁぁ〜……くぅ……んはぁっ!? ……あはぁん♡……っ!?」

 

 そしてついに、千佳の口から、一言だけだが、有り得べからざる声が零れた。

 少女の口からは普段出たこともないような甘い声。そせてそれを出したのが自分だということが一瞬理解できず、千佳は固まった。

 

(な、なに今の声!? わたし? わたしが出したの!?)

 

 初めて漏れた自分の「女」としての声はしかし、千佳にその自覚がないことで彼女の思考までも固めてしまった。それは、我慢を続けていた彼女にできてしまった、明確な隙だった。

 

 

 

 

 

「……やぁ……ぅ、んは……あはぁ♡……んぅ?」

 

 トリオン体の千佳のそれよりは弱い反応だったが、男は千佳の声にとうとう艶が混じったことを耳聡く拾った。

 己の情熱的(あくまでも男にとっては)な胸への愛撫で、少女の性感が開発され始めた。

 

(もう、辛抱堪らんっ!)

 

 男は胸から口を離すと、更に上へと狙いを定めた。向かう先は千佳の小さな、しかしふっくらとした瑞々しさを持つ唇であり、そこに男は躊躇なく自らのそれを重ね合わせる。

 男にとっては幸せの、千佳にとっては絶望極まるファーストキス。

 

(うっほ、味なんてないはずなのに甘いような気がする。ちっちゃいのにすげえ柔らけえ。おっぱいもそうだけど、この子俺の好みすぎるだろ)

 

 押し当てるようなそれはすぐに啄むように千佳の胸とはまた異なる弾力を愉しむ動きに代わり、堪能し始める。

 唇を僅か離しては舐めてみたり、吸い付いてみたりと、あらゆるキスを千佳で実験するような扱い。次第に男の唇が触れ合う程度が増していき、男の舌が千佳の唇を割り開いて口内に侵入し始める。

 

(ベロチューの前に、まずはお口チェックってな)

 

 そのまま舌は千佳の歯や歯茎を舐る。口内への蹂躙は止まることなく続くのは勿論のこと、次第に男は千佳の小さな身体を抱きしめて己と密着させる。

 千佳の右手を開かせて互いの手のひらを重ね合わせる。指をそのまま閉じ、左手は己の胸に当てるように。そして空いた手で千佳の身体をさらに己に押し当てれば、

 

(ほぉら、まるで恋人同士だ)

 

 と、男が内心で思うような体勢が出来上がっていた。千佳の小さな身体は男にすっぽりと包まれるように抱かれ、更には男の舌が千佳の歯の間に割り入って顎がほんの少し開かれてしまう。

 

(では改めていただきまーす)

 

 そこから侵入した男の舌は、千佳の可憐なそれを容赦なく舐めとり始めた。

 

(うまっ、唾液うまっ)

 

 変態以外の何者でもない喝采を心中で上げつつ、男の舌の動きは加速と減速を巧みに使い分け、千佳の感覚に緩急を与える。舌のみならず上下の歯の裏側も満遍なく撫ぞり上げ、上顎と軟口蓋との境の敏感な部分を舌先で突付くように弄る。

 

「んんぉ……じゅる……こふっ」

 

 その度に千佳の身体が微かに悶えるように震える。唾液が交換され、意識はトリオン体にある千佳の身体が反射として咽る。

 

「ん、んにぅ……」

(!?)

 

 その時だった。その咽る感覚を嫌ったのか、千佳の舌が、初めて千佳の方から男の方に絡んだ。

 その感覚に男は驚き、同時に興奮する。

 

(そうかそうか、君もその気になってきたんだな!)

 

 身勝手なことを思いつつ、昂ぶった気持ちのままに千佳の最後の下着――パンティの上から、遂に男の指が彼女の聖域に触れた。

 しかし、布越しに触れる陰唇の感触よりも先に彼に伝わったのは、

 

くちっ

(んっ? ……まさかこれって)

 

 やや湿り気を帯びたクロッチの持つ水気だった。




続きはできる限り急いで書きます
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