女の子ばかりの職場で身体を求められる件 作:通りすがりの魔術師
【今の自分を苦しめているのは過去の自分で、未来の自分を苦しめるのは今の自分である】
これは名言。一生心に刻んでおきたい。セクサロイドいいよね。はよ販売して♡♡♡
薄いカーテンの向こうから、朝の光が透けている。鳥の詩でも聞こえればいい朝なんだろうがそうはいかないのが人生だ。知らない天井に、見知らぬベッド。いや、ベッドは知ってるな。夏場ということで薄めのタオルケットがかけられていたが途中で払ったのかベッドの下に落下していた。
「あー……あぁ……」
少しずつクリアになっていく思考に昨日の出来事が海馬から流れ出てくる。そう言えば昨日はお楽しみでしたねどころか、あまりの激しさに俺が耐えきれずに失神したのだったか。それなのにしっかり朝勃ちしてるのはちゃんと寝れていたという証拠なのだろう。ついでに膣にそのまま精子を注ぎ込んでしまったことも思い出し頭を抱えた。そんな時だった寝室の扉が開いたのは。
「おはようございます」
開口一番にそう言ったこのベッドの持ち主に俺はペコりと頭を下げる。
「朝ごはんにしますか、シャワーにしますか?」
「え?……あー」
スンスンと鼻を鳴らして自分の衣服や皮膚の匂いを嗅いでみる。少しばかり汗臭いというだけで精子や唾液のような鼻につく匂いはしない。もしかすると俺が寝ている間にうみこさんが軽く拭いてくれたのかもしれない。
「せっかくだから、朝ごはん、いただきます」
「分かりました」
襲った方も襲われた方も何事も無かったかのように接するのは異常とも取れる気がするが、過ぎたことなので仕方ないと割り切る。ここでむくれても意味が無いからな。トイレを借りて洗面所へと向かい手を洗ってうがいをし顔を洗う。鏡を見れば風呂に入ってないから髪に少し汗分を含んでいる。それ以外は概ねいつも通りというか、久しぶりによく寝たので顔色がいい気がする。
「どうぞ」
「どうも」
うみこさんから出されたのはご飯と味噌汁に鰆の煮付けでThe・和食といった感じの朝飯だ。味噌汁はさっき作ったらしいが鰆の煮付けは冷凍食品らしい。それでも朝ごはんがあるというのはありがたい。
「いただきます」
手を合わせてまずは鰆の煮付けを箸で一口分に分けて口に入れる。うん、普通で美味しい。冷凍食品って感じ。次にご飯を一口。これも普通で美味しい。やはり日本人ならお米食べなきゃって感じがする。そして最後に味噌汁を啜る。
「あ、美味い。うみこさん料理上手ですね」
「ありがとうございます」
昨日のカレーといい、この味噌汁といいなんだか手間暇がかかっていそうな味というか、田舎のおばあちゃんが作ってくれたかのような安心感がある。沖縄特有の味付けなのだろうか。
「あの、食事中にアレなんですが、昨日はすみませんでした」
歯切れが悪く、本当に申し訳ないといった口調で言葉にするうみこさんに俺は固まる。ここで俺が「出来ることならする」と言ってしまったのが原因だからと言えばうみこさんも引き際にしやすいと思う。けど、捉え方を見誤ったのはうみこさんで俺の意識を刈り取るほどのハードセックスをする必要は無かった。どうしたらストレス解消でセックスとなるのか俺には分からない。
「こちらも不可抗力とはいえ生で出してすみませんでした…」
「それは大丈夫です」
うみこさんはそう言うと後ろのカウンターに置いてあった薬の箱を手に取ると俺に見せてきた。それは俗に言う避妊薬と呼ばれるもので、昨日が初めての経験だといううみこさんが持っているのはおかしな話だと思った。だが、訳アリなようだし俺もまだ覚悟を決めなくていいのだと思うと胸をなで下ろした。
「飲んだとは言ってませんが」
「あ、えと、あの、すみません…」
言われて今のは失礼だと思って直ぐに謝罪した。あるだけで飲んではいない。確か緊急用なら行為後から72時間以内に服用する必要があると、もしもの時のために調べた際に書いてあった気がする。副作用というか、人によっては嘔吐や頭痛を伴うのだとか。
「その、責任を取るべきなのでしょうか…」
うみこさんから襲ってきたとはいえ、快楽に抗えずに射精をしたのは俺だ。だから男として責任を負うべきなのだろう。たとえ受精していなかったとしても、1人の女の人の中に生膣内射精をかましてしまったのだから。俺が決意を固めてうみこさんの方を見るとキョトンとした顔で俺を見つめていた。
「飲んだので別にいいんですが」
「アイエーー!!?」
飲んだんかい!俺の決意はどこに…。ほっとしたような無念なような複雑な気持ちだ。俺の奇声にビクッと眉を上げたうみこさんを見て、とりあえずこれ以上冷めないようにと気を取り直して食事に戻った。
「それで次はいつします?」
「しません」
こういうのがズルズル続くとセフレというやつになるんだろう。悪いことではないと思うが、やはりそれだけのための関係というのは個人的には嫌悪を覚える。多分、SEX以外にも遊びに出かけたりご飯を共にしたりするのだろうがそれは全てSEXを楽しむための前戯だと考えるとどうしても俺としては顔を顰めるしかない。
「……そうですか。分かりました」
少し間が空いてうみこさんから返事が返ってくる。SEX自体は嫌いじゃないし、膣肉に肉棒が絡め取られるような感触は正直いって麻薬のようなものだ。前戯のフェラや愛撫もあの快感を知ってしまうと手放せなくなるようで歯がゆい気持ちになる。
麻薬は1度摂取すると断ち切るのが難しいがSEXは別だ。だったら早めに切れるところは切っておいた方がいい。どこか残念そうなうみこさんに手を合わせて「ごちそうさま」と言うと、俺は席を立って荷物をまとめて自分の家へと帰宅した。午後からの出社でまた顔を合わせることになるかもしれないが、その時はその時だ。未来の俺がなんとかしてくれるだろう。
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さて、時は流れて1ヶ月。ゲーム発売までの仕事を終えて俺はつかの間の夏休みを手に入れていた。ディアボロさんもビックリな時飛ばしだがこれと言ったイベントがなかったのだ。いつもどおり、マスターアップ前の休日出勤。トーキョーゲーム展へのフェアリーズストーリー3の公式発表へは俺は行きませんでした、はい。企業日だから人は少ないんだが、その分会社の人手も少ないんだよね。
他には涼風が桜と喧嘩したらしいが、俺の気づかぬ間に終わっていた。あとは……まぁ特にないかな。朝の5時まで仕事するのはイーグルジャンプ入ってから2回目だし。名作ゲームの裏側もこんな感じなのかなと思うと頭が上がらない。
「それにしても有給暇だな…」
実家に帰ったり地元の友達と遊んだり飲んだりしたが、それも3日ほどで済んだのでかなり暇なのだ。社畜は仕事が終わり長い休みを与えられると何をすればいいかわからなくなるのはあるあるだと思う。
「かと言ってこいつらの誘いに乗るのはな…」
スマホに休日中に届いたメッセージを睨みながら俺はそう呟いた。一人暮らしだから話す相手がおらず、独り言が多すぎるのは仕方の無いことだ。メッセージというのは飯島やはじめちゃん、うみこさんから届いた遊びのお誘いなのだが…さすがにこれにホイホイついていくほど俺の足は軽くない。多分、遊ぶのは本当だろうがきっと最後の方に襲われる未来が見える。どうやら俺はエピタフも使えるらしい。
「……会社行くか」
前と同じなら攻略本に載せるキャラの画像のスクショとか設定画の校閲作業があるはずだ。給料出なくてもいいから暇つぶしにやろう。もしくは会社のデスク周りの掃除でもしよう。そう思って手早く仕事用の服に着替えて俺は家を出た。
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会社に着けば思った通り有給消化のため人影は少ないが、電気がついているということは誰かいるのだろう。キョロキョロと辺りを見渡しても人の気配はない。上のフロアに行けばしずくさんくらいはいるだろう。そう思って引き返してエレベーターの方に向かうと紛うことなき美少女がいた。金色の美しい髪を靡かせ、鎖骨が露出したフリルの着いたワンピース。急いでいるのか下の階のボタンを連打している。
「あのー」
「ひやっ!?」
どちら様か尋ねようと声をかけたら女の子は声をうわずらせて驚いてこちらに振り向く。そして互いに顔を見合わせ「あ」と口にすると互いに指をさした。
「八神さん!?」
「なんでいるの!!?」
この美少女が八神さん!?うせやろと驚愕してると、そういえば『2』の攻略本用に遠山さんのコーディネートを受けて写真を撮ったと聞いたが、今回もなのか。攻略本とかネットで検索したらいくらでも出てくるから買わなかったし見なかったけど…。正確には見ようとしたら八神さんに「サンプルだから」と取り上げられたのだが。
「な、なに……」
じろじろと信じられないという目で八神さんを見てるとスカートの裾を掴んで俺に怒りを含んだ目を向けてくる。
「い、いや、可愛いなって」
「……ッ!!」
俺がそういうと八神さんは顔を赤くしてそっぽを向く。それと同時にエレベーターがやって来て扉が開かれる。俺は上に行きたいから乗らない意志を示していたのだが、八神さんがバツの悪そうな顔で唇をとがらせる。
「ちょ、ちょっと、付き合ってよ」
なぜだろう。いつもの八神さんとは桁違いの破壊力なんだが。ドラゴンボールの幼かったチチが大人になるとすごい美人で出てきた時のインパクトだ。……まぁ別に暇だし、どうしてそうなったのかも興味があるからと俺は八神さんと共にエレベーターに乗り込んだ。
「…今日、休みだよね」
「家にいても暇だったんで」
八神さんはどうしてそんなことにと聞き返すと予想通りの答えが返ってきた。
「インタビューの写真撮影で、りんと青葉に……その、着替えろって……」
それでインタビューと写真撮影が終わって今はしずくさんがしているらしく、俺はいっても骨折れ損になっていたわけだ。
「涼風と遠山さんは?」
「スマホでカシャカシャ撮ってきたから、トイレ行くって言って逃げてきた…」
疲れたという顔を見せる八神さんだがいつものぼさっとした髪を綺麗に梳き、薄くメイクしてることもあってそれがとても可愛く見える。いつもこの格好ならモテるだろうにとこめかみを抑えてると1階に到着し、ドアが開かれる。
「で、これからどうするんです」
「あー考えてなかったや…」
2人のカメラから逃れたい一心だったようだ。どうしようかと目を閉じて考えていた八神さんは「あっ」と何か思いついたのか腕をぽんと叩く。
「照慈の家に行こう」
「なんでさ」
「あそこなら私の着替えもあるし、それにゲームとかして遊べるでしょ」
「それはそうですけど…それ着て帰っていいんですか?」
持ってきたのは遠山さんのでしょそれと指さすと八神さんは「あー」と思い出したように頭を抱えた。
「でもりんのにしては胸がぴったしなんだよね……」
じゃあそれは八神さん用ですねと2人で納得してしまったが、遠山さんが八神さんの服のサイズを把握してることに少しばかり恐怖を覚えてしまった。
「とりあえずさ、早く行こうよ。この服恥ずかしいんだよ」
「普通に似合ってますよ。可愛いですし」
「……はぁ、お世辞はいいから」
「ほんとですよ」
俺は可愛いと思ったものしかそう言わないし、「これ可愛いよね?」と共感を求められた時も可愛くなかったら絶対首を縦に振らない。というか早くエレベーターから出ませんか?そう思っていたら、八神さんはどうやら自分のプロポーションに自信が無いらしく、ブツブツと自己批判を始めた。
「ほら、私胸はないし、りんみたいに女の子らしくないし、色気もないから男の子っぽい服の方がいいんだよ…」
本心なのだろう、その声は震えていて瞳は潤んでおり今にも決壊して涙が溢れそうになっていた。
「そんなことないですよ」
「え?」
そんな八神さんを見て自然と俺は手を取っていた。
「こんな綺麗な髪とくびれたウエストにきめ細かな肌を持ってて女の子らしくないなんて言わないでください。胸なんてなくてもいいですよ。あんなの飾りです。偉い人はそれがわからんのです」
そう八神コウはとても魅力的なのだ。現実離れした美しい長い金髪に、長いまつ毛にサファイアのように煌めいた瞳に、華奢でスレンダーな身体に、白く可憐な肌は見る者を魅力するだろう。ただそれらの魅力が普段のズボラさとかで隠れてるだけで実際はこんなにも女の子らしいのだ。それを遠山さんは引き出したに過ぎないのだ。
「だから、自信を持ってください」
言っていてプロポーズみたいだなと苦笑すると八神さんはプルプルと肩を震わせて俯いていた。気持ち悪かったかなと頬を引き攣らせると胸板に軽い衝撃が飛び込んでくる。
「…だったら、してよ…私と…」
「え?」
まさか結婚ですか。それはまだちょっと早いです。もっと段階を踏んでからゆっくり愛を育んで結婚指輪を渡したいのでごめんなさいと結婚を申し込まれたとき用に考えていたテンプレートを口にしようとすると、下から上目遣いで八神さんが覗き込んでくる。
「せ、SEX……しろよぉ……」
あまりに予想外で、そういえば前にする約束を思い出して俺は頭をかいた。こんな展開は聞いてないのだがと、目を背けると両頬に手を添えられ八神さんの唇が引き寄せられる。
「んむっ……んっ……ぷは……」
1秒にも満たない短いキスから唇を離した八神さんは頬を上気させ、頬に手を添えたまま恥ずかしそうに口を開いた。
「じゃないと、ここで、襲うぞ……」
結局するんじゃないかと心の中でつっこむ。今日は利用する人が少ないからと言ってエレベーターの中で行為に及ぶのは非常にまずい。どこのAVだよと悪態ついてると覚悟の決まらない俺を見かねて八神さんはまた唇に寄せてくる。さらに今度は頬に置いていた手を肩に回して逃れられないようにガッチリホールドされる。
「んっ、んっ……んむ……あんっ……」
狭い密室に妖美な声が響き、唇と唇が重なり合う。まだその気にならないのかと八神さんは俺の瞳を見ながらそう問いかけてくる。だが俺の理性は抵抗を続けるべく首を振った。そして、その時誰も乗ってこないでくれと思っていたエレベーターの扉が開かれた。
やっと八神さんです。どうやって襲わせるか悩みましたが八神さんならスイッチ入ったらグイグイいくかなと。でも純愛にしたかった…!したかったんや…!やっぱりヒロイン一人一人に男を当てるべきなんかなぁ……って。そうすると結構膨大になるのでしたくないのが本音ですが。
あと逆レ主流もキツいっすね。貞操観念逆転モノを読み漁ったせいで男からグイグイいくのも書いてみたいなと思っちゃいました。
ではまた次回。
この主人公に対して好感が持てるか
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持てる
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持てない
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日常シーンでは持てる それ以外は〇ね
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普通くらい