※この作品はR-18です。

あいあむこうていへいか!!   作:たいまにんすーつきてみ隊

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第1話

私には過去の記憶がある。

大なり小なり誰にでもあるだろ。などと思われてしまうかもしれないが、私の場合は多少異なるもので、所謂前世の記憶というものがあるのだ。

前世における最期の記憶は、バスの停留所でスマホ向けソシャゲである【箱庭帝国】をプレイしていた所だ。

スマホの画面が目映い光を放ち、気付いたら今の世界に赤ん坊の姿で生まれ落ちた後だった。

最初はそりゃもう混乱した。とてもした。

何せ時分が現代日本で、【箱庭帝国】をプレイしていた以外の記憶が虫食いのように抜け落ちていたのだから。

名前や住所ならまだ可愛いもので、性別や年齢などのパーソナリティーに関わるような事までだ。これで混乱しないものがいるというのなら、是非とも私の前に連れてきて欲しい所である。

まぁ、今では自分のそんな境遇も天命だったのだろうな納得できていたりする。

というのも、私が生まれ落ちたこの世界は、現代日本とは比べ物にならないほど危険に溢れていたのだ。

巴(集落の意)の外に一歩踏み出すだけで、魔獣や野盗に襲われるし、妖術や魔法、忍術なんて摩訶不思議ファンタジーな要素までそこに含まれてくるのだから、その危険度は押して知るべしであろう。

さらに上記の力とは別に、後天的に得ることのできる技術と異なる先天的に持って生まれた特殊能力者まで存在するのだから、最早何でもありだ。

まぁ、ここまで一般人に対する脅威が多い世界でも、私が何の憂いもなく過ごせているのは一重に、私も上記に記されたような先天的能力者であるが故なのだが。

さて、賢明な読者諸君なら此処までで最早私の能力が何か理解できたのでは無いだろうか。

そう、私の能力とは『箱庭帝国』を現実に行える能力であったのだ。

マップに将を配置するタワーディフェンス的な防衛戦、将を派遣して時間経過で結果が現れる進撃、自らの箱庭に拠点を建築するシティービルディング要素、将を鍛えて国力を上げる鍛練、気に入ったキャラクターを入れて貢ぎ物で好感度をあげれる後宮、箱庭帝国の要素とは大きく分ければ以上の戦闘、育成、ビルド、恋愛に分類される。

その他にも、ガチャや皇太子育成などやれることは多いが、それは追々話していこう。

さて、ではこんな危ない世界で私が真っ先に使った力とは何なのかと言えば、拠点作成である。

ゲーム内では一定の資材とゲーム内通貨を消費する事で行われた拠点作成ではあるが、現実となった今では多少違う。

資材を消費するのは変わらないが、ゲーム内通貨を使う必要は無くなっている。その代わりに消費するのが、税という項目である。

この税とは、自らの拠点に住まわせている人物達からの感謝の感情をポイント化したものらしい。

無論、今は拠点もないのだから、税が増えることも無い筈だという諸君の疑問ももっともだ。

そこで思い出して欲しいのが私の能力の特性だ。

箱庭帝国そのものである。そして箱庭帝国とは昨今(と、いっていいかは世界が違う故に疑問だが)ありふれたソーシャルネットゲームである。

つまり実装されているのだよ、ログインボーナスが。

その内容とは一週間周期で回るものであり、税は週の始めに獲得可能である。

と言っても、最初の拠点である「おんぼろ長家」ですら税が50000必要だったから、かなり時間を浪費してしまった。

まぁおかげで拠点設置の下見と、木の伐採で出た木材も相当数集まったから、これなら今後の他の拠点設備設置も順調に行くだろう。

さて、長々と話してしまったが、つまりこれは私がこの世界で生き抜くための下地が整った話であり、時に下衆に、時に高潔に生き抜く物語の序章にも満たない話である。

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