まぁみなさんが待っていたかどうかも謎ですので、よしとしておきましょう。
さて、要するに【ハルトナツ】本編における59話の続きとなっております。
タイトルどおりに前戯が主なので、ゆっくりまったりいきましょう。
「ん……ちゅっ、れろ……んちゅっ、んちゅっ、んちゅう……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ」
夜は深い。つい先刻まで雨風が窓を打ち付けていたが、あたりはひたすら静寂が包んでいる。
そのせいか、一夏の口から漏れる甘く切ない嬌声は、いつもより晴人の鼓膜を大きく揺さぶった。
初めてとなる激しいキスに、晴人の遠慮をなくさせるには十分。むしろお釣りがくるほど。
晴人はただ自らの本能に従い、一夏の口内を蹂躙することに総てを置く。
「んくっ……ぁ……! んぇ、あー……。れろ……ちゅっ、んちゅっ、ん、れろ、れる……」
すると一夏は輪にかけて甘い声を漏らすではないか。
もっとその声が聞きたいという欲望が、自らの行いで満たされていくその様は、どんどん晴人を一匹の雄へと変えていく。
文字どおり、獣のように。一心不乱に獲物を喰らうかのように。だんだんと二人のキスは野性味を帯びていく。
そんなキスに残念ながら待ったがかかってしまう。
一夏の腕に力が込められたのを察知した晴人は、慌てて力強く拘束してしまっていたことを思い出す。
何か不備があっただろうかと慌てて離すと、一夏はただ茫然とした様子で俯き加減。心ここにあらずといったご様子。
それをひとことで表すのなら、混乱といったところだろうか。
冷静に考えてみれば無理はない。なぜなら一夏は――――
「ハル……」
「うん……」
「どうしよう……。私、これ、好きかも」
一夏はタガを完全に外せないでいた。
晴人と濃いキスを交わすことが、予測の範疇を超えて自分に幸福を与えてくれている。
濃いキスが好きであるということは認めるが、もしタガを外してしまったが最後、頭の片隅で戻っては来られないのではと、どこか元男であるという事実が邪魔をする。
だからこれは、要するに確認だ。
晴人に最後の一押しをしてもらうため、一夏が本能的にとった単なる確認作業。
それを晴人が察していたかは定かでないが、一夏の愛した日向 晴人という男は、他者の背中を押すということにかけてプロフェッショナルとも言える。
「じゃあ、どうしたい?」
「え……?」
「したいこと、あるんじゃないかと思って。いいんだよ、遠慮なんかしないで。ナツのしたいことやされたいことは、僕のしたいことやされたいことなんだから」
「っ…………。…………つば、欲しい。ハルのつば、いっぱい飲みたい……」
「ん、そっか。それなら、こういう体勢のがいいかな」
やはり百点満点の模範解答で遠慮を消し去った晴人は、おもむろにベッドへと一夏を押し倒した。
決して重荷にならぬよう配慮しながら一夏へとまたがれば、グッとその顔を寄せる。
こういう体勢がいいと前置きしたならば、重力に従い唾液が滴りやすいようにということらしい。
全ては一夏の要求に応えたいという一心。
ひとえに晴人の想いを感じた、そんな一夏の脳内に潜む最後の砦。元男であるという負い目が造り上げた砦は、本人が驚く暇もなくあっけなく崩れ去った。
「ハル……。ハルっ……!」
「んっ……! うん、いいんらよ、おもふとおりにしていいんらからね」
「んじゅるっ、じゅぷっ、じゅるっ、じゅるっ、んじゅっ、んじゅっ、んじゅっ! ……くっ…………! じゅっ、じゅぷぷぷっ、じゅるるるるっ! ……っは…………! じゅぷぷぷっ、んじゅっ、んじゅぅううう……っ……!」
唇を重ねていても口をほとんど開きっぱなしなため、晴人の思惑通りに生成された唾液は下に敷かれている一夏へタラリと垂れていく。
一夏はそれを逃がしてなるかと言わんばかりに、それこそ遠慮の欠片もなく、余すところなく吸って口内へと納めた。
そして息継ぎ代わりに、愛する男の唾液を飲み下す。まるで乾ききった喉を潤すかのように、それはもう必死に。
晴人はただなんの抵抗もなくそれを受け入れる。これもまた分け合うこと、だからだ。
したいことはされたいこと。これが一夏のしたいことであるのなら、それは晴人のされたいこと。
むしろ晴人は耐え難いほどに幸福だった。愛する人が、これほどまでに自分を欲してくれるのだから。
「ぷはっ……! はぁ、はぁ、はぁ……!」
「満足できた?」
「ふふっ、うん、ごちそうさま」
「それなら僕もナツのつば、もらってもいいかな」
「うん、もちろん……」
とりあえず満足したのか、一夏は息を乱しながら唇を離した。
自分の下で微笑む一夏を見て、やはり晴人も満足げ。だがそれは、あくまで一夏のリクエストに応えられたという意味での充実感。
晴人もまた、一夏の唾液を欲する。愛する女性の唾液を飲み下したいという欲求にまみれていた。
そんな晴人の要望に了承の意を示した一夏は、仰向けのまま抱き着いてそのまま回転。ベッドの上で見事に上下を入れ替えた。
そうして晴人の頬へ両手を添えると、そのまま口を開き気味にして唇を重ねる。
すぐさま一夏の唾液を吸引しようを口をすぼめかけた晴人だったが、ここで予想外のことが起きて少し戸惑ってしまった。
(あぁ……。相変わらずこの子は、奉仕体質……か)
「んぇ……んむっ……ふ……。んれっ……ちゅぷっ……ふぇ……」
一夏は口に溜まった唾液を舌で掬いあげるようにして、自ら晴人へと送っていく。
何も一夏のように強引に吸うようでなくてはならない、ということもない。
晴人はとにかく、どんな時でも、どんな状況だろうと献身的であり続けてくれる一夏が愛おしい。
だから晴人が意識するのは、送られた唾液を飲み下すことのみ。またこれがタイミングがいい
晴人が一夏の唾液を飲み下している間、一夏の舌の動きは止まる。阿吽の呼吸と例えて然るべき様相だ。
図らずとも互いのことを理解できるのは二人にとって特別ではないが、特別なこの状況下においては、また一層二人を熱く燃え上がらせる材料でしかなかった。
「……不思議と甘い気がする」
「好きな人の唾液って、甘く感じたりするらしいよ」
「へぇ、それは。なら、あながち気のせいでもないわけだ」
ひとしきり一夏の唾液を飲み終えた晴人は、ふと感じ取ったことが口からこぼれる。
キスを甘いものだと表現するが、それはあくまで比喩とか感覚的な話。
しかし、一夏から受け取った唾液に、晴人は確かな甘みを感じ取った。気のせいで済ますにはあまりにお粗末なほどに。
すると一夏は事前に得ていた知識を披露。曰く、好意を寄せている相手の唾液は、事実としてそう感じることもありうるのだとか。
それを聞いた晴人は、感心したような納得したような声を上げながら上半身を起こした。
そのままベッドの上を身をよじらせながら移動し、壁を背もたれにするようにして体重を預け、背後から一夏を抱き寄せた。
一夏もまた晴人へと体重を預け、これから起こりうる全てを受け入れるという意思表示を示す。
言葉がなくとも諸々が通じる晴人にとっては好きにしていいと言われているようなもので、情けないながら手を震わせつつ、一夏の夏用パジャマのボタンに指をかけた。
(今気づいたけど、これって……)
ひとつ、またひとつと、下から順にボタンを外していく最中とあることにようやく気が付いた。
もしそれが本当だとして、その理由はなんなのだろう。もしかしてナツも期待していてくれたのだろうか。
様々な考えが錯綜して手の震えが増しそうになってしまうのをなんとかこらえ、ついにすべてのボタンを外しきった。
晴人がパジャマの胸元あたりを左右に開き、そこから露わになったのは、その双丘を包むべく下着を身に着けていない。そんな産まれたままな乳房だった。
「……すごいな」
「へ、変じゃない?」
「変なことがあるもんか。すごく綺麗だと思うよ。均等が取れてるし、形もいいし、先っぽの色だって」
「あ、あああ、あんまり詳しく解説しないで……。恥ずかしいよぉ……!」
晴人も流石に女性の裸を見るのが初めてというほど潔癖ではない。
それら記憶にあるものと比べて、素直に一夏の乳房は最上級のものであると断言できるほどだった。
均等だの形だの、どこか芸術家めいた評をしてしまうのは職業病と言うやつだろうが、晴人の言葉もまた的を射ていた。
一夏の乳房はただだらしなく大きいだけでなく、観ただけでもわかる張りが目を惹く。
丸みを帯びたフォルムは、まるで洗礼された職人技で生まれた陶器のよう。
そして穢れを知らぬ無垢であることを表す桜色の乳首といい、なにもかもが美しい。
これを総評として綺麗と表現せずして、何を綺麗とすればようのだろう。
「ナツ、触る……よ?」
「うん、いっぱい触って……」
こんな美しいものを好き勝手に弄ぶ権利を、世界広しと言えど自分だけが持つ。
その事実にとんでもない背徳感を覚えながら、それを振り払うかのように前置きをば。
むしろ触って欲しいという旨を伝えられていろいろと振り切れそうになるも、晴人は相変わらず震える指先で、下から持ちあげるようにして一夏の乳房を掴んだ。
「あっ! んっ……!」
「っ!? い、痛かった?」
「だ、大丈夫だよ。ちょっとビックリしただけだから。むしろ、気持ちよかった……かも」
掴むなり一夏が大きめな声を上げるものだから、勢い余ったかと晴人は慌ててしまう。
だが本人の談のとおり問題ない。
ただ、一夏にとっての初めて過る感覚だっただけに、少しばかり過敏反応してしまっただけのこと。
一夏がそう言うのであれば気を取り直して。
晴人は一夏の胸が指に吸い付くかのような感覚を楽しむため、優しく握っては力を抜いてはを繰り返した。
「なんか、すごいな。ただ柔らかいだけじゃないんだね」
「どう、だろ。んっ、もうあるのが当たり前になっちゃったから……ぁんっ、よくわからない、かも」
晴人はこれまでの人生、女性の肉体というものにあまりにも無縁であった。
思春期特有の異性への興味よりも、芸術家の端くれとして、アートとしての観点からしての見かたのほうが強いまである。
だがこうして実際に触ってしまっては、その魅力に一瞬で憑りつかれてしまいそうだ。
握れば押し返してくるような張りと弾力。しかしそれは固さからくるものでなく、きちんと指が沈んでいく感覚もある。
そんな相反する感想が浮かんでくる、なんだか不思議な触り心地だった。だがこの感触がどうにも癖になる。
人肌の心地よい温かみもあるし、何より晴人は、時折漏れる一夏の甘い声を楽しんでいた。
(先っぽは……つねる、感じでいいのかな。でも、痛くはしないように……)
「んくっ、あっ……!」
あまりにも未知な体験ゆえ、晴人も文字通り手探りで進めていくしかない。
自身に好奇心がなかったかと聞かれれば嘘になるが、一夏を気持ちよくしたいという願いは本物だ。
晴人は片方の手を一夏の胸から離すと、先端に付いている突起――――乳首をつねるように弄ぶ。
痛くしないよう慎重に、かつ一夏が感じれるよう絶妙な力加減を心掛けた。
すると思った以上に好感触というか、抑えきれなかったであろう嬌声が飛び出てつい目を丸くしてしまう。
晴人はならばと言わんばかりに、人差し指で一夏の乳首を弄りつつ、残った指で乳房を揉みしだく。
「や、んんっ! ハ、ハル、そんな、エッチな触り方……ひぁっ! しちゃ、やだぁ……」
「恥ずかしがらなくても大丈夫。可愛いよ、ナツ」
「っ~……!?」
一夏は晴人のどこか厭らしい手つきに嫌悪を抱いているわけでなく、迫りくる快感に負けて漏れ出す声に羞恥心を覚えての発言だった。
それをしっかり見透かした晴人は、率直に抱いた感想を耳元で囁く。むしろもっと喘ぐ姿を見せてくれ、という意味も込めて。
そんな発言がまた恥ずかしいわけだが、不思議と一夏の気持ちが緩んでいく。
わかりやすく突発的ではないが、徐々に解れるようにして、より一層声が漏れ始めた。
晴人はそれを一夏が快楽を受け入れたと判断し、もっとリラックスできるよう愛撫を続ける。
(あぁ、ハルっ、こんな時でもやっぱり優しい……。好きっ、大好きっ……!)
当の一夏と言えば、頭の中は晴人を想う気持ちで満たされていた。
女性は心で感じるなんてことを言うが、どんな過去があれど少なくとも今の一夏には当てはまるらしい。
後ろから抱き着くような体勢なのも、自身の胸を触る力加減も、何もかもが一夏の知るいつもの晴人。
相手のことを思いやり、慈しみ、純真な心を持って接する。穏やかで優しい、そんな晴人。
晴人の持つ思いやりも優しさも、今は自分が独占しているんだと思うと、一夏は幸せで幸せで仕方がなかった。
晴人が自分を気持ちよくさせようとしてくれることが、嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
だからこそこうも思う。もっと晴人の手で気持ちよくなりたいと。
「はるぅ……」
「……うん、わかった」
一夏は自分を包む晴人を見上げると、切なさげな声でただひとこと。愛する男の名を呼んだ。
二人は名を呼び合うだけで大体のことを伝え合える。だから今の呼びかけも何の意図なのかは察した。
一夏がソレを求めるのならと気丈な態度で応えるが、晴人は心臓が口から飛び出してしまいそうなほど緊張を加速させる。
そして両手は一度一夏の胸から離し、右手は一夏の手を取り、左手は下半身を目指して伸びていく。
ゆっくりと伸ばされた晴人の親指は、パジャマとショーツを引っ掻けながらまだまだ下へ。
途中一夏は何を言うでもなく、腰を浮かせてズボンと下着を脱がされる様をただ見つめていた。
やがて降りきった衣服は重力に従いベッドの下へ、これで一夏は完全に下半身を晒したことになる。
とはいえここからどうしたものか。
晴人もそこまで無知ではないながら、やはり手探りなので明確に見えない答えに困惑してしまう。
とりあえずと表現するのは変な話だが、晴人は一夏の秘部へ人差し指を這わせた。
「ひゃうっ!?」
「……女の子のここ、本当に濡れるんだ」
「ふふっ、男の子のがおっきくなるのと一緒だよ。どっちも経験ある私ってすごいかも」
「ははは、それは本当にね」
秘部を縦一線に一筆書きのようにしてなぞると、晴人は指先に確かな湿り気を覚えた。
思わず指の角度を変えながら光で照らすと、やはり指先は水気を帯びていることを示すかのように、反射しているのがよくわかる。
異性の身体なんて知識でしか得られないため、本当にこうなるのかとどこか感心した様子。
その点一夏はどちらも経験ありだと、通常ではありえようもない事実をおどけながら言い放つ。
妙に自慢げなのがおかしてくて、晴人は笑みを零した。
一夏もそれに釣られ笑いすることしばらく、リラックスしたムードの中ことが進む。
「じゃあ、入れるよ。何か違和感があったらすぐ言うこと」
「大丈夫だよ、わかってる。でも、なるべくゆっくりお願い」
先ほどはあてがい這わせるだけだった指を、今度は割れ目から奥を目指すように少しずつ沈めていく。
オノマトペをつけるのならズプズプといった感じに、晴人が思った何倍も容易に指先は一夏の体内へ消えて行った。
むしろ晴人の気のせいでなければ、一夏のヴァギナが自ら指を飲み込んでいったかのように思える。
そして、一夏はこれまでにないほど甘い声を上げた。
「ふぁ、あぁあ! あっ、あ、ぁぁぁ~……」
(ナツの膣内、温かい……! それに、ひだが指に纏わりついてくる)
晴人は膣内に突っ込んだ指先に、暖かく柔らかい肉が纏わりつくかのような感覚をとらえた。
それは肉体が示す条件反射か、それとも一夏が晴人を愛するゆえか。
少なくとも考えていてずっと楽しいのは間違いなく後者だ。
晴人もそう思うようにして、一夏の膣内を軽くほじくるように指を動かす。
「ひっ!? あっ! あぁっ、これ、すごっ……! おっぱいと全然違っ、はぁん! 気持ち、いっ……! ハル、いいっ、いいよぉ……!」
(音が鳴るくらい濡れてる……。そのくらい感じてくれている……!)
先ほどまでのまったりとした感じようが嘘のように、一夏はかなり乱れ始めた。
晴人は何においても普通を誇る。恐らくだが、いわゆるこういったテクニックだってそう。むしろ今回が初めてということもあり、きっと下手まである。
もちろんだが晴人だってそう自覚していた。が、それを推してもこの感じよう。
一夏の秘部は、晴人が指を動かすたびにグチグチと水音を響かせる。それほどまでに感じてくれている。
晴人の指での愛撫が下手としてこの感じよう。それは愛がなせる業ほかならなかった。
(……もっと見たい)
「はぁっ、ん……? ハ、ハル……?」
(感じてくれているナツを、もっと見たい!)
「んぅっ!? ハル、やぁっ、そんな、いきなり、激しっ、ひぁぁぁぁっ!」
晴人は膣内からいったん指を引き抜くと、人差し指と中指を揃えて再挿入。
無遠慮にかき回すと表現するほどではないが、晴人にしては比較的に我を忘れたかのような手つきで膣内各所を擦る。
それまで一夏は身体中に優しく染みわたるかのような快楽に身をゆだねていたが、一気に駆け巡るようなものに変わったせいか、少しばかり大きな反応を見せた。
それに伴うかのように、股から響く水音はより顕著なものとなる。
晴人が指を動かすたび、クチュクチュと淫らな音が鳴り、一夏は口をだらしなく開けて嬌声を漏らす。
晴人は何より、自分がそうさせていることが嬉しくて愉しくて仕方がなかった。
もっと気持ちよくなってほしいという想いの裏腹に、その先に待ち受けていることへの想像を膨らませてしまう。
(ナツの膣内、こんなにも僕の指を咥え込んで……)
「あぁぁぁ……! ハルっ、だめっ、だめなのぉっ。わざと恥ずかしい音、鳴らしちゃやらぁ……!」
(こんな中の僕のを
晴人の指先は、確かに一夏の膣内のひだを感じていた。
それが指に絡みつき、締めるかのように蠢く感覚もまた然り。
だからこそ晴人は想像してしまったのだ。
このうねり、この締まり、この絡みつき。自分のモノを挿入したとして、いったいどれだけの快楽が待ち受けているのだろう、と。
――――ひとつになりたい。
愛撫の最中では晴人の頭の片隅ほどにしかその想いは、まるで風船が破裂するかのように一気に爆発した。
「ナツ……!」
「ハル……」
決して理性だけは捨てぬよう、一夏を怖がらせることだけはなきよう、静かにゆっくりベッドへと横たわらせた。
一夏がヴァギナを弄られた余韻に浸っている間に、邪魔だと言わんばかりに服をすべて脱ぎ捨てる。
激しく自己主張しそそり立つソレ。ペニスが顕著に一夏と繋がりたがっていたいことを示しているではないか。
一夏も思わず目を白黒させ、一瞬で様々な考えが錯綜してしまう。
だが何より一夏の脳内を支配しているのは、間違いなく喜びの感情であった。
「私で、そんなに大きくしてくれたんだね……」
「こう、ならないはずがないよ。ナツの魅力は世界で一番なんだから」
「ふふっ、何それ。でも、嬉しい……」
一夏はまだ晴人のペニスに触れすらしていない。
だというのに、愛撫の最中から固く大きくなっていたペニスを、密着していた一夏は確かに身体に感じていた。
むしろ触られているのは自分の方なのに、それでも晴人は興奮してくれた。
この事実、元男であるという負い目を背負う一夏が嬉しくないはずがない。
思わず喜びを言葉にして伝えると、返って来たのはなんとも歯が浮くような台詞。
正直あまり似合っていないと思いながら、一夏は目元に微かに涙を溜めてしまうほどの歓喜が過る。
「……ナツ。今からキミを僕のモノにする。覚悟はいいね?」
「……うん、ハルだけの私にして」
ひとしきり笑い合った二人は、本当に最後の最後の確認を交わした。
晴人も男だ。ここまで来て止めるという選択肢はないながら、初体験ともなれば大変なのは圧倒的に一夏のほう。
だとするなら、気にせずにはいられないのが晴人という男なのだ。
人によっては面倒な性分と感じる者もいるかも知れない。
しかし、一夏は先ほど語らったように、いつだって人の為でいられる晴人に強く惹かれた。
ならば気遣いが自分にのみ向いている。また、女性にとってとても大事なことを気遣ってもらっているのならば、繋がる前から幸せが溢れてきてしまう。
一夏は想う。この男の、晴人の所有物になりたいと。晴人だけの女でありたいと。その為の証が欲しいと。
晴人もまた、一夏を真の意味で自らの女にすることを意識しつつ、そそり立つペニスをヴァギナへあてがうのだった。
前戯編なのでとりあえずここまで。
つまり次回は本番編。
たぶん同時更新になりますので、ぜひとも勢いに任せて続きをどうぞ。