チュンチュン
箒「おい悠、もう朝だぞ。起きろ」
そろそろこの会話も馴れてきたと思うが、私は朝が苦手だ。何故か聞かれると、理由は無い。兎に角起きれないのだ。
悠「う~ん。まだ嫌~」
箒「はぁ。戦いの時はあんなに凛々しいのに、何故朝だけはこれなのだ。昨日だって九時には寝ていたのに、ええい!いい加減起きろ!」
箒は布団を揺さぶり、悠を起こそうと試みる。
悠「わ~たよ……グー」
悠は生返事をしながら、再び眠りに落ちてしまった。
箒「何も分かって居ないでは無いか!」
こうして悠の一日が始まる。……一日始まるだけなのに箒どんだけ苦労してんだよ。ご愁傷さまです。
箒「そんな言葉を掛けるくらいなら、起こすのを手伝え!」
そら無理だ。私、作者なんで。( ̄^ ̄)
変に作者が干渉したことをお許し下さい。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
教室
美緒「やっぱりハヅキ社製のが良いよね」
花菜「でもあそこはデザインだけって感じじゃない?」
美緒「そこが良いんじゃない」
花菜「私はミューレイが良いかな、特にスムーズモデル」
何やら教室が騒がしいが、そう言えば千冬姉がISスーツの申し込みが有るとか何とか言ってたな。だから皆和気あいあいと話してるのか。
静寢「そう言えば織斑君のスーツって何処の?」
一夏「俺のは、何処のだろ?」
悠「一夏のは例年に男が居なかったから、特注品じゃないかな」
一夏「そういや千冬姉が俺のIS関連の物は、倉持技研がどうたらって言ってたな」
ISスーツってピッチリしてるから、抵抗有るんだよね。着たら皆が胸を見てくるし。
清香「如月さんのは何処の?」
おいこら!胸を見ながら言うな胸を見ながら!
悠「私のは……(どうしよ。これって千冬姉から貰った物だから何とも言えないんだけど、素直に言った方が良いのかな?)千冬姉から貰った物だから何処のかは分からないな」
清香「え!?織斑先生から貰ったの!?」
と私のカミングアウトにより、回りが騒ぎ始めた。
ガラッ
千冬「私がどうかしたか?」
タイミングよく千冬姉が教室に入ってきた。
静寢「はい。織斑先生、如月さんにISスーツを渡したと言うのは本当ですか?」
勇気の有る一人が、千冬姉に先程の私の話の真偽を確かめるために聞く。
千冬「チラ……本当だ。私の昔使って居たものを譲った。まぁ胸部のサイズが違ったために、少し胸部を改良してあるがな」
千冬姉は一瞬此方を見て「ばらしたな」と言いたげな表情をして、説明する。その際に余計な情報が含まれて居るが、恐らく千冬姉のばらした事に対する意地悪だと思われる。
その後、山田先生がISスーツについて色々と教えてくれた。
清香「山ちゃん詳しい!」
真耶「私も先生ですから……って、山ちゃん!?」
まるでどっかの眼鏡を掛けたオカッパの芸人見たいなあだ名だね。
静寢「山ピー見直した!」
真耶「皆さんの期待に応えられるように、予習しましたから……って、山ピー!?」
次は山○智久かよ。この世界にも居んの?
真耶「皆さん、私は先生ですよ。ちゃんと先生を着けて下さい!」
悠「じゃあ山ピー先生」
だって先生着けろって言ったら、山ピーか山ちゃんのどっちかに先生着ければ良いわけだからね。
真耶「な!?如月さんまで、如月さんは私の味方だと思って居たのに」ウルウル
え、何で泣くの!?ちょ、これじゃあ私が泣かせた見たいじゃん!
悠「ご、ごめんなさい山田先生!?ちょっと出来心で、あのあの!?」
正直泣かれるのは苦手だ。女の子を泣かせちゃいかんよ。
千冬「茶番はここまでだ。本日から本格的にISの実戦訓練を開始する。各人訓練機とは言えISを使用するので、機を引き締めて取り組むように。では山田先生、ホームルームを」
真耶「はい。えっとですね。今日は何と、転校生を紹介します。しかも二人です」
生徒「「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」」
清香「どういう事?この前二組に転校生が入ったばっかりなのに」
静寢「そうだよね。でも、友達が増えるのは良いことだよ」
皆は突然の転校生に戸惑い混じりだが、どんな人が来るのか楽しみのようだ。
私は誰が来るのか分かって居るので、皆のような興奮は無い。が、実物が見れるので期待はしている。
真耶「では入ってきて下さい」
山田先生がニッコリと笑い、転校生を招く。
そして入ってきた金と銀。あ、ポケ○ンじゃないよ。
悠(どうやってあんなに胸を平らに出来るんだろ。コルセットでも無理が有ると思うんだけど、キツそうだな)
私はアニメを見ていてシャルロットがどうやって胸を隠して居るのか凄く不思議だったので、今もじっと見ているが体の凹凸は見られない。
生徒「男?」
誰かが呟いた。
シャル「はい。ここに僕と同じ境遇の人が居ると聞き、本国から転校して来ました『シャルル・デュノア』です」
多分中世的な顔立ちのシャルロットだからこそ出来た男装だ。このシャルロットをどう攻略するかが問題だ。
生徒「……き」
!?ヤバイ、衝撃波が来る!?
私は急いで耳を塞いだ。
生徒「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」
みゃぁぁぁぁ!?耳が壊れるぅぅぅぅ!鼓膜が破れるぅぅぅぅぅ!
耳を塞いでいたにも関わらず、鼓膜にダメージが来た。
美緒「男子!二人目の男子よ!」
花菜「しかもうちのクラス」
育美「守ってあげたくなる系の美形!」
沙羅「地球に生まれて良かった~!」
流石は皆男をあんまり見ないから、男が来たら大騒ぎだな。
真耶「皆さん静かに、まだ自己紹介は終わってませんよ」
山田先生が皆を静めてラウラを見るが、ラウラは何の反応も示さない。
千冬「はぁ。……ボーデヴィッヒ自己紹介しろ」
ラウラ「はい。教官」
ラウラは千冬の言ったことには、素直に言うことを聞くようだ。
千冬「私はもうお前の教官では無い、それにここでは織斑先生だ。以後気を付けろ」
ラウラ「了解しました」
やはり千冬姉はラウラの尊敬する恩師何だな。自分の人生を変えてくれた人だもんな、そりゃ尊敬もするか。
ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
シーン
ラウラはそれ以上何も言わない。
真耶「あの、以上ですか?」
ラウラ「以上だ」
何とも言えない雰囲気にオロオロとする山田先生。そして調度一夏とラウラの目が合う。
ラウラ「!……貴様が!」
タッタッタッ
ラウラが段々と一夏に近付いていく。
見て見ぬふりをするのは流石に可哀想だから、助けてあげようかな。
一夏「?」
当の一夏はまったく分かって無いし。
スッ
一夏の前に来るとラウラは手を振り上げた。
ガシッ
だが、ラウラの平手打ちは一夏に当たる事は無かった。
ラウラ「……何の真似だ」
ラウラは手を振り上げた状態のまま、自分の手首を掴んでいる人物に話し掛けた。
悠「友人が訳もなく叩かれるのをじっと待ってる事なんて、私には出来ないんだよね」
悠がラウラの手首を掴み、一夏の危機を救ったのだった。
ラウラ「貴様には関係の無いことだ」
悠「関係無くは無いよ。だって、数年間家族だったんだからね。大切な家族が傷付けられるのは、誰だって嫌だろ」
もうあの温かい家庭には戻れないけど、今でも二人を助けたいって気持ちは変わって無いんだよ。
ラウラ「家族だと……成る程、貴様は織斑 悠だな」
ラウラはじっくりと私を見た後に、思い出した様に昔の私の名前を呼んだ。
悠「今は如月だけどね」
ラウラ「私は認めない!貴様らがあの人の肉親だと認めないぞ!」
認めないって言われてもねぇ。私はマジで血は繋がって無いしね。
そう言ってラウラは教室を出ていった。
千冬「ふ~。また問題が……HRはこれで終わる。次の授業は二組と合同でISの模擬戦闘を行う。各人着替えて第二グラウンド遅れずに集合しろ。解散!」
それを最後に千冬姉と山田先生は教室から出ていった。
シャル「宜しくね織斑君それでs」
一夏「話しは後だ、今は急げ!」
ガシッ
シャル「ふえっ?」
スタタタタ
一夏はシャルロットの手を掴むと走って教室から出ていった。
悠「ちっ!(一夏め、ここで主人公スキルを発動させるとは、やはり攻略は難しい)」
セシリア「悠さん」
突然セシリアに話し掛けられた。何の用だろう。
悠「どうしたのセシリア」
セシリア「わたくし達も早く着替えませんと、授業に遅れてしまいますわ」
あ、そうだった。攻略することで頭が一杯で着替えるの忘れてた。
悠「そうだったね。私も着替えるよ」
早く着替えて行かないと、千冬姉が怖いしね。
それから一夏程では無いが、急いで着替えてグラウンドに向かった。途中鈴と遭遇し、一緒にグラウンドに向かった。グラウンドに着くまでの間、箒、セシリア、鈴で何かを言い争っていた。
鈴音「退きなさいよ!悠の隣で手を握りながら歩くのはあたしよ!」
セシリア「貴女こそ邪魔しないで下さる。悠さんの隣は永遠にわたくしですわ」
箒「悠、隣良いか?」
セシリア・鈴音「良くないですわ!(良かないわ!)」
終始こんな感じで、結局グラウンドに着いてしまい誰も悠と手を繋ぐ事は出来なかった。
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グラウンド
グラウンドに着いて指示通り整列していると、一夏とシャルロットが急いで走ってきた。
千冬「遅いぞ!」
一夏・シャル「遅れてすいません」
バシッ
千冬姉は容赦なく一夏“だけを”叩いた。
千冬「今回はこれぐらいで許してやる。列に並べ」
シャルロットには一切何もせずに列に並ばせた。
一夏以外全員女子のIS学園だ。そら女子から逃げるのは大変だろう。
一夏「いって~。何で俺だけ?」
一夏が自分とシャルロットとの差に愚痴って居ると、後ろの列のセシリアが話し掛けた。
セシリア「随分と遅かったですわね」
鈴音「どうせまた女の子関連でしょ」
違う組の鈴も何時もの事と言った感じで話に加わる。
一夏「あ~」
一夏が図星を言われて言葉を濁した。
セシリア「そこに居る一夏さん、先程転校生の方に頬を叩かれそうになりましてよ」
セシリアが更に追い討ちを掛ける。
鈴音「はぁ!?一夏、何であんたはそんなに馬鹿なの!?」
二人は一夏がまた何かしたんだと思い、文句を言っていた。が、二人の後ろに鬼が居ることに二人は気付かなかった。
千冬「安心しろ、馬鹿は私の前にも二人居る」
授業中は私語を慎みましょう。特に千冬姉の授業では一言が地獄に繋がるので非常に危険です。
セシリア「お、おお織斑先生」
鈴音「ち、織斑先生」
二人はブリキ人形の様に首を後ろに向ける。
千冬「調度良い、お前達のそのやる気を買って戦闘を実演してもらおう」
セシリア「わたくしが、ですか?」
鈴音「あたしもですか?」
二人は結果が見えて居ながらも、一応聞いてみる。
千冬「当たり前だ」
無惨にも二人の期待は崩れ去った。