※この作品はR-18です。

インフィニット・ストラトスの世界に黒猫が転生   作:悠之

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第二十六話

悠「じゃあ行くよ。はいあ~ん」

 

実際やるとなると緊張するな///

 

シャル「あ、あ~ん///」

 

それはシャルロットも同じようだ。耳まで真っ赤にしてるのがその証拠。

 

パクッ

 

モグモグ

 

悠「美味しい?」

 

シャル「うん。美味しいよ(鯖の味噌煮もだけど、悠にはいあ~んしてもらったのが嬉しかったよ~///)」

 

って言うか、いつになったら私はシャルロットの事を本名で呼べるんだろ。シャルロットが言ってくんなきゃ本名で呼べないよ。

 

シャル「あ、そうだ。ねぇ悠、言いたいことがまだ有るんだけど」

 

悠「ん?何?」

 

シャル「僕の名前ね、本当の名前はシャルロットって言うんだ。シャルロット・デュノア」

 

おお、やっとか。後は、シャルロットが皆にばらしてシャルに呼び方を変えれば、コンプリートだ。

 

悠「それが、お母さんから貰った名前何だね。じゃあ、二人っきりの時はシャルロットって呼んで良いかな?」

 

シャル「!?うん!良いよ!///(えへへ///二人っきりの時だけの呼び方か///えへへ~///)」

 

表ではポーカーフェイスを保っているが、内面はデレデレなシャルロットだった。

 

ガチャッ

 

一夏「おーいシャルル。大丈夫か?」

 

何の前触れも無く一夏が部屋に帰ってきた。当然シャルロットは起き上がっている訳で、しかも胸もそのまま何も押さえ付けていないから、完璧に美少女だとばれてしまう。

 

シャル「い、一夏!?」

 

一夏「うえっ!?しゃ、シャルル!?え!?女え!?」

 

それからの私の行動は早かった。先ず一夏の横に瞬時に移動し、一夏の口を抑えて叫べなくする。そして、一夏の耳元に口を近付けて「訳を話すから静かにしてね」と呟いた。

 

一夏がコクリと頷いたので拘束から解放する。

 

一夏「ぷは~。で、シャルル……だよな?」

 

まぁ見た感じあんまり変わったようには見えないだろう。元々が中世的で美少年と言われようと美少女と言われようと納得してしまうくらいに顔が良いのだから。

 

シャル「う、うん。嘘ついててごめんね。僕、本当は女の子何だよね」

 

私が言おうと思って居たが、シャルロット自信が自分で言うようだ。普通なら怖くて話せない筈なのに、シャルロットは強いな。私は素直にそう思った。

 

シャル「と、言う訳なんだ」

 

シャルロットが説明している中、一夏はただ黙って聞いていた。その表情からは怒りとも悲しみともとれるような辛そうな顔をしていた。多分、シャルロットの心情を察してシャルロットの立場と自分を置き換えて考えて居るのかもしれない。この時私は、一夏の良いところは他人の為に悲しむ事が出来ることだと、改めて思った。

 

一夏「殴る事が出来たなら殴ってやりたいくらいだ」

 

一夏が話し終わった後に発した最初の言葉はそろだった。

 

うん。それは言えてる。

 

一夏「俺はあんまそう言うの分かんないけどさ、悠のしたことは正しかったと思うぜ。悠がしてなくても、俺がしてたかもしれないし」

 

シャル「ありがとう一夏。やっぱり一夏も悠も優しいね」

 

シャルロットは憑き物が取れたように、すっきりとした笑顔で言った。

 

悠「それで、他の皆には話すの?今話しても後から話しても、救えなくなる何て事は無いから、安心してね」

 

シャル「……うん。今は皆学年別トーナメントに必死だから、学年別トーナメントが終わってから僕から話すよ」

 

そう言ったシャルロットの瞳には決意と覚悟が宿っていた。

 

一夏「今日はもう遅いし、そろそろ寝るか?」

 

悠「そうだな。じゃあ二人とも、また明日」

 

ドアの方に向かいながら、二人に右手を上げる。

 

一夏「じゃ、おやすみ」

 

シャル「おやすみ悠」

 

二人とも私がドアを閉めるまで手を振っていた。

 

私は部屋に戻り、シャワーを浴びて眠りに着いた。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

何処かの研究所

 

研崎「ふふふ。小娘を捕らえるならこんなものですかね」

 

幾つもの薬品や機械が置かれている研究室で、研崎は何かの前に立っていた。その何かは沢山のコードが繋がれ機械である事が伺える。

 

研崎「悠。君もあの御方の力になるんだ。光栄に思いなさい」

 

そして……

 

研崎「私の前から逃げた事を後悔させてあげます」

 

その顔は狂喜に満ちており、見ているだけで恐ろしさが伝わってくるようだ。

 

研崎「この贈り物はいつ向かわせましょうか。ふむ、そう言えばもうすぐ学年別トーナメントが開催されますね。ふふふふはははははっ!」

 

暗闇の中、研崎の不気味な笑い声と何かの赤いライトが怪しく光っていた。

 

闇は刻々と迫りつつある。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

次の日

 

朝

 

箒「悠起きろ!今日こそはきっちり起きて貰うぞ!」

 

朝、まともに起きた事が無い悠を一度で良いから起きて欲しくて、箒はいつもの二十分も前に起きて悠を起こす準備をしていた。

 

箒「ご近所には迷惑だが、致し方無い」

 

箒は右手にフライパン、左手にお玉を持ち、勢い良く二つをぶつけた。

 

カンカンカン

 

カンカンカン

 

両方金属で出来ている為に、とても煩い騒音が密閉空間に響く。

 

箒「こ、これでどうだ!」←自分も結構ダメージを受けた。

 

悠「ぐぅ~」

 

ダメージを受けながら頑張ったが、悠は何事も無かったように眠っている。恐らく悠の耳には鼓膜の他に防音の壁でも有るのだろう。

 

箒「くっ!これだけは使いたく無かったが、仕方ない!後始末は悠にさせよう」

 

と、箒はキッチンに行ってしまった。

 

二分程バシャバシャと水の音が聞こえた後、箒が悠の元に戻ってきた。その手には水がいっぱい入ったバケツが握られている。

 

箒「いい加減起きろ!寝坊助娘!」

 

バシャー

 

何と箒は手に持っていたバケツの中身を悠目掛けてぶっかけた。

 

悠「ぷはっ!な、なな何が起きたの!?ノアの大洪水!?ゲリラ豪雨!?はたまた津波!?」

 

顔面から服までびしょ濡れの悠は、ベッドから飛び起きた。その横には若干怒り顔の箒がバケツを持ったまま佇んでいた。

 

悠「あ、箒!大丈夫だったか!?急に津波が来たから驚いたよ!?さぁ早く逃げよう!」

 

箒「落ち着け悠、今のは私がお前を起こす為にしたのだ」

 

悠「え?」

 

悠は濡れた服のまま箒の手を掴んで逃げようとするのを止め、箒の言葉に耳を傾ける。

 

箒は悠に訳を話した。

 

悠「う~ん。そりゃまぁ私が悪いんだけどさ、でも水攻めは酷くない?シーツから毛布までびっしょびしょだよ」

 

箒「ああ、私も少し反省している。だが、こうでもしないと悠は起きないと思ったから……」

 

箒は反省しているようだが、全ては私を思っての事だ。寧ろ反省しなけれはならないのは私の方だ。

 

悠「私を思ってしてくれたんでしょ?だから、これは私が綺麗にしておくよ。箒は先に食堂に行ってて」

 

シーツを換えようとシーツを捲って居ると

 

箒「嫌、やったのは私だ。私も手伝う」

 

箒もシーツの端を持ってシーツを捲り始めた。

 

悠「ふふ。箒のそう言う律儀なところ、私は好きだよ」

 

箒「ば、ばばば馬鹿者!///は、早く済ますぞ///」

 

箒は顔を真っ赤にしていそいそとシーツを取り換え始めた。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

箒視点

 

今日こそは、今日こそはちゃんと悠に伝える。

 

私は少し前から、厳密に言えばセシリアや鈴が現れた時から思っていた事が有る。それは、悠と私との距離だった。昔からの幼馴染みで私を救ってくれた存在、何よりも大切な存在、それが私から見た悠だ。対して悠は、多分仲の良い幼馴染みくらいにしか思って居ないだろう。今まではそれでも良かった。徐々に悠との関係を密接にしていく積もりだった。

 

だが、突如としてライバルが現れた。英国の淑女を思わせる美少女『セシリア・オルコット』。イギリスの代表候補生にしてお嬢様である彼女は最初こそその高飛車な態度から浮いた存在だった彼女であったが、悠との戦闘以来、彼女の態度は一変した。物腰は柔らかくなり、悠とは事有る毎に接触してくる。完璧に悠に惚れていた。

 

そしてもう一人、中国の代表候補生にして元気な印象を与える『凰 鈴音』。彼女は私のリードポイントだった『幼馴染み』と言う点が一緒だったのだ。そして、彼女の悠を見つめる眼差し、それは明らかに恋する乙女のそれだった。

 

だからこそ思ったのだ。このままでは悠との距離が遠くなってしまうと……

 

だから今日こそは

 

箒「ゆ、悠///……わ、わわ私と一緒に……買い物に行かないか?///」

 

良し!たった二十二文字、IS関連の資料より断然少ない。

 

こうして私の『悠とデート大作戦』が決行された。

 

箒視点終了

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

放課後

 

悠「はぁ。今日も一日お疲れさまだね~」

 

放課後、皆と別れた後部屋に戻り夕食まで箒とのんびりしようとベッドに横になっていると

 

箒「ゆ、悠!///」

 

箒が手をもじもじと胸の前でいじりながら、私の事を呼んだ。

 

悠「どうしたんだよ。いきなり大声だして」

 

箒が大声出す何て、私は何かしたか?

 

箒「話が、有るのだが、良いか?///」

 

話し?話してーと……あ、学年別トーナメントの優勝商品イベントか!じゃあ話しやすいように、私から言うか。

 

悠「良いけど、もしかして学年別トーナメントの事?」

 

箒「っ!?そ、そうだ!その事だ!(な、何を言ってるんだ私は!?学年別トーナメント何て二十二文字の中には無かっただろう!)」

 

箒は表と裏で全く違うことを思っていた。裏では違うと良いながら、恥ずかしさのせいか表ではそうだ!と言っていた。

 

箒「学年別トーナメントで(止めろー!)私が勝ったら(これ以上)私とデートしろ!(ややこしくするなー!)」

 

裏の声も空しく、箒は最後まで言い終えてしまった。今さら違うとも言えず、箒はただ自分の不甲斐なさに嘆いていた。

 

悠「……うん分かった!箒が勝ったらデートしよう!」

 

だが、以外にも悠から返ってきたのはyesの言葉だった。箒は一瞬悠が何を言っているのか分からなくなったが、直ぐに正気を取り戻し、悠に詰め寄った。

 

箒「ほ、本当だな悠!女に二言は無いな!」

 

悠「(いやそれ男)う、うん。二言は無いよ」

 

箒「そ、そうか。わ、忘れるなよ!」

 

そう言って箒は部屋を出ていった。一体どこに行ったかは、分からないが

 

だが箒は気付かなかった。この時部屋の外で盗み聞きをしている人物が居たことに……

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

女子生徒視点

 

静寢「ね~本音。本当に如月さんは来てくれるの?」

 

箒が悠をデートを誘おうとしているまさにその時、部屋の近くを三人の女子生徒が歩いていた。

 

本音「大丈夫だよ~。ゆうちゃんは優しいから一緒に食事してくれるよ~」

 

三人は布仏 本音の提案により悠を食事に誘おうしているのだ。だが、親密に話したことがあるのはこの中で本音だけであり、他の二人はそんなに話したことが無いからか、少し不安のようだ。

 

清香「まぁ本音がここまで言うんだから大丈夫じゃない?」

 

そして丁度悠の部屋が近くなった瞬間

 

箒『……悠!』

 

箒の声が部屋の外まで聞こえてきた。

 

本音「今のしののんの声だよね」

 

清香「あの篠ノ之さんが大声出す何て」

 

静寢「これはもう聞くしかないでしょ!」

 

そして三人はドアの前にぴったりと張り付いて中の声に耳をすませた。

 

箒『学年別……ナメントに勝った……私と……トしろ!』

 

本音・静寢・清香「「「っ!?」」」

 

悠『うん分かった。…………勝ったら……トしよう』

 

本音・静寢・清香「「「っ!?」」」

 

タッタッタッ

 

中の足音がこちらに向かってくるのを察知し、三人は急いで廊下の角に隠れる。

 

ガチャ

 

中からは箒が飛び出していった。その顔はにこやかで、いつもの仏頂面はどこにも見る影が無かった。

 

静寢「……今の聞いた?」

 

本音「聞いた聞いた!」

 

清香「聞いたけど、途中途中良く聞こえなかったよ?」

 

角に隠れながら三人はさっき聞いた事を纏めていた。

 

清香「で、学年別トーナメントに勝ったら何かしてくれるって言ってたよね」

 

三人の話を組み合わせて見ると、学年別トーナメントに勝つと何かしてくれるまでは皆一緒だったが、『何か』が皆ばらばらなのだ。

 

清香「やっぱりデート何じゃない?」

 

正解

 

本音「いやいや多分抱っこしてくれるんだよ!」

 

どこの子供だ。不正解

 

静寢「いやいや、恐らく学年別トーナメントで勝つと××××して、夜は××××してくれるんだよ!」

 

馬鹿野郎!退場

 

清香「兎に角、これは大ニュースね!」

 

静寢「早く皆に知らせるぞー!」

 

本音「おー」

 

どうも箒の作戦は上手く行かないらしい。

 

 

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