※この作品はR-18です。

インフィニット・ストラトスの世界に黒猫が転生   作:悠之

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第三十話

簪「悠……何がどうなってるの?」

 

悠「さぁね。私にも何が何だか」

 

やっぱり『VTシステム』(ヴァルキリー・トレース・システム)は止められないか。どうすっかな~、私の『クライスト』や『グングニル』でどうにかなるかな?

 

原作の一夏見たいに切り開いて助けるとなると、切る系の装備が必要になってくる。私の装備の中では『クライスト』『グングニル』『マルス』『ジークフリード』くらいかな。『エクセリオン』じゃあ中のラウラまで傷付けたそうだし。

 

そう思っている間に、ラウラの『シュヴァルツェア・レーゲン』はどんどん形を変えて鉄を溶かしたようなドロドロの状態になり、尚も形を変え続ける。

 

ザワザワ

 

ザワザワ

 

観客もおかしいと思ったらしく、少しざわめき始めた。

 

簪「……どうするの?悠」

 

悠「ん、助けるよ。だって、ラウラはまだ、この学園を楽しめて無いもん」

 

私はニコリと微笑みながら簪に言う。

 

これは私の心から思う事だ。ラウラは今まで軍の中で育ってきた。だから、ラウラはまだ知らないんだ。学校って、友達と一緒に居るのって、こんなに楽しい事なんだって。

 

だから

 

悠「私が、教えてあげるんだ。一生消えない思い出を作ってあげるんだ」

 

簪「……うん(……そうだよね。……それが悠の良いところ何だよね)」

 

ラウラの方はやっと形が整い、やはり千冬姉の姿になっていた。

 

ヴァルキリー。戦乙女、か。まさに最強のヴァルキリーだね。でも、オリジナルを越える事は出来ないよ!

 

悠「簪。多分教師の人達が鎮圧に来ると思う。だけど、それだとラウラを救えない。手伝ってくれる?」

 

簪「……本気で言ってるの?」

 

悠「本気だよ。本気でラウラを救おうと 簪「そうじゃない」」

 

簪には珍しく、私の言葉を遮った。

 

簪「私が聞きたいのは…………悠が私に「手伝ってくれる?」って聞いたこと。………手伝ってくれる?何て……当たり前でしょ。……私は悠の力になりたいんだから」

 

……私は馬鹿か。そうだよね。私と簪の間にそんなの必要無い。

 

悠「……ごめん簪。行くよ!」

 

簪「……うん!」

 

まずは試しにどの程度強いか確かめようかな。

 

悠「来い『ハーディス』食らえ!『電磁銃』(レールガン)!」

 

右手に出した『ハーディス』に電気が流れ始め、銃口に集中する。

 

バリバリ

 

ズドォォォォォォッ

 

そして銃口に集中した電気を一気に放出する。

 

ズガガガガ

 

それを『VTシステム』は手に持った『雪片』で受け止める。

 

ズバァン

 

最終的に『電磁銃』は『雪片』を吹き飛ばしただけで、直接のダメージにはならなかった。

 

悠「少しは手加減したけど、あれを食らって武器だけって、きついな~」

 

簪「……私が引き付ける。……だから、悠はその内に」

 

一夏「悠!」

 

簪と作戦を立てていると、一夏がやって来た。

 

悠「一夏。どうやって来たの?」

 

一夏「ピットが開いてたからそっから入って来たんだよ。それより、あれって千冬姉だろ!アイツは!」

 

悠「待て一夏!一夏の気持ちは分かる。私だって悔しい!けど、あれはラウラ何だ!」

 

一夏「……悪かった。そうだよな、ラウラ何だよな」

 

どうやら一夏も落ち着いたらしく、怒りは消えたらしい。

 

悠「良し一夏。来たからには手伝って貰うよ」

 

一夏「ああ、何でも言ってくれ!」

 

悠「一夏にはあの再生した『雪片』を受け止めてほしいんだ。その隙に、私がラウラを助ける!」

 

一夏「分かった。気を付けろよ」

 

悠「誰に言ってんの?失敗何てしないよ」

 

失敗何てしない。必ずラウラを助けて見せる。待っててねラウラ。今助けてあげる。

 

悠「簪お願い!」

 

簪「……任せて」

 

簪は浮遊しながら、徐々に『VTシステム』に近付いていく。

 

そして後ろに回り込み、『春雷』を構える。

 

簪「はっ!」

 

ドガンッ

 

ドガンッ

 

簪は『VTシステム』の後ろから『春雷』を撃ち込む。だが、『VTシステム』は簡単にそれを避ける。

 

まぁ。それが狙い何だけどね。

 

一夏「はぁ!」

 

簪の『春雷』に気をとられていた『VTシステム』は、後ろから斬りかかった一夏に一瞬遅れる。

 

ガギンッ

 

だが、それも『雪片』によって止められる。

 

一夏「今だ!悠!」

 

悠「良し!(見よう見まねだけど)『瞬時加速』!」

 

私は『瞬時加速』を使い、一夏によって『雪片』を振るえない『VTシステム』の懐に『クライスト』を手に入り込む。

 

悠「帰ってきて!ラウラァァァ!」

 

ズバンッ

 

『クライスト』を『VTシステム』の胸の間目掛けて降り下ろした。すると、上手く切れたようで中からラウラが出てきた。

 

ガシッ

 

ラウラ「……如月……悠」

 

悠「お帰り、ラウラ」

 

ラウラは安心したような顔で、再び眠りに着いた。

 

さぁて、ラウラを保健室に運ばないと

 

ドカアァァァァァァンッ

 

悠「ッ!?そんな、この後には何も無いはずじゃ」

 

こんな事、原作に無かった筈、だとしたら。

 

悠「アイツ等か!」

 

突如、アリーナのシールドを破って敵機が侵入してきた。

 

一夏「くそっ!またかよ!」

 

簪「気を付けて、敵機はまた……詳細不明」

 

ガシャン

 

ガシャン

 

ん?足音が二つ?

 

砂埃が晴れると、そこには全身装甲(フル・スキン)のISが二体佇(たたず)んでいた。

 

一体は上半身は牛下半身は人で右手に斧のような武器を装備したISで、もう一体は上半身は人下半身は馬で右手に大剣を装備したISだった。

 

二体とも完璧化け物じゃん。やっとラウラ助けたのにすぐこれってきついよ。

 

シャル「悠!」

 

セシリア「悠さん!」

 

鈴音「悠!」

 

あれ?教師よりシャル達の方が早かったな。

 

鈴音「何よあれ!また侵入者な訳!」

 

ジャキンッ

 

そうこうしている間に、敵のISは武器をこちらに向ける。どうやら『ゴーレムⅠ』のように待ってはくれないようだ。

 

悠「全員避けて!」

 

私の声で全員理解したらしく、回避行動をとる。

 

ズガガガガ

 

ガガガガガ

 

すると、さっきまで私達が居た場所に銃弾と矢の嵐が襲った。

 

どうやら牛の方は左手にガトリングガンを、馬の方は左手に弓矢が着いているようだ。

 

悠「今回はちょっと軽装備だな。鈴とセシリアと一夏は牛の方を、シャルと簪と私で馬の方をやろう!あと箒、ラウラをお願い。危ないから遠くに離れててね」

 

箒「分かった。くっ!何も出来ない自分が不甲斐ない」

 

私はラウラを箒に預けて遠くに行くように言う。箒は自分だけ専用機が無いことに歯痒さを感じたようだ。

 

鈴音「ちょっと何でこの人選なのよ!」

 

セシリア「そうですわ!猿と一緒だなんて!」

 

こらこら二人とも、あんまり猿とか言うなって。そろそろ一夏が涙目だよ。

 

悠「落ち着きなよ。ちゃんとした理由が有ってこの人選にしたんだから。両方距離関係無く戦えるタイプだ。だとしたら近、中、遠、全てで戦えなきゃいけない。だから、中、近距離戦闘が可能な鈴、中、遠距離が得意なセシリア、近距離が得意な一夏と言ったバランスの取れた組み合わせにしたんだよ。勿論、こっちも中距離と防御が出来るシャルル、遠距離支援が得意な簪、遠、中、近距離何でも出来る私でバランスを取れた組み合わせにしてあるよ」

 

セシリア「そ、そこまで言われますと」

 

鈴音「わ、分かったわよ!一夏!足引っ張るんじゃ無いわよ!」

 

二人とも納得してくれたようで、牛のISに集中し始める。

 

悠「行くぞ!」

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

鈴音&セシリア&一夏VS牛のIS

 

鈴音「あのガトリングガンは厄介ね。下手に近付いたら蜂の巣になっちゃうわよ」

 

牛のISから適度な距離を起き、いつでも迎撃出来るように構えながら作戦を練る。

 

セシリア「ではまずわたくしと『ブルー・ティアーズ』で牽制しながら近付くと言うのはどうでしょう」

 

鈴音「やっぱり無難にそれしか無いわね。一夏、あんたとあたしは隙を見て近付いて、アイツに攻撃よ。分かってんの?あんたの『零落白夜』が要何だからね」

 

一夏「お、おう。任せろ!」

 

相手の牛のISは、遠、中距離でガトリングガンを、近距離で斧を使ってくるので、なかなか近付けないで居た。

 

セシリア「行きますわよ!」

 

セシリアはその手に『スターライトmkⅢ』を構え、周りには『ブルー・ティアーズ』を待機させて、牛のISの近くへと移動する。

 

セシリア「わたくしとティアーズの奏でるワルツで踊りなさい!」

 

キュンッ

 

キュキュンッ

 

セシリアの『スターライトmkⅢ』と『ブルー・ティアーズ』からレーザーが発射される。

 

サッ

 

サッ

 

バシュンッ

 

牛のISは『スターライトmkⅢ』と『ブルー・ティアーズ』三機の攻撃を避け、残り一機の攻撃を斧でガードする。

 

鈴音「次はあたしよ!」

 

ドンッ

 

ドンッ

 

鈴音は『龍咆』を撃ちながら牛のISに近付く。

 

ガンッ

 

ガンッ

 

牛のIS「ギ……ギギ」

 

鈴音「はぁぁぁ!」

 

ガギンッ

 

ギリギリ

 

『龍咆』が当たりバランスを崩した牛のISに、鈴音は『双天牙月』を連結させて振るう。だが、牛のISはすぐに体勢を立て直し斧で防いだ。

 

鈴音「良し!これで、殺りなさい一夏!」

 

一夏「ああ!うおぉぉぉぉ!」

 

鈴音の声と共に、鈴音の後ろから一夏が現れて牛のISに『雪片弐型』で切りつけた。

 

ズバンッ

 

牛のIS「ガ……ガガッ」

 

バチバチ

 

一夏の『雪片弐型』の斬撃は牛のISのガトリングガンの腕を切断した。

 

一夏「これで!『零落白夜』発動!」

 

一夏を淡い金色の光が包み込む。そのまま牛のISを左から横へ一閃し、胴体を真ん中から上下に切り裂いた。

 

ガシャン

 

牛のIS「ガ……ガガッ……ガ……ガ」

 

切断され地面に落ちた牛のISの上半身は、少し動いていたが徐々に動かなくなり、最後には何の反応も見せなくなった。

 

ドガァァンッ

 

丁度少し離れた所で爆発が起きた。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

シャルロット&簪&悠VS馬のIS

 

悠「さてと、二人は支援をお願い出来る?」

 

シャル「それは良いけど、一人で大丈夫なの?」

 

こちらもセシリア達同様距離を起き、馬のISから攻撃を受けないようにしている。

 

簪「……私も得意じゃないけど……近接戦闘なら出来る」

 

簪は手に『夢現』を出しながら言う。

 

悠「大丈夫だよ。私にはいろんな武器が有るし」

 

簪「……悠が……そう言うなら」

 

簪は渋々納得した。

 

悠「じゃあまず簪が左から『春雷』を、シャルルは右から『ガルム』で攻撃をして気を引いて欲しい。それで私が近接戦闘に持ち込むよ。後は近くからデカイの一発ぶちこむ」

 

シャル「了解、気を付けてね」

 

簪「……きっと勝てる」

 

二人はそれぞれ持ち場に着く。

 

簪「……ふっ!」

 

ドンッ

 

ドンッ

 

シャル「はぁ!」

 

ダダダダダッ

 

馬のISに両側から弾丸の嵐が襲う。

 

馬のISはそれを器用に避けている。だが、確実に私からは注意が逸れた。

 

悠「行っくよー!」

 

右手に『マルス』を、左手に『クライスト』を持ち馬のISに近付く。

 

ガギンッ

 

キィィィィィ

 

スパッ

 

馬のISは『クライスト』の方は大剣で受け止めたが、『マルス』は受け止める事が出来ず弓矢を持った左腕が切り落とされる。

 

悠「そっちの手も貰うよ!」

 

スパッ

 

残りの右腕も『クライスト』で受け止めながら、『マルス』で切り落とす。

 

これで馬のISは両腕が無くなり反撃が出来なくなった。

 

悠「これで最後だよ!『炸裂・電磁銃』(バースト・レールガン)!」

 

バチバチ

 

ダダダダダッ

 

ドドドドンッ

 

ドガァァンッ

 

『炸裂・電磁銃』の勢いを利用して後退する。両側から『ガルム』の弾丸と『山嵐』のミサイルの雨が無数に降り注ぐ。集中放火を食らった馬のISは耐えきれずに爆発した。

 

残ったのは鉄屑と化した馬のISだった。

 

セシリア「悠さん!」

 

鈴音「悠!」

 

一夏「悠!」

 

向こうの方も終わったようで、こちらに駆け付けてくる。

 

セシリア「先程凄い爆発が有りましたが、大丈夫ですの!」

 

アワアワと体のあちらこちらを念入りに触って確かめるセシリア。若干胸とお尻と股の部分がいっぱい触られたような気がするが、気にしないようにしよう。

 

鈴音「あんたほんとに無理してないでしょうね!」

 

鈴も心配だったらしく下から潤んだ瞳を向けてくる。

 

何だこの可愛い生き物は、お持ち帰りしたい!

 

一夏「大丈夫か!どっか痛かったらいつでも言えよ!」

 

一夏……周りに皆が居て近付けないのは分かるけどさ、遠いからあんまり気持ちが伝わんないよ。

 

ギ……ギギ

 

ッ!?嘘だろ!まだ動けんの!?

 

牛のIS「ギギギギ」

 

ヒュッ

 

向こうに居た上半身と下半身が切れた牛のISが、上半身だけを動かし手に持った斧をこちらに投げた。

 

鈴音「任せなさい!あんなのあたしが叩き落としてあげるわ!」

 

『双天牙月』を持った鈴が前に立つ。

 

……何かおかしい。そんな無意味な攻撃を機械がするのか?だとしたら……ッ!?

 

悠「鈴!避けて!」

 

後数センチと迫った斧が変だと気付き、咄嗟に鈴に抱き付き避ける。

 

ピピッ

 

ガコンッ

 

と、少し離れた位置に黒焦げになっている馬のISの大剣が浮かび、こちらに飛んできた。

 

悠(嘘っしょ!?あれじゃ避けれ無いし、他の皆じゃ間に合わない!?せめて鈴だけでも)

 

鈴を強く抱き締め、少しでもダメージが無いように守る。

 

ズガンッ

 

大剣は斧を巻き込みながら、私の背中の装甲に刺さる。

 

と同時に

 

ドガァァンッ

 

大剣と斧が爆発した。最初からこれが狙い立ったらしい。『負けた時は一人でも道連れにしろ』と

 

そんな事を思いながら、私の意識は深い闇に沈んでいった。

 

 

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