あの修羅場の後、何とか事なきを得た私は箒とのデートの為に待ち合わせをしている。服装もIS学園の制服だとジロジロ見られるので今日は私服だ。
服装は、上は黒い半袖に肌色のカーディガンを着、下はジーパンを穿いている。
だが、明らかに視線を感じる。それも一人、二人じゃなく複数。ま、痴漢だろうと何だろうと撃退出来るから気にしないけどね。
勿論セシリア、鈴音、シャルロット、ラウラ、簪なのだが、他にも悠の私服姿に見とれている輩が居たり、悠が私服で出掛けたので気になり着いてきた千冬、真耶の教師陣等々だ。
箒「ふぅ。待たせたな」
駅で待っていると、箒が来た。
箒も制服出はなく、薄紅色のワンピースに桜色の薄い上着を着ている。不覚にも一瞬見惚れてしまった。
箒「ど、どこか変か?」
私が黙ったまま箒を見ていると、どこか変な点が有ると勘違いした箒が、不安そうな表情でどこが変か聞いてきた。
悠「あ、ごめんごめん。どこも変じゃないよ。ただ、余りにも可愛いから見惚れてたんだよね」
箒「そ、そうか///では、そろそろ行くか」
悠「うん。じゃあはい」
私は箒に左手を伸ばす。
箒「え?」
箒は訳が分かって居ないようで、私の手を不思議そうに見ているだけだ。
悠「街中で休日何だから人も多いでしょ。はぐれないように手を繋ご」
箒「うむ///そうだな」
箒はおずおずと右手を出し、手を握る。
手を確り握ると、街に向かって歩を進めた。
その後ろから着いてくる影が五人。その更に後ろに+二人。計七人が尾行していた。
セシリア「……あれ。手を握ってますわよね」
鈴音「うん。確りと」
シャル「二人っきりで何してるんだろう」
簪「……帰ったら……折檻」
全員ハイライトの無い瞳で話す。
ラウラ「むぅ。嫁としての自覚が足らんな悠は」
唯一まともなのは天然を装備しているラウラだけだった。
千冬「くっ!篠ノ之め、幼馴染みだからと言って悠とデートをするとは……私だって悠に水着を選んで貰いたい!寧ろ悠とお揃いの水着が良い!」
真耶「良いな~。私も如月さんと一緒にお買い物したかったな~。でも教師と生徒じゃ誘いにくい~」
後ろの教師陣はまともかと思ったが、どちらもおかしかった。千冬に至ってはシスコンが更にパワーアップしている。真耶は真耶で、何かと助けてくれる悠がお気に入り立ったりする。
そして、七人は悠と箒の後を追っていった。
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水着売り場
箒「……水着とはこんなにも沢山存在するのか」
箒は今までこう言った店に来たことが無いのか、水着の多さに圧倒されていた。
そう言う私も、実際に水着の種類の多さに圧倒されている。何せ、こう言う店には余り来たことが無い、と言うよりも恐らく一度も来たことが無い。小学校の頃は指定されたスクール水着立ったし、中学校の頃は海やプールに行っていないから、水着を買う機会など無かったのだ。
悠「世の中にはこれだけの水着が有るんだよ」
その時私は、女子とは大変だと染々と実感した。
箒「悠。悠はどんな水着が好みなのだ?」
え?好みって、それは私が着る好み?それとも相手に着させる好み?
箒「勿論両方だ」
悠「心の中を読まれた!?」
箒「丸っきり声に出てたぞ?」
マジで!?今度から気を付けよう。
悠「う~ん。好みか~……。私が着るのは露出が少ない物が良いかな。相手に着せるとしたら、どんな人でもその人に合った水着が良いかな」
言えない。ビキニ何て言えない。まず、私はビキニ何て着たくない。だって外で下着に何てなれるか?次に、箒に面と向かって「ビキニが良い!」何て言った日にゃわたしゃボコボコにされちゃうよ。
箒「分かった。私が水着を選んでやろう!待っていろ!」
そう言うと、箒は水着が沢山有る店の中に入っていった。
え?私は店の前でおいてけぼりっすか?
私はその日、一人とは寂しいと今までで一番感じた。
その頃尾行組は
セシリア「どうやら箒さんが悠さんの水着を選ぶようですわね」
鈴音「認めないわ!悠の水着を選ぶだなんて!」
シャル「そんなのズルいよ。僕も悠の水着選びたいし、選んで貰いたい!」
ラウラ「何を言う!嫁の物は私が選ぶ!勿論私の物は嫁が選ぶ!これが日本の常識だと聞いたぞ!」
簪「……こうなったら、私も悠の水着……選ぶ」
四人は物陰に隠れながら会話をしているが、全員美少女な上にラウラと簪は制服な為、周りからはかなり目立っている。しかし、五人は悠の事で頭がいっぱいで気付いていない。
そしてここにも、悠を見つめる怪しい人が
バキバキ
千冬「悠の水着を……選ぶ……だと」
真耶「ああ織斑先生!缶がもう食べ終わったリンゴ見たいになってますよ!」
こっちはこっちで、悠と箒の姿を見て嫉妬した千冬により、買ったお茶の缶がもはや原型をとどめていなかった。
千冬「おい真耶。私達も行くぞ」
真耶「は、はい織斑先生」
二人は悠から見えない位置から、水着売り場に入っていった。
しばらくして箒が戻ってきた。その手に沢山の水着をぶら下げて
……こんなに着んの?
箒「見ただけじゃどれが良いか分からないからな。試着してみてくれ」
最初からそれが狙い立ったでしょ。だって目がヤバイし、頬がうっすらと赤くなってるもん。
取り合えず、反抗することも出来ずに試着室まで来てしまった。
箒「さぁ、最初はこれだ」
水着を渡されて試着室の中に入る。
で、改めて渡された水着を見てみると、上下共にピンクの花柄で上はフリフリが着いている。
悠「わりとまともだな」
服を全て脱いで水着を着る。上の水着を着る際に後ろの紐を結べなくて時間が掛かってしまった。
箒「着れたか?」
悠「うんなんとか」
やっと紐が結べると、丁度箒が試着室の外から声を掛けてきた。
シャッ
悠「どうかな?自分じゃあんまり分かんなくて」
試着室のカーテンを開けて、箒に感想を聞く。
いくら神の力でトレイン似の美少女にして貰ったからといっても、自分で自分が可愛い何て思わない。ってか思ってたらどんだけナルシスト何だよ。
箒「…………///」ポー
箒は私を見ると顔を赤くし、目をキラキラさせて固まってしまった。
悠「箒?お~い」
パチンッ
パチンッ
箒が反応しないので、顔の前で手を振ったり、指パッチンをする。
箒「はっ!そ、そうだな///良く、似合っているぞ///」
箒は咄嗟に、照れ隠しでそっぽを向いてしまった。
その時に見えてしまった。水着の並んでいる所に、金色の縦ロール、小さめな身長のツインテール、中世的な顔立ちのブロンドヘア、眼帯が特徴的な銀髪、水色の髪に奇妙な物を着けた眼鏡っ娘。
箒は気付いた瞬間に今度は逆の方を向いた。
だが、向いた方向には黒いスーツに身を包み、重度のシスコン教師と童顔に自分を越える巨乳を持つ教師が居た。
箒「ッ!?(何故皆ここに!?まさかデートがばれていたのか!邪魔される訳にはいかない!)」
箒は悠を試着室の中に強引に押し込み、自分も試着室の中に入る。
悠「ど、どうして一緒に入るの?」
箒「い、一緒に着替えた方が早くすむだろう(普通試着室で一緒に着替えないだろう!何を言ってるんだ私は!)」
悠「そ、そうだね~(どうしたんだ箒は?今日はやけに積極的だな)」
密室の中でしかもかなり狭い試着室の中だ。着替えようと手を少し動かすだけで、箒の体に当たってしまう。それは箒も同じで先程からお尻やら胸やらに手が当たったる。それに対して箒の鼻息が荒くなってきているが、流石にここでは危ない事はしないだろう。箒だって常識ぐらい有るだろうし、気にしない事にした。
箒「ゆ、悠///」ハァハァ
ムニッ
ムニュッ
ふぅ。…………箒の中の常識は、兎病にかかった時点で無くなってしまったんだな。
箒は息を荒くしながら、後ろから体をくっ付けてきて手で私の胸を揉む。悠の背中にも箒の胸の感触が広がる。
箒「悠///」
箒の潤んだ瞳が悠を見つめ、その瞳に見つめられた悠は箒の何とも言えない色気に欲情を抑えきれなくなってきた。
だんだんと両者の顔が近付き、後たったの五センチと言う所で
シャッ
唐突にカーテンが開かれた。
そこには鬼の形相の千冬が立っていた。
千冬「声が聞こえると思えば、お前達こんな所で何をしている!」
見れば千冬の後ろには、セシリア、鈴音、シャルロット、ラウラ、簪の五人が勢揃いしていた。
真耶「篠ノ之さん如月さん!///良いですか。学生の本文は勉強です。遊ぶなとは言いませんが、ちゃんと節度を守ってですね……(略)」
試着室から出た悠と箒は真耶に店内だと言うのに正座で説教された。何故か水着を着たままと言う羞恥心を味わう事になったが、説教中の真耶に悠は何も言えなかった。
他の皆は皆で悠に着せる水着を探し始めた。
セシリアの場合
セシリア「悠さんの気に入る水着。なかなか難しいですわね。悠さんはそんなに露出が多目の水着は着そうに有りませんし、かと言って面積の多い水着では悠さんの魅力が生かせませんわ!」←(ただ自分が見たいだけ)
セシリアは水着を眺めながら頭を悩ませた。そりゃあもう盛大に悩んだ。悩んだ挙げ句。
セシリア「そうですわ!無いのなら作らせれば良いのですわ!そうと決まればチェルシーに電話を」
悠「止めい!」
手元のスマホを使い彼女の専属メイドのチェルシーに不純な理由で連絡しようとしたので、すんでのところで止める。
鈴音の場合
鈴音「悠に合う水着か~。これとこれは似合いそうね」
鈴音は黒と青の水着を手に取る。
鈴音「あ、これ良いじゃない」
と、マネキンが着ている水着を見る。
悠「鈴、良いの有った?」
鈴音「悠。丁度良いところに来たわね!ちょっとこれ着てみなさいよ!」
鈴音はマネキンの水着と手に持つ二つの水着を悠に渡す。
悠は試着室に入り、少しすると出てきた。
鈴音「?ちょっと悠。何で着ないのよ」
悠「いやその……が……」
悠はボソボソ と喋るが、鈴音には今一聞こえなかったらしい。
鈴音「何?気に入らなかったの?ハッキリ言いなさいよ!」
悠「さ、サイズが合わなかったの!///」
…………
鈴音の持ってきた水着にはDと書かれた値札が有った。
鈴音「…………」ワナワナ
悠「り、鈴?」
鈴音は俯き体を震えさせる。
鈴音「で………デカイから何だって言うのよー!小さくて悪かったわねー!」
悠「私そんな事言ってないよ!?」
その後、暴れる鈴音を抑えれず千冬に怒られてしまった。
シャルロットの場合
悠「シャルロット。良いのは決まった?」
シャル「あはは、まだ何だよね」
私の水着でここまで悩ませてしまうとは、申し訳無い。
悠「そんなに悩む必要は無いよ。あ、それとさ。シャルロットの名前、私なりの呼び方で呼んで良いかな?」
悠はこの機会にシャルロットの名前の呼び方をシャルロットから、シャルに変えようと思って居たので二人きりの内にと思いシャルロットに言ったのだった。
シャル「い、良いよ!凄く嬉しいよ!」
悠「うん。で、シャル何て良いと思うんだけど、どうかな?」
シャル「うん!良いよ!スッゴク良い!ありがとう悠」
こうして悠はシャルロットの「今度から呼び名はシャル」イベントを達成した。
因みに、シャルロットが選んだ水着は
悠「あの、シャル?この水着面積少ないく無い?」
悠がシャルロットから渡された水着は、世間一般では三角ビキニと言われるものだった。当然、悠の大きな胸でそんなものを着たら
悠「いや着ないけどね!」
チェッ
ラウラの場合
ラウラ「…………」
ラウラはじっと一つの水着を眺めている。
ラウラ「…………」
ただただじっと
悠「ラウラ?スクミズは着ないよ」
ラウラ「ッ!?」
一応言っておくが、ラウラがスクミズ好きとか出はなく、知っている水着がスクミズしか無かったからだ。決して妄想を膨らまして悠がスクミズを着た状態で、そのスクミズの名前の部分に飛び込みたいなどと思っては居ない。
ラウラ「…………」
居ない…………筈。
簪の場合
簪「……悠」
悠「ん?何?簪」
取り合えずまともな水着を買おうと自分で探していた悠を、簪が呼び止めた。
簪「これ……着てみて」
簪の持っているのは普通の水着だった。競泳用の水着を少し面積を少なくした感じの水着だ。
悠「じゃあちょっと試着してくるね」
そう簪に告げて試着室の中に入った。……簪が密かに黒い笑みを浮かべているのに気付かずに
悠「うん。何とか着れたけど、後ろの方が何か冷たいな」
どの水着も着たことが無いため悪戦苦闘したが、何とか着ることが出来たが、背中に違和感を感じたのだ。違和感と言っても何か冷たい、そう丸で金属の金具が当たっているような感触がすると言ったものだ。
簪「悠……着替え終わった?」
悠「う、うん。(これ以上簪を待たす訳にはいかないし、仕方無い我慢するか)」
シャッ
違和感を我慢してカーテンを開ける。
悠「どうかな?」
簪「うん……凄く似合ってる。……こうすると……もっと良い」
簪はおもむろに悠の後ろに周り何かを弄っている。
簪「……えいっ」
ジーッ
へ?
ハラリ
水着の後ろでジッパーを下ろしたような音が聞こえた後に、悠の水着が肩の辺りから左右に後ろからはだけた。
悠「うわぁぁぁぁっ!?///」
悠は咄嗟にしゃがみこみ何とか水着が落ちるのを食い止めた。
悠「な、なにこの水着!?///」
悠は恥ずかしさから顔を赤くして簪を見る。
簪「この水着、面白い構造に……なってて、ここにジッパーが着いてる……でも、下ろしすぎた」
悠「下ろしすぎたじゃないよ。もうちょっとで私真っ裸だよ!」
簪「今度は……気を付ける」
いや今度は無いから。こんなの間違っても着ないから。
千冬の場合
千冬「…………」
千冬は悩んだ。
千冬「…………」
右の水着が良いか。それとも左か。
悠「……千冬姉。ハイレグもTバックも着ないからね」
千冬「ッ!?」
あれだけ悩んだのに、両方却下された。
真耶の場合
真耶「あの、如月さん?こう言うのはどうでしょう」
真耶の手には黄緑色の下がパレオの水着が有った。
悠「はい。ちょっと試着してみます」
結構まともな水着で色合いも私好みだったので、すぐに試着室に入り着替える。
うん。サイズもピッタリだ。
悠「お待たせしまし……た。あれ?山田先生?」
試着室を出てみると、山田先生の姿が無かった。
あの山田先生が生徒を放っといてどこかに行くなんて有り得ないし……。
シャッ
真耶「あ、如月さん。着替え終わってたんですね。先生も水着に着替えていたんです」
横の試着室のカーテンが開き中から山田先生が出てきた。
真耶「如月さんはとても似合っていますよ。私はどうですか?似合って居ますか?」
山田先生は笑顔で似合って居るか聞いてくるが、私にはそれよりも聞きたい事が有った。
悠「……山田先生。何でペアルック何ですか?」
そう、山田先生が着ていた水着は私とまったく同じの水着立ったのだ。
真耶「ほら見てください如月さん。このパレオ繋げれるんですよ」
そんな要らねぇ情報は良いから何でペアルックか聞きてぇんだよ!
真耶「あの、その、き、如月さんと同じ水着が良いなぁって思いまして、それで一緒の水着を選んだんです」
そりゃ男女でペアルックってのなら分かるけど、女同士で同じ水着って他から見たら水着が被った様にしか見えないと思うんだけど。
悠「……はぁ。山田先生、せめて色違いでお願いします」
真耶「っ!はい!」
真耶は悠の言葉を聞くと、恐らく同じ水着が有るであろう場所に急いで行ってしまった。
因みに、悠が箒達の水着を選ぶのにもかなりの時間が掛かり、この日は精神的疲労が一番酷かったと語った。