スタスタ
スタスタ
夜を迎えた旅館の中をコソコソ と動く影が複数確認出来た。
その影は全て同じ部屋に向かっていた。
女子1「来たよ」
清香「合言葉は?」
女子1「如月さんは一組の宝」
スー
部屋の前で女子生徒が合言葉を言うと、襖(ふすま)が静かに開いた。
女子生徒は襖が開くと、静かに中に入っていった。
清香「これで一組全員揃った?」
本音「一組以外にもかんちゃんとリンリンも呼んだけど、い~い?」
鈴音「リンリン言うな!」
全員「「「「「「しーっ!!」」」」」」
鈴音が少し大きな声を出すと、部屋に居る全員から「しーっ!!」と怒られてしまった。
ここは悠達の部屋だ。何故ここに一組-1(一夏)+2(簪、鈴音)が居るかと言うと、昼間に一組全員で集まろうと言う話が持ち上がり一番部屋の面積の広い悠達の部屋に集まったのだ。
一夏が居ないのは、同室なのが千冬であり抜け出す事が出来ないからだ。
静寢「よし!じゃあ早速王様ゲームしようか!」
悠「なっ!?(何故王様ゲーム!?そんなものしようものなら私の身が危ない!)ねぇ、トランプとかじゃないの?」
癒子「何言ってるの如月さん!如月さんが居るからこそ王様ゲームをする意味が有るんだよ!」
悠(もうこの娘等隠す気すらないよ)
そうだ!シャル達なら!
悠は一握りの願いを込めてシャル達を探す。
シャル達は案外簡単に見つかった。
それは
箒(悠に命令!)ゴゴゴゴゴ
セシリア(悠さんにあんな事やこんな事を!)ゴゴゴゴゴ
鈴音(悠にあたしの足を舐めさせて「もっと下さいご主人様」って言わせたい!)ゴゴゴゴゴ
シャル(悠の指や足を舐めたい!)ゴゴゴゴゴ
ラウラ(嫁を我が物にしたい!)ゴゴゴゴゴ
簪(もっと……もっと……悠を…愛でたい!)ゴゴゴゴゴ
それぞれの欲望が強すぎて、オーラが滲み出ているからだ。
ダメだー!やっぱり皆変態だったー!
悠が他の案を探している間にどんどん進んでいき。
清香「じゃあ皆割り箸取って、王様は数字じゃなくて王って書いてあるからね」
ああ!もう始まっちゃった。
悠は仕方無く清香の手に有る割り箸を一本抜き取る。
割り箸を見てみると、割り箸には五の数字が黒いマジックで書かれていた。
静寢「王様誰?」
清香「私じゃ無いよ」
本音「私もちが~う」
セシリア「やりましたわ!王様はわたくしですわ!」
どうやら王様だったのはセシリアらしい。他の皆は悔しそうに自分の割り箸を睨んでいた。
本音「セッシ~はどんな命令をするの~?」
それは私も気になるところだ。頼むから際どいのは止めて欲しい。
セシリア「そうですわね。五番の方が二番の方を肩車ですわ」
げっ!五番私じゃん。しかも肩車って、何でそんな命令を?
※特にセシリアは何かを考えての行動ではなく、最初はどんな命令でも良いからしてみたかっただけである。
ラウラ「む。二番は私だ。五番は誰だ?」
スッ
悠「五番は私です」
悠はオズオズと手をあげて自分が五番だと名乗り出た。
セシリア「ッ!?orz」
セシリアは悠が五番だと分かると、暗い雰囲気を醸し出しながら隅でいじけてしまった。
ラウラ「ふむ///嫁に肩車してもらうのか、悪く無いな///」
悠「そう?じゃあ屈むからゆっくり乗ってね」
悠はラウラに背を向けて屈む。ラウラは悠の背中からよじ登って、悠の肩に両足を乗せる。
悠「しっかり掴まっててね。よいしょっと」
悠はラウラを肩車したまま、ゆっくりと立ち上がった。
うわっ軽っ!何で女子って皆こんなに軽いんだろ?
ラウラの体重の軽さとトレインの身体能力が合間って、苦もなく肩車をした悠は今自分も女子で体重も軽いと言うのを忘れて、女子の体重の軽さを不思議に思っていた。
ラウラ「おお、普段は見ることの無い光景だな。悠はいつもこの位の高さから見ていたのか」
ラウラも満更では無く、悠の平均よりも少し高い身長から見える普段見ない光景を楽しんでいた。
悠「じゃあそろそろ下ろそうか?」
ラウラ「そうだな。名残惜しいが、降りるとしよう」
悠はまた屈んで、ラウラが降りやすいようにする。ラウラは悠の肩から降りて、シャルロットの横に戻る。
清香「どんどん行くよ!せーの!」
清香の掛け声で皆はそれぞれ割り箸を取っていく。
悠(次は三番か)
シャル「あ、次は僕が王様だよ」
シャルロットがニコニコと笑顔で割り箸を見せる。そこには確かに王と書いてある。
シャル「(良し!絶対に悠とイチャイチャするんだ!)三番の人は王様と、ぽ、ポッキーゲーム!」
シャルロットの企みは奇跡の如く命中し、悠の番号を言い当てた。
悠「さ、三番です(何で皆私を当てるの?顔に書いてあるのかな?)」
シャル「(あ、当たった!///ヤッター!)悠。こっち来て///」
悠は言われた通りにシャルロットの前に座る。
シャル「じゃあこれを///」
そう言ってシャルロットは後ろからポッキーの箱を取り出した。
それって確かバスの中で見たやつでは?
悠はその封の切られたポッキーの箱に見覚えが有った。何せ自分を苦しめた元凶の一つなのだから。
シャル「悠はチョコの方をくわえて、僕は反対側をくわえるから///」
シャルロットは自分で言ったこととは言え、恥ずかしいようで終始顔が真っ赤だ。
シャル「始めるよ///す、スタート///」
ポキポキ
ポリポリ
両側から徐々に徐々に食べていく。
ポキポキ
ポリポリ
シャル(悠の顔がこんなに近くに///い、息が当たってる///)
だんだんと距離が縮まって行き、残り数センチとなったところでシャルロットは行動を起こした。
シャル(今日は覚悟を決めてきたんだ///この気持ちに嘘は無いから、だから!)
シャルロットは残り僅かになったポッキーを一気に食べて、そのまま悠の唇に自分の唇を押し付けた。
悠「ッ!?」
口の中にポッキーの欠片が流れ込んで来る。うん、なかなかビターで美味しい。じゃなくて!え?何どういう状況!?
悠は頭の中がオーバーヒート寸前だった。
シャル「ぷはっ」
悠にとっては長い数十秒が過ぎて、ようやくシャルロットの唇が離れた。その際に二人の間に銀色の橋が出来たが、今はそれどころじゃ無い。
悠(シャルって以外と大胆だとは思ってたけど、まさか皆の前でするなんてー!///)
女性全員「ポー…………ハッ!」
皆今の現場を呆然と眺めて居たが、二人のキスが終わって数秒後に目を覚ました。
セシリア「しゃ、シャルロットさん!///あ、貴女何をしてますの!///」
鈴音「ちょ、何してんのよあんた!///」
箒「そ、そのような行為、ハレンチだ!///」←したことある人
簪「悠が……あれ?……キス?」
ラウラ「嫁よ。次は私とキスをしよう」
皆が顔を真っ赤にしてパニクる中、ラウラだけは冷静に悠にキスを要求する。
清香「はいは~い。詳しい事情も知りたいけど、一先ず王様ゲームを続行しようか。そうすれば如月さんともイチャイチャ出来るしね」
キラーン
箒・セシリア・鈴音・ラウラ・簪(悠(さん)とイチャイチャ出来る!)
五人の闘争本能に火がついた。
清香「じゃあ行くよー!せーの!」
バッ
悠(……四番。王様には早々なれないか)
悠は自分の引いた割り箸に、王と書かれていなくて少し落ち込んだ。
バッ
鈴音「王様はあたしよ!」
鈴音が勢い良く立ち上がり、王と書かれた割り箸を見せ付けた。
鈴音「(悠とイチャイチャ!)六番は王様に耳掻き!」
鈴音は悠とイチャイチャした自分を想像して、ワクワクと嬉しそうにする。
だが、手をあげたのは
鈴音「…………ちょっと、何であんたに耳掻きして貰わなきゃいけないのよ!いたたっ!」
セシリア「鈴さん、動かないで下さい。わたくし耳掻きなどしたのは初めてですので、動かれると危ないですわ」
鈴音「ちょ、傷付けないでよ」
何とセシリアだった。
セシリア「わたくしも悠さんの耳掻きをしたかったですわ」
……遠慮しておこうかな、痛いの嫌だし。
本音「どんどん行ってみよ~」
バッ
悠(一番か。当たりやすそうだな)
ラウラ「ふむ。私がキングか。嫁、何番だ?」
悠「え~と私の番号は~って、教えたら意味無いじゃん!」
何のための番号だと思ってんの?
ラウラ「仕方無い、では一番が服を脱げ」
わ~。一番の人可愛そうって、何ですとー!一番って私じゃん!やっぱどっかから見てんじゃ無いの?
癒子「一番って誰~?」
命令が言われたのに誰も手をあげないので、皆がキョロキョロと誰が一番か探し始める。
悠「(仕方無い、覚悟を決めるか)わ、私が一番です」
ギラリ
箒・セシリア・鈴音・シャル・簪(悠(さん)が裸に……ラウラ、グッジョブ!)
手をあげると、五人の目が獲物を狙う獣の目に変わり、身の危険を感じた。
本音「おお~。ゆーちゃんがすっぽんぽんになるんだ~」
悠以外の全員が悠を期待や欲情したような目で見る。
悠「うっ!(仕方ない。ここは我慢しよう)」
悠は諦めて大人しく命令に従った。
スルスル
悠はゆっくりと浴衣を脱いでいく。周りはそれを食い入るように凝視している。
パサッ
全員「「「「「おぉぉぉ~!!」」」」」
浴衣を完全に脱ぎ、後は手ブラとパンツだけになってしまった。
だが、悠の年不相応の胸は手ブラだけでは隠しきれておらず、今にも見えて仕舞いそうだ。
ラウラ「嫁よ。衣服には下着も含まれるのだぞ」
えぇぇぇぇ!!マジで!?脱ぐの!?
鈴音「何なら、あたし達が脱がせてあげるわよ」
鈴音がそう言うと、周りの人も手をワキワキさせながら近付いてくる。
悠「ちょ、近寄んな変態共!」
逃げようにもここは旅館の一室。どこにも逃げる事は出来ない。
本音「じゃあゆーちゃんのパンティーを奪え~♪」
本音の合図で一斉に飛び掛かってきてパンツを持っていかれそうになる。
そしてついに
バッ
清香「取ったどー!」
声を抑えながらも高く手をあげる。手には先程まで悠が穿いていた薄ピンクのパンツが握られていた。
悠「う~!」
悠は仕方なく左腕で胸を、右手で下半身の大事な所を隠した。
悠「これ、いつまでこの格好なわけ?」
静寢「う~ん。取り合えず次の命令まではその格好で」
ちっ!4、5分は羞恥心を味わうのか。
悠「じゃあ早く始めようよ」
何故悠がいきなりやる気になったのか。それは早く裸から普通の格好になりたいと言うのも有るだろうが、周りの箒、セシリア、鈴音、シャル、ラウラ、簪の目が獲物を狙う獣のそれになっており身の危険を感じたからでもある。
「「「「「王様だーれだ!」」」」」
バッ
今回は12番か。王様じゃないけど、この数ならそう簡単には当たらないだろう。
悠は浴衣を着ながらやっと当てられずに済みそうだと安心していた。
千冬「む。王様は私だ」
へ~千冬姉が王様なんだ。・・・えぇぇぇぇ!!千冬姉!?
セシリア「お、織斑先生!何故ここに?」
周りの皆も千冬が侵入している事に気が付いて居なかったのか。かなり驚いて固まっている。
千冬「お前ら、消灯時間はとっくに過ぎているぞ。それなのにこんなに大勢集まって王様ゲームとは、そんなに元気が有るなら今から海岸を百回往復するか?」
千冬の本気の目を見てこれは本当にやらされると思った。
全員「「「「「す、すいませんでした!!」」」」」
全員綺麗に頭を下げて千冬に許しを請う。
千冬「………さっさと自分の部屋へ戻り早く寝ろ。廊下は静かに歩け」
千冬の言う通り、皆静かに部屋を出て自分の部屋に戻り眠りについた。
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何処かの研究所
研崎「ふふふ。完成だ!これこそ最高傑作!」
研崎の前には禍々しい妖気のような物を出している妖しいISが立っていた。
研崎「総帥から頂いた『魔槍ゲイボルグ』も上手く馴染んだ。何よりもこいつは今までのどの無人機より強い!スペックは現代ISの第三世代を越え、可能性としては第四世代なるものにも届きそうだ!」
研崎は今までに無いほど笑った。
研崎「さぁ我が娘よ。パパに君を解剖させてくれ」
研崎はニヤリ と笑みを浮かべた。その姿は妖しいISと重なって見えた。
そう、まるで『悪魔』(デビル)のようだった。