窓から染み入る真冬の冷気も、今の指揮官にとってはどうでもいいことであった。
目の前にいる女性──ヨークタウン級航空母艦の三番艦・ホーネットと交わす接吻に、全ての意識を奪われているのだから。
「ちゅっ……ちゅぷ……んむっ……ちゅるる」
互いの唇を貪る、濃密な口吸い。
ほのかにシャンパンの味がする。既に三本は空けた後だった。
ソファーに座ったまま、くびれの際立つ彼女の腰へと手を回し、より身体の火照りを近くで感じようとする。
炭酸の弾ける刺激は徐々に、舌が絡み合う粘質な快楽へと変わっていった。
「ぷはっ……指揮官、すごい顔真っ赤じゃん」
「……ホーネットだって大概じゃないか」
「そりゃこんなに激しいキスしちゃったら、ねぇ」
熱を帯びた青緑の瞳が指揮官へと熱い視線を注いでいる。
目尻の下がった表情は、快活な彼女が普段見せない「女の顔」そのものだ。
「ふふふ、な~んか私の太ももに手が伸びてるけど何でかにゃ~? 」
「ん~? あぁ、すごいむちむち」
「いや、そこの感想は聞いてないってば……」
ホットパンツとロングブーツの間で剥き出しとなった、ホーネットの太ももへと五指を這わせる。
そのまま股の間へ手を滑らせると、肉厚な内ももに挟まれる暖かな感触が指揮官に安心感をもたらした。
「ま、まぁ私はスタイルに自信持ってるし? そんなに好きなら、触らせてあげるけど……」
「うむ」
「即答って……こういう時だけ素直なんだから。しょうがないにゃあ……」
太ももを自由に触らせたまま、ホーネットは彼の頭をゆっくりと撫でてあげる。
あまりに指揮官が腿をまさぐるので、ホットパンツの留め具が外れ、黒の下着がちらりと見えてしまっていることに、どちらも気付いていない。
そもそもの発端は、ホーネットがシャンパンと大量のDVDを持ち込み、指揮官の自室へと乗り込んだことにあった。
目的は酒盛り……ではなく、あくまでも西部劇の鑑賞である。
「いや~指揮官が興味を持ってくれて、私すっごく嬉しいよ‼ さぁ、どれから見よっかな~」
同好の士を得た喜びからか、えらくご機嫌な様子のホーネット。
既に季節は冬だというのに、いつも通りの露出が多いウエスタンな恰好をしている。
全身ほぼ黒一色の服装に、テンガロンハットの裏地、ホットパンツのベルト、所々の服のラインを染める黄色が映える。その名の通り、スズメバチを彷彿させるカラーリングだ。
二つのお餅を抱える黒のビキニに、くびれのある腰、加えて肉付きの良い太腿と、世の男が思わず視線を向けてしまう箇所をこれでもかと晒している。
自分の体形に自信があるからこそ、このような大胆な恰好が出来るのだろう。
慣れないうちは目のやり場に困り、その度に「私に惚れたかにゃ~?」と冗談交じりでからかわれたのが懐かしいなと指揮官は思った。
今でもどぎまぎすることは多いので、克服してはいないのだが。
「姉ちゃん達……ヨークタウン姉もエンプラ姉も、あんましドラマに関心持つタイプじゃないからさ。二人揃っていーぐるちゃんと遊ぶのが趣味って感じだし」
いーぐるちゃんというのは二人が使役する鷹の名前のことだが、姉妹艦にも関わらずホーネットには自分用の鷹がいない。
それに限らず、彼女の容姿も二人の姉とは似ていない。
特に髪色に至っては、姉二人が銀髪なのに対してホーネットは真逆の金髪だ。
ショップ店員兼メカニック担当の明石曰く、
「にゃにゃ……ホーネットは後付けで建造された空母だと聞いたにゃ。メンタルキューブがヒトの思念の具現化だとしたら、多分そこの間隔の開きが影響しているにゃ。後は多分、名前に引っ張られた可能性も……いやはや、人間の考えることってホントに単純にゃ」
とのこと。
実際、ホーネットは日本のロンドン海軍軍縮条約の脱退により、アメリカの制限が緩和されたため急遽追加された空母である。
彼女にだけいーぐるちゃんがいないのには、そういった背景も関わっていた。
外見の違いに加え、姉のエンタープライズが誇る不屈の戦績の数々。
同じヨークタウン級として‟比較”するヒトの思念が根幹に入っているからなのか、ホーネットは生まれた時からそのことに対してややコンプレックスを抱いている。
しかし、そこで卑屈にならないのが彼女の良さだ。
姉とは対照的な明朗快活ぶりも、独自のスタイルを突き詰めようとする努力の形なのかもしれない。
そう思うと、上官として彼女の趣味の一つや二つに付き合うのもやぶさかではない──というのが指揮官の気持ちの半分。
もう半分はただの下心である。
「さぁ、飲みながらじゃんじゃん見るわよ~ 分からないシーンがあったら私が全部説明してあげるから、遠慮なく聞いてよね指揮官ッ」
ホーネットの笑顔が一層眩しくなったのを見て、話に乗った甲斐があったなと指揮官も嬉しくなった。
こうして始まった鑑賞会だが、思いの外二人の口数は少なく、揃ってテレビ画面を食い入るように見つめていた。
意外にも、西部劇そのものへと魅せられていることに指揮官は気付く。
切り立つ崖、緑の無い荒れた木々、無秩序に舞う砂塵──荒野に立つ男達が、哀愁漂うバラードの流れる中で睨み合う。
「どっちが先に抜くのが早いかの勝負」は、詳しくない人でも知っている西部劇の代名詞だ。
しかしここまで緊張感を駆り立て、かつ登場人物の背景が複雑に絡み合った上で成り立つ勝負だとは思いもしなかった。
「男の子ってこういうのが好きなんでしょう? 」と聞けばいかがわしい想像をしてしまいがちだが、この言葉にはそういった性的なニュアンスとは別の意味も含まれている。
すなわち、漢の浪漫だ。
リボルバーの撃鉄と硝煙の匂い、そして男の矜持が詰まった西部開拓時代へのノスタルジーを感じさせる世界観──まさに男心を刺激するエッセンスの塊だ。
「……いやー、何度見ても痺れちゃうわね」
エンディングに入ったところでホーネットはようやく口を開いた。
鼻息が荒く、興奮冷めやらぬ様子である。
指揮官もまた鳥肌が立っていた。今までこのジャンルに触れてこなかったのを、素直に勿体ないと思えた。
「なぁホーネット、最後の一騎打ちで差し込まれたカットインの回想なんだが……」
「あーそこはねぇ、同じ回想なのに主人公から敵役へと流れるように視点が移ってるのよ」
「視点が……成程つまり、あれが復讐の原点で……うわっ上手いなぁ構成」
「でしょでしょ‼ 私もすっげぇ気に入ってるんだ、そのシーン」
感想の共有ができたホーネットはとても満足気に笑っている。
彼女はこの西部劇が特にお気に入りらしく、劇中の台詞回しを自然に覚えてしまうほど繰り返して鑑賞しているようだ。
ここで火が付いたのか、ホーネットは饒舌に好きな名シーンを語り出し、それにつられてシャンパンの減るペースも加速度的に早くなっていった。
「あ~指揮官のグラス空になってるじゃん。私が注いであげるよ~」
そう言ってグラスへと手を伸ばすホーネット。
悪いな、と一言礼を述べようとした指揮官だったが、思わぬ出来事に口を紡いでしまう。
──むにゅり。
幸せな柔らかさが指揮官の太ももを覆った。
二人はソファーに隣同士で座っており、ホーネットから見て指揮官のグラスは斜め右の位置にあ る。
そのグラスを取ろうと、指揮官の膝上に覆い被さって身を乗り出したので、確かな大きさを誇る胸が押し付けられてしまったのだ。
脚の曲線に合わせて形を歪ませる黒ビキニに、思わず目を奪われる。
「はいどうぞ……ってどうしたの、顔真っ赤にして。そんなに酔った? 」
「え、あ、まぁそうかも」
「ふぅん? 」
咄嗟に誤魔化す指揮官。しかし、このボディタッチは始まりに過ぎなかった。
元々ホーネットは距離感の近い娘である。
異性の指揮官に対しても、まるで同性の幼馴染に接するかのように、気軽なスキンシップを試みるタイプなのだ。
そこにアルコールが入り、判断能力が鈍るとどうなるか。
「来た来た、僅か数秒で一気に三人も倒しちゃう神射撃‼ すごくアゲアゲ気分になるわ~」
再び画面へと夢中になったホーネットは、自身の太ももが指揮官の脚部へと当たっているのに気付かない。
それどころか、満員電車に詰めて座るときと同じぐらい密着していることさえ意識してないと見える。
肩と肩がぶつかるほどの近さ。
指揮官がもう少し足を広げたなら、むっちりした生の太ももの感触を存分に味わえるだろう。
ズボンをまくり上げ、素足同士で絡ませたならさぞ心地いいに違いない──邪な欲求が頭を過ぎり、指揮官は大きく首を横に振った。
その後も足を組み替えたり、腕組みをしたりと、体勢を変えるだけでホーネットと接触するので、指揮官は気が気でない。そして一旦落ち着こうと背もたれに寄りかかったとき、事故は発生した。
「……ん?」
ソファーに付いた手から、合皮の生地とは違った温い感触が伝わる。
手汗で湿った掌に吸い付く華奢な触り心地である。
何を握ってしまったかを指揮官は直ぐに察した──ホーネットの手だ。
あれだけの重量がある艦装を操っているにも関わらず、男の角ばって硬い皮膚とはまるで違う、しっとりとして滑らかな彼女の手肌に心音が跳ね上がる。
すると、先程まで騒がしかったはずのホーネットの声が一切聞こえてこない。
恐る恐る顔を横に向けると、彼女はいつも以上に深くテンガロンハットを被っていた。
顔にほんのりと朱色が差し、あごを掻いて視線を逸らす仕草は、普段の元気娘な彼女とは違って純真な乙女そのものだ。
「あー、なんかさ……思ったより近くに座ってたんだね私達。あはははー……」
ホーネットらしくない乾いた笑い声を上げると、それ以降は借りてきた猫のように大人しくなった。俯いたまま、西部劇の映像にさえ目を向けない。
指揮官も言葉を詰まらせる。偶然触ってしまった、と言って手を離せば恐らく有耶無耶のまま鑑賞会が続くだろう。
では逆に、握る手を強くしたならば。
「……うぅぅ……ちょ、ちょっと外に行って買い足ししてくる! してくるから……その、手を…… 」
沈黙に耐えきれず、適当な理由を付けて抜け出そうとしたホーネットだったが、指揮官の手を振り払おうとはしなかった。
それを肯定と受け取ったのか、思い切ってホーネットを抱き寄せる。 彼女は抵抗することなく、指揮官の胸の中へと収まった。
「我慢、出来なくなっちゃった……? 」
そのホーネットの確認こそが、理性の壁を粉々にする最後の一手となった。
「れるっ、ちゅるるるるっ、ぢゅぶぢゅぶ、んっ」
二度目の口づけはより深く、舌を結び付けるほどに絡ませていく。
一度目の接吻で残っていた遠慮も吹き飛び、指揮官は積極的に舌を伸ばしていった。
歯茎を撫で、唾液を吸い、互いの火照りを交換し合うようにねっとりと交わる。
舌がうねるたび、淫靡な水音が響いて思考を満たしていく。合間に挟まるホーネットの悩まし気な吐息も、指揮官の興奮を更に煽るスパイスとなっていた。
「ぢゅっっっっ~ぢゅぶっぢゅっっっっ~……っは」
頬肉を吸い込むほどに啜ったのを最後に、二人の唇が離れる。
粘っこい白金の糸がソファーへと垂れていき、合皮の上を汚した。
(……なんだかすごく、ぼんやりしてきた)
指揮官はやや夢見心地で、交わした唾液の味を噛みしめている。
スズメバチの毒は二度目が本番。一度目で出来た抗体に対して反応し、ショックを起こせば死に至る可能性もある。
だが、ホーネットがもたらしたのは毒ではなく甘露。
全身が恍惚に染まる甘さを、二回の口づけで浸透させた。
もはや指揮官は彼女のこと以外眼中になく────テレビの音にも構わず、たわわに実った双房へと手を伸ばしていた。
「んっ、本当に躊躇がないんだから」
「好きなら触らせてあげるって言われたからな」
「それは……あっ……太ももの話でしょ……んはぁ……」
黒のビキニの上から擦る程度に手を這わせ、ふくよかな球形を堪能する。
指を曲げず、手の平で優しく撫で上げるたびにぷるりと弾む乳房。
下乳から谷間へ手を潜り込ませながら、円を描く動きで丁寧に愛撫していく。
「……指揮官、どう? 」
「どう、っていうのは」
「姉ちゃんたちと、比べてとか……」
「……それは姉妹であるホーネットの方が知ってるんじゃないか」
「わ、私だって分からないわよぉ、んっん、そんなこと」
客観的に見て、ヨークタウン三姉妹の中で一番大きいのは長女のヨークタウンだろう。
だが、それでホーネットが見劣りするということはない。
今にもビキニから零れ落ちそうな乳房はぴんと張っており、地球の重力にも負けずその形を保っている。
「俺は……すごく好きだぞ。ホーネットのおっぱい」
そう言うと、指揮官は今までビキニの上から添えていた手を、生地の下へと滑らせる。そのまま乳首付近を指先でそっとなぞった後、下乳から持ち上げるように寄せ合わせて、乳揉みを続行していく。指揮官の手の形がビキニの生地にくっきりと浮き出ていた。
「やっ、指揮官、揉み方がやらしいってば、あん、んんっ」
元気娘から発せられたとは思えないほど、ホーネットの声には艶が混じっていた。
指揮官の指にも徐々に力が籠もっていく。彼女が痛がらないよう注意を払いながらも、指の第一、第二関節を踊らせて乳肉へと沈み込ませる。丹念に刺激を与えた成果か、強く握ってもホーネットから拒絶の意思はみられない。
すかさず、指揮官は手探りで乳輪と思われる部位に狙いを付け、人差し指と親指で摘まむようにして擦り合わせながら、ぷっくりとした突起に迫っていく。
「ひっ、あっあっあ、そんな先っぽばっかコリコリ弄っちゃ、んん」
執拗な乳首弄りに力が抜けたのか、肩に顎を乗せるようにして、ホーネットが指揮官へとしな垂れがかった。金色の髪が顔へとかかると、柑橘系の果物に似た瑞々しい香りが指揮官を覆う。
(いい匂いだ)
思わず鼻を寄せたくなるホーネットの香りだった。
「はぁ、はぁ……好き放題やってくれたわね指揮官」
匂いに気を取られているうちに、ホーネットは指揮官の腰へと手を伸ばしていた。
カチャカチャとベルトの金属音が聞こえる。既に脱がしにかかっているようだ。
指揮官は構わず、ホーネットの双丘の柔らかさを賞味し続ける。身体を寄せられたせいで揉みづらくなったが、その分指で鷲掴みにする贅沢な味わい方で、ひたすらにビキニの形を歪ませている。
「もう、おっぱい好きなのは分かったから、ちょっとだけ腰上げてくれない? 」
「ん、脱がしにくかったか」
「だって、その……おっきくなってるんだもん」
ズボンの上からでもはっきり認識できる膨らみに、そっと指を当ててみるホーネット。
「うわっ、すご……ズボン越しなのに固い感触が伝わってくる」
張られたテントを山なりになぞると、頂上をぐりぐりと弄る。
図らずも亀頭を責められた指揮官は「わ、わかった。ちゃんと脱ぐから」と堪らず要求に応じた。
──ぼろん。
実際にそういう音が鳴るわけではないが、肉棒が露出する瞬間を表すのにこれ以上的確な擬音はないだろう。とにかく指揮官のいきり立った息子は、狭く息苦しい場所からの解放に震えていた。
「こんなびんびんにして……そんなに揉んでて気持ち良かったの? 私の……おっぱい」
「う、うむ」
「そ、そう……じゃなくて、おっぱい馬鹿な指揮官にちょっとサービスしてあげよっか」
「サービス? 」
疑問符を抱いた次の瞬間、何かが指揮官の顔へぱさりと被せられた。突然視界を塞がれた指揮官は抗議の声を上げようとしたが、鼻腔をくすぐる匂いに覚えがあることに気付いた。
(さっき嗅いだホーネットの髪の香りだ)
顔一面に広がる柑橘系の香り。真っ黒な空間に充満したそれを浴びて、全身が一気に弛緩していく。
彼女が身に着けていたものの中で、これほど強い香りを放ちかつ視界を塞げるのは一つしかない。
被せられたのは、ホーネットのトレードマークとも言えるテンガロンハットだった。
「見られるのはちょっと恥ずかしいから、終わるまで取っちゃダメだからね」
快活さにやや恥じらいのトーンが混じった声でそう言うと、彼女の気配が徐々に下へと降りていった。そのまま指揮官の股の間へと収まると、反り立った肉棒をまじまじと見つめる。
「これ、ちゃんと収まるのかな……ううん、私だって大きい方だし、多分いけるっしょ」
ぶつぶつと何やら独り言が聞こえた後、んしょ、という掛け声と同時に、ずぶぶぶっ、と何かに挿入した感触が指揮官を襲う。逸物を緩く包み込む肉感が伝達され、指揮官はびくりと痙攣した。
それはあたかも餅に覆われたかのようで、亀頭から竿に至るまで優しく抱擁しながらも、隙間なく吸い付いて離そうとしない。またもや指揮官は、どこかで似た感覚を味わったデジャヴを覚えていた。それもつい先程まで、その手で弄んでいたあの柔らかな触り心地に近い感覚。
「……なぁ、ホーネット。ひょっとして今── 」
疑問に対する返答はなく、代わりと言わんばかりにたぱんと一往復、肉棒が挟まれたまま扱かれた。そのまま、一回一回を噛みしめるような速度で、柔らかな肉感が上下に動き出す。明らかに手や口がもたらす刺激ではない。何をされているかは明白だった。
(パイズリ、知ってたんだな……)
普段のホーネットの姿を知っている指揮官は、こういった男性器を喜ばせる行為とはおよそ無縁の存在だと思い込んでいた。しかし一体誰の入れ知恵か、彼女は現にその際立った乳房で熱く滾った肉棒を捏ね上げている。テンガロンハットに遮られ、その映像が見られないことが惜しくてたまらない。
「どう、指揮官? ちゃんと気持ち良くなれてる? 」
「あぁやばいよ……気を抜いたらすぐ果ててしまいそうだ」
「そんなに? そっか、えへへっ……」
テンガロンハットで隠してる以上、ホーネットの方からも指揮官の顔を伺うことはできない。
だが谷間の中でしきりに震える肉棒と、指揮官の素直な返答に相好を崩し、徐々に扱く胸使いにも力が増していく。乳圧が強くなるにつれて、尿道を精液が駆け上り、乳内射精の準備を整え始める。
「ホーネット、どうしてもこれ取っちゃダメなのか? 」
これというのは当然、テンガロンハットを指している。
「だ、ダメよ。さっきも言ったけど恥ずかしいって」
「どうせここまでやったなら同じじゃないか。それに、俺はホーネットがしてるところをちゃんと見てイきたいんだ……」
「おねだりしてもダメ! あんまりしつこいと止めちゃうよ? 」
「そ、そんな殺生な」
この幸福な時間を取り上げるとまで言われては、指揮官も強く出れない。ただ、明らかに落ち込んだ様子に罪悪感が沸いたのか、ホーネットはこんな提案を持ちかけた。
「じ、じゃあさ、どういう風にしているか私が聞かせてあげるから……それで我慢して? ね? 」
「え、あ、あぁ……頼む」
場合によっては見られるより恥ずかしいのではないか、と指揮官は考えたが、折角の提案を無下にすることもない。
「んしょ……今ね、指揮官のお、おちんちんをおっぱいで挟んでるわ。えっと、ビキニは着たまま。最初は固定した方がやりやすいってロイヤルの……ってタンマ! 今の聞かなかったことして! 」
どうやらロイヤルの誰かしらがホーネットに吹き込んだようだ。それもビキニを着たままの着衣ズリを提案するあたりが抜け目ない。いくつかの顔が浮かんだ指揮官だが、揺れ動く双乳の快楽の前に霞みとなって消えた。
「ビキニの下からずっぷり飲み込まれて、私の胸の間でとっても熱くなってるよ……なんか、こっちまで変な気分になりそう。おっぱいを押し付けるたびにぴくぴく反応して、先っちょからねばねばした液が漏れてて……男の人が気持ち良くなると出るんだったかな。それが胸の中にだんだん溜まってさ……ほら、聞こえる? ずちゅずちゅ、にちゃにちゃって、いやらしい音立ててるの。私まで顔から火が出そうよ……」
想像して、真っ黒の視界に映像を作る。
耳たぶまで赤く染まったホーネットが一生懸命肉棒を挟みこみ、ビキニごと乳肉を寄せて抱き抱えながら、上下に出し入れを繰り返して卑猥な音を響かせている光景を。
──たぷん、たぷん、にちゃ、ずっぷん。
五感のうち一つでも塞がれると、それを補うために他の感覚が鋭敏になる話はよくあるが、まさしくそれが今働いてるのだ。乳房に呑まれるたびに包皮が剥け、露出した亀頭を甘く揉まれる恍惚も、そこから発せられる粘質な音も、ホーネットの徐々に激しくなる息遣いも、見えないからこそ意識し、感じ取れる。加えて、テンガロンハットから漂うあの香りが、今自身の肉棒を健気に挟んで奉仕しているのはホーネットなのだと実感させるのだ。
視覚的興奮がないからこそ、想像を掻き立てるあらゆる要素に目が届き、指揮官は快楽の洪水に溺れる寸前である。
「うっ、あっ、ホーネット、このまま」
放出目前の指揮官は手短に嘆願する。
限界が近いことを察したのか、目いっぱい柔乳に圧をかけたまま、激しく上下運動を繰り返すホーネット。半球型の綺麗な曲線がひしゃげて、ビキニに皴が寄るほどの乳圧を受け、いよいよ達する瞬間。
「はっ、はっ、いいよ、替えの服ならいくらでもあるから、このままっ、ホーネット様のおっぱいに、指揮官の気が済むまで出しちゃえ、ほら、ほらっ、きゃっ!」
催促されるまま腰を突き出し、脈打つ肉棒に全てを委ねた。間もなくせり上がった精液が蕩ける快感を伴って押し出され、ホーネットの谷間から勢いよく飛び出していく。射精中も甘えたがりの幼子のように、谷間の中へと隠れる肉棒。圧迫刺激に耐えかねて噴き出る白濁汁が黒ビキニを汚し、一瞬白く染めたかと思うとそのまま溶け込んでシミとなった。
指揮官は挟射の反動から背中を反ってしまい、それにつられて首も動いてしまったため、意図せずテンガロンハットの目隠しが解かれソファーの下へと落ちていった。
「……あっ」
室内灯の眩しさに目を細める。
そのまま向き直ると、視界には当然精液塗れになったホーネットが収まった。
改めて、自分が出した量の多さに驚く指揮官。一人で処理するときよりも遥かに多い液体が、ホーネットの胸を汚し、谷間に水溜りを形成していた。飛び跳ねた分が髪にまで行ったのか、金色の毛先からどろりとした白濁汁が垂れ落ちている。
大きく喉を鳴らして唾を飲み込む。目の前のあまりに扇情的な光景は再び欲情を呼び起こし、肉棒が瞬時に硬さを取り戻していった。
「……見ちゃダメって言ったのに」
「すまん事故だ、諦めてくれ。それより、もう一回頼めないか。今のホーネットを見て、堪らなくなってしまった」
「えぇっ!? そ、そんなにすぐ回復するものなの? 」
「今日は何か、いくらでも出せる気分なんだ……出来たら生のおっぱいを見せて欲しい」
「ほ、ほんとに節操無しなんだから……後で私にくれる分も、その、残してくれるならいいわよ」
肉棒を谷間に迎えたまま、ホーネットは黒ビキニの結び目を解いて生乳を露にした。
今まで隠されていた乳輪はほんのり桜色で、乳首は興奮を示すかのように固く立っている。
「じゃ、続けるからね」
ビキニという拘束から開放された影響なのか。
より大振りになった乳房の扱きは、先程放出された精液の助けにより、実に滑らかでリズム良く肉棒を刺激する。
互い違いに擦り合わせるたびに、左右の乳首の位置が上に下に入れ替わり、紋様を描いてるかのようであった。
射精直後で敏感な影響もあってか、乳肌がずり動くだけで背筋に電流が走り、声が漏れてしまいそうになる。
「指揮官のこれ、さっきよりも大きくなってない? んしょ……こんなにおっぱいフェチだったなんて」
「否定はしないが、何より興奮するのは、ホーネットがこんないやらしい行為に没入してるからだぞ」
「ひ、人を変態みたいに言わないでよ」
──ぎゅむうううぅぅ。
圧し潰すほどの勢いで乳圧をかけ、抗議の意を示される。指揮官は耐えられず情けない声を漏らした。
「余計な事が言えなくなるくらい、悶えさせちゃうんだから」
そこからのホーネットは、文字通り容赦の無いパイズリ責めを繰り出してきた。
小刻みに震わせたかと思えば、苛烈に乳房を上下に動かしたり、扱く速度にも緩急を付けて、乳肉がカリ首にまで吸い付き密接した摩擦刺激を与えるよう工夫を凝らす。一度目の狭射で快感のツボを把握されてしまったのか、二度目の乳内射精に早くも追い込まれていた。
「う、ああっ、さっきよりも、気持ちいい」
腰が砕けるぐらいに陶酔する快感が、下半身を支配していく。
無意識のうちに膝が外の方へと向いていき、大股を開いていた。
密閉された乳壺の中で、射精欲に疼く尿道が精液の充填を告げている。
睾丸はすっかり萎んでおり、生産した全てを送り込んだことを証明していた。
「また出ちゃうんだ。 今度はどこにも飛んでいかないように、ぎゅって抑えるから。ほら、出していいよ、二回目もおっぱいにたくさん注いで、ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅうぅ~」
止めの三段搾りに合わせて、乳肉の密閉度が上がっていった。
肉棒全体を逃さず詰めていく乳房の柔らかさに負け、鈴口から漏れ出すように乳内射精が始まった。
一度目のような飛び散る派手さは無くても、精液が止めどなく溢れて乳内を満たしていく。
指揮官は腰を揺らして、一滴でも多く注ぎ込もうと必死だ。
「ひゅー……さっきよりも多く出ちゃってる。おっぱいの中、ぐちょぐちょにされちゃったわ……♡」
長い射精が終わると、絶頂の余韻に浸りながらも乳房から逸物を引き抜いた。粘り気のある液体がアーチとなって、胸と肉棒を繋いでいる。
ホーネットはその光景を漫然と眺めていた。二回分の挟射で溜まった精液の影響か、普段より乳房がずっしりと重い。
「ねぇ、指揮官」
神妙な口調でホーネットが問う。
「もし今日ここにいたのが姉ちゃん達でも、こんな風にしたのかな……」
「……おいおい、賢者に至るにはまだ早いんじゃないか」
「ち、茶化さないで答えてよ」
「悪い悪い、そうだなぁ……」
ホーネットの肩にそっと手を添える。指揮官は優しく、ソファーの上へと彼女を押し倒した。
「そもそもホーネットとじゃなきゃ二人きりになってない訳だし、俺が欲しいのもホーネットだけというのが答えになるかな」
自分でも恥ずかしいのか、最後に指揮官は目を逸らした。
しかし肉棒は正直で、待ち受ける本番をも余裕でこなせそうなほど再勃起している。
「うん、ありがとう指揮官。優しくしてね……」
不意の言葉にまたしても理性が外れた指揮官。
後に明石が証言するには、一晩中獣のような唸り声が止まらなかったそうな。
お待たせしました。
僕の実力ではこれが限界だった。悔しいね。
感想・評価お待ちしております。