※この作品はR-18です。

哿と婚約者 -外伝-   作:ホーラ

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外伝なのでご注意下さい


美銀

武偵高の終業式・卒業式は、通常の高等学校より遅い3月28日にある。俺は武偵高を退学になった身であるので、式に卒業生として参加することはできないが来賓としては参加することができる。ちなみに来賓の人は誰でも入場可能だ。もし不審者に入られても、教師生徒はもちろん、来賓の保護者の人までそ(・)う(・)い(・)う(・)仕事についてる人が多いのだから、何も問題はない。そういう学校なのだここは。

俺は懐かしく思える通学路を銀華と共に歩く。

 

「懐かしいなあ…」

「たしかに、キンジにとっては懐かしいかもね」

 

クスクスと笑う銀華。こうやって二人で登校するのも久しぶりだな。

この学校に二年間しか居なかったとは思えない。というか二年目に色々ありすぎた。

二人で並んで歩いているうちに、まばらだった武偵高の生徒がどんどん増えていく。

卒業式の会場…講堂が近づいてきたからだ。

 

「ご卒業おめでとうございます」

「北条先輩、おめでとうございます」

「みんなありがとう」

 

校内に多数のファンを持つ銀華は沢山の祝い言を言われ、それに対して笑顔で返す。すごい人気だ。

 

「相変わらずだな」

「キンジもね」

 

銀華を連れているとすごい嫉妬の目線で見られるのはいつものことなのでスルーだ。そんな様子を見てクスクス笑う銀華。二人で三分咲きの桜のアーチをくぐって、最後の登校(俺は違う)を果たす。さあ卒業式だ。

 

弾痕を縫って誤魔化した痕のある緞帳を左右に開き、緑松校長が壇上に立っている。

 

「武偵の武とは、戈を止めると書きます」

 

去年もこんな話をしていたような気がする。というかこんな声の、こんな人だっけ?何度も見ているはずなのに覚えられない。流石見える透明人間。

 

「皆さんは犯罪の戈を止める武偵として、日本の、そして世界の未来を…」

 

なんか卒業って言葉に引っかかりを覚えるんだよな。何か大事なことを忘れているような……

 

 

 

 

 

 

 

 

式の後、アリアや白雪、理子、レキと久しぶりのバスカビール大集合で会話をした後、俺は帰宅を決めた。あいつらはどっか食いに行くらしいが俺はいつも通り金欠だからな。

ふと、携帯を見てみると一通のメール。どうやら会話の声に紛れ、メールの着信音が聞こえなかったらしい。

 

「お」

 

『14時に私の部屋に来て』とのメール。送り主は銀華。現在時刻が14時なので間違いなく遅刻することになる。

 

「………」

 

冷や汗が一筋背中を流れる。いつもは優しい銀華だが、俺の女絡みのことになると知っての通り怖い。俺がバスカビールの連中と話していたのは銀華も知っているが…遅れていったらベルセでボコボコにされるかもしれん。…が無視はできん。

どうこういったって、銀華は俺の婚約者なんだから、『怖くて行けません』など言えるはずもない。

とりあえず、行こう。

『すまん、今から行く』とだけメールをうち、早足で銀華の部屋がある女子寮へ向かう。走って汗臭い匂いでお邪魔するのもあれだから、ダッシュではないがなるべく急いで。

怒っていた時の対処法を考えながら、道を進み、銀華の女子寮に着いた。

寮監の先生に見つからないよう、こっそりとはいった俺は抜き足(スニーキング)で銀華の部屋の前まで進む。

 

「いらっしゃい、キンジ」

 

インターホンを鳴らした俺を出迎えてくれたのは、怒っていない銀華だった。やった!怒っていないぞ。俺の手荷物を受け取った銀華はどうやら少し前に風呂に入ったようで体が上気していた。

ゾクッ!

なぜか俺は銀華の部屋がヤクザの事務所より恐ろしいものに見えたが

 

「いや、その。遅れてすまん」

「ううん…いいよ」

 

ガチャ、ガチャ、シャララ…

俺が入ったのを見た銀華は鍵二つとチェーンをかける。防犯意識高いのはいいことだろうが、出ようとするとき大変じゃないかそれ。

そう言おうと銀華の顔を見ると…

すっ

逆に目を逸らしてしまう。顔が熱いのがわかる。

なんだ今日の銀華は。

日本人離れした美しい銀髪。玄関には西日が差し込み、その髪に天使の輪みたいな艶を与えている。横の銀華から発せられる香りはさわやかな菊の香りの中にどこか甘い香りを俺に届けてくる。

今日の銀華は--どこか女神のように見える。

女性として完成してる感がすごい。

腕を引っ張られるようにリビングに連れてかれた俺だが、そこの光景に違和感を覚えた。

もうここを引き払う予定とは聞いていたので、家具らしい家具がほとんどないのはわかるんだが……なんでベットがリビングの中央に鎮座しているんだ?

 

「なんで、ベットしかない……おい」

「……くん」

「銀華」

「……くんくん」

「犬かお前は」

 

いきなり抱きついてきた銀華は顔を首あたりに埋め、匂いを嗅ぐような仕草をするだけ。会話もままならない。

ヒス的にもやばかったので素数を数えること3分。ようやく銀華は俺に答えてくれた。

 

「キンジ、前約束したでしょ?忘れちゃったの…?」

「…前とはいつだ」

「私たちが一年の時」

「…のどれだ」

「大雨で出かけられなかった時」(本編20話参照)

「…ああ、そんな時もあったな」

 

確かあの時は出かけようとしたけど大雨で出かけられなくて、映画を見て………

 

あ………

 

「キンジ、自分でその時なんて言ったか覚えてないの?」

「………」

「私は覚えてるよ。『銀華がこの学校を卒業したら、君の望みをいくらでも叶えてあげよう』って言ったの…」

 

何か忘れてると思ったらこれかああああああ。

忘れたい記憶だったから忘れてましたよ完全に。

 

「いやあの時の俺はあっちの俺だったから」

「約束破るの?」

「……いや、約束は守るが…」

「そう、約束は守らなくちゃね」

 

バン、と柔道の大外刈りの要領でバランスを崩され、俺は銀華に押される。倒れ込んだ先は不可解に置いてあったベット。

 

「…!」

 

ベットの上で仰向けにされた俺に覆いかぶさっている銀華。相変わらず足を使う技が上手い。

 

「……」

 

俺は銀華にベットに押し倒された状態になっており、銀華銀華でまっすぐ俺を見つめている。

俺でも推理できる。次に銀華が言う言葉を。

 

「……キンジ……しよ?」

 

やっぱり。

さっき俺の匂いを嗅いでたのは自身を完全にではなく軽くヒスらせるためのもの。キスをするなどして完全にヒスったら俺を押し倒すことはできないし、普通の状態だったら恥ずかしがってこんなこと言えないだろうからな

あらかじめ風呂に入ってたのも逃げ道を塞ぐように鍵をちゃんと掛けたのもこのための準備。この日のために銀華は作戦を練っていたんだろう。策士だな。

と俺はここで一つの大きな違和感に気づく。銀華が俺の上からのしかかるようにしているので、その大きい二つの果実の感触がダイレクトに伝わってくるのは当たり前なのだが、今までと少し違う様子に思えた。

銀華は意外とある胸を時折押し付けてくる時があったが、実は今まで布一枚噛ませないで触れたことはない。今までの経験から考えるに…

 

「もしかして、推理できちゃった?」

「いや、これ。シャーロック泣くぞ」

「お父さんならこれぐらい推理できてるよ」

 

軽くヒスってしまった頭が俺に警告を鳴らす。いや、こいつ、たぶん下着着けてねえぞまじで。アリアやココぐらいのサイズならまだしも、お前のサイズは無理だろ。

 

「あの……銀華さん?」

「何?」

「なんで下着をつけてらっしゃらないのですか…?」

「キンジに先にHSSになってもらうため」

「それにはどういう意味が…?」

「私がHSSになる前にキンジから言質をもらうため」

 

俺のHSS(ヒステリアモード)は性的興奮すると強くなる。だが、銀華のヒステリアモードは弱くなるのだ。今はまだ銀華の方が上手だがもし完全に銀華がヒスってしまった場合、逃げることはできる。だが、俺が先にヒスった場合、あっちの俺は女性のお願いをなんでも聞いてしまう。

もし、俺が先にヒスったら落ちるところまで落ちていくだろう。つまり……

 

「勝負だね…キンジ」

 

どちらが先に性的興奮するか。どちらが先にヒステリアモードに入るかの勝負なのだ。俺が勝ったならこの場を切り抜けることは可能だ。しかし負けた場合、二人で子供を卒業し大人の階段を行くところまで行きかねん…!

 

「くっ……」

 

艶めかしい吐息と男では実現不可能な柔らかさの攻撃を俺は必死に難読漢字を思い浮かべることによって耐える。

実はこの勝負俺が不利だ。男子の性欲のピークは個人差があるにしろ10代から20代前半と言われている。つまり今の俺は言い方は悪いが性欲真っ盛りの猿なのだ。しかし、女性の性欲のピークは30台前半らしい。つまりこの戦い平等のように見えて、実は圧倒的に不利…!

武偵の間でハメた、ハメられたは当たり前。ハメられる方が悪いのだ。俺がその事実に気づいたのがわかったのか銀華はニヤリと小悪魔的な顔を浮かべ、俺の耳元に口を寄せてきた。

 

「キンジ我慢しなくていいんだよ?」

「我慢……?」

「そう……キンジは我慢してる」

「……」

「私はキンジが唯一何しても許される女。私の体と心はもうキンジのものなんだよ。だから……我慢しないで落ちるところまで落ちようよ」

 

妖艶な声でそう囁かれる。

そうだ、なぜ俺は我慢しているんだ。俺がヒステリアモードを我慢している理由は女性に何か大変なことをしないかという恐怖からだ。あっちの俺がしたことであっても俺は俺。責任は今の俺にも付き纏う。

だが……銀華は俺の婚約者だ。高校を卒業した銀華に対しては男尊女卑的な発想になるかもしれないが、何をしてもいい。しかも、その責任は俺は取ることが可能だ。

俺の中で血流をせき止めていたダムが崩壊していくのがわかる。体の中心が燃えるように熱い。ああ、もう我慢できないよ。

 

「銀華」

「ん?」

 

銀華が起き上がったのを見た俺は右にクイっと引っ張った。本能的に、銀華が堪えるような、体を横に動かすような体重移動をした時--

くいっ。

もう一度、今度は反対側に引っ張って--

ゴロン!

 

「……!」

俺と銀華の体勢が入れ替わり、今度は俺が、その華奢な体に自分が覆い被さってる体勢に変わった。

 

「もしかして…キンジ………っ!?」

 

俺は銀華の口を塞いだ。キスは今までに何度もしたことがあったが、今日は違った。今までのキスはお互いにヒステリアモードという病のせいでどこか一歩引いているものだったが、今日のは相手をひたすらに求めるキス。お互いに舌と舌を絡めることに終始徹底していた。

お陰で酸素が足りなくて苦しい。呼吸をするという人間の生きるための日常の行為がこの時だけは上手く行えずに頭に酸素が回らない。

 

「ぷぁ」

 

だが俺は口を離さなかった。弱々しく絡め取ってくる銀華の舌を俺は強く絡め取った。この真っ白な少女を俺の色に染めたい。みんなが欲する高嶺の花を俺の手で手折りたい。

だが永遠にそうするわけにはいかない。苦しさがその気持ちに打ち勝ったところで俺は口を離すと、二人の口と口の間に唾液の橋がかかる。

お互い鍛えてはいるが流石に長いキスの後で息絶え絶えですぐには言葉を発せない。

しかし頭を動かすことはできる。俺だけじゃなく銀華も動かしているだろう。俺はもちろん銀華も『これからどうしたら子孫が残せるか』について高速で考えているに違いない。

女のヒステリアモードは弱くなる、だが中枢神経系の反応が鈍ってるわけではない。その逆、男と同じく30倍になっているのだ。その結果、子孫を残すために『男が守りたくなるような女になり、男心をくすぐるような仕草をするようになる』となるのだ。

 

「銀華」

「……な、何?」

 

俺がキスしたことで完全にヒステリアモードになった銀華の声はか弱い。小動物のように小さな膝は哀れなほど震え、本能的に内股に閉ざされている。

 

「脱がしていいか?」

「だ、ダメっ…!」

 

こういう行為が初めてなので早速本番にいこうと服を脱がそうとすると--

ぽろっぽろ…ぽろ。

潤んだ瞳から涙を零した。

同じヒステリアモードを持つ俺だからわかる。当然これはヒステリアモードが関係している。男の征服欲を掻き立てるためにわざとか弱い力で抵抗しているのだ。もう自分のことしか考えさせないために。

 

「ダメって言ってもするんだけどな」

「あっ…」

 

女子の制服の仕様はとある事情でよく理解しているので、脱がすのは初めてでも戸惑うことはない。上も下も脱がして、何も体を隠すものがなくなった銀華は羞恥に顔を赤くし手で重要な部分を隠す。

出るところはしっかり出て、引っ込むところはしっかりと引っ込んだ、性欲に侵された10代の俺には刺激が強すぎる肉体。俺は眼前に差し出されたその最高級のそれに我慢することができなかった。

銀華の隠す手をどけ、その綺麗な二つの果実に覆いかぶさる。その果実は圧倒的な質量とボリューム感、そして甘い香りをこれでもかというぐらい堪能することになる。唇を押し付けた突起部分に舌を這わせると甘い喘ぎ声が漏れた。その喘ぎ声は俺を興奮させるためのものだとしても男として反応してしまう。

これまでの接触で隠しようがないぐらい膨張した俺のブツを銀華は膝頭でチョンチョンと刺激する。まるで早くこれを使えと言っているように。

今までお預け状態の下半身はその刺激だけでビクンと興奮し、今にも精を撒き散らしそうだ。

もう我慢できない。

本能がこの女を犯せと言っている。

本能がこの雌の中に精を残せと言っている。

本能がこの雌に自分の子供を産ませろと言っている。

 

「…おっきい……」

 

ズボンを脱ぎ俺の肥大したブツを見て、荒い呼吸でそう言った。俺のブツは我慢汁でキラキラ光っており、銀華の陰部も太ももに体液が垂れるぐらい濡れていた。

 

「行くぞ…」

「……うん……」

 

女性の始めての行為は痛みが伴うという。キスとハグにはβエンドルフィンやドーパミン、セロトニンなどが分泌され精神的効果があると言われているので、ゆっくり抱きしめキスしながらのほうがいいだろう。銀華と指一本一本を絡ませてガッチリと手をつなぎ、軽く口付けをし、体が弛緩したのを見計らい、するっと挿入していく。

 

「…んん…!」

 

痛みや快感と戦う銀華を見て、その感情を植え付けているのが俺ということに征服欲を満足させられるというかなんというか。銀華の中はとても熱くお湯にそこだけが浸かっているような感覚に陥る。

 

「……きゅんきゅん…する」

「…動くぞ」

「……うん」

 

ゆっくり抽送を始めると銀華の膣壁が吸い付くように俺の陰茎にこびりついてきて、不思議な快感を覚える。他の女性のものは体感したことはないがもしかしたら銀華の膣は他の女性に比べ気持ちいいのかもしれない。

 

「…ぁ…すごい…」

 

嬌声を上げる銀華とそれに興奮して腰を振る俺。

そこにいたのは男と女ではなく、雌の体に精を残そうとする雄と雄の精を欲する雌。理性を殴り捨てて腰を振り喘ぐその姿は人ではなく獣に見えただろう。

開始早々1発、精を膣内にぶち込んだ俺は今まで溜め込んだ性欲を全部吐き出した。何度も何度も。

その何度もが終わるのは日付が変わる頃だった。

 

 

 

 

 

「もう、どんだけ出すのキンジ…お腹タプタプなんだけど」

 

陰部からシーツに俺の精液を垂らしながらそう言ってきた。普通の状態に戻っても先ほどの後遺症で腰が抜けて立てないらしい。ちなみに俺も腰が重すぎて銀華の横で寝転がっている。

 

「いやお前がエロすぎてな」

「もう…!」

 

俺から顔を背けながら顔を赤くする銀華。さっきあんだけのことをして、裸で俺の精液を陰部から垂れ流しているのにも関わらず恥ずかしいものは恥ずかしいらしい。

 

「というか…キンジ。女の子にいきなり挿れちゃダメだよ。もっと準備してあげなきゃ」

「そ、そうなのか?」

 

そういった性知識はまだまだ不足しているので、交わっていくうちに吸収するしかない。

 

「まあ…これで一人目かな」

「ん?」

「キンジと私の赤ちゃん」

 

あんだけ精液をぶちこんだら妊娠してもおかしくはないが…

 

「お得意の推理か?」

「ううん。確信。新たな生命が宿る音がしたもん」

 

普通なら一笑するところだが、銀華は命を操る魔女紅華でもある。笑い事で済ますことはできないだろう。

 

「責任取ってくれるよね」

「…ああ。そのつもりだ」

「これからもよろしくね、パ(・)パ(・)」

 

この気持ち、父さんも兄さんも味わったのだろう。守るべき家族のためなら何でもできる。そんな力が湧いてくる。

なんたって俺は銀華の力を借りて不可能を可能にする哿(エネイブル)なのだから。




エッチな模写が少ないのはエッチな模写を書くのが苦手だからです……

Q.ワイズマンどこいったん?
A.銀華のエロさに賢者は死んだ。
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