やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。with 貞操逆転世界 作:神納 一哉
キャラ崩壊注意。
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『由比ヶ浜さんのお願いをかなえてあげて』
雪ノ下はそう言った。そして、俺はそれを受け入れた。
それでも、考える時間は必要だから、その日は奉仕部の部室を後にしてから真っ直ぐに家へと戻った。
小町の作った夕飯を食べ、カラスの行水よろしくシャワーを浴び、早々に部屋のベッドに潜り込み、雪ノ下の儚げな笑顔を思い浮かべながら、瞼を閉じた。
頬が濡れるのを感じつつ、ああ、俺は、雪ノ下のことが、好きだったんだ。
雪ノ下にやんわりと拒絶されたことが悲しかったんだ。
そんなことを考えながら、声を殺して泣いた。
そしていつしか、微睡の中に落ちていった。
× × ×
ゆっくりと目を開けると、自分の部屋ではない真っ白な天井が目に入った。
布団は被っておらず、何かが俺の腰のあたりでもぞもぞと蠢いている。そうは見えないがここはやはり俺の部屋で、明け方にでもカマクラが潜り込んできて、毛布を巻き込んでじゃれついているのではなかろうか?
そう考え、視線を天井から下へと向けたところで、俺は驚きのあまり声を失った。
「ふっ…ふふっ。これが……お〇んぽ様……。ごくっ……」
そこには、俺の
てか、雪ノ下の口からお〇んぽ様なんて言葉が聞けるなんて…。
「…あら?お目覚めのようね。比企谷八幡くん」
動きを止め、上気した頬で微笑む雪ノ下。
「………なんだ。夢か」
俺を振った雪ノ下が、次の日に俺の寝込みを襲うなんてことはありえない。
そして現実離れしたかのような白い部屋に二人きりである。
どうせなら奉仕部の部室で襲わせればよかったんじゃねえか?比企谷八幡。
まあそれでも、夢なのだから何をしてもいいだろう。現に襲われている状態なのは変わらないわけだし。
熱に浮かされるかのように俺は雪ノ下へと手を伸ばし、その肩を掴んでこちらに引き寄せようとしたところで、左足の違和感に気付く。
俺の左足は脛のあたりからギブスで固められ、大袈裟な固定具を付けられて天井から吊られていた。
これは入学式の日に轢かれたときの再現なのだろうか。
そう思い部屋を見回すと、そこは確かにあのときの病院の個室だった。
「比企谷くん」
「なんだ?」
「その、いったん離れてもいいかしら?あなたも萎えてしまったみたいだし」
「ああ。とりあえず一旦離れてくれると助かる」
「では、失礼するわね」
名残惜しそうに雪ノ下が俺の一物から手を離したのを確認してから膝のあたりまでずりおろされていたトランクスとズボンを引っ張り上げ、それと同時に左足に痛みが走るのを感じながら頭の中を整理する。どうやら俺の呟きは無視されたらしい。
まず、昨日は部屋で眠ったのは間違いない。
そして目覚めると、病院の一室で左足をギブスで固定されていて、雪ノ下が俺の一物を手に持って舌なめずりをしていた。
どう考えてもあり得ない光景である。
なぜ入学式の日の病院のベッドの上なのかはわからないが、直接顔を会わせたり、会話を交わしたわけではないが雪ノ下との出会いはその日の事故現場で間違いないのだから、そこまで深層心理かなにかで記憶の時間が戻ったのではないだろうか。
左足の痛みまで再現しなくてもいいっつーの。
故にこれは夢であるということで証明完了。Q.E.D.
「コホン。それでは改めましてこんにちは。総武高校国際教養科1年J組、雪ノ下雪乃です。入学式のこの善き日に、私の乗った車が比企谷くんを轢いてしまいました。申し訳ありません。そのような事情のため、入学式後に行われる搾精の作業を保健医の代わりに私が行おうとしていたところ、比企谷くんが目覚めて今に至ります。何か質問はありますか?」
「…………入学式?」
「ええ。今日は総武高校の入学式が行われた日よ。私もあなたも新入生と言う立場だと思うのだけれど」
「………搾精って何?」
「男性国民の義務なのだけれど。高校に入学すると同時に精液を採取してランク測定をすることは中学でも習ったでしょう?」
「………ランク測定?」
なにやらわけのわからないことを口にする雪ノ下。
とりあえず高校の入学式の日に戻ったということはわかった。
そして隠れて抓った太腿の痛みからも、これが夢の世界でないことは明白だ。むしろ左足の痛みがある時点で違和感を覚えないといけなかったのだろう。
男性国民の義務?搾精?
搾精ってのは、俺の一物を手にしていたことからも精液搾取からきているという予想はつくのだが、それが国民の義務ということになっているのには驚いた。
昨日までの世界線とは異なる世界に来てしまったのだろう。
それも、貞操観念がおかしい世界だとすれば、雪ノ下の行動にも説明がつく。
「………もしかして記憶混濁?お医者様を呼んだ方がいいかしら?」
「いや、医者を呼ぶほどのことではない、と思う。ただ、幾つか聞きたいことはあるが教えてもらえると助かる」
「何を聞きたいのかしら?」
「雪ノ下の家庭環境はどんな感じだ?」
「あら?どうしてそんなことを?」
「雪ノ下が俺の搾精をしようとしていたから聞いてみたくなった」
「ふふ。そうね。父さんはBランクだから、その娘である私にもある程度、相手を選ぶ権利があるの。男性なのに、他人の犬を守るために自分のことを顧みずに道路に飛び出したあなたに興味を持ったと言えばわかるかしら?」
「普通の男なら、そんなことはしないってことか?」
「ええ。普通はお淑やかに女に守られることを是とする男が多いわね」
「俺は変わり者ってわけか。まあ否定はしないが」
「自覚はあるのね。変わり谷くん」
「まあな」
どうやら男女の貞操観念が完全に逆とはいかないまでもおかしくなっている世界であることは間違いないようだ。
とりあえずこの世界が夢であれ、現実であれ、俺がすることは決まっている。
「なあ雪ノ下。搾精をしてくれるつもりだったってことは、俺は、お前のお眼鏡に適っているということでいいのか?」
「そうなるのかしらね」
「じゃあ搾精される前にしておきたいことがあるんだが」
「なにかしら?」
「俺の身体を起こしてもらってもいいか?そうしたら俺の隣に座ってほしい」
「いいわよ。失礼するわね」
そう言うと雪ノ下は俺の隣に躊躇いもなく横になり、俺の肩に左手を回してから俺の上半身ごと自分の上半身を起こして、俺の肩を抱いたまま顔を覗き込んだ。
「雪ノ下雪乃さん。好きです。俺の恋人になってくだ………むぐっ!」
「っん。むちゅっ、んっ」
告白の途中で雪ノ下が俺にキスをしてきて、数分間、口腔内を蹂躙された。
「可愛いわ。比企谷くん。いえ、八幡」
「…いきなり激しすぎるだろ」
「あら。恋人になったのだから普通じゃないかしら?搾精も手ではなく身体でさせてもらうわよ。高校入学と同時に初彼ゲットと処女卒業なんて嬉しいわね。私に任せて八幡は寝ていれば大丈夫だから」
「早急過ぎません?」
「鉄は熱いうちに打たないといけないのよ」
いそいそと自分のショーツを下ろしてから、雪ノ下が俺のズボンに左手をかけ、右手で自らの秘所を弄りはじめる。
「………なあ、雪ノ下。もう少しムードってものを考えて欲しいのだが。お互い初めてなわけだし」
「そ、そうね。じゃあ今回の国民の義務の搾精は手でしましょう。初めては二人きりで思う存分イチャイチャして、八幡の可愛いところを存分に堪能しながらしっぽりねっとりと行いましょう」
ハンカチを取り出して右手を拭いながら、雪ノ下は膝のあたりまで下げていたショーツを引き上げて穿き直し、視線を俺の下半身へと落として頬を赤らめる。
「眠っていたときとは違って、立派なお〇んぽ様」
うん。まあキスもしたし、雪ノ下の痴態を見せてもらったし。そりゃ勃つよね。健全な男子高校生なら。
雪ノ下は生唾を飲み込むと、ゆっくりと俺の一物に向かって右手を伸ばし、優しく包み込むようにして握る。
「こう、扱けばいいのよね?」
優しく撫でるように手を上下させる雪ノ下。雪ノ下が触っているというだけで興奮はするのだが、正直に言えば刺激が足りない。
「雪ノ下、もう少し強く握ってくれ」
「痛かったら言うのよ?ふふっ。このくらいかしら?」
「ああ、そのくらいで。濡らしてくれるとイケるかもしれん」
「比企谷くん。それはオーラルセックスをお望みなのかしら?おねだりなんてエッチな男の子ね」
「いや、搾精って言うくらいだから、口でしてくれるものだと考えていたんだけど」
「ふふっ。いいわ。ご要望にお応えして……はむっ、んっ、じゅるっ」
「くっ、それ、ヤバい!」
躊躇いなく俺の一物を咥えて舐る雪ノ下。扱くのはぎこちなかったが、咥えるのは上手いってどういうこと?
いや、一般的な男子高校生が舌遣いの練習をするように、こっちの雪ノ下はおしゃぶりの練習をしていたんだ。キスも上手かったしな。うん。そうに違いない。
じゅぽっ、じゅぽっという水音。俺の股座で揺れる雪ノ下の頭。そして高まっていく射精感。
熱に浮かされた頭で、気が付けば俺は小さな笑みを口元に浮かべていた。
こんな世界も悪くない。そんなことを思いながら。