ルー、ティア、リア、ハクレンが始祖さんに連れられて出かけてしまった。
俺がシャシャートの街で色々やってた時の送迎や個人的な頼みごとの交換条件で始祖さんの手伝いをするとのこと。
危ないことではないようだが少し心配。
送迎は俺が頼んだことだったので心苦しいが、始祖さんも既に段取りを整えてしまったようで断れない。
ルー達も仕方ないかと受け入れてくれた。
ありがたい。
え、浮気の心配?
始祖さんの案件だしそもそもルー達のことは信頼している。
全く疑っていない。
うん。
だから君達も逆に俺を疑うのはやめようか。
安心してくれ。
絶対に浮気なんてしないから!
ん?
そうじゃないの?
そうか。
ははは。
さて。
始祖さん達が戻ってくるのは三ヶ月以上先。
しっかり畑を耕そう。
私の名前はルー。
ルールーシー=ルー。
大樹の村の村長の嫁で吸血鬼。
シャシャートの街に店を作る件で旦那様がトラブルに巻き込まれないようにフォローや監視を行ったの。
案の定、なんやかやと色々起きたわね。
私達もフォローしたけど、やっぱり旦那様は凄かったわ。
流石旦那様
皆も満足そうにしてるわね。
あっという間にトラブルを鎮めて、ゴロウン商会や周りのみんなを使って次から次へとアイデアを出して、店を広げていったのを見ると…。
うん、やっぱり惚れ直しちゃうわね。
でもその際にちょっと問題が。
始祖様、私達吸血鬼の始祖だから始祖様って呼ばせてもらってるんだけど…。
実はその始祖様、普段はめちゃくちゃ忙しい。
コーリン教のトップだから、あちこちに行って仕事をしてるのよね。
つまり本来は頼みごとなんて出来ないくらい忙しい人なんだけど……
旦那様がシャシャートの街へ行く際の手伝いや送迎、
他にも旦那様のフォローやなんかで今回は始祖様に結構色々と頼んでしまったのよ。
周辺国がキナ臭いことになってるらしいから、その件で色々動いてて忙しいって聞いてたんだけど…。
まさかこのタイミングで旦那様のシャシャート行きが決まるとは当時は思ってなかったのよね。
それで旦那様のことを優先してたらこんなことに。
ちょっと困ったことになってしまったわ。
うーん。
ちょっとでは無いわね。
かなりの大事。
……
始祖様は私達吸血鬼の始祖。
直に話すのも恐れ多いほどえらい。
そんな人に、旦那様のためとは言え始祖様の時間を何日も拘束してしまった。
その上転移魔法まで何度も使わせて貰って……。
本来ならそんな始祖様に頼みごとをされただけでも聞かなきゃいけないのよね。
その上に今回の件なの。
断れない。
………。
ごめんね、旦那様。