※この作品はR-18です。

重婚提督はハーレムの夢を見るか   作:@新十二

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切り所がわからなくて、文字数がかさばりました。


大規模演習 水着模様 その七

明石の出張工廠 バリさん

 

 

「大淀、おつかれさま」

 

 提督と妖精さんのロマン溢れる企みの産物。あまり役立ちそうな見込みのない地下要塞施設へ再びやってきた陸奥は、この地下要塞の主だった資料の保管されている部屋を訪れた。明石の出張工廠からの下り階段は若干薄暗く、提督に持たせていた携帯用ライトを使用したが、下り切ってしまえば通路は照明が施されており不便はなかった。

 地下要塞内部はまだ不慣れであったため妖精さんに資料室までの案内を頼んだが、特に入り組んでいる造りでもなく、迷う事なく目的の場所へ辿り着けている。

 

「明石、どうでした?」

「案の定よ。盛大にやったみたいだから、提督をけしかけちゃった」

 

「はぁ…。榛名さん長門さん翔鶴さん等がそれぞれ偵察機による報告を上げてたので、判っていた事とは言えまたかと思ってしまいますね」

少し肩を落とし気味に溜息をつきながら、大淀はメガネをハンカチで拭う。

 

「そっちはどうだったの? なんだか随分埃まみれだけど」

「発電の仕組みも見てきましたが、意味不明と言いますか、全く理解が及びませんでした」

 

「もう少し詳しく説明してくれる?」

「えぇ~っと、詳しく…。そうですね…」

 

 

「発電のエネルギー源として、氷の塊のようなモノを妖精達から見せられました」

「それは私も確認したわ」

 

「それをプラントらしき設備で精製しているようなのですが、ガスと言いますか不思議な雲と言いますか…。綿菓子みたいな形状のモノが抽出されていたんです」

「ガスが雲のように見えるのではなくて?」

 

「はい…。妖精達はその綿菓子を風船のように運んでました。幾つか束ねて上に乗って移動する子もいるんです!」

 

「それは…、もう意味不明ね?」

「ですよねっ! それで、妖精達は綿菓子を一か所に沢山集めてたのですが……」

 

「雷です…」

「えぇっ?」

 

「大きな綿菓子が静電気のようなものを起こして、稲光が出るんです!」

「益々わからなくなったわ…」

 

「ですよねっ!? その稲光を避雷針みたいなポールが吸い込んで、そこから蓄電池を経由して送電されているようなのです」

「蓄電ねぇ…」

 

「あまり多くは蓄電できないようです。ですが避雷針の周りでは、雲が掛かって氷雪を降らせていました。それが…」

「またあの氷の塊に?」

 

「そのようです…。綿菓子への精製過程も、発電の仕組みも、稲光の電流が雲を作る原理も理解が及びませんでした」

「光核反応とも違うみたいだけど、どうしてこう…彼が絡むとおかしな事になるのかしらねぇ。でも一応、それで成り立っているのなら深く考えてはダメよ。後はこの事が……」

 

「はい、わかっています。機密もいいとこですよ、ほんとにもうっ」

「ココの地下タンクに運び込まれてる、彼の『へそくり資源』はどの程度だった?」

 

「そこへ行くまでの通路がダンジョン…、アトラクション化してしまっていましたが、資源は予想以上に蓄えられてました」

「アトラクション??」

 

「はい。セキュリティというよりは、提督と妖精達が遊ぶためのモノのようです。渡されたモデルガンで、敵役の妖精達と戦うんです」

「資源運搬の邪魔にならないのかしら?」

 

「連装砲クンや連装砲チャンの被り物とか、ギョロ目の二足歩行するおデブなイタチ着ぐるみの子とか。あ、魚雷発射管を装備した首長馬みたいのもいました。暇してる子達がいっぱい出て来るので、クリアするのが大変なんです」

「ちょっと見てみたい気もするわね…。埃まみれなのはそのせい?」

 

「まだ開発途中らしくて、不備が多いんです。弾切れしたら、撃ったモデルガンの弾を自分で拾って再装填しないとなんですよ…」

 

「ふ~む…」と人差し指の横腹を顎にあてた陸奥は、少し思案気だ。

 

「へそくりの備蓄量はどうだったのかしら? 明石が演習用の資源を派手に溶かしてくれちゃったから、少し気がかりだわ」

「そちらは問題なさそうです。やらかした分は明石自身に補填させますが、それをしなくても十分過ぎる程蓄えていたみたいです」

 

「ざっと、どのくらい?」

「そうですね…。大きな作戦があったとしても、戦うだけなら一年は保つかもしれません」

 

「そんなに??」

「えぇ。ただ、『へそくり』はひたすら貯め込んでるだけですので、明石もそれを知っていて、定期的に入れ替えついでに派手な事をやってたのかもしれません」

 

「彼の貧乏性も極まっちゃってるわねぇ…」

「はい。ですがまぁ提督は、一応本気でココを洋上移動拠点にしたいと考えていたようですね。全くもってナンセンスですが」

 

「自分でも消費が割に合わないと言っていたわ」

「それはそうですよ。こんな大それたモノを移動させるより、艦娘達を作戦海域付近まで温存しつつ運びたいなら、それこそ船を使うべきです。私達は人の姿を取っているのですから」

 

「それが利点でもあるものね」

「軍から高速艦艇を借りるなり、新しく艦娘運用を前提とした司令船を建造した方が早いですし、安上がりです」

 

「大淀は、それを知っていてなぜココを黙認していたの?」

「それは…、以前の教訓です」

 

「以前と言うと?」

「はい。執務室リゾート化事件の際私が叱りつけた結果、鎮守府の至る所に不思議空間が発生する事になってしまいました。そのせいで今やゴーストタウンなんて呼ばれています」

 

「普通のニンゲンには、誰も居ないのに施設が稼働してるように見えるのでしょうね」

「各方面の密偵も『遭難』してしまうので、救助にあたる川内さんによくボヤかれます」

 

「あら、その点ではプライベートを覗き見られないで済んでるんじゃない?」

「ですが、ニンゲンに対し一方的な隔たりは誤解や不和を生み兼ねません。そこで、これ以上おかしな事にならないように提督には…」

 

「目の届く範囲で遊ばせてるのね?」

「はい。提督と妖精達が『遊び』だすと不可解な事が起きてしまいますが、要は対深海棲艦において私達の大きなアドバンテージである妖精達。その力が敵側に漏れない範囲であるなら問題はありません」

 

「敵にもそういった『存在』がいるかもしれない?」

「ずっと調査していますが、敵戦力に影響力を持つものはまだ明確になってはいません」

 

「でもどうするの? 彼がいよいよココを動かすとなってしまったら面倒よ?」

「あぁ、それも心配ないでしょう」

 

「理由を聞いても?」

「はい。まず提督が貧乏性なので割に合わない消費を嫌うだろうというのと、仮に妖精達とおかしなモノを造り上げて低燃費を実現したとしても、提督はこの移動要塞(仮)を前線で使用したがらないからです」

 

「……貴女、ココのチャペル建設も後押ししていたのね?」

「勿論。敵が攻めて来たならまだしも、態々ココが破壊されるような手段を提督は選ぶ事が出来ません。彼は度し難い変態ですが御人好しでもありますから」

 

「今回のお祭りに協力的なのは、それもあってなのね」

「はい。提督にとってココは既に想い出の地です。むしろ全力で守りたいことでしょう」

 

 

「そう…。少し安心したわ、貴女はココを彼から取り上げるつもりだと思ってたから」

「この島が湾口を塞ぐ形で防衛拠点と成り得ますので、接収する事も視野には入れていました。ですが頭ごなしに取り上げてしまうと、提督は新たな『遊び場』を造ってしまうでしょう。母港ごと、鎮守府ごと移動要塞にするなんて言い出したら目も当てられません」

 

「既にその構想はあるみたいよ? 摩耶が鎮守府のある地域一帯の地形調査を頼まれたって教えてくれたわ。一緒に防空網構築のための対空砲配備の候補地点をリスト化するように言われたみたいで、面倒がっていたもの」

「はあぁ~~~。……どうします?」

 

「榛名と私の見解は、『この島で我慢してもらう』よ。だから移動要塞の完成を、出来るだけ遅らせてしまいましょう。次の構想は諦めるくらいに」

「変に口を挟むと拍車が掛かりませんか?」

 

「そうねぇ~。仲良しの妖精達は彼が悲しむような事はしたくないでしょうから、『思い出の詰まった島の建物を、破壊されないように要塞としても機能させるには?』ってジレンマになる課題を与えちゃうのはどう?」

「島の全てが不思議空間化しませんか? 既になっている箇所もありますし」

 

「起点となる建物や構造物自体が壊れてしまうとその空間も破綻してしまうのだから、ジレンマの解消は難しいと思うわよ?」

「敵の存在があることで、常にココが破壊される可能性を持ち続けると?」

 

「えぇ。神通なら、『深海棲艦を全て倒してしまう方が確実』って言うかもしれないわね」

「それで諦めてくれるでしょうか?」

 

「当面は妖精達にジレンマの課題を与えて様子をみましょう。もう動力部の開発はかなり遅れる見込みがあるから、小出しにしていきましょ?」

「どんな課題を与えたんです?」

 

「彼は、大和型の運用を躊躇うくらいの倹約家って伝えておいたのよ」

「なるほど…」

 

 

 当面の方針を固めた二人は「着ぐるみの子達を見てみたい」陸奥の希望で、アトラクション化しつつある地下貯蔵庫通路へ向かう。

 大淀は律儀にモデルガンを構えたのだが、陸奥の『ダルマさんが転んだ』作戦で敵役の妖精達は一網打尽にされてしまい、それを見た大淀は「そ~んなぁ…」と悲し気に情けない声を上げた。

(大淀のレア顔も見れたわねぇ)なんて陸奥は思いながら、アトラクション開発担当の妖精達にも、主にルール面の課題を出題して休止に向かわせ、肩を落とす大淀に声を掛けた。

 

「大淀、貴方は少し肩の力を抜きなさい。優秀な貴女は頑張ると大抵の事ができてしまうのだから、少しサボる位の感覚で丁度いいわ」

「サボる…。そう出来ると良いのですが」

 

「でないと頑張ってる貴女を誰も手伝えないわよ? 優秀過ぎて手伝える事がなくなるんですもの。貴女に出来ない事をやれる、それこそ特殊技能を持つ明石くらいしか居ないんじゃない?」

 

「……善処した方が良さそうですね」

「彼の事なんかは、頼ってくれていいわよ?」

 

 ウインクして見せた陸奥に、大淀は苦笑しつつも柔らかい表情で返した。

 

 

 

 

 

          ◆

 

 

 

 

 

 

「えぇ~ぇ、実験なんてやりたくないよぉ~」

 

 兵装実験軽巡の夕張に『お手伝い』を頼まれた島風は、すぐに断りを入れた。

 これまで何度かやらされたお手伝い。特にこの間のD型砲データ収集では、ひたすら的に向けて撃つだけの退屈で仕方ない作業を何百回とやらされたのだ。

 夕張はそんなデータ収集にも集中して取り組めるようだが、島風にとっては時間の経過が只ただ長っが~く感じられ、もっと他の楽しい事に時間を費やしたいと思ってしまう。

 

「てーとくにも頼まれた時はやるから、また今度ね」

 

 母港近くの湾口付近ににある島。そこで大規模演習準備に忙しいはずの中わざわざ鎮守府に出向いた夕張であるが、面倒を背負い込みたくない島風はさっさと退散する事にした。

 

 しかし……。

「最速の、さらに向こう側」

 夕張のこの言葉に、背を向けた島風の肩と、そして黒い兎リボンがピクリと揺れ動く。

 

「空色の巡洋艦。あの反則級の駆逐艦も、あなたと同じAグループの高速艦だったわよね?」

 島風の瞳にギラリと光が宿る。

 

「何をすればいいの?」

「間宮…おごるわねっ」

 

 こうして、島風は篭絡された。

 

 

 

「どうして人手がいる今この時期に、実験なんてする必要があるんだい?」

 

 話を持ち掛けられたヴェールヌイは、不信をあらわにした。

 計画されている大規模演習は、元は対空戦考察に端を発したもので、今回は対空戦の後に艦隊戦へ移行させる方針であることが周知されている。

 平時任務なども並行して行う中で、演習用兵装の準備担当で特に忙しいはずの夕張に、計画にない実験をする暇などないと思われた。

 どうせまた彼女の個人的な実験。正規の手続に則って行うものではないだろうとヴェールヌイは判断した。

 

「今回がこの鎮守府でやる初の大規模な演習だからよ。それに間に合わせたいの、響」

「だったら尚の事だよ。今急いでやることはない、演習の後にでもじっくり取り組むべきだね。それと、ヴェールヌイだよ」

 

「そうねぇ…、それが一番かもしれないわね。さすがねっ響」

「ヴェールヌイだよ。せっかくだけど、これで失礼するね」

 

「あっ、待ってよ。空色の巡洋艦、反則級の彼女が『最優の駆逐艦』の名を欲しいままにしていてあなたはいいの? 響」

「タシュケントは同志であり仲間だよ、優秀な彼女ができない所を補えばいいだけさ。比べる事じゃない、むしろ誇るべきだね。それとヴェールヌイだよ」

 

 

「そう。ただ、不死鳥って……」

「はぁ…、まだ何かあるのかい?」

 

「不死鳥って、結局一度は死んじゃってこそだと思うのよ。そこに信頼性はあると思う?」

「それは…、聞き捨てならない言葉だね」

 

「間宮…おごるわねっ、ヴェールヌイ」

 

 

 こうして、響ことヴェールヌイは引きずり込まれた。

 

 

 

 明石がガレージごと諸々を吹き飛ばしてくれたおかげで、演習用兵装の調整はやり直さなくてはならない。

 そのため夕張は、結果次第で演習祭でもコレを試せないものかと、個人的興味からの実験を急いだのだが、『フルタービン』島風と『フルバルジ』ヴェールヌイの模擬戦の結果は芳しくなかった。

 当分この実験はお蔵入りになりそうだ。演習用兵装とは別のガレージに、チューンしたフルタービンとフルバルジを保管していて被害を免れたはずだったのだが、そちらも一からになってしまった。

 実験再開時には、もう少し良い結果を見込めるものにしたい。

 夕張はそう考えながら、明石がやらかしの隠蔽を兼ねて、地下要塞建設担当の妖精達にお願いして一夜で復旧させたガレージにて、演習兵装の調整をしていた。

 少し休憩を挟もうと、ついでに明石に実験結果の報告をしつつ、次回へのアイデアでも貰おうと事務所へ戻ってきた。

 

 完全な油断だった。

 徹夜明けの眠い頭で、次回の実験の構想と演習兵装の調整に思考を回していたので、なぜ明石がガレージの復旧を急いだのか、その理由を失念していた。

 

「ふむ…、中々興味深いね。バリさん、続けてくれたまえ」

 

 そうだった。

 今日は演習祭責任者の内の二人、提督と陸奥が事務所を訪れる日だった。

 

 だがこの状況はなんだ?

 陸奥は姿が見えず、この出張工廠事務所主の明石は、気持ち良さそうにすかぴー寝息を立てて、ソファーベッドでブランケットに包まっている。おそらく裸で……。

 そしてカウンター付近では、タオルを首掛けにしてペットボトルを手に持つ全裸の提督。

 

 ヤツの主砲がぶるんと照準を定める。

 一瞬ぎょっとした夕張だったが、直ちに、そして即座に対応へと移る。

 

「…あ~、お取込み中みたいなので、出直しまーす」

 

 現在はこの事務所に夕張も泊まりこんでいるので、この場は出向く所ではなく出戻る所のはずだが、そんな些細な事はどうでもよかった。

 一刻も早くこの状況からの脱出が優先されるため、彼女はなるべく違和感を与えないように振る舞い、今しがた入ってきた事務所の裏口ドアへ向き直る。

 

「ひっ!」

 

 ドアノブに掛けた夕張の手に、上からそっと別の手の平が添えられる。

(馬鹿な!)と夕張は驚愕した。

 ドアに向き直る前、ほんの一瞬前だ。提督は確かにカウンター近くにいたはずだ。

 そこからこの裏口までの距離は、洋上で深海棲艦との戦闘をこなす艦娘達にとっては、誤差程度と言えるだろう。

 だが提督は、変態だが紛れもない人間だ。

 ましてや裏口まではデスクを避けて通路を進まねばならず、ただの人間が振り返る動作のほんの一瞬の間に、この距離を詰める事ができるだろうか?

 徹夜明けの眠い頭とは言え、夕張も艦娘だ。

 その彼女に気取られる事なく、すぐ右横からそっと手を添えるなど、到底できるものとは思えなかった。

 

(変態めぇ! まさかアレが大っきくなってる時は身体能力が上がるとか? いやいやアリエナイ。艦娘特効って噂に関係が? ちょっと実験してみたいかもだけど、今はそんな場合じゃない!)

 

 小さく悲鳴を上げた後、眠い頭で混乱した思考を廻らせてしまった夕張は、それでも行動を修正し、脱出方法を別プランへと切り替える。

 裏口を諦め、ぬる~い手の平をしていた変態全裸の居たカウンター方面も、気味が悪いので選択肢から捨て去る。

 夕張は屋内へ、自分と明石が寝床にしている隣室へ向かって駆けだした。

 

 隣室はベッドが2つと家具が少々ある。それ等以上に、作業場以外は散らかしがちな明石のせいで物が散乱しているが、勝手知ったる仲の自分であれば躓く事もないだろう。

 問題なのは隣室へのドアと、隣室の窓を開ける手間だ。

 締めっぱなしのカーテンはそのままでも窓の鍵を開ける事はできるし、開きさえすれば柔らかい素材のカーテンは外へ飛び出る障害にはなりにくい。

 であるなら脱出口を開く手間、その間の時間を稼がなくてはならない。

 そのためにも、一歩…、二歩…、ここでトップスピードに……!?

 

 駆けだした夕張の勢いが引っかかり、速度が殺される。

 彼女はこげ茶ツナギの上半身をはだけさせており、袖をベルト結びした状態だ。

 その腰に巻いている袖部分を、変態は引っ捕まえたのだ。

 だが、夕張はそれを想定していた。

 以前も何度か似たやり取りをしているその経験則が、既に結び目をほどき、ヘビの抜け殻トカゲの尻尾切りよろしく、脱皮の準備を整えていた。

 

 不本意だがこげ茶ツナギを脱ぎ去った夕張は、(あれ? なんで靴も靴下も脱げているんだろう?)の疑問はこの際一緒に捨て去って、再びと駆けだした。

 

(くっ! このっ…変態っ変態ぃ!!)

 

 お次は両足を引っ掛けられてしまった。

 しかも彼女自身のパンツでだった……。

 

 変態提督は、脱皮した夕張のタンクトップと同じ黒色パンツをちょいんと指に引っ掛けると、逃げようと駆けだす彼女の勢いを利用して一気に引きずり下げ、ちょうど足首あたりを持ち上げるようにして躓かせた。

 

 変態の彼がこういった行動をするだろうとも予想はしていて、ちゃんと腕立て伏せの要領で躓いた勢いを床で殺して転倒を避けている夕張だ。しかし彼女の想定よりも提督の思い通りに事が運でしまっている事。そして自分がどんどんひん剥かれてしまっているこの状況を、かなり後手を踏んでいると認めない訳にはいかなかった。

 羞恥と下半身すっぽんぽんにした変態への怒り。そしてつんのめった勢いを殺すために、床に伏せる様な形で腕に込めた力が、夕張の顔を火照らせる。

 

 だが、まだ諦めてはいない。

 夕張は、自身の下着が抜き取られ、引っかかりを解放された足の着地を待つと、再度の加速を試みる。

 伏せた腕と着地したつま先で、今度こそスタートダッシュしてこの場を乗り切るのだ。

 

「ぐぇっ」

(もうお手上げかもしれない。こんな変態に、艦娘の私が……くすん)

 

「バリさーん、な~んで逃げるのかなぁ~? んん~?」

「部屋に全裸の変態が居たら、普通は逃げますってぇ!」

 

 うつ伏せからのスターダッシュは、上から圧し掛かってきた変態全裸により阻止され、夕張を照準し続けていた提督の極ん太主砲が、ヘコヘコと尻の谷間で勝利に踊る。

 

「ぷりケツ! バリさんのぷりケツしこしこっ、あざまっす!」

(いいやまだ…、まだ舞えるっ!)

 

 圧し掛かった提督はそのまま発射体勢へ移行するつもりなのかヘコヘコと腰を振って、夕張のぷりっと引き締まる尻の弾力でゲージをチャージ。

 先走る汁が肌に塗り込まれ、その気持ち悪さに再奮起する夕張は、うつ伏せで圧し掛かられた状態から横に身体をズラして逃れようと試みる。

 

パサ……

 

 腕に力を籠めようとしたその時、彼女の目と鼻の少し先で黒い布が舞い落ちた。

(きぃぃっ! 変態、へんたいっ! へんたぁぁぁいっ!)

 

 夕張は、今さっきまで身に着けていた自身の黒の下着に手を伸ばさない訳にいかなかった。細かな動作ではあるが、先手の悉くを潰されて彼女は苛立つ。こんな戦術を提督はどこで覚えてきたのか。しかも変態に偏った方法で!

 横にズレ逃げる事を阻まれながらも右腕を伸ばして黒のおパンツを手にする夕張を、更に提督のスケベが襲う。

 

「うひっ?」

 

 今度は首筋に、じっとりとナメクジでも這ったような感触を受けて彼女は声を上げ、思わずまだフリーだった左手でその箇所を抑えてしまう。

 何をされたのかすぐに分かったものの、その嫌悪を伴った感触のせいで一刻も早く確認せずにはおれず、夕張は半ば反射的に振り返ってしまった。

 右腕はパンツをつかみ取るため伸ばしたまま。

左手はナメクジが這ったような感触の首筋を抑えたまま。

 うつ伏せの身体の前方で両腕はそれぞれ塞がった状態。そうして首を左に捻って振り返ったため、自然と上体も左に若干だが捩れる。

 人体は、首が向いた方向へ身体も向き直りたがる。体操選手や猫なども、空中ひねりをしながら着地する時は、首もしくは頭の位置取りが真っ先に着地姿勢を整える。

 振り返った夕張は、提督に至極簡単にうつ伏せから横向きにされてしまった。

 

 べろべろべろっ ペロロロロン~ チュパチュッパレロレロ~

「ひゃっ? ひゃぁぁぁぁぁっ!」

 

 横向きでカバっと黒のタンクトップを、脱がし切るのではなく中途半端に捲り上げる形で両腕を不自由にされた夕張は、無防備を晒した脇の下を提督に思いっきり舐め回された。

 一緒に脇腹も、つんつつんっツンツツンッツンとされる。

 

「汗バリさん! 汗バリさんの脇ぺろメロン果汁、ゴチになります!」

「ひゃうっ! うっはははははっ!? ダメっ、汗かいたから脇ダメぇ~!」

 

 夕張は急いで脇を閉じようとしたが、既に提督が吸い付いているため、却って彼の顔を挟むだけになってしまう。

 作業場で汗まみれになった脇を思いっきり舐られて、嫌悪というよりも羞恥に焦る彼女は、前方に、肩よりも頭側へ延びた両腕と手をももぞもぞと動かし、可動域を制限しているタンクトップを自ら脱ぎ去った。

 

「っもぉ~、やめ…。ほら提督、上脱ぎましたよ? こっちにおっぱい丸出しですよ!」

「何だって? それはいけないっ!」

 

 夕張の、少し気にしている脇腹をつつかれるよりマシとの判断で、差し出された胸にすぐに反応を示した提督は、ついでに横向きの彼女の太ももに一物を擦り付けながら、ただちにおっぱいに取り掛かる。

 

チュッパ チュッパ……

チュポッ ペロペロッ チュパパ……

 

「なんてこった! おっぱい二つあるのに俺の口が足りてない! べろも足りないよぉバリさぁぁぁん!」

 

ジュルベロロロロッ チュパパパパパ…チュッポォ…

レロレロ ベロロロロロッ ジュロペロロロロロッ!

 

「何バカな事言って…、うひゃあぁ気持ち悪い! おもっくそ変態なペロペロしてるぅ~!」

 

 変態は脇下果汁と人質交換された彼女の胸を、ハーモニカを高速で吹き鳴らすかのごとく、やたらと器用に動く舌と唇で両の乳首をじゅるじゅると唾液に滑らせる。

 

「バリさん、俺できてる? 顔だけ分身の術できてる?」

「で、できてません。そんな気持ち悪いの出来てたら討伐対象! あ? ひゃん。ギブぅ! ギブギブ、ギブアップします提督! 私の負けです、まいりましたぁ…」

 

「なんか俺勝てなくても良いかな? って思うんだ!」

「…えっと。もう逃げませんから、一先ず起きてもいいですか?」

 

「えぇ~、前そう言って逃げられた事あるしなぁ~」

「こんな格好じゃもう逃げられませんよぉ。ね? 後でエッチな事していいですから」

 

 渋々圧し掛かっていた夕張の上からどいた提督は、「はぁ」と諦め具合に起き上がった彼女が、当然といった具合に下着を履こうとする腕を掴んだ。

 

「なんでパンツ履こうとしてんのさ? 俺は全部脱いでるのに」

「……何言ってんですか。こんな床で押し倒そうだなんてハーレム提督の名折れですよ! 榛名さんが悲しみますよ? 私はケッコンまだなのに、いっつもいっつもお仕置きチンポばっかりっ! いくらケッコンの約束はしてるからってぇ、まったくもう!」

 

「ハーレム提督の名折れ…、それはいけない! ってかケッコンまだなのは、バリさんが実験ばっかでレベリングさぼってるからじゃん。後、下着姿で逃げた前科もあるじゃん?」

「じゃぁ上は着ませんからっ。これならいいです?」

 

 話ながら黒パンツを履いた夕張は、着用許可の下りなかったタンクトップで、ベシっと提督の顔を軽くはたいた。

 甘んじてというより喜んでそれを受けた彼は、むしゃぁむっしゃぁ~とタンクトップをはむり始めたので、彼女は慌ててタンクトップを引っ込めた。

 一物をおっ起てたままの変態全裸と、黒パンツ一丁で胸を腕で隠しながらの夕張は、なんでか互いに床の上で正座で向かい合う。

 

「それじゃ、逃げた理由を聞こうかな?」

「室内に全裸の変態がいたからです……」

 

 立ち上がった提督は、元気ビンビン主砲で夕張の頬をグイグイと報告を要求する。

 

「あっ、ちょ、押し付けないでくだ…、あむっ、…ちゅぽっ、…ちゅぽっ。がれーひ吹き飛んじゃったのバレひゃったふぁなぁ~って思って逃へました!」

「やっぱりバリさんもグルだったの? あ…きもち~」

 

「…んぷぁっ、違います! ってあんまり違わないかも? 私は一応止めたんですよ? 絶対無理だからって。ただちょっと面白そうだなぁ~って、…ちゅっぷぉ、…っぽぉ」

「おかげで大惨事だよ! 色々一緒に吹き飛んだっぽいし、ガレージ復旧しなきゃだし…あっそこそこ、裏のとこも」

 

「…れろれるぉ~。んふぁ、復旧はもう終わってます。演習兵装も急いで準備します、ガンバリマス! あむっ、ぺろろぉ~ はむれろえるぉ~」

「はぁはぁ…そうなの? さすが…の、妖精さんだ。 そしたら後は日程調整でどうにかなるかな? あ、だんだんヤバイかもっ」

「ふぁぃ…っぽ、 色々とご迷惑をおかけしてスイマセンデシタ。れろぉ~、…っぽ、ちゅっぱぽっ…」

 

「ふぅ…ふぅ…、それで」

「んふぁぃ…」

 

「フルタービンとかフルバルジってのは何なの?」

(駄目だったぁ~、やっぱり覚えてたぁ~)

 

 誤魔化せなかった事で観念したように目を瞑り、胸を隠してた腕も解いて、膝で握りこぶしの正座をする夕張は、年貢の納め時に姿勢を正すのだった。

 提督は彼女の奉仕で濡れ光る一物を益々イキリ起たせ、顎に手をあてながら(ほほぅ~)と、隠れてしまっていた彼女のおっぱいを見下ろし眺める。

 

「また内緒で何かやったっしょ。ほーれほほーれ」

「……はぃ~」

 

 夕張は瞑った目で、眉間に皺を寄せて溢した。提督チンポで頬をぐにぐにされながら。

 

「うん、だいじょぶダイジョブ。もう兵装も資源もガレージごと吹き飛んでるし、もう驚かないからヘーキよ? 言っちゃってごらん? 咥えちゃってごらん?」

「……ウチの艦隊って、機関系とか装甲系の改修に手が回ってないじゃないですか? はむっ…、れろっぺろぉ~、ちゅぽちゅっぽぉ」

 

「う~ん、ふぅ…そうだねぇ」

「だひゃら、今回せっかふのらぃひふぉ演習れすし…っぷぁ、そちらのデータも取れたら提督喜ぶかなぁと思いましてぇ」

 

「でも基本は対空戦からの砲戦だよ? あれこれ一度にやろうとするのは良くないって決まってたじゃぁ…んふぅ」

「じゅぷぅっ…ちゅっぽぉ…えとぉ、だふぁらこそっていうか…んぽぁ。対空戦での機銃や噴進弾幕の効果は、既に有効であるのは解かり切ってるかなぁ~と思ってぇ~。どうせ申請も却下されそうですしぃ~」

 

「いやいや? 今回は無理でも今後の課題として考慮はしたよ? ちゃんと申請してくれれば、全部は無理でもいくつか許可できたかもだよ? 俺も興味あるし、ビンビンだし」

「れぇもれすよぉ~? …最初にガツンとした事やらないと、データにあんま興味持って貰えないですしぃ~、結局後回しになっちゃいますしぃ~。あむぉ…ちゅぷっ、んむ…れるぉ」

 

「はぅ…、そんで内緒でやっちゃったの?」

「明石も予算いっぱい貰えたから少し位へーきって言ってたんで~、やっへみはんれすぅ」

 

 あいたぁ~と、彼は目を手で覆って少しを上を見上げる。ついでに提督チンポも追従する。

 

「バリさん、タブンそれ実験用の予算じゃねーわ…。演習兵装用に余裕あった方が良いと思って工面した資源とかだわ…。艦隊運用分とは別の、俺が普段ケチって貯めてたへそくり分だわぁ……」

「うぇ、あふぇっ? ん…そうなんですか? 演習でも実験できるように別口で予算組んだとかじゃないんですか? やけに太っ腹だなぁとは思ってたんですけど」

 

「なんか演習がお祭り気味になっっちゃったからさ、艦隊運用に支障でたらヤバイだろうってのもあって、俺がチマチマ貯めてた資源を放出する事にして、開催を大淀さんに納得して貰ったんよ……」

「ってことは、私と明石が使ってたのってその資源とかです?」

 

「ゔん…ぐしゅ」

「わ、わっ、ご、ごめんなさい!」

 

「もういいよ~、やっちゃったもんはしょうがないし。とりあえずパンツ脱ぎなおしていいよ? もっとフェラしていいよ?」

「なんだかセクハラ混ぜられると、真剣にお詫びしなきゃと思ってた気持ちが一気に萎えそうなんですけど」

 

「ふぇぇ…。そんで実験はどうだったの? 何か成果でた? 俺はもうすぐ出そうかも」

「…今の話聞いてからだと、報告がものすっごーく心苦しいのですが……」

 

「ガツンとやろうとして、またダメだったんでしょ」

「えぇまぁ…、はいぃ~」

 

「どんな実験したん?」

「えぇーっとですね。私がチューンしたタービン+フル改修の新型高圧缶を満載にした島風と、同じくフル改修とチューンした中型バルジ満載のヴェールヌイに、両艦ともこの実験用に独自改造した主機使用で模擬戦をやって貰ったんですけど…」

 

「こりゃまた極端というか、ほんとにガツンといったね」

「この位ハッキリさせた方が、データもわかり易くなるのではないかと思ったんですが。そのぉ、二人とも思った通りの挙動が出来なかったみたいで、ごっつんこしちゃいまして…」

 

「えっ? 衝突? 二人は大丈夫だったの?」

「あっはい! 特に損傷とかはなかったですし、一応鎮守府の方で入渠もして貰いましたので。二人ともオデコが赤くなっちゃってたんですけど、そっちより唇の方を気にしてました。二人とも照れちゃってて可愛かったですぅ!」

 

「えっ、えっ! ちゅってイっちゃった感じなの? 何で俺も呼んでくれなかったの!?」

「ほっぺも赤くしちゃっててぇ~。あれ、お互いファーストキスだったんですかねぇ~? いじらしくてカワイイッ」

「あ、それはないな。二人とも初チューは俺だし」

 

ベシッ! ベシッ!

 

「なんっっっっって事してくれてんの? この変態! もぉぉぉ~色々ぶち壊しっ! 二人もケッコンまだでしょぉ!?」

「イタイよぉ。二人も一応ケッコンの約束してくれてんのぉ。その時チュってしてくれたのぉ~。でも島風は次の日にはすっかり忘れてたよ…。ヴェルは『約束はしたけど、今はその気はない』とか、なんか難しい事言っててよくわっかんねーんだよ…」

 

「うわぁ、てきとーにあしらわれてるんですね…」

「言わんでください…。でもその位なら大きな被害は無さそうね。改修分のネジとクギがまた俺のツケになってそうで怖いけど、装備としては今後も使えそうだし!」

 

「あっ…、それなんですが」

「うん?」

 

「二人がごっつんした時に、バルジの緊急パージ用に設けた爆砕ボルトが作動しまして」

「え、嫌な予感しかしないんですけど! 爆砕にする必要あったの!?」

 

「へっ? 重装甲脱着の基本仕様ですよね?」

「お、おう…?」

 

「その爆砕の火花が、フルタービンで想定以上に高熱発してた汽罐に引火したみたいで、装備してた島風からすっぽ抜ける感じで、こう…シュポーンって」

「飛んでっちゃったの??」

 

「はい。それが凄かったんですよ! 空中で2段ロケットみたくなって、バビューンって感じに! もしかしたら何かに転用できるかもしれません!!」

「あ、うん。もう結果分かったキガスル」

 

「あ、ハイ。えと…フルタービン、そのまま空中で花火と散りました。爆散しました」

「…フルバルジの方は? ぐすっ」

 

「パージされましたので、今は海の底です」

「引き上げは? 回収は…できるよね?」

 

「哨戒に出る潜特型の子達が通りがかったので潜って貰ったんですが、私がチューン施してかな~り盛っちゃったせいか、ちょっとやそっとじゃ持ち上がらないそうです。引き上げ専用の起重機船を造らないとダメかもって……」

「ぐしゅ…。つまり、フルタービンとフルバルジは…?」

 

「……どっちもオシャカになりました」

「う…ふ、ふえぇぇ~~。ずしゅぴぃ~~」

 

 

「あ……、提督チンポが……、しぼんでゆく……」

 

 

 少しずつ項垂れていた提督は、オシャカの言葉にとうとう膝を付いて正座に戻り、両手で顔を覆ってシクシクし始めた。

 膝から崩れる彼とみるみるしょんぼりしていく一物に、こちらは正座したままであった夕張は、珍しい光景を見たかのように瞳を大きくさせ、きょとんとしながらその様に、上から下へと目線を追わせた。

 

「う…うぅ…。何かの時のために貯めてた俺のへそくりが…、へそくりがぁ~」

「わわわっ、ごめんなさい。提督のへそくりって知らなかったていうか、実験用予算と勘違いしてました、ごめんなさい! あ、ほらっ、おっぱい吸います?」

 

「ゔん~、吸ゔぅ~~。ちゅぱぁ~、ぺろぺろれろれろれろぉ~」

「あんっ、何でそんなエッチな事だけは元気に…。もぉ~よしよし、緊急時用の資源なら明石も準備してますから、そこまで心配はないですよ? ね?」

 

「でもさぁ~? 俺が皆に出来る事ってそれ位しかないじゃん? なのにさぁ~? ずぺぃぃぃぃっ、じゅるる。ちゅっぱ、ちゅっぱ、れろれろんっ」

「あ~んもぉ~、あんっ! 泣かないでぇ? 演習祭終わったら、私も遠征頑張りますから。ね? おしおきチンポしていいですから。今日はいっぱいサービスしちゃおうかなぁ~?」

 

「……ねぇ、そんなにしてくれるんなら早くケッコンしてよぉ。おしおきチンポじゃなくて、ホンキチンポ早くしたいよぉ~」

「えっ? そうなんです? てっきり私とは、ミコンのお仕置きシチュ楽しみたいのかと思ってました」

 

「ちっがうよぉっ。おしおきプレイは、ケッコンしてからでも出来るじゃーん!」

「なら早く言ってくださいよぉ。そしたらレベリング、もぅちょっと頑張ったのに」

 

「一応約束はしてくれてたからさぁ、あんまり急かすと嫌がられるかと思って。ほら、バリさん実験でいつも忙しいし」

「はぁ~、ほんっっっとヘタレですね。ケッコン迫った時は、そのまま押し倒したくせに」

 

「そうだけどさ。バリさんは誰もやりたがらないような実験を、それこそ何百回も繰り返して貴重なデータ上げてくれてるじゃん? それは有難いし、邪魔しちゃ悪いと思って」

「何百じゃなくて何千でーすっ」

 

「あ、すんません。いつも助かってます!」

「はーいっ。いつも実験に予算と資源回してくれて、私も助かってます。……んふふっ」

 

ちゅっ……

 

 しょんぼりチンポのまま全裸正座で頭を下げた提督の姿は、紛う事なき変態であるのにその内容は日頃の感謝と言う、こちらは変態らしからぬあべこべ加減。

 彼らしくもあり、らしくもない。それがちょっぴり可笑しくてまた嬉しくもあった夕張は、黒のおパンツ一枚の正座体勢で、よいしょよいしょと膝歩きして提督の左に寄りそうと、なんだかにやけ顔で彼の頬へ軽く口付けした。

 

「うん…? バリさん?」

 

 不意を突かれたような顔になった提督は、胸を押し当てるように左腕に絡まる夕張の顔を見つめ、その意図を問いかける。

 

「ね、提督ぅ。今私とエッチするチャンスかもですよ?」

「えぇっ! あれ、そうなの? いつの間に!?」

 

 彼女は腕に絡まりながら、なるべく彼の耳元で吐息混じりに続ける。

 

「んふっ。はい、いつの間にです。お詫び~じゃないんですけど、今日はおしおきじゃなくて普通にエッチしましょ? だからほらぁ…、ちゃんと口説いてくださいよぉ。あ、でもその前にシャワー浴びたいから…。そうだ一緒にお風呂入りましょうか? 私洗ってあげま…」

「ば、ば…、バリさぁぁぁぁん!」

 

「わっ? うわわわわっっ!」

 

 もうたまらん! と、左腕に絡まる夕張に飛び掛かった提督は、正座を崩して後ろ手にじたばた後退する彼女を壁際に追い詰める。

 そのまま壁際で抱きつき、今し方腕に押し当てられていた夕張の胸の、すあま弾力と温もりを頬を擦りつけて再確認する。

 

「ちょ、ちょっと…待ってぇ~。しゃ、シャワーあびなきゃっ、あんっ!」

「俺もう、もぉぉうっ!」

 

「こんな…、んんぅ! もぉ、ちゃんと口説いてって言ってるのにぃ~。わかりましたからっ、床の上じゃなくてベッドでぇぇ~。ほら、明石ソファーで寝てますし、おチンポもおっきくしてあげないと…。あれ? また固くなってるぅ? 一瞬で??」

「だってバリさん可愛いんだもんっ。さっきフェラしてくれた時、もうヤバかったんだもん! あ、出そうかも……」

 

「えっ、えっ? もうですか? どうしよっ」

 

 壁際で再び、今度は仰向け気味に覆いかぶさられて、既に発射体勢である事を告げられた夕張は、その対処に焦りながら思わず提督の一物を右手でさすってしまう。

「あ、あぁっ気持ちいい! そのままして貰っていい?」

「あ~んもぉ、仕方ないなぁ~。こう…でいいです? きもちいい?」

 

「うん…。あ、ヤベ、これ結構出ちゃいそう。バリさんに思いっ切りぶっ掛けちゃいそう」

「……じゃあ、こうしちゃいましょうか」

 

 右手で優しくさすり上げながら、既にビクビクとし始めた一物を察した夕張は、快感に提督の腰が若干引けているのを利用して、先ほど身に着けなおした黒の下着を脱ぎ去る。

 すぐ近くで裏返しに転げている黒のタンクトップと揃いのデザインの下着は、色気よりも機能性重視のスポーティーなものだ。

 脱いだばかりのその温もりが伝わりやすいように、彼女は少し黒布を広げて彼の一物の先端を覆うようにして包み、上からまた優しくしごいてやる。

 更に上向きに漲った勃起が、喜びにビクンッビクンッと跳ね始める。

 

「あぁぁぁバリさぁぁぁん! これ、これぇぇぇぇっ!」

「……はい、ここでしょ? パンツの…お股のトコでしょ?」

 

「そうっ…そうっ。ここ、濡れて湿ってるぅっ!」

「うん…、濡れちゃって…ますね?」

 

ドクッ ドククッ!

 

 言い終えた夕張が、さすり上げていたのと逆の左手を彼の首に回して引き寄せ、羞恥を隠したいように舌を絡めませた時、勃起の斉射が始まった。

 遠慮がちだったのは最初のみで、もう堰切ったように放射される白濁は、瞬く間に被せられていた彼女の黒下着を汚していく。

 夕張自身で湿らせていた股部の潤いは白濁の粘着絵の具で塗り替えられて、染渡りは布を貫通した上、脈動をさする彼女の手までをペイント痕に染めていく。

 射精を更に勢いづかせるように、そして夕張の温もりによる快感をもっと謳歌するために、提督は震える腰を動かして彼女に迫る。

 白濁粘液の重さに耐えかねたように被せられた黒下着がくたびれ、露出した亀頭が、壁に背中を預け脚は横向きに畳む夕張の腰付近をぐいぐいと擦り付ける。

 

「またおヘソにかけたいですか? 提督好きですよね、私のおヘソ……」

 

 ビュルッ ビュルルッ

 

 畳まれた脚を開き、腹部を露わにしてくれた夕張の問いかけに、快感に息乱れる提督は彼女の脚の間に割って入ると、黒下着を引っ掛けたままの勃起を臍になぞらせ、勢いを増した射精で応えた。

 もうそこが性器であるかのように腰をグラインドする彼は、夕張のヘソに精液溜りを作り、白濁粘液を下腹部に塗り込みながらそのまま鼠径部で裏筋を擦る。

「はぁはぁ」と下腹部を見下ろしながら煮えた白濁熱を放つ提督を、夕張は頬を染めながら見つめる。その必死な表情に彼女は、彼がより擦り付けやすいようにと、もう一つ別の理由は気付かない振りをして、壁に寄りかかる体勢から少し腰をずり下げてやる。

 主に肩で壁に寄りかかり、夕張が自分でずり下げた腰と、臍周りを晒すために開かれた脚。

 その下腹部で射精に腰振る提督の勃起は、彼女の胸まで粘液絵の具を飛び散らせ、その熱にうなされた夕張は、知らない振りをしながらも腰を彼へと更に突き出してしゆく。

 

ヌリュ… ヌチュ…

 

「あっ…、挿入っちゃう。提督ぅ、挿入っちゃいそぉ…」

「挿入れちゃう! バリさんの膣内でも射精しちゃうっ!」

 

ニュプキュ…

 

 約束はしつつもミコンのまま、幾度か提督との行為を経験済みである夕張の膣は、若干小さめ。未成熟的な感触を残す小ぶり狭さのため、愛撫なく受け入れられるほど潤っていたのに、勃起の侵入が一旦阻まれる。

 

ビュルッ ビュルニュルッ…ニュキュゥ……

「んぁっ!」

 

 一度阻んだ小ぶり果肉を射精しながら強引に、更に奥へ分け入ってきた提督勃起に、夕張は驚いたように膝で彼の腰をはさむと、蜜狭い膣肉でにゅっきゅりと肉棒を握り、高く声を上げて勃起熱の受領完了を伝える。

 

ビュルプププッ… ビュルルップキュッニュチュ……

「あっ、あぁぁっ! んはぁぁ……っんぅ」

 

 唸るような息を吐きながら残りの全てを一気に放たれて、夕張は押し寄せてきた膣内の粘り熱に下腹部を弾ませ、両手を彼の首へと回して淫靡に火照った瞳で見つめ鳴く。

 白濁を一旦吐き出しきった提督は、乱れる呼吸を先ほどよりは規則的なものと変え、当然「まだ足りない」と言わんばかりに腰を打ち鳴らし、夕張はその勢いに背中で壁をずり上り始めてしまう。

 

「んはっ…、あっ…あんっ…。こ、ここで続けちゃうんですかぁ…っん! ベッドでって言ったのにぃ~」

「はぁっ、はぁっ! わかった…。バリさん、このままベッドいこっか」

「えっ? わっ、わぁ! …はぉっ」

 

 夕張の言葉と自分の欲望を同時に叶える事にした提督は、最奥に勃起を埋め込んだまま、彼女の開けた脚の膝裏に腕を通して腰を抱えて立ち上がる。

 立ち上がった提督にしがみ付く夕張は、重心を整えるように身体を揺さぶられ、勃起のズンッとした更なる体奥への重激に淫靡な息を深く溢した。

 

「あっ、やっべコレ。バリさんの小っちゃめマンコにいっぱい擦れてきもちいいっ!」

 

バッスンッ! バッスンッ! バッスンッ!

 

 駅弁体位により、夕張の小ぶり狭い膣内の奥の奥まで蹂躙が可能となり、また彼女がしがみ付くのに力を籠めるため、勃起を全方位から膣果肉で握られているような快感を得た提督は、そのままブランコの立ち漕ぎでもするかの如く腰を振り回し、彼女の小ぶり肉オナホの具合を存分に味わい始める。

 

「わあ゙ぅっ…! はゔっ…! だ…めえっ! ふか…ですうっ! あ゙ぁんっ! あ゙ぁぁっ! おチンポ奥まで…っ、ダメなとこまでキちゃってるぅっっ!!」

 

バチンッ! バッチンッ! バッスンっ!!

プジュゥ… ブピッ… ブプッジュプ……

 

 自重も伴った容赦ない抉り込みで身体が跳ねて、重圧的快感に必死に提督にしがみ付く夕張の膣口は、先ほど放たれた精液と自らで更に溢れさせた愛液を勃起に滴せ、粘着質な音色のハーモニーを奏でる。

 

「ふんっ! ふんっ! すっげ…、バリさんマンコでめっちゃ扱かれる!」

「あ゙ぁぁっ! ま゙って…っ。べ…ッドぉ…はうっ! あ゙ん゙んっ! だっこぉ…するなら、もっと別のがいいのにぃぃぃぃぃっ! あっ、んあ゙ぁぁぁっっ!」

 

 小ぶり肉オナホでブランコ猛ピストンに夢中になっていた提督は、なぜ彼女を抱え持ち上げたのかを思い出し、それと共に夕張の言う『もっと別の抱っこ』にも「はて?」と腰を振り回すのを止めた。

 猛ピストンの勢いが治まり膝裏から抱えられてた腕が片側ずつ外されて、夕張は床に足を落ち着ける事ができたのだが、既にわななく腰がそれを拒んでしまい、ずるずると彼の体を滑り崩れた。

 しがみ付いていた名残りで、辛うじて提督の腰辺りに腕を回して身体を支えた彼女は、激しく乱されてしまった息を整えながら目を開けた時、ちょうど目の前口の前に勃起がそそり起っているのを見つけた。

 ブランコ猛ピストンで肉オナホに火照らされ、白く濁る程の愛液で卑猥な音色を滴らせていた夕張は、自身でも理由がいまいち解らないまま、自分の愛液でヌメり光る勃起に舌を這わせると、ねっとりと味わうように口に含んだ。

 

れろるぉ~ ぺろっ べ……ろろるろぉ~

はぁ…む… じゅ…ぷぉ… じゅっぽ れろぉ~

 

「…おぅ。バリさん、どんどんフェラ上手くなってる…。ね、抱っこってこーゆー事?」

「じゅっぷぉ~、れ…っぽ。ふぇ…? なんです?」

 

 提督は夕張の頬に手を添えて優しく勃起を口から引き抜くと、目の前にしゃがむ彼女の背中と脚に腕を回して、今度は横向きに抱えて再び立ち上がった。

 

「えっ、えっ? わ、わっ! あのっ、だいじょぶです? 私重くないです?」

「ぜ~んぜん? 俺、榛名にチントレするように言われてるから、武蔵だって持ち上げられるんだぜ! うぇっへっへっ」

 

「一体どんなチントレ…? あのっ提督ほんとに大丈夫です?、腰抜かしちゃったりしないでくださいね?」

「さっきも思いっきり駅弁エッチしてたじゃ~ん。あ、バリさん。ドア開けて貰っていい?」

 

 思いもよらぬタイミングでお姫様抱っこされてしまって、一瞬で呆けた酔いがくすぐったい羞恥に消し飛んだ夕張は、少しオドオドとしながら小さく彼の腕に納まりながら、隣室への扉のドアノブを捻る。

 

「ちょっと頭きーつけてね~」

 

 開いた扉枠に腕の中に納まる夕張がぶつからない様に、横向きの彼女が縦になるよう自分の向きを変えて隣室へと通った提督は、内側に開けたドアを足を使って閉めた。

 

「まーた散らかりっぱなしじゃん。カーテンも閉めっぱなしだし」

「最近提督が片付けに来てくれないからですよ~?」

 

「俺が来なくてもやりなよぉ~。バリさんのベッドどっち?」

「右側です。私達が片付けちゃうと、提督がサボる口実なくなっちゃいますよ?」

 

 提督は室内にある二つのベッドの内、教えられた方へ彼女を下ろして、周囲に散らかる資料や生活品、衣服などをまとめ始める。

 ちょっとムスっとした顔で所在無さ気になった夕張は、それでも見慣れた彼の御片付けの光景に心持ちが少し弾み、(そういえば私のパンツどこいったんだろう?)の疑問の解決は放り出して、彼に茶々を入れる。

 

「明石と三人で夜更かしする時は、いつも提督が片付け役ですよねっ」

「お~、そうだっけ? 二人とも朝起きないしなぁ~」

 

「今度また徹夜でゲームします? 三人で」

「あ、やるやる! なんか明石さんハマってたゲームあるっぽいし、俺もやってみたい。でもたまに大淀さんが強襲してくんだよなぁ、結局一緒に徹夜で遊ぶけど」

 

「そしたら提督また夜食作ってくださいよぉ、なんか美味しいやつ。あっ、私また豚汁食べたいかもっ、すいとん入りのアレ」

「あぁ~。別にいいけど、豚汁なら鳳翔さんとこのが美味しいよ? 俺が作っても中々あの味にならないんだよなぁ」

 

「チッチッチッ…。提督が作るあの感じがいいんですよぉ~。なんかジャンクな味が夜更かしには乙なんですっ」

「ジャンクってなにヨ? アレでも一所懸命作ってるのニ! ってもまぁ、演習祭終わるまでは夜更かしできないなぁ」

 

「ええぇぇぇ~、豚汁食べたい~。すいとん入りのたぁべぇたぁい~」

「なんで急に駄々っ子なん? んじゃ~そうだなぁ~。演習準備も大詰めになったら、ここも徹夜作業かもだし、調整に来る娘もいっぱいいるだろうし。やるかっ! 寸胴鍋で炊き出しするか!」

 

「それ…いいです! なんか決戦前みたいでアガりますね!」

「決戦じゃなくて演習だけどな!」

 

 てきと~に、全裸のまま散らかる周囲を簡単にまとめて振り返った提督に、夕張は自身のベッド上で横座りで腕を広げ、(あざといかなぁ)と思いつつも、少し身体をゆするようにして彼が自分の下へやって来るのを催促する。

 

「提督ぅ~、私素っ裸のままですよぉ? あんなにシた癖に放っとかないでくださいよぉ」

「うん。あれ、なんでだ? どんな習性だコレ?」

 

「ねぇ~、いいから早くぅ~」

「駄々っ子バリさん、かわええなっ!」

 

 彼が近づく歩みを、若干口を尖らせ身体をゆすって駄々っ子する彼女は、提督が広げた腕の中に納まる距離まで来ると笑みへと変えて、舌を絡ませながら半端に捲られたままのブランケットのあるベッドへと招いた。

 再び腕を回し、絡めた舌に応えた彼をそのまま引き寄せ、ベッド上で折り重なって夕張は、一度遠ざかっていた肌の温もりに身を捩って甘く抗議した。

 

「んねぇ提督ぅ。もうシャワー後回しでいいですから、ちゃんと口説いてくださいよぉ。まだチャンス終わってませんよぉ?」

「あぁそうだなっ! こんなかわええ駄々っ子バリさん口説かなかったら、それこそ名折れだぜ!」

 

「んふっ。じゃぁ、ケッコン迫った時みたいのまたやって?」

「えぇっ!? 俺あんとき何やったっけ? バリさんと激しい初チンポした記憶しかない…」

 

「えぇ~ひどーい。それじゃ、さっきみたいのでいいですよ? 私にお礼言ってくれたやつ」

「待ってまって、難しい事言わないで? 俺さっき何言ったっけ? お礼言ってた?」

 

「ほらぁ…早くぅ~。……んっ ちゅっ」

 

「はいっ! えとぉ~えっとぉ~。い、いつもバリさんが何千回も試行試験して集めてくれたデータ、すんごく助かってます。ありがとうございます! そんで、そんでぇ~」

「うん…、んふふっ」

 

「いっつも汗まみれで一生懸命な顔して実験してくれてるの、カッコイイって言うかぁ、汗ペロペロしたくなる位エロ可愛いって言うか、チンポ起ちまくっちゃうって言うか…」

「ブブーッ、セクハラは要りませーん」

 

「は、はいっ、すいません! んっと、とにかく、バリさ…、夕張さん! 俺とケッコンしてください! …あっ、そうだっ! 戦う事ばっかじゃなくて、なんていうか…。もっと楽しい事とか、そう! 嬉しい事とか、し、幸せ? みたいな事とかの実験を、お、俺としませんか?」

 

「…………っぷ」

「んんっ!?」

 

「っぷははははははっ! あっはははははははっっ!」

「な、なんで笑うんだよぉぉぉ~。バリさんが言わせたんだろぉぉ……ぐすっ」

 

「だぁっっっって、あっははははは! 似合わなすぎぃー! 『幸せみたいな実験俺としませんか?』ってぇー! あははははっ、…っぅはははははっっ!?」

「し…、しどいワっ! ぐしゅぅ~すぴっ。シクシクシク、じゅぴぃぃぃっ!」

 

「っっははははぁっ……はぁ~、またおチンポ小っちゃくなっちゃったっ。…ぷぷっ」

「俺…、おれぇ~、今真剣だったのにぃ~。結構頑張れたと思ったのに…しくしく」

 

「…はぁ~おっかし、後で明石に教えてあげよっ。でも、うん。はい、いいですよ?」

「ふえぇぇ~?」

 

「はいっ。その申し出、喜んでお受けします。私提督とちゃぁ~んとケッコンしますっ」

「え? あれ? マジで? 俺、ギリギリ合格だった?」

 

「んんー? 大まけにオマケして赤点ですけどね? 変態だし」

「やた…、やったぁぁぁぁ! バリさぁぁぁぁぁん! むちゅっ、むっちゅううう」

 

「ぅわぁっ? …あんっ。んふふっ、んもぉ~、ほらぁ最後までちゃんと口説かないとぉ」

「最後? 最後どうやって口説けばいい? どうしたら赤点じゃなくなる?」

 

「私とエッチしたいんでしょぉ? またおチンポ大っきくしてあげますから…アレ?」

「それなら大丈夫! ほらっ! 嬉しくてもうギュンギュンだから、バッキバキだから!」

 

「さっき小っちゃくなってたのに、すごーい」

「でしょっ? でしょっ? コレは任せて! むちゅちゅっ…っむちゅうぅ~」

 

「んっ…、あんっ…。ねぇ、それならはしゃいでないで、その大っきぃので私のココも、ちゃぁんと口説きオトしてぇ……」

「んふぅー、んふぅーっ。バリさん…、バリさん…!」

 

「あっ! 焦らないで…。あんっ。ほらぁ、私さっきより濡れちゃってますよぉ?」

 

ヌチュククッ… チュククッ ヌリュリュル……

 

 ベッドの上で絡み合いじゃれ合い、そして勃起を自慢げに見せつけてきた提督を。夕張は自ら秘所の陰唇部を両手でひらいて魅せて、彼の下手くそな再プロポースに色濃く潤った火照りピンクで招いた。

 思い切りはしゃいで招きに応じた彼の勃起は、小ぶり狭い彼女の膣果肉をスムーズに分け入って、夕張の言葉の証明を、肉棒に纏わりつくじゅわりとした熱さで感じ取る。

 

「んはぁっ! すご…おぃ。さっきより、ふとぉ…ぉい」

 

 ゆさゆさとした揺さぶりからすぐに提督の腰は勢いづいて、容積は若干少な目だがしっかり受け入れてくれる夕張の小ぶり果肉を堪能していく。

 

ヌチュ… ヌッチュ… ヌチッ…

ヌッチュ… クッチュ… ヌッチュヌッチュ…ププッ…

 

「あっ…、あっ…。あんっ、あんっ、あんっ。提督の…かたぁぃ……」

「バリさん、絶対だよ? ケッコン約束だよ?」

 

「んっ、んっ、はいぃっ、約束します。もう、おしおき口実にしないでいいですからね?」

「うん、わかった。ね、もうホンキチンポでいい? 約束したからいいよね?」

 

「あんっ! はいっ…んっんっ! ホンキで…いいですぅ。コンヤクチンポで私のまんこ口説きオトしちゃっていいですからっ」

「わかった! またバリさんマンコでいっぱい扱いちゃうね? いっぱい出しちゃうね? そんで合格させてもらうね!」

 

パンッ パンッ パンッ

…チュ …ヌチッ …クチィ

 

 提督が腰を打ち付ける度、夕張との結合部で卑猥なハーモニーが響き鳴る。

 それほど熟れた果汁を滴らせ、彼の勃起を小ぶり果肉で握り迎える彼女は、提督の『ホンキ』が未だ自分を気づかって鳴りを潜めている事に、火照る身体が駄々を捏ねて再びあざとく身体をくねらせた。

 

「はぁ、はぁっ! …っん、提督。もっと、いいですよ? おしおきチンポの時みたく、激しくていいですから。私そっちのが…あんっ! ね? コンヤクしたから、いつでも好きにして? いっぱいおまんこ口説いてぇっ!」

「ああああああぁっ! バリさん、するよ? 激しいのでいっぱいしちゃうよ!」

 

 夕張は、おしおき口実で彼にいつもされていた時のように脚を大きく広げ、身体を畳む様に腰を高く持ち上げる。

 そこへ提督は圧し掛かり、上から彼女の小ぶりマンコを突き崩すように勃起を叩き込むと、それを求めていたように夕張の腕が首を抱き寄せ、遠慮のない激しい勃起の撃ち降ろしにトロけた瞳で見つめ応えた。

 

バッチュ! バッッチュン! バブッチュっ!

パブッ! ブッチュッ! バッチュ ヌッチュンッ!

 

「あぁぁっ! ていと…すごぉぉぃっっっ!! 太いのぉぉぉっ! 激しいのいっぱいして! コンヤクチンポぉぉぉぉっ! おまんこ口説いてぇぇぇっ!!」

 

 激しい叩き込みに嬌声を上げ、愛液を飛び散らす夕張に、提督は更にお仕置き要素を加えていく。

 夕張が後ろで髪をまとめているリボンを取り払うと、ほどけた髪の後頭部を手で抱き寄せ、彼女の口内を思イキリ舌で舐り回す。

 唾液で糸を引きながら唇を離してすぐさま、提督は彼女の両手首をリボンで縛る。

 拘束目的ではない。夕張をより昂らせるためだけの、視覚的・気分的、シチュエーション的効果を狙ったものだ。

 

「あぁぁっ! 縛られちゃった。もう私、提督に逆らえない! ケッコンさせられちゃう! コンヤクチンポでオトされちゃう!?」

「そうだよ! もうバリさん逃げられないからな! ケッコンしたら、ずぅ~っとホンキチンポなんだからな!」

 

バスンッ! バッチュン! バッチュン!

グリュッ! グッチュン! バブッ…ブッププッ…グチュッ!

 

 リボンで縛られた夕張の両手首は、その気になれば簡単にほどける程度のものだ。だが、彼女はそのケッコンを強く望まれた心地。自分も望んだある種のコンヤクの証のような『約束』を解くことは出来ない。

 夕張は手首を縛られたまま、その腕の輪の中で彼の頭を愛し気に抱き寄せ、激しい突き降ろしにトロけきった瞳で快感に眉を寄せ、小ぶり果肉で愛蜜を勃起に滴らせる。

 

「イっくぅぅぅっ! ていと…、わたしイっくううううう! あぁぁぁぁっっっ、早く! 熱っついの早く射精してぇぇぇ!?」

 

バッチュ! バッチュ! バッチュ!

バスッ! ブチュチュッチッ… バブッチュッ!

 

「もうイクよ! いっぱい射精すよ! これでもう赤点返上だ!」

「ごうか…してるっ! してるからぁ! んぁぁぁぁ! イっく…イグぅぅっ!!」

 

ドビュッ ドビュブュッ!

ビュブュゥゥゥ! ドビュルゥゥゥ!

 

 圧し掛かった上からの容赦ない叩き込みは、愛液が白く飛沫く小ぶり狭い膣内の果肉が勃起をこれでもかというほど握りしめ、ぎゅにゅぅ~っとした熱い無意識の絞りが望むままに、提督は煮え昂った白濁を一気に放った。

 ドクドクとポンプされる脈動を更に誘発したがる夕張膣果肉は、脈動その度に彼女自身の身体がわなないて、共に絶頂もドックドックと上昇する。

 

「ンあっ!? あ゙あぁぁぁぁぁっ! ダメッ、もっとぉぉぉ! 精液奥まできてぇっっ!」

「わかってる! まだまだ射精す! いっぱい射精るから!」

 

ビュルルルッ! ジュプゥ…ヌロロロロォ~

ドビュッ ブチュッビュルルッ ブビュッププッ ドチュンッ!

 

「はぁぁぁぁっ! あぁぁぁぁあんっ! すごっ…、コンヤクチンポ試し撃ちぃ!?」

「違う! もう、もぉう! ホンキチンポで全部射精しだ!」

 

 提督の白濁射精宣言に夕張は仰け反って嬌声を上げ、身体を捩らせながらつま先まで脚をピンと伸ばし、ビックンビックンと震えながら縛られた両手で下腹部を抑えながら絶頂を味わい尽くす。

 小ぶり狭い膣内を濁流する脈動の熱に堕とされながら、絶頂の震えでぎゅにゅぅ~っと果肉で勃起を握り絞ると、夕張は下腹部を抑えていた両手でコンヤクまんこを思い切り広げ、体奥へ更なる濁熱を招き誘う。

 

「ココっ! ここまでホンキチンポしてぇ! 精子でおまんこゼンブ口説き堕として!」

 

ビョルルルッ! ブビュッ! ブチュ…ヌロロロロ~

ドッチュッ! ブピュッ ブップププツ…ブブュビョルルルッ!!

 

「熱っつ…またイっくぅぅぅぅっ! はぁ、はぁぁ! ていと…、ちゅっ、れろ…。んぅっ、んはぁぁぁ! あんんんんんんぅぅぅぅぅぅぅ——」

 

 圧し掛かられ、激しい放出を塗り込むように上下する勃起を、夕張は小ぶり膣果肉で追いすがりながら腰を震わせ尻をたわませる。

 自身の両手で広げたコンヤクまんこは、もう結合部から白濁と愛液が溢れ出し、伝う体液は尻から腰を通ってシーツを汚していた。

 彼女は溢れる粘液を秘部で塗りたくり、膣肉を勃起に晒しながら陰核を自分の指で捏ねくると、小ぶり狭い最奥を彼の精液で満たされながら長い絶頂に浸り続けた……。

 

 

 

 提督と夕張は、絶頂の余韻を互いに名残り惜しみながら、依然と繋がったまま口付け合いしな垂れあって絡みついていた。

 

カチャリ…

 

「あぁ~。夕張、またおしおきして貰ってるぅ~」

「…っぷえぇ? 違うの! これは…、ケッコンするから平気なの、コンヤクチンポだから!」

「あ、ごめん。明石さん起こしちゃった?」

 

 どこか清々しい顔。ブランケットを裸体の前で覆い引きずりながら現れた明石に、夕張は焦った言い訳らしき言葉で応え、提督は安眠? を邪魔した事を詫びた。

 

「あれだけ大っきい声じゃねぇ~、そりゃ起きますよ。気持ち良かった? 夕張ぃ。にひっ」

「あっあっ! 私もケッコンするから平気なの! 気持ち良くていいの…う、うん」

「バリさん、さっき駄々っ子ですっげぇ可愛いかったんだよ」

 

「へぇぇぇ~!」

「あぁ~んもぉ! 言わないでくださいよぉ~。提督だってヘタレてた癖に…」

「そこらへん詳しく聞いていいです? それと提督ぅ、私を熟練に仕込むのはもう終わりなんです?」

 

 むっふぅ~と、提督の鼻息が鳴る。

 

 この後、互いの痴態を報告し合い、また大詰め期の徹夜作業では、提督製の豚汁が振る舞われる事に深夜テンションのようになった明石と夕張は、彼も含めた三人でシャワーでじゃれ合う。

 しかし何かと開発なり実験なりが好きな二人は、提督を自らの肉体で泡々としながら、嫁艦界隈で弱点との噂さのある彼の尻穴をイタズラしだした。

 夕張の私物、明石と一緒に開発した秘密のお店の品。バイブ機能付きの提督TンポくんMk.Ⅱが、面白半分に彼の後ろの穴に入刀されてしまう。

 榛名に開発された彼の尻穴。『お尻』をスるのもサレるのも、なぜ熟練嫁艦のみに限られているのか、明石と夕張はこの時その身をもって思い知る事となってしまった。

 

 

 

          ◆

 

 

 

「あら、お掃除してたの? 提督」

 

 陸奥が地下施設から事務所へ戻ってきた時、提督は全裸ではなく、身に着けていたハーフパンツな水着に首タオルで室内のモップ掛けをしていた。

 

「おかえりぃ~。地下で資料とかは見れた?」

「あぁ~陸っちゃん来てたの? もっと早く戻って来て欲しかったかもぉ」

 

 デスクを拭きふきしてお手伝いをしていたのは、いつもの上着は羽織らずTシャツにスカート姿の秋津州だった。

 

「遅くなってごめんなさいね、資料は確認できたから大丈夫よ。明石はどうしたの?」

「明石さんも夕張さんも隣で寝てるかもっ。もぉ~大変だったんだよ? 二人とも提督にどろっどろにされちゃってたんだからぁ~。綺麗にしてあげてたら、上着に白いの付いちゃったかもぉ……」

「ちゃんと洗濯して乾燥もしてるじゃーん。許してくれよぉ」

 

「陸っちゃぁ~ん。提督、自分のシャツとあたしの上着一緒に洗っちゃったんだよ?」

「そのくらいは許してあげて? 貴女も嫁艦じゃない」

「そうだ、そうだぁ~」

 

「えぇ~、変態がうつったら嫌かも」

 

「なにぃ~?」と両腕を広げて秋津州を追いかけ始めた提督を余所に、陸奥は隣室の扉を開けて中を覗いてみる。こちらの部屋も既に整理整頓されているようだった。

(寝息がここまで聞こえてくるし、ぐっすりみたいね)

 

 扉をそっと閉めて振り返ると、裏口から外まで逃げたのか、秋津州が乾燥の済んだ提督のシャツと自分の上着を抱えながら、彼に抱き着かれていた。

 

「この、このっ。秋津州もスケベにしてやる! むっちゅうぅ~」

「しつこいかもぉ…。もう夜番行ってあげないよぉ?」

 

 さっと腕を引っ込めて秋津州を解放した彼に、陸奥は「ふふっ」っと溢した。

 

「さっ、後はどこ片付けるの?」

「あ、もう終わりだから大丈夫」

 

「そう。それじゃあ、そろそろ戻りましょうか。貴女はこの後は?」

「あたしはこの後、大艇ちゃんピッカピカに磨いてあげるかもっ」

「お? そっち手伝おか?」

 

「遠慮するかもっ。大艇ちゃんに変な事されたら嫌だし」

「さすがに大艇ちゃんにはエロイ事する気にならないぞ?」

 

「ちょっとぉっ! それはイタダケないかも! 提督には大艇ちゃんの魅力をいっっっ…ぱい説明してあげないとイケナイねっ!」

「あ、スンマセン。大艇ちゃんにはいつも哨戒とかして貰って助かってます。お説教は簡便してください。よろしくお伝えください」

 

「ふんっ」と小さく鼻息を鳴らした秋津州を見ながら、陸奥は提督に帰り支度を促した。

 

「提督、お暇するわよ。秋津州、出る時に一応施錠をお願いね?」

「はぁ~い」

 

 

 夕暮れ空に事務所から帰路へと着いた提督と陸奥は、宿泊施設のある浜辺方面へ向かいながら、地下で確認した事柄や明石と夕張のしでかしの報告を伝え合う。

 

「ねぇ陸っちゃん、今日俺こんなんで良かったの? なんかエロイ事ばっかしてた気がする」

「あらぁ? もっとお仕事の予定入れといた方が良かった?」

 

「そんな事はないでっす! むしろコッチのが捗るので嬉しいでぇっす!」

「ふふっ。一応工廠班の様子も確認できたし、明石と夕張も発散はできたみたいだし、良いんじゃないかしら?」

 

「えっとぉ~、陸っちゃんの方はどうなんですか? 俺まだまだイケますけどぉ~」

「ざ~んねんっ、私は戻ったら長門と打ち合わせよ。でも心配しないで? 私がお世話する予定もちゃんとあるから」

 

 鼻息を鳴らしながら奇妙なスキップをし始めた提督をみつつ、陸奥はもう一つ寄る所があったのを思い出した。

 

「あ、そうだ。提督、帰りにもう一軒だけ行く所があるわ。イタリア達のお店なんだけど、夜はお酒を出すBARになるみたいなのよ。今夜試飲会らしいから、晩御飯がてら少しだけ顔を出して貰える?」

「おおっ? お昼に食べたパエリア美味しかったもんな! でも俺お酒飲めないよ? 後試飲会ってなると、隼鷹絶対来るじゃん? 酔っぱらってからまれるのコワイ」

 

「貴方はアルコールを飲まなくて大丈夫だから平気よ? それにそこまで絡まれないと思うわ。バーテンは那智と足柄が手伝いをするそうだから」

「あ、マジで? なら安心かなぁ。しかも柄さんがいるって事は…!」

 

「今日は金曜ね?」

 

 夕焼けにウインクして魅せた陸奥に、提督のスキップはヘンテコに弾む。

 

 毎週金曜、カレー曜日。

 変態提督の率いる艦隊・この鎮守府では、週のこの日は名物カレーの争奪がある。

 

 

 和風出汁薫る、そのままうどんにしても美味しい懐かしの味 鳳翔さんカレー。

 満点ボリューム、なのに肉とルゥの仕込みも煮込みも手間暇抜群の 足柄さんカレー。

 

 そして一番人気。

 増えたり減ったりする鎮守府七不思議の一つ。

 

 スパイス効きまくり、見た目から辛さの窺えるレッドカレー。

 どうすればそんな色? ナニカの足に海外艦もびびる シーフードなブルーカレー。

 実はこっちのがめちゃんこ辛い、食後はヨーグルト必須のナンで食べるグリーンカレー。

 滅多に出会えない逸品、ころりとした牛すじが口の中でとろける高級ブラックカレー。

 

 これ等七色のルゥのカレーの内、どれが出るかはその日次第。

 まさかまさかの比叡ちゃん特性レインボーカレー。

 

 この三者が振る舞うカレーが、金曜の食事時を賑やかにする。

 鳳翔さんカレーは、主に一・二航戦が食い荒らし、この日は五航戦もおかわりするので早食い競争が開催されてしまう。

 足柄さんカレーは、主に姉妹や近しい間柄に向けて振る舞われるため、量としても沢山作らないので予約が必要だ。

 となると、鳳翔さんの鍛えた主計課妖精達と共に、現在この島のホテルでシェフをしている比叡ちゃん。榛名の頼みで提督のチントレのトレーナーとして萩風等と栄養管理も手掛ける彼女のカレーの方が、名物にありつけるといった意味では確実だ。

 

 しかしどうやら陸奥の計らいで、普段は身内向けにしか振る舞われていない足柄さんカレーを、本日提督は食する事ができそうだ。

 程よく? 運動をこなしてお腹を空かせた提督は、夏の夕焼けにヘンテコスキップの影を落としながら、ボリューム満点のカレーに健全な意味で涎を鳴らしていた。

 

 

 

                 つづく 次回から瑞鶴パートに入ります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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