『勇者様と巫女様による調査の結果、諏訪地域の無事が確認されました。現在大社は、諏訪の避難民へ物資を輸送する方法などを検討しています。また諏訪以外の地域でも――』
連日、テレビや新聞などの報道機関は、勇者達の調査遠征による良い報告を流す。
だがそれは偽りで、既に千景達が向かった諏訪は、徹底的にバーテックスに蹂躙されていた。
それはいずれ辿る千景達勇者が敗北した末路に等しく、いずれは四国も辿る未来ではないか。
「……」
遠征から帰り、うどんを啜る勇者達の顔はどこか暗いものがある。
明らかな情報操作、事実とは異なり虚偽のニュースばかりが四国に流されていく。
「大社の人たちが流しているニュースは今は嘘だけど、私たちが本当にすればいいんだよ!」
「ああ、友奈の言う通りだ」
「……」
明るい口調で告げる友奈と、同調する若葉。
わずかに暗い空気は消える中で、会話に加わることもなく千景は黙々とうどんを食べていた。
ときおり険のある表情を浮かべる千景は、遠征を始める以前よりも随分と口数が減っていた。
「……、ごちそうさま……」
空になったどんぶりを片づけた千景は、結局誰とも会話をしなかった。
勇者達に背中を向け、一人食堂から出て歩いていく千景に声を掛ける者はいない。
「……?」
午後の授業が始まる前。
残りの休み時間をどう過ごすか考えていた千景は、自身の端末が震えるのに気付いた。
昏い瞳がゆっくりと端末の画面、そこに映り込む画像と文章に、やがて大きく見開かれた。
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ジロジロと不躾な視線を向ける男は千景の服装に目を向ける。
黒と赤を基調とした彼女の服装、ロゴの入ったシャツとプリーツスカートという衣服。
シンプル故に、しかしシンプルだからこそ千景の可憐さを引き立て、男は静かに息を吐いた。
「ハイニーソか、お前も分かっているじゃないか」
「……指定したの……貴方でしょ」
「私服と言ったが、そこまで細かくは指定してないだろ」
「細かくは……?」
「俺が買ってやったんだから、大切にしろよ」
「……」
同時に千景があの『千景』だと周囲の人間にバレないように変装もしている。
長い髪はアップし、帽子と赤い縁の伊達眼鏡と、考えられる限りの偽装を千景はしてきた。
「それで……何か用?」
「あ? 何か用事あったのか?」
「……、自主練とか」
「オーバーワークなんて意味ねーぞ。筋肉だって休む時が必要だろ?」
「筋肉って」
男は平然と千景の事情を無視する。
四国中の流された遠征の件については、男も当然知っていた。
だがその事には特に触れず、以前よりも表情に陰りのある千景と普通に接していた。
千景が再び犯され路地裏で脅迫されてから、数週間が経過していた。
しかし再び千景が樹海化した世界で戦い、男も忙しかった為、会うのは久し振りだった。
あまり人の少ない時間、丸亀市よりやや離れた駅から男と千景は二人歩いていく。
男の目的地を知らず、ただ前日に呼び出しと服装の指定された千景は男の顔を見上げ、
「そういえば昨日送った画像、最高だったろ!」
「……最低だったわ」
「アレばら撒いたら、四国大炎上待ったなしだな」
「――――」
前日の夜に男から送信された画像。
初めて男に凌辱された日の、意識が朦朧としていた時、男が携帯で撮った写真。
このまま男のペースに乗れば気分を悪くしそうだと、せめて話題を変えようと口を開いた。
「それで、どこに行くの」
「映画館」
「……えい、が……」
明日の天気を告げるような口振りで男は告げる。
その言葉にポツリと告げる千景は、僅かに形の良い眉をひそめた。
千景の言葉のニュアンスに、小さく呟いた少女を見下ろす男はしばし考えて告げた。
「もしかして行ったことないのか?」
「……」
「おい」
「…………、私のいた村には、無かったから。映画館とかそういうの、行ったことなくて」
「ふーん。お前の家庭って面倒臭そうだしな」
「……」
やや気まずそうに告げる千景の言葉を、男は鼻で笑い膝を叩く。
「面倒臭い」と一言で纏めようとする男の言葉が、千景にとって酷く癪に障った。
男の横柄な態度に目を細めジッと睨み付ける千景を無視し、嘲笑うように男は告げる。
「じゃあ、また初めてな訳だ」
「――――」
随分と優しい声が千景に届く。
その何気ない言葉に、千景は薄闇色の瞳を大きく見開いた。
ガシガシと後頭部を掻き路上を歩く男に対し、無様に口を開閉し沈黙を保つ。
悔しいことに、――男の言う通りであった。
若葉や友奈含め、勇者達と温泉に行きゲームをした事はあるし、うどんも食べた。
そもそも映画館というのは千景にとっては行く必要など無く、無縁の場所だと思っていた。
千景の行動範囲は狭く限られている。
高知にある実家に帰るという例外を除けば、ほとんど拠点とする丸亀市からは出ない。
丸亀城で授業を受け、戦いに備えるための地道な訓練を行い、独りで部屋に居る時はゲーム。
四国外への遠征から帰還後は、放課後の自主訓練も絶やさなかった。
蹂躙され人類の消えた世界を目にした千景は、いつ敵が来てもいいように大鎌を振るう。
勇者は戦ってこそ価値がある物だと、寧ろバーテックスの襲来を望んですらいた気がした。
その繰り返しの日々が全てだった。
周囲を遠ざけ、自分の殻に閉じこもり、イヤホンで耳を塞ぎ、自分を守ってきた。
虐められるのは嫌だ。貶められるのも、傷つけられるのも、惨めな思いをするのも嫌だった。
「……たく、今日は色々とするつもりだったんだがな……、仕方ねえな」
「……?」
「ああ、気にするな」
息を吐き、堂々とした様子で男は路上を歩き、やや大きな建物を目指す。
華奢で可憐な少女を強姦するような男であるにも関わらず、その姿からは想像出来ない。
多少筋肉質な男だが見た目は若く、大学生と言い張ればギリギリ通用しそうな相貌である。
「ああ、そうそう。お前」
「……?」
「ここでパンツを見せろ」
「…………ぇ」
――当然だが、鬼畜さに容姿は関係ない。
何気なく昨日の晩御飯を思い出したような口振りで、男はニヤニヤと笑みを浮かべる。
未だに慣れない下卑た笑み、行為をする際に男が見せる欲望が透けた視線が千景へと向く。
わずかながらも路上に人が増えつつある中。
その端で立ち止まり、男の唐突な要求に思わず千景は凍り付いた。
いや、唐突などではない。この男は、最初からそういうつもりで千景を呼んだのだから。
千景に拒否をするという権利は無い。この狭い四国の土地で男の所持する千景の画像や動画といった物をネットに上げられたら、『勇者』としての信用も地位も価値も全てを失いかねない。
これから先、以前の裏路地での襲撃のような行為が成功すれば話はまた変わったかもしれない。
だが現実では、千景は油断もあったかもしれないが、それでも間違いなく男に敗北し――犯された。大鎌を振りかざせば目の前の男の首を刈る事も可能だろうが、その決意は未だに固まらない。郡千景に、殺人を犯す事は、その決意を抱く事は、結局できなかったのだから。
「ここで……ですか?」
「そうだ」
通りを歩く人々は千景にも男にも目を向けてはいない。
誰もが自分の事にしか興味はなく、建物の影で見え難い場所にいる二人に目は向かない。
それでも千景の震える両手が、男の要求に対して生まれる羞恥心がスカートを握り締める。
「ほら、早くしろよ。あ、分かっているだろうけど、両手でたくし上げろよ」
千景の脳に刷り込むように敢えて男は口にする。
少女の反応を愉しむように、男は含み笑いと共に要求する。
「……ッ」
顔を赤くし、わずかに目端に被虐的な涙を千景は浮かべる。
短めの黒いスカートに握り過ぎて皺を作りながら、僅かに少女は躊躇する。
その初々しい反応が男を興奮させつつ、冷たく薄暗い欲望に塗れた視線の中で、
「……早くしろ」
「……はい」
震える両手でたくし上げられるスカート。
まだ人が少なくとも、裏路地でも茂みの中でもない通りの中で千景は持ち上げる。
黒のハイニーソに包まれた白く細い太腿、まるで男を誘うように見せる細い布切れ。
「もっと上げろ」
「……」
「上げろ」
「……は、い」
男の命令に千景は薄い唇を噛み締め、自らの臍までスカートを上げる。
それは悔しさか、溢れ出す羞恥による物か、混沌とする瞳に浮かぶ感情が揺らいでは消える。
両手を持ち上げ、角度的に男以外には見えない緑色のシンプルな下着をたくし上げて見せた。
「……クックッ。上出来だ」
「――――」
男の瞳が捉えるのは、千景の履く緑色のショーツだけではない。
滑らかな内腿、命令されたからとは言え、自らの意思で持ち上げ見せた千景の表情。
健康的な少女の腿肉、普段はスカートで隠されている千景の柔肌には男の噛み痕が存在した。
普段ならばタイツで隠すことができたが、それを見越してのハイニーソ。
治りかけの傷跡は千景が見る度に情事を思い出し、嫌悪感と屈辱を教え込む物であった。そして、人が通り薄い日差しが二人を見下ろす中で、静かに男は少女の下着に自らの指を伸ばす。
「愉しいか?」
「そんなわけ……んっ、ない、でしょ」
少女の秘部を下着越しに、上下に擦るように。
うら若き乙女が、初めて己の恥部で自慰をするような繊細ながらも荒々しい動き。
だが千景の細い指とは違い、雄の太く硬くごつごつとした指の動きが少女の顔を俯かせる。
「! ……!」
「いいって言うまで下ろすなよ」
布越しだから良いのだろう。
目を閉じた千景はきゅっと唇を噛み、男の愛撫に翻弄されるように左右に身体を揺らす。
柔肌を撫で、なぞり、円を描くように指で弄ると、んふと声なき声を千景は漏らした。
「おい、お嬢ちゃん」
うなじから香る仄かな汗の匂いが男の鼻腔に届く。
恥部を弄られる度に身体をビクリと震わせる千景に男は囁く。
「人が見ている」
「―――!」
囁きに目を見開く千景を余所に、男はショーツのクロッチ部分を引っ張る。
ぐいっと男の引き上げた布地は少女の柔肌に食い込み、容易く秘部の形を浮かべる。
その瞬間、ぴんと爪先立ちした千景の緑色の下着には薄い染みが筋状に広がりを見せた。
「――ってなったらどうするんだ?」
「……っ、ぁ」
ニヤリと笑う男に、薄暗闇色の瞳に炎を浮かべて千景は睨み付ける。
だが涙目で頬を上気させながら睨む少女に男が恐怖など浮かべるはずもなかった。
湿り気を帯び、慌てて閉じた太腿に垂れる少女の淫液は、身体の敏感さを物語っていた。
「よし、いいぞ」
「……」
男の許可に、凄まじい勢いで千景はスカートを下ろした。
従順に、どこか諦観すら薄く見える少女の動きに男は満足したのか千景の手を引く。
「おい、少し走るぞ」
「え?」
「お前がちんたらしているから、開始時間に遅れそうじゃねえか」
「……、それは……私の所為じゃ」
力強い男の手を振りほどく事はできず、千景は引き摺られるように連れて行かれる。
中途半端な刺激にスカートを押さえながら、人生で初めての映画館に千景は脚を踏み入れた。
「それで……何を見るの?」
「最近妙に人気が出てきたヤツ。確か名前は……」
用意周到なのか、最初から映画館に行くつもりだったらしい。
受付前でポケットから二枚のチケットを取り出し、その内の一枚を男は千景に渡した。
一瞬破けばどうなるだろうかと破滅的な事を脳裏に過らせながら、不毛な事だと目を向ける。
「『ウドンウォーズ』……?」
掴んだチケットと男の顔を見比べて、思わず千景は呟いた。
「ああ」
「……」
控えめに言って「お前正気か?」と言いたげな顔に対し、肩を竦める男はその視線を受け流す。
何となくだが、映画館で何かしら千景といかがわしい行為に及ぶつもりで適当に選んだのだろうか。ふざけたタイトルと共に描かれているアニメ映画らしいそれは、内容が想像出来なかった。
「あ? 文句でもあるのか? アニメ馬鹿にするなよ」
「……ない、です」
適当な飲料水を購入し、指定座席に向かうと、あまり人がいなかった。
それは恐らく午前であるからなのか、純粋に面白くないのかは千景には判断出来なかった。
上映時間までわずかに時間がある中で、二人指定された席に座り込むとしばし無言となった。
薄暗い場所で大きなスクリーンを前に僅かに身体を揺する千景。
それは未知との遭遇を味わうような、子供がプレゼントを貰うような動きだったが。
「ああ、そういえば。さっきのは中途半端だったな」
「え?」
一息ついたからか、それとも開演に間に合ったからか、男は唐突に口を開いた。
言葉の意味が分からず眉を顰め、その一瞬後に気付いた千景はスカートを押さえようとして、
「おら、スッキリさせてやるよ。ありがたく思え」
「……まっ、……!!?」
少女の細い腰に手を置き、電光石火のような速さでスカート内に手を入れた男に弄られる。
既に下着をずらされ熱を残した秘部を指で撫でられ、思わず千景は自らの口を手で押さえた。
先程の中途半端な快感は少女の身体を火照らせ、熱の残っていた秘部は濡れていた。
男が中指を挿入すると、千景の媚肉が男を迎え入れた。
追加の愛撫は不要とばかりに締め付ける膣肉は粘液と共に指に絡み付く。
にちゅにちゅと淫らな音が聞こえる。
座席に座り、僅かに乱れた黒髪を揺らしながら男の腕を両脚で挟み込む。
そのささやかな少女の抵抗、小さく含み笑いをする男は艶やかな声を抑える千景に囁いた。
「分かっていると思うが……声は我慢しろよ?」
「――ん、ん!? ! ……!」
膣壁が締め付ける中で、男はゆっくりと指の関節を曲げて近くの膣肉を叩いた。
直後首を逸らし、ふるふると激しく首を横に振る千景の蜜壺からは新しい液が湧き出た。
瞳を潤ませ、口元が緩みかけてはぎゅっと結ばれる。
公共の場で『勇者』がこんな事をしているとバレたくはないらしい。
当然だろうなと思いつつも、湧き上がる衝動を抑えられずに男は指で追撃を掛ける。
「ッ、っ! ッ!!」
小刻みに千景の華奢な身体が震える。
だが男は追撃の手を緩める事はせず、少女は我慢と同時に快楽を強いられる。
声を出したら気付かれるという考えが、押し寄せる快感の波に必死に艶のある声を抑える。
「っ……! !!」
男は完全に千景の『弱点』を抑えていた。
我慢強くとも、曲げた指で的確に与えられる刺激が目を見開く千景を痙攣させる。
痙攣しようとも、脚で押さえても、太く逞しい男の腕を華奢な手で叩いても男は止めない。
「!? ! ぁ……!」
もう十分です。
もう止めてくださいと、少女の声無き声が響く中で、
「おい、気持ちいいか……?」
永遠に続くような責め苦の中で差し出す藁の如く、小さく男は囁いた。
快楽という水に沈められ頭を押さえられる苦しみの中で、こくこくこくと必死に千景は頷く。
そしてもう十分だと言わんばかりに秘裂に挿入している指を引き抜こうとするが、
「――よし、イっていいぞ」
「っ、ぃ、ィ、~~~~~……!!」
まるでとどめを刺すように、男は指の勢いを更に強めた。
ぷしっ、ぷしゃという水音と共に指に絡み付き締め付け、快楽を貪り蜜肉は震える。
ゆっくりと指を引き抜き、少女の愛液で滴り落ちる手のひらを男は笑みと共に見せ付ける。
「――――」
「は――、ぁ――」
一際粘り気のある粘液を千景の前に見せ付け、濡れた指を少女の唇に触れる。
紅を塗るように唇に触れ、荒い息を漏らす千景と愉しむ男を余所に、突然劇場は暗くなった。
「!?」
「落ち着け、予告編だ」
停電かと一瞬身を強張らせる千景に男は静かに告げる。
そうして彼女の頭を掴むと、グイッと頭を下げさせてある場所に移動させる。
「予告が終わるまで――――しゃぶれ」
「……っ」
男の股座、既にジッパーを下ろし、反り立つ肉棒が千景の目の前に姿を見せる。
千景の処女を奪い、辱め、凌辱した男の剛直を、フェラチオをしろと千景に要求した。
暗闇の中、スクリーンの光だけが男と千景を照らす中、頭を肉茎に近づけられた少女は、
「…………ん、ぁ」
観念したように、慎ましやかに少女の唇が鈴口にキスをした。
初めて彼氏とキスをするように、いじらしく拙い動きでゆっくりと肉茎を頬張る。
上目遣いで男を見上げ、アイスを舐めるような舌の動きで初々しい口腔奉仕を千景は行う。
「……ん、ふ」
「まぁ今回は時間もないし……手を貸せ」
拙い動きでは、男は果てる事はない。
ゲームで得た知識でそれらしくしているだけの行為に過ぎなかった。
故に男が行うのは、少女が大鎌を振るう両手を汁の滴る肉茎に触らせ、しごくことだった。
「いいか、男はこれくらい荒い方が悦ぶ。一つ賢くなったな、お嬢ちゃん」
「……こんなの、覚えても……」
己の両手を玩具のように使われ、直に肉茎の動きを千景は手のひらで感じる。
しゅ、しゅっと嫌悪感と痛くないのかという疑問の中で、男は少女を使った自慰をする。
硬い剛直を千景の手を使い、慣れた手つきで上下に擦る男の行為を異性の自慰行為など初めて見た千景が呆然と見守っていると、男は荒々しく少女の頭を掴み再び肉棒を小さな口に含まされた。
「ぉ、ぉー」
「ンんッ……!?」
無理やり汚らわしい雄のペニスを口に頬張らされた瞬間、血管がはち切れんばかりに勃起した剛直から、濃厚な精が大量に肉のドームに放たれた。慌てて口から異物を離そうとする千景の頭を男は無理やり掴み、びゅううっと吐き出される白濁を、雄の味を舌で味わう事になった。
「おっと、吐くなよ。――飲め」
「……」
男の命令には逆らえない。逆らってはならない。
だから喉を鳴らし、絶望の涙を浮かべながら、千景は雄の精を飲み込んでいく。
不思議な味でそこまで不味い物では無いと少女の喉が小さく動き、白濁を嚥下する。
「ん……んっ……、けほ、けほっ」
体内に精を取り込み僅かにむせた千景を余所に、スクリーンに映る予告は最後の物となった。そそくさと肉棒を仕舞い込む男がむせる少女を気遣ったのか買った飲み物を渡すと、千景はストローに噛り付くように中の飲料水を啜り、果汁の甘さに思わず薄闇色の瞳を大きく見開いた。
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余談だが、千景とレイプ魔が見た『ウドンウォーズ』。
この作品は本来、世界が狂う少し前に世界に公開されるはずだったという。
しかし、人類の生存圏が四国のみとなり、最初の一年は映画どころでは無かった。
その後スタッフたちが作画を向上させ、改めて世に出た映画は千景にも好評だった。
そして。
――この数日後、四国に大規模な敵が襲撃してきた。