※この作品はR-18です。

アクア「私が女神…ですか?」   作:黒巛清流

10 / 19
読者は即座に察していたけど実は名前の出ていなかった例の彼がいよいよ本筋に登場!
びっくりするぐらいに筆が乗った、こんなに早くかけたの久しぶり


ウィズ遭遇後
カ「そういえばアクア、剣を魔力で作ってたけど剣も扱えるのか?」
ア「? 剣だけではなく槍も籠手もメイスもクローも短剣も全て弓と同じぐらい扱えますよ?」
カ「え、つよっ...」


ミツルギさんと団長

「何だか紅茶のティーバッグにでもなった気分ですね」

 

緑のジャケットを着た人達に運んでもらった鋼鉄製の檻の中で正座をしながら私はポツリと呟いた。

視界に見える湖は確かに濁って淀んでいる。

 

カズマさんの作戦を聞くと壊されない檻の中から浄化魔法を使い、湖を綺麗にするというもの。流石に非人道的なためどうするか悩んでいたらしいが私はそれを承諾、私が水に触れているだけでも浄化は可能ですし1日以上水の中にいても呼吸には困りませんので、水の中にいるのは心地よいですし乾かそうと思えば一瞬で乾きますし。

 

「でも檻的にはこれから売られる希少モンスターの気分でしょうか」

「いや結構のほほんとしてるな」

 

女性を檻に閉じ込めるということをしているからか少し申し訳なさそうな顔をしているカズマさんですが私自身が了承していますし気にしなくてもいいのですが...

 

「何かあったらすぐに叫ぶのだぞ、すぐに鎖を引っ張るからな」

 

ダクネスさんがそう言いながら大きな鎖を持ち上げる。あの鎖だけでもそこそこ重そうですが...

 

そんなこんなで湖の端にぽちゃーん。6時間ほど待機である。

 

 

一時間ほど経つと私の周囲の水が綺麗になっていることが分かる。離れた所にいるカズマさん達もそれを見ながらおぉーと言う声をあげていた。

 

あの、カズマさん。仕方ないかもしれませんがトイレについて話すのは恥ずかしいので止めていただけないでしょうか、私は耳もいいんですよ。あぁ、めぐみんさん。そんな昔のアイドルのようなことを言われても...

 

 

「ひっ...」

 

更に数時間後、私の檻の周りをアリゲーター達が囲む。カズマさん達が鎖を引こうとするがそれを手で制す。

このままではこの水源を使う人が困ってしまいますし何より途中で投げ出すのは...!

 

ですが早く終わらせたい!

 

「ぴゅっ『ピュリフィケーション』!」

 

私は檻の周りをアリゲーター達に食い付かれながら浄化魔法を連発した。

 

 

 

 

 

5時間後

魔法を連発した私は本来より一時間早く終わらせることが出来、カズマさん達に引き上げてもらう。

 

「アクア、もう大丈夫だから出て来てもいいぞ」

 

カズマさんが優しく言ってくれたが

 

「す、すみません...こ、腰が抜けて立てません...」

 

泣きながらぺたんと座り込みカズマさん達に告げる。そのまま街へと向かうことになった。

 

 

 

行きと同じく緑のジャケットを着た人達に運んでもらいながら街へと入る。カズマさんがおんぶをしようと持ちかけてくれたが流石に辛いだろうし断っていた。街にも入ったし抜けた腰もそろそろ大丈夫だろうと立ち上がろうとすると

 

「めっ、女神様っ!? 何をしていらっしゃるのですかっ! そんなところで!」

 

一目で高品質と分かる装備を着た青年が私が入っていた檻の鉄格子をいとも簡単に曲げてしまった。緑ジャケットの人が唖然とした表情をしている。

 

その青年は私にさあどうぞといわんばかりに手を伸ばすがその間にダクネスさんが入る。

 

「おい、私の仲間に馴れ馴れしく触るな。貴様は何者だ」

「ダクネスさん…」

 

守ってくれたダクネスさんはまさに騎士といった感じであり、とてもかっこよかった。

そうすると青年は自分は厄介ごとには巻き込まれたくないんだけど仕方がないと言ったように溜息を吐く。あ、ダクネスさんとカズマさんに額に青筋が見える。

 

巻き込まれてというか関わったのはあなた…ミツルギさんからなのですが…

 

「おい、アクア。知り合いか? 女神様と言ってたし」

「…はい、カズマさんより前に転生させた方です。魔剣グラムをお渡ししてこの世界に送ったのですが…その…なんというか…真っすぐすぎるというか自分が正しいと信じているというか…」

「分かった、妄想と信念が高すぎる奴なんだな」

 

私はうなだれる。本当に申し訳ございません。ちゃんと言っていたのですが…

そのあと彼は自己紹介をしてソードマスターになったとか37レベルになったとか…

そして私が檻にいた事情を聞いたのだが…

 

それを聞いたミツルギさんはカズマさんの胸倉を掴み上げた。

 

「-ッ!」

 

チリッと魔力が揺らぐ、とっさにめぐみんさんが腕をつかみ落ち着かせてくれた。最近カズマさんのことになると感情が揺らぎやすくなる。気を付けないと…

 

「ミツルギさん、その件に関して私が望んだことです。発案はカズマさんですがカズマさんは実行するのを躊躇していられました」

「アクア様、いまの扱いはどう考えても不当です。第一今はどこに寝泊まりを…」

 

初対面のカズマさんに言いたい放題ですね。私のことをカズマさんよりも知らないのに。

私が今は馬小屋で寝ていることを告げるとカズマさんの胸倉を掴んだ手に力が籠められる。

 

「おい、いい加減手を離せ。アクアとは知り合いらしいが初対面のカズマに対して礼儀知らずにもほどがあるだろう」

 

ダクネスさんが珍しく怒っていた。ダクネスさんはとても礼儀作法がしっかりしていますしどこかのお嬢様とかでしょうか。

そう思いながら爆裂魔法の詠唱をしようとしているめぐみんさんを止める。皆さんはミツルギさんの礼儀知らずな態度にだいぶイライラしているらしい。

 

すると次はめぐみんさんやダクネスさんに目線が動き、二人を褒めたたえた上でカズマさんを貶す。

カズマさんは気になったことがあったのか私に耳打ちする。

 

「なぁアクア、この世界の冒険者は馬小屋で寝泊まりは基本と聞いたのだがこいつはなんで怒っているんだ?」

「彼には転生特典で魔剣グラムを授けたので恐らく最初から高難易度のクエストを攻略したりお金に困ることはなかったのでしょう……与えられた力を過信するなと教えたはずなのですがね…」

 

少なくとも彼よりは一から頑張ってきたカズマさんの方が立派である。平和と正義を謳うだけではどうにもならないのだ。その後に私達女性陣三人は彼のパーティーに勧誘された、ナチュラルにカズマさんをハブったりしているし正直私の好感度は最低である。めぐみんさんやダクネスさんもいい印象は抱いていないようだ。勝手に話を進めたり自分の提案が正しいと思っていることに不満があるそうだ。

 

私はカズマさんの服の裾を引っ張る。

 

「カズマさん、もうギルドに行きましょう。こう言ってはなんですがあまり関わらないほうがいいかと…」

「満場一致であなたのパーティーにはいきたくないそうです。クエストの完了報告があるのでそれでは…」

 

と、カズマさんは言うがミツルギさんはどかない。人の話を聞いてください…

その後、カズマさんに私を賭けて決闘だ。と勝手に話を進める。ただでさえ低い好感度がさらに下がっていく気がします。

 

「カズマさん…」

「安心しろ、必ず勝つ」

「カズマさん…!」

 

思わず胸が高鳴る、しかしカズマさんと彼では大きな差があります。どうやって勝つのでしょうか…

 

「では行くぞっ!」

「おらよっ!」

「うわっ!?」

 

決闘が開始した瞬間、カズマさんはショートソードを彼に向かってぶん投げた。

完全に虚を突かれたが流石高レベル冒険者、すぐに剣を抜いて弾く。カズマさんはそのままミツルギさんに向かって走り出した。

 

「虚を突いたつもりだろうが残念だったな!」

「カズマ!」

「カズマさんっ!」

「『クリエイト・アース』」

 

私達が迫る剣に声を上げるとカズマさんは右手にサラサラとした土を生み出す。あれは初級魔法の…

 

「はぁっ!」

「『ウィンドブレス』!」

「なっ、ぐあぁっ!」

 

剣を振り下ろそうと上段に振りかぶってがら空きになった彼の顔にカズマさんはウィンドブレスで目つぶしをした。めぐみんさんが初級魔法をあそこまで使いこなしていることに驚く、ミツルギさんは思わず目を押さえて後退すると同時にカズマさんが拳を振りかぶった。

 

「『スティール』ッッッ!!!」

「なっ!?」

 

カズマさんがスティールを発動した瞬間ミツルギさんの手から魔剣グラムが消えカズマさんの右手に現れた。

そのまま振りかぶった腕を思いっきり振り下ろし、剣の腹でミツルギさんの頭を渾身の力で思いっきり殴った。

 

 

 

 

「卑怯者! 卑怯者卑怯者卑怯者ーっ!」

「あんた最低! 最低よ! 正々堂々と戦いなさい!」

 

ミツルギさんの仲間からの罵声が飛び交う中、カズマさんは魔剣グラムを貰うと宣言する。

でもその剣は彼にしか扱えずカズマさんが使っても丈夫な剣と伝えるとカズマさんはがっかりとしてしまう。申し訳ありません。私が何か武器を持ち出せていたら…

ちなみにカズマさんはその剣を売ることにしたそうです。大丈夫だと思います、一度力を失ってみるのも大事だと思います。

 

そのままギルドに行こうとすると仲間の二人が通せんぼし、武器を構えた。一触即発と言った空気になった瞬間。

 

「そこまでだッッ!!!」

 

力強い声がそこに響く、声のした方を見るとギルドの方向。つまり仲間の二人の後ろにその人物は立っていた。

白い逆立った髪にダークレッドのスーツ、2mほどはある高身長。

 

「話は聞かせてもらった! 正式な決闘ではなく元々その倒されたやつが無理やり持ち掛けたらしいな。それに高レベルのソードマスターが低レベルの冒険者に決闘を持ちかけること自体が卑怯じゃないか?」

 

その発言に二人はぐっと言葉に詰まる、なんか文句はあるかと言うと二人はミツルギさんを連れてどこかへと去っていった。カズマさんは助けてくれたと言っても高身長の怖い顔立ちの人に少し怖がっているのかそっと声をかけた。

 

「あ、あの…あなたは…」

「おっと、悪いな。自己紹介がまだだったか」

 

檻を運んで来た緑ジャケットを着たウサギ耳の女性と黒髪の男性がそばに控えながら男性は言った。

 

「俺はオルガ・イツカ。鉄華団の団長だ」




・鉄華団
アクセルにあるボランティアのような集団
ギルドの手伝い(今回の檻の運搬など)がメインの活動。
来るもの拒まずで現在人数は三桁レベルの組織になっている
基本的に報酬は孤児や生活に困っている団員に支給される。

団長 オルガ・イツカ
鉄華団を作った人、冒険者でもあり職業は『冒険者』だが純粋に地力が高い
銃とソードメイスを使う

副団長 狼耳の女獣人(まだ名無し)
オルガと鉄華団創設前にパーティを組んでいた。オルガに惚れている。
黒い軍服のようなものを着た銀髪の刀使い





次回はオルガさんとの会話を終えてベルディア編に移行します
それとタグに『オルガ・イツカ』を追加しました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。