※この作品はR-18です。

間桐家の長男君   作:ぴんころ

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二月三日 時刻不明

 女性器、口、お尻、その全てを同時に蟲の手で汚辱の限りを尽くされた私は、悲鳴すらあげることなく肉体を痙攣させる。そこに快感など存在する余地はない。

 

 膣の中を蠢き、産卵の場として整えようとする動きは身の毛がよだつほどおぞましいし、お尻を埋め尽くす蟲の存在は、私のお腹を圧迫して私の肉体を苛む。口の中に至っては蠢く蟲の存在でまともに呼吸を行えず、意識が遠のいていく元凶ですらある。

 

 けれど、腹と膣を蹂躙する蟲。それがもたらす異物感と痛みによって私の意識は保たれる。人外が這い回る、苗床としての扱いによって、死、あるいは気絶といった休息すら与えられない。

 

 お尻に力を込めて括約筋を締める。これ以上、蟲の侵入を許さないために。それによってお尻に入り込もうとした蟲が圧迫されて、潰れて死ぬ。肉を持った使い魔であるために死骸は残り、潰した時に体から出た体液がお尻の中に飛散したけれど、一時的にお尻の圧迫感からは解放された。

 

「んん……、……んん?」

 

 排便のように蟲の死骸が外に放り出されて、異物がなくなったと感じて余裕がわずかに戻り、そこでようやくおかしな現実に気がつく。私は、命令に逆らうことができなくて、だからこそ蟲たちを殺すことも取り出すこともできずに犯されている。女性器に入り込んだ蟲以外に対してもそれが働いているのは口の中の蟲を取り除こうとすることができないのだから明白だ。それなのに、どうしてお尻の蟲を殺せたんだ、と。

 

 けれどそれ以上を考えるよりも先に、膣にさらなる動きが入り考えが散らされる。お尻への蟲の侵入が止み、ほんのわずか楽になったと思ったけれど、それが間違いだったとわかったのは考えを散らされた次の瞬間だった。

 

「んんっ……っ!? んんーーーっ!!」

 

 視界が真っ白になる。これまでの異物感とは全く違う、快楽の電流が背筋を通って脳内で暴れ狂う。絶頂。その波が引くことなく、常に連続して私の身に襲いかかる。お尻の中に入り込んできた新たな蟲が腸内を目指して進むだけで、意識を保てなくなるほどの快楽を浴びて、そこにさらなる快楽が襲いきて強制的に目覚めさせられる。

 

 快楽による意識の浮き沈みが連続して余計なことを考えられないせいで、己の中をぬぷり、ぬぷりと他の個体の体液を満遍なく広げるかのように這い回る蟲たちの状態を感じ取る。それができてしまった。

 

 全ての蟲が同時にびくりと震えたこと。その意味を考えようとする心は快楽の波に押し流され、一瞬だけ戻っていた理性が意味を理解するよりも先に、結果がやってきた。

 

 全身をぶるぶると震わせた蟲たち、それも私の中を這い回っていた個体だけではなく、表面に体液を塗っていた個体も同様に。離れたところに存在する個体までは快楽によってチカチカと真っ白になったり戻ったりを繰り返す視界ではわからない。

 

 けれど確かに、私の何かしらを犯していた蟲たちは体をぶるぶると震わせて、亀頭によく似た形をした部位から大量の生暖かい液体を出す。

 

「んん……っ!? んぅーーーっ!!」

 

 全身の穴という穴がその液体によって満たされ、そしてワンピースによって隠された肌もその汚濁によって汚されていく。抵抗など許されるはずもなく、己の肌が、体内が、自らが萎びていきながらもその粘液を放出し続ける蟲たちによって染め上げられる。それを受け入れることしか許されない私は、己の口の中を満たし、それでもなお止まらないその粘液を、内側に向かって吐き出されていたという事実もあって、吐き出すことを考えすらせずに嚥下する。それが、決して超えてはならない一線だと心のどこかで理解しながらも、ためらうことなく行なっていた。

 

「……ぁ……」

 

 体を内側まで含めて隅々洗ったその粘液が、蟲たちの精液だったのだと理解が追いついたのは、ぽとりと口の中からこぼれ落ちた、射精して萎びて死んだ蟲の死骸を見てからだった。幻視するのは、蟲を孕みお腹を大きくした私の姿。聖杯戦争のための戦力補充である以上、このお腹が大きくなるのは時間の問題。

 

 目眩がする。絶望感に打ちひしがれる。これから先、聖杯戦争が終わるまでの間毎日のように蟲に犯され続けることになるのか、と。もうこんな現実にいたくない。この地獄を意識を残したまま、正気のまま乗り越えられるとは全く思えず、その絶望の中に私自身の意識を沈めていく。

 

 ーーーけれど、そんな私の意思など蟲たちには関係ない。

 

 すぐさま別の蟲が、未だに体内に残る蟲の死骸を己の体ですりつぶし、強引に突き進み始めたことで私の意識は覚醒させられ、さらなる絶頂の渦へと飲み込まれることになった。

 

 

 

 

 

「へえ、こうなったか……」

 

 学校より帰宅し、気絶していたイリヤをその場から動かすことなく体内の状態を確認する。彼女の口、膣内、アナル。それぞれ犯していたのは見た目には全く同じながら別種の蟲。作り上げる最初の工程では、魔術的な媚薬を混ぜることで女を犯すことに特化させた種別という点では共通しているが、射精の形で吐き出された体液にはそれぞれ違う効果を乗せている。

 

 例えば、口から摂取した蟲と体表をずるずると這い回っていた蟲は体液に媚薬の作用があり、肉体を蟲の陵辱に対して快楽を感じるようにして産卵母体の状態を整える役割。膣を犯していたのは精子を吐き出し、母体となる魔術師の卵を強制的に排卵させて受精する。新種の蟲を生み出すための体液。最後に、アナルに吐き出されたものにはこれまでの蟲の受精卵がそのままコピーされたものが混じっていて、これまでに作られた種類を量産する。ただの趣味で三穴を同時に責め立てているわけではないのだ。

 

「うん、予想よりも順調なペースだし……」

 

 そして、体内に粉状にして塗りたくられた蟲たちの死骸は、愛液、腸液に溶けて人体に吸収させることで膣やアナルを蟲を産み出す環境としての”場”としての形を整える。あの死骸にすら意味がある。けれどそれらによって進行する蟲の産卵母体としての調整具合よりもーーー

 

「自分を犯す蟲たちの排除は叶わないと悟って、その結果『願いを叶える』特性を持った魔力が自己強制証文を破らない形で、なおかつ犯されないようにするために『自分の肉体を間桐の母体としてのそれに近づける』形で作用するなんて。さすがに思ってもみなかったぞ」

 

 これじゃあ、十年以上かけて間桐の母体として調整されて来た桜が可哀想だ。そんなことを思う。まあ、これで生まれる成蟲の種類次第ではさらに産んでもらうことになるから関係ないが。

 

 既存の種類の蟲であっても、母胎となる魔術師の魔力の質や量によっては通常生み出した時よりも遥かに強くなることがある。聖杯である彼女ならば生み出される魔蟲は最高レベルのものであろう。それを考えれば、アナルは聖杯戦争の間はずっと、蟲を産み出すために使うべきだろうか。

 

「まあ、その辺りはあとで考えればいいか」

 

 蟲の精や体液によってぐしょぐしょになったワンピースと下着を脱がせる。それだけの行動でも気絶したまま軽い絶頂を迎えながら膣から潮と一緒にいくつかの受精卵を出している彼女を見て目を細めた。

 

「蟲よ」

 

 魔術回路を起動して、二匹、同じ種類の蟲を呼ぶ。陰茎の形をした淫蟲の一種だが幼蟲の頃から防御術式を吸収させていたために、とにかく硬い代物。それを、限界まで蟲の卵を溜め込んでいる膣とアナルへと、中の卵が出てこないように栓として挿入する。

 

「目を覚ましたか」

 

 びくん、とイリヤスフィールの体が震える。いきなりの挿入に大きな絶頂を覚えたらしい。そして、それにより意識が戻ったようで、目を開く。赤い瞳が俺の姿を捉えて、続いて目を覚ますまでの自分が受けた陵辱を思い出して逃げようとして、それだけでまた軽い絶頂を迎えた。淫蟲が、それによって滲み出た愛液を啜る。より強大な魔蟲になって、さらに力強く封をする。

 

「な、な……」

 

 最初は掠れた声で、そして次第に声を取り戻し、なんてことをしてくれるんだ、と言葉を繋げようとしたイリヤスフィール。けれどそれも途中で軽く体の表面をなぞるだけで、快楽を感じて男に媚びる甘い声へと変貌する。

 

「安心していいさ。今の状態でこれ以上お前の肉体で孕ませるのは無理だ。そんな、もったいないことはしない。……この調子なら、日付が変わる頃には産み落とせそうだな」

 

 魔蟲は、卵の中にいる本体の成長も速度が元から早いこともさることながら、生まれるのと同時に己の卵に吸収した母体の魔力をも吸収して、蟲同士の交尾や全ての蟲の素体となるものを産ませる場合を除いては、属性や種類の最低限の方向性が決まる。つまり、母体の魔力が豊富であれば豊富であるほど誕生も早まるので、これまでの経験からして、大体の予測がつけられる。

 

「”出産の時間になるまで、その二匹の蟲を外すな”」

 

 命令を下して、桜のお古である服に魔術をかける。単純な水の魔術で蟲の精液やらイリヤスフィールの愛液やら、蟲の体液やら、イリヤの汗やら、もろともに全て洗い流し、そしてそのまま服についた水分を操って、服から切り離すことで乾燥させる。

 

 イリヤ本人に対しても同様に、体表に水を走らせて体に付着した液体を流しとる。さすがにそちらまで普通に洗った後に水分を完璧に切り離すのはーーー大部分が水で構成された人体から表面についている人体に関係ない水分のみを取り除くのはできないので、さっと表面を洗い流すに止める。それでも十分なほどにホムンクルスという完成された人体の美を取り戻した彼女は、けれど腹の部分は大量の卵で膨らんだままという背徳的な雰囲気も纏っている。

 

「とりあえずお前には急ピッチで……それこそ明日の夜には聖杯戦争のために外に出られる程度の蟲を産んでもらうからな」

 

 しかし、劣情を抱くというよりも先に、その腹の中で存在しているであろう卵の数を思い、これではまだ足りないなと判断して、そう宣言した。

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