※この作品はR-18です。

1しか知らない男が2の世界へ来てしまいフレンズに求められまくるお話(完結)   作:らんどまーく

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エロで憎悪を中和します


猛禽類の慰労(□)

 かばんさんの研究所兼住居に戻ってからの数日、俺は大半の時間を部屋に籠ってジャパリパークのどこかしらのサーバーに保存されたデータベースを漁ることに費やした。

 

 朝起きてイエイヌに挨拶をし、かばんさん達と朝食を摂り、軽くイエイヌやアライさん達と健全な運動をして、部屋に戻って作業。その繰り返し。

 そんな恐ろしく単調で、あまり色のない時間が最近の大半を占めていた。

 

 そんなある日の午後。

 

「かばんさん。血液は分かるんですけど爪と髪の毛は何に使うんです?」

 

 セルリウムを除去する為の血清作りにも俺は献血という形で協力することになっている。

 だがそれとは関係なく体の一部を提供するように頼まれた俺は手元の爪切りとハサミを訝し気に見下ろし、目の前の椅子に姿勢正しく座ったかばんさんに問いかけた。

 

「もちろん研究の為ですよ」

 

「呪いの人形の材料にする、とかじゃなくて?」

 

「ち、ちがいますよぉ! そんな恐ろしいことする訳ないじゃないですか!」

 

 怒らせてしまった。がたりと椅子から立ち上がった際に揺れた黒いくせ毛が可愛らしい。おっと思考が逸れた。

 彼女も本気で怒っている訳ではない。俺が両手を挙げてごめんなさいのポーズを取れば軽い咳ばらいをして席に戻ってくれる。

 

「そうですよね。ごめんなさい、いきなり説明不足でした。これを見てもらえますか?」

 

 そう言って彼女は白衣の胸ポケットから小さめの試験管を取り出した。その際に彼女の背丈に似合わない双丘に目が行ってしまったのは哀しい性だ。

 透明な容器の中には黒い針のような物体が収められているが、照明の明かりを照り返さない程度には表面がザラついた素材であるらしい。

 

「シャーペンの芯ですか?」

 

「違いますよ。これはミレンさんの髪の毛なんです」

 

「ええ? これが?」

 

 かばんさんは指の中のそれを軽く振ってみせた。微かにからからと容器の中で跳ねる音がする。毛髪の立てる音でないことは間違いないはずだ。ハリネズミでさえそこまでの硬度はあるまい。それにしても綺麗な指だ……。

 

 彼女の指のきめ細やかさに目を奪われ始め、やがて試験管は再び元の場所に戻される。黒いTシャツ越しでも分かる胸の大きさ……いかん思考が桃色に偏っている。最近イエイヌに限らず致していないせいか。

 とはいえそんなものは言い訳にならない。集中しろ、集中。

 

「ミレンさんの体から離れた髪毛は硬質化するみたいなんです。原理はよく分かりませんが……やっぱりミレンさんがセルリアンであることに関係しているんじゃないか、と。ちょっと気になることがあるのでもう少しサンプルが欲しいんです」

 

「ふーむ。自分の体が分からん」

 

 かばんさんの説明を聞いても疑問半分の感想しか出てこなかったが特に断る理由もないので素直に爪と髪を提供した。体を離れた傍から変質する訳でもなく、奇妙な自分の体の構造に首を傾げざるを得ない。

 

「ところでその髪の毛はどうやって入手を?」

 

「えっ!? え、えーと、い、イエイヌさんにお願いして」

 

「そうですか……くくっ」

 

 目を右往左往させてしどろもどろになるかばんさんに思わずニヤ付きながら席を立つ。この調子だと脱衣所辺りに侵入したな。

 

「で、データベースの調査は順調ですかっ?」

 

「…………ええ。そろそろ目星がつきそうです」

 

 ドアに手をかけたまま俺は低い声で答える。脳裏に見たくもない文字の羅列が蘇ったのだ。

 俺の様子に感じるものがあったのか、振り返れば彼女はきゅっと口元を引き結んでいた。

 

「楽しい内容でないことは確実だと思います。覚悟はいいですか」

 

「はい。もう……この島に来た時からずっと決めています」

 

 固い意思のこもった目が俺を真っ直ぐ見つめ返す。

 

 研究所跡の情報は既に伝達済みだ。当然、そこにあったクルーの遺体のことも。

 ジャパリパークには良からぬ過去が泥濘のように横たわっているのだ、と。

 

 研究室を後にし、一つ息を吐いた俺は肩を大きく回してから廊下を歩き出す。

 

「イエイヌー! しょうぶなのだー!」

 

「ばっちこーい!」

 

 廊下の窓からアライさんとイエイヌが外庭で対峙する姿が見えた。どうやら今はセルリアンハントの特訓中のようだ。

 暇になったイエイヌの相手になって欲しいと頼んでいるのだが、どうしてなかなかアグレッシブな遊びをやっている。

 

「とおおおおお!」

 

「てやああああ!」

 

 そういえば……。

 

『アライさんはフレンズ歴がとっても長いのだ! だいせんぱいなのだ! なんでもイエイヌに教えてあげられるのだ!』

 

『なんでもですか!? じゃあセルリアンハントのことでも!?』

 

『お、おー? そりゃまあアライさんはだいせんぱいだから、セルリアンなんていっくらでもぎったんばったんとー……』

 

『教えてください! わたし、もっとご主人の役に立てるようになりたいんです!』

 

 今朝、アライさんとイエイヌが交わしていた会話が蘇る。どう見てもアライさんが大見得を切ってイエイヌが食い付いている、という構図で必死に笑いをこらえる必要があったのを思い出す。

 あの時のアライさん、頬がぴくぴく引きつっていた気がするが大丈夫だろうか。ちなみにその時、フェネックは何も言わずに生暖かい笑顔をアライさんに注いでいたことを追記しておく。

 

「ぬおあー!」

 

「アライさーん大丈夫かーい?」

 

「とるねーどなのだあああぁぁぁ…………」

 

 大丈夫そうだ。

 宙をくるくると舞って行くアライさんの勇姿を収めてから自室に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛~……!」

 

 アライさんのそれとは違う濁った声を上げつつ、俺は手元のタブレットをベッドに放り投げた。

 研究所跡の遺書の主から情報の捜索網を広げ、ようやく辿り着いた1人のクルーの残したログからフィルタリングタワーとそれに必要な『四神』の情報の断片を入手できたのだ。

 

 しかし見れば見る程ジャパリパークの過去に起こった出来事が想像以上にドス黒かったのだと改めて認識した。もはや泥なんてレベルじゃない。まさに見てはいけない物を見た気分である。

 

「まあ、しゃーなし」

 

 気は乗らなかったがもう一度タブレットに目を通し、持ち運び専用の小さいタブレットに要点だけを纏めてから明かりを消してベッドに身を沈める。

 

「……寝れん」

 

 イエイヌという名の精神安定剤兼抱き枕も今は居ない。遅くまで作業をしている俺に合わせるのは酷だとアライさんとフェネックに託している。

 むくりと起き上がりベッドの縁に座って電子時計の表示を見た。時刻は23時過ぎだ。以前ならまだまだ余裕だと感じていた時間帯だが今となっては完全な夜更かしマンとしか思えない。

 

「ラッキーさん、起きてるか?」

 

「なんでしょう、ミレン」

 

「酒……アルコール飲料はあるかな。ここ」

 

 丸テーブルの上で待機状態を貫いていたラッキーは「検索中」と一言だけ発し、ぴょんと床に降りて俺を見上げて言う。

 

「レストルームにて提供可能です。ですが、夜遅くのアルコール摂取はお勧めできません」

 

「ちょっとだけ、ちょっとだけだから」

 

 困った時の寝酒とは社会人の悪い癖とも言える。社会人になる前はそこにタバコが加わっていたので今はかなり落ち着いている方だ。

 久方ぶりの飲酒に向けて少々ワクワクする気分を抑えながら部屋をそろりと抜け出し、ラッキーと共にレストルームへ。部屋の照明は夜間モードで小さな橙色が灯っているだけだが、寝る前ならちょうど良いとそのままにしておく。

 

「何になさいますか?」

 

「ウイスキーをダブルで……と言いたいけど流石にシングルで頼みます」

 

「かしこまりました」

 

 すぐにコンベアを伝って琥珀色の液体が満たされた小瓶と冷気を漂わせるロックアイス入りのグラスが送られてきた。小さな瓶には可愛らしいポップ体で「JAPARIPARK ORIGINAL LABEL」と印字されたラベルが巻いてある。

 

 俺は意気揚々とそれらを引っ掴んでテーブルまで持って行き、瓶の栓を抜いて鼻孔を震わせる芳香を放つ液体をゆっくりと氷の上から注いだ。

 

「こんなん絶対美味いやん……」

 

 さっきまでの憂鬱な気分はどこへ行ったのか生まれの方言まで出てくる始末。いや、そんな俺の心境などこの魅惑の液体の前では風前の灯火に等しい。

 

 とにかく酒だ!

 いつぶりだろうか。少なくとも1か月は確実である。

 

「ではでは…………何かご用ですか?」

 

「おや、鋭いですね」

 

 背後への呼びかけに応じたのは助手ことワシミミズクの落ち着いた声だった。彼女独特のこげ茶色の風貌がグラスに注がれた液体に滲むように溶け込んでいたのだ。

 振り向けばキッチンとダイニングの間に設けられた台に腰掛ける助手の姿があった。僅かな灯りの中で顔は見えず瞳だけが光っていて、セーターかワンピースかよく分からない服も暗がりに溶け込んでおり、白いタイツを纏う足のラインは逆に目立っている。

 

「驚かせてやろうと思ったのです。お前がここに入るのが見えたので」

 

「ミミさんは夜行性でしたっけ」

 

「そうですよ。まあ、フレンズになってからは昼間にも起きていられますが」

 

 言い終わるや彼女は頭の羽をゆらりと動かし、音を発さずに俺の胸に飛び込んで来た。いや、飛び込むというより木の枝にとまって一休みでもするかのような動作だった。あまりにも静かで自然な一連の動作に、俺は手に持ったグラスを慌ててテーブルに置いて彼女の体を抱き留めていた。

 

「ヒトは仕事で自分を追い詰めるのが好きなのです。私が博士に代わって労わってやるですよ」

 

「何を……」

 

 彼女は妖艶な笑みを浮かべながら人差し指を俺の唇に添えた。

 

「労わってやる、と言ったです。どうして欲しいですか? 私の体を好きに使ってみますか? お前の好きにしていいのです」

 

 助手はどこか嗜虐的な口調で言いながら俺の右手を掴んで胸の膨らみに押し付け、もう片方の手でズボンのまたぐらをすりすりと擦り上げてくる。

 

 ふにゅ、ふにゅ。

 

 無意識に右手を動かして相手の持つ弾力を味わってしまった。見た目には小柄でほっそりした彼女だが、それはあくまで体の線を隠すような服から受ける印象だということが分かる。いったいどれほどのものをこの服の下に隠しているのか……想像して、自然と刺激を与えられていた股間はテントを張っていた。

 

「ふむ、興奮してくれているのですね。やはりお前はヒトのオスそっくりなのです」

 

「そっくり、か」

 

「んあっ!」

 

 反り上がったペニスをズボン越しに弄ばれたこと、ヒトという単語に僅かな憎悪を覚えたこと。そのふたつが数日の間抑えられ続けた煩悩を噴出させた。

 助手の腰を支えていた左手を下にずらして柔らかな尻を掴み、胸に添えていた右手に力を込めて服の上からぐにぐにと揉みしだく。

 

「んっ。あっ。もっとつよく、揉んでいいですよ……あっ♡それ、いいですっ」

 

「ミレン。デバイスの代わりに報告します。あなたは、クルー規定に違反する行為を行っています。当エリア最高セキュリティ権限保持者はあなたです。よって……よ、よって、ア、アワワワ……」

 

 足元でぷるぷると小刻みに揺れ始めるラッキー。こうして混乱している姿を見るのは初めてだ。どことなく「できるやつ」な感じを醸し出していた彼または彼女だがポンコツ状態になってしまうとボスと変わらない。

 

「ふふ。機能は違っても中身は一緒ですね。ほら、ラッキービーストじゃなくて私を見るのです……♡」

 

 助手の手が頬に添えられ、唇に触れるようなキスをされる。瞳を嬉しそうに細め、突き出す唇はつつくようなバードキス。舌をからませないそれはこちらとしては物足りず、口寂しさを感じて一旦彼女の体を離し、テーブルに置いていたグラスの中身を勢いよく口腔に流し込んだ。

 

「っ、くぅー……!」

 

 胃に流れ落ちて行くウイスキーの熱と香りが鼻と脳に抜けて行き、僅かに頭が揺さぶられるような特有の快感を得る。なお、本来はちまちま飲んで楽しむ種類の酒である。

 

「それはお酒ですね。確か、あの温泉のようにぐだぐだになってしまうとか──」

 

「失礼。それじゃ続きを……」

 

「え、あっ、ダメなのです!」

 

 単純に氷が溶けるともったいないと思ったので先に飲んだだけだ。なのに助手は俺が再びキスをしようとするや否や目を見開いていやいやをする。

 

「何が駄目なんだか」

 

「あうっ!」

 

 さっきまでと違う反応を見せる彼女に違和感や疑問ではなく、アルコールが入ったことによる解放感もあってか苛立ちを感じた俺は助手の体をテーブルの上に押し倒した。

 

「好きにしていいって言っただろ。ほらほら」

 

 両手を胸に押し付けてやる。やはり隠れ巨乳らしく、分厚い服を通してお餅のような弾力が返ってくる。

 

 ぐにぐにぐにぐにっ。

 

「んっ、んんっ。ふぅっ、んくぅっ」

 

 助手はどうしてか喘ぎ声を漏らさないように両手で己の口を塞いでいる。

 部屋は防音だし、レストルームに誰かが入ってくる可能性に怯えての行為ではないだろう。そもそもそんなことを気にするようなら自分から誘うような真似もしない……という冷静な思考は後から考えた物で、この時は無防備な首から下をどういじめてやろうか、などという卑猥な思考が俺の頭を満たしていた。

 

「ボタン外しちゃうぞ」

 

「あっ……んっ!」

 

 一瞬手をどかしたので前のめりになって彼女の顔に近寄ったが、すぐさま手で塞がれてしまいキスの続きを妨害されてしまう。もしかするとディープキスがしたくないのだろうか。だが俺はやりたい。

 物足りなさを感じたのはキスの続きであって、それをすっ飛ばして最後までやっても満たされない気がするのだ。細かいこだわりと言われればそれまでだがそこは譲れない。

 

「ならこっちにも考えがあるからな」

 

 素早い手つきでセーターのような服のボタンを一気に外してやる。すると日焼けなど一度もしたことがないような真っ白な肌と、もはやノーブラが安定なのか桜色の乳首が彩る巨大な双丘が露わになった。下には白いパンツとタイツ以外に何も着用しておらず、フクロウの尾がお尻の隙間から覗いている。

 

「フレンズは皆エロい体だよな。ところでキスしない?」

 

「んうぅ……」

 

 耳元で囁きながら鎖骨を撫でてやれば、助手は顔を真っ赤にしつつふるふると首を横に振った。

 

「じゃあしょうがない」

 

 俺は助手の巨胸を直に弄ることにした。まずは両手で軽く包み込むように触れ、それから徐々に力を込めて全体をこねるように揉みしだいてゆく。

 

「んっ♡ふぅ、ふ、んんっ。んぅぅ♡」

 

「フレンズはおっぱいの大きい子が多いけどここまでの隠れ巨乳は初めてだよ。肩とか凝らないのか?」

 

「ん……」

 

 ちゃんとこちらの言葉を聞いていたらしい。胸を揉む手を止めてやると、助手は口を塞いだまま恥ずかしそうに眼を逸らしながら頷いた。

 

「へえそう」

 

 きゅっ。

 

「ふぁっ♡!」

 

 不意打ち気味に両胸の乳首を摘まんでやると彼女は体を弓なりに反らせて嬌声を上げた。口の封印が崩れるまでは行かなかったが、恨めしそうに睨み付けてくる瞳に気分を良くした俺は行為をエスカレートさせる。

 

「凝るならほぐしておかないといけないよなあ?」

 

 白々しい言葉を吐きながら助手の張りのある胸を下から持ち上げたり、左右から押し付け合わせて形を変えさせたり、ぷるぷると揺らしてやったり。助手は肩を力ませて口を塞いだまま、しかし時折浮き上がる腰の動きを抑えられない程の快楽を受けている。

 

「んんん♡ふぅ、ふうっ♡んふぅ♡」

 

 ひとしきり両胸に愛撫を与えた後はピンと突き立った乳首……ではなく、その周りの艶やかな輪に刺激を与えることにした。指先でゆっくりねっとりと円を描くようになぞり、震える先端の乳首にはわざと何もしない。

 

「ん……んっ♡ふぅ、んっ……」

 

 助手は乳首の周りをなぞる俺の指に視線を向ける。震える手で口を塞いだまま、しかしその瞳には疑問と満たされない快楽への欲求が浮かんでいるのが簡単に見て取れた。

 

「んぅ……?」

 

 胸から手を離すと露骨に寂しそうな目を向けてくる。

 正直、そのままにしておけば向こうから折れてくれそうな気もするが、それでは相手に妥協をさせるようで気に入らない。

 

 そのまま俺は助手の困惑顔を見つめ続け、やがて彼女が口から手を離そうとしたのを見計らって両方の乳首を強く摘まみ上げた。

 

「あんっ♡!」

 

 口元を抑えていた手がぱっと俺の指に添えられる。焦らされた後のひと際強い刺激に思わず手が伸びてしまったようだ。その可憐な所作に見とれてしまいそうになるが、元の位置に戻されるほんの少し前に助手の唇を奪うことに成功した。

 

「んんんっ!? ちゅる、んちゅるっ。ぷぁっ、だ、だめ。キスはだめなので……んんっ♡」

 

 どうにか逃れようとする助手の唇を追いかけ追いかけ、舌をねじ込む。彼女は俺の肩を掴んで引きはがそうとしていたが、ぬるぬると舌で口内をねぶっている内に徐々に力が抜けて、瞳に浮かんでいた焦りも諦めに似た別の感情に取って代わった。

 

「ん……♡ちゅるる♡ん、んちゅ……ちゅ♡ちゅる♡」

 

 そうして淫靡なキスのやり取りが始まる。肩を掴んでいた助手はねだるように俺の後頭部に手を回し、俺も彼女の顎に手を添えて固定する。絡む彼女の小ぶりな舌はこちらにすがるように差し出され、交換される唾液には先程のウイスキーの香りがほのかに混じっていた。

 

「ぷはぁ……♡みりぇんのせいれぇ、よっぱりゃっちゃったです♡」

 

 息継ぎの間に架かる銀色の糸をうっとりと見つめてから、助手は熱に浮かされた様な瞳と呂律の回らない口調でそう言った。

 

「だから嫌がってたのか。……気分は? 吐き気はしない?」

 

「とぉってもたのしいのです♡もっときもちよくなりゅですよ♡」

 

「良かった。じゃあ、続きをしよう」

 

「あはぁ♡みりぇんのおくちから木のにおいがしますぅ♡」

 

 フレンズはアルコールに弱い。頭の中に注意が必要な、同時に有益な情報を留めてキスを再び降らせる。

 

「んちゅ♡ん、ちゅるるっ♡ちゅ、ちゅる♡はあぁ……♡」

 

 完全なトロ顔になった助手を見下ろしながらいやらしい手つきで豊満な胸を撫でるように経由させ、既にびちょびちょに濡れた白いパンツの中へと手を滑り込ませる。

 

 くちゅっ。

 

「はあんっ♡」

 

「もうこんなにしてたんだな。助手……ミミ。君、なんかヒト方式の交尾に慣れてないか?」

 

 どことなく感じた印象を疑問に乗せてみる。すると助手はにへら、と見たこともない薄ら笑いを浮かべて言った。

 

「いへんのまえはぁ、たくさんのヒトのオスとこーびをさせられたのです♡いやでもなれてしまうのですよ♡」

 

「は?」

 

「でもぉ、みれんみたいにすてきなオスはぁ、ひとりもいなかったですよ♡こんなにきもちいいのもぉ、はじめてなのです♡」

 

 くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅっ。

 

「ひっ♡はっ、はげしっ♡あっ♡あんっ♡やああんっ♡」

 

 もしも素面だったならここで行為を中断していたかもしれない。だが、アルコールの酔いと深まった淫らな行為への欲求が理性の忌避を上回った。言葉の代わりに、腰を跳ね上げて嬌声を上げる助手の胸に吸い付く。

 

 ──今のは空耳だ。

 意味のない逃避を口の中で呟きながら、つき立てのお餅のような助手の胸を口いっぱいに含んで突起を舌でこねくり回した。少しだけしょっぱい汗の味がする。

 

「ひゃっ♡ふあああ♡みれんがっ、わたしのおっぱいをちゅーちゅーしてるのです♡ふあっ♡きもちいいっ♡すごくきもちいいですぅ♡」

 

 空いた手はもう片方の胸を激しく揉みしだき、秘部に出し入れする指の動きもどんどんと早めて行く。

 

「ひっ♡あっ、あんっ♡ふああああっ♡だめだめだめぇ♡イクッ、イッちゃうのですっ♡」

 

 もう助手は限界だった。だらしなく開いた口からは涎を垂らし、普段の静かな仏頂面の面影はもはやどこにも存在しない。ここに居るのは貪欲に快楽を求めるメスだ。

 俺はそんなぐだぐだになった彼女を更にぐだぐだにさせるべく、口に含んでいた乳首を思い切り吸い上げる。

 

 ちゅうううううっ!

 

「ふああああああああん♡♡」

 

 ビクビクビクビクンッ!

 

 全身を痙攣させながら助手はその柔らかな肢体を大きく反らし、甲高い声を上げながら絶頂に達した。ちゅぽん、と音を立てながら吸っていた胸を解放すると彼女の体がすとんと元の位置に戻る。

 

 助手は赤らんだ顔でぼうっと俺を見上げて、瞳にハートマークを浮かべながら淫らな懇願の言葉を放ち始める。

 

「みれん……♡いれて、いれてください♡わたしのおまんこにぃ、ヒトのおちんぽを、みれんのおちんぽをいれてほしいです♡」

 

 助手は自らパンツを脱ぎ捨て、むわぁ、と熱気と共に糸を引く秘部を大きくさらけ出した。期待と情欲に溢れたその動作に誘われるように俺もいきり立ったペニスを解放し、テーブルに横たわった彼女の腰を掴んで突き入れた。

 

 ずぶっ……! ぱんっ!

 

「ひ……あっ! あああぁぁぁーっ♡」

 

「ぐ、うっ……!」

 

 助手の膣内はペニスを掴み奥へ奥へとひとりでに動いているようだった。誘い込まれたペニスはうぞうぞとうごめく生暖かい壁にすぐさま覆われた。鈴口は子宮の入り口に、亀頭からカリにかけては不均等なひだひだの感触が、竿から根元までは徐々に細くなって行くキツい入り口によって締め上げられている。

 

「ミミっ、動いていいか?」

 

 数日の間溜まった欲求が吐き出されるまであまり余裕がないことはすぐに分かった。だから俺は自分の欲望をむき出しにして彼女に問いかけた。

 

「うんっ! うごいてっ♡みれんのすきなようにうごくのですっ♡」

 

 母性すら感じさせる微笑みを向けられたことで完全にスイッチが入った。俺は彼女の細い腕を掴み、腰を勢いよく振る。

 

 ぱんっ、ぱんぱんぱんぱんぱんっ!

 

「んあああっ! はっ、はああっ♡はあっ♡あっ、あんっ♡ああんっ♡」

 

「アワワワワ……」

 

 ガタガタとテーブルの脚が振動音を立て、その近くではラッキーが相も変わらずポンコツ状態を晒していた。俺はそれを一瞥しつつ、一心不乱に助手の膣にペニスを叩きつける。テーブルの上で彼女が淫らな鳴き声を上げてよがり狂い、その巨乳はぷるんぷるんとピストンに合わせて揺れている。

 俺は彼女の手首を離し、主張の激しいその両胸を思うままにこね回した。

 

「はああうっ♡いいっ♡もっともんでっ♡もっとついてえっ♡」

 

 猛スピードで駆けあがってくる絶頂の予感を何とか押し留め、少しでも長く助手の中を、胸を、その乱れた顔と声を求める。じゅぷじゅぷと結合部からは水音が鳴り、揉みしだかれる巨乳には汗が浮かび、あんあんと嬌声を上げる助手はもう目の焦点が合っていない。

 

「みれん、みれんっ♡ああああっ♡みれんでいっぱいにしてええっ♡」

 

 ビュルルルルルルッ!! ビュクルルルル! ビュルビュルビュルビュルッ!!

 

「んああああああああっ♡♡」

 

 求められる声に最後の一押しを受けた堤防が決壊し、溜まりに溜まった数日分の欲望がペニスを伝って助手の中へと全て注がれて行った。覆いかぶさって助手の体を抱きしめれば胸板の間で巨乳がむにゅりと形を変え、その奥から心臓の鼓動が伝わってくる。

 

「はぁ……はぁ……♡みれんのおちんぽ、まだ大きいままなのです♡もっとやるですよ♡」

 

「君がそう言うなら」

 

「すごいのです♡たいていのヒトのオスは、いちどやればふにゃふにゃに」

 

 ぱんっ!

 

「はあああんっ♡」

 

 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ!

 

「ああっ♡はあっ……あうっ♡あん、あん、あんっ♡」

 

 また薄ら笑いを浮かべる助手の脳内を快楽で染めるべく強烈なピストンをお見舞いし、さっきと同じかそれ以上に激しい交尾を再開する。

 

「ア、アーカイブプログラム、キ……起動。報告、します。ワシミミズクのアーカイブレベルが上昇。現在のアーカイブレベルは、157です」

 

 ラッキーの声を聞き流す。これは助手が与えてくれた慰労の時間。だから今は余計なことを考えず、ただ交尾に没頭していたい。

 

 仕事疲れの夜遅く。淫らな水音と嬌声がほの暗い室内に響き続け、テーブルの上に放置されたグラスの氷は殆ど溶けかかっていた。





LBシステム 起動

アーカイブデータベース閲覧モード

職員クリアランスレベル4
一部アーカイブはロックされます

ようこそ クルー・ミレン






──クルーIDNO.0077──
──業務報告ファイル──

事態は混乱の極みにある。

アネガエリアにおいては黒い雨が降り止まず行方不明者が増加、通信すらも途絶えてしまった。他のエリアではこれまでに見られなかった非単眼の危険なセルリアンが急速に増しており、クルー及び軍の斥候部隊が壊滅、居残る他にないフレンズ達は次々にKPを奪われているとの報告が寄せられている。
当セントラルにおいてもそれは同様である。幸いにも腕の立つセキュリティクルーが居合わせてくれたお陰で基幹研究員数名の損失は免れたが、私の制止を振り切って副所長が道を引き返してしまった。既に弾薬は不足しており他の職員の護送も中断できない。残念だが彼女の救出はもう不可能だ。

職員護送の引継ぎが済み次第私はアンインエリアへと後退、本土への空の道を閉ざす飛行型セルリアンの撃墜にあたるつもりだ。

本土では港湾施設を中心にセルリアンによる被害が拡大の一途を辿っている。更に政府と上層部が飛行型セルリアンの撃退を待たずパークの完全放棄、全エリアへの爆撃を決定したとの報せを受けた。
無能共め、フレンズとサンドスターに頼らなければセルリアン1匹まともに対応できない我々の兵器が通用すると本気で思っているのか。

アネガのタワーも紆余曲折を経てようやく改築が完了した所だと言うのに。四神回収部隊からの連絡もアネガ海上の宿泊施設付近で途絶えたままだ。あれがなければタワーは一度もその機能を発揮することなく灰塵と化してしまう。

何よりもフレンズ達だ。
このまま彼女達が見殺しにされるのを黙って受け入れる訳には行かない。





──暫定クルー・ミレンの追記──
頭痛どころか眩暈すらしてきた。いったいこの内容は何だ?
しらみつぶしのデータ漁りもこれで終わりにしたい。これ以上を考えるのはかばんさんの問題を解決してからでも良いだろう。

〇フィルタリングタワーは四神を欠いている
〇四神の位置は海上の宿泊施設付近の可能性が高い

ラッキーに頼んで酒でも飲ませてもらおうか。あればだが。
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