牛込みおのお姉ちゃん観察記 作:サイバーエタニティー
あぁ…あの時からだ。
私の体に異常が…
いや、私の「精神」が二つに分岐したのは。
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気がついたら私は病院にいた。
そこに人がいるのは何となく分かるのだけど、視界がぼやけて顔までは見えなかった。
それより私は、「一体誰が運んでくれたんだろうか」
その事で頭がいっぱいになった。
だけどその疑問はすぐに解決した。
多分りみお姉ちゃんが病院まで運んでくれたんだろう。
だって今にも泣きじゃくりそうな情けない姉の声が聞こえるから。
「ひぐっ…うぅ…みお〜!」
そう泣き叫んだかと思うと勢いよく抱きしめてきた。
まったく…うちの姉はとことんポンコツで、優しくて、
最高の姉だ。
その時、ある記憶が私の頭にフラッシュバックした。
それはまるで走馬灯のようで、でも白黒で、ところどころ塗りつぶされていた。
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「ママ!やめて!」
「うるさい!黙ってろ!」
「うえーん!!」
リビングにこだまする小さな女の子たちの泣き声と母親の怒号。
今でも見ただけで吐き気がするぜ…本当に。
私たちの母親はいわゆるアル中…アルコール中毒者で、
昼間っから酒をかぶがぶ飲んでろくに働きもしなかった。
医師が診断するに仕事のストレスかららしい。
だけど私が許せないのは、子供にイライラをぶつけることだ。。
これだけは本当に擁護できない。クズだ。
だけど私は母親を恨んではいない。
今恨んだって仕方ないから。
でも、あの時だけは私は母親を強く憎んだ。殺してしまいたいほどに。
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次の瞬間、私の意識はあの最悪の日に移った。
私の母親はアル中のため、ろくに仕事もしていない。ゆりお姉ちゃんのアルバイト代で生活している。
まぁ、ほぼ酒代に消えているのだが。
その日、母親はゆりお姉ちゃんにこう言った。
「お前、身体売って金稼げ。」
「えっ…?」
当然の反応だ。私だって言われたらたじろぐ。
「えじゃねーよ。お前いいスタイルしてんだから早く稼いでこいよ!」
そう言って母親はゆりお姉ちゃんの頭にガラス瓶を叩きつけた。
当然ガラス瓶は割れ、砕け散った破片がゆりお姉ちゃんの綺麗な顔に傷をつけていく。
その刹那…
「えっ!?誰!?痛いっ!やめて!お母さん!!助けて!」
自宅に数人の男性がやって来てゆりお姉ちゃんの身体を弄び始めた。
私とりみお姉ちゃんはそれを物陰から見ていることしかできなかった。
「ははっ!こいつの言ってたとおり、いいスタイルしてんじゃねぇか!」
「嫌っ!やめて!」
ゆりお姉ちゃんは必死に抵抗するが、成人男性の筋力に勝てる訳もなく…
「へへっ…処女、いただき!あははははは!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ゆりお姉ちゃんの悲鳴と、男性達の笑い声がリビングにこだました。
その瞬間、私はナイフを持ち出し、男性達と母親を刺し殺したんだ。
そのショックからか
私の精神は「優しい私」と、「凶暴な私」に別れた。
そして「優しい私」は「凶暴な私」に約束した。
「ゆりお姉ちゃんの仇は必ず打つよ。」
「当たり前だろ。」
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「はぁ…はぁ…」
病室に意識が戻ると、私は変な汗をかいていた。
何故か呼吸も早い。
「みお!大丈夫!?」
「はぁ…はぁ…大丈夫…だよ。」
なにか…とてつもなく嫌な予感がしてならなかった。