割烹で予告していた通り、エロシーンもありますよ。門番娘の絶望の所ですね。最初は野郎でただの噛ませ犬にしようかと思いましたが、話の流れの都合上、急遽考え出したオリキャラに酷い目に遭ってもらうこととなりました。トーアちゃん……ごめんね?
ギャップ萌えを狙っていましたが、肉体的ではなく、精神的に責められてしまう内容となってしまいました。詐欺広告となってしまったことをお詫びします。
―――地上本部正門―――
JS事件の余韻も残る中、地上本部は異様な雰囲気に包まれ始めていた。そう、今、次元世界で起こっている新たな事件“妖怪事件”がついに表立って牙を剥き始めたのである。最初に気付いたのは地上本部の誇る最強の門番、“最初にして最後の要害”の通り名を持つトーア・シュッツェンその人であった。
「な……この異様な気配は一体……!?」
「ほぅ……アタシの気配が分かるとは……某大将みたいな腑抜けばかりかと思っていたがなかなかどうして……だけど……気配が分かるだけでは意味がないねぇ……ひゃっひゃっひゃ……」
「くっ……声は聞こえてやがるのに姿が見えねぇなんて……そうか、幻術だな……? ならば……はっ……!!」
最強の門番には幻術など通じない。なんと彼女は、周囲に己の魔力を網の様に張り巡らせることで、術に干渉し、幻術などといった魔法を無効化することが出来るのだ。しかも魔力ランクはAAで、その完成された魔力制御はたとえ格上の魔導師であっても突破は容易ではない。地上本部を狙う不届き者は彼女の手によって封殺されてしまうのである。まさに“最初にして最後の要害”地上本部の誇る魔導師である。ゼスト・グランガイツ亡き後、虎の子部隊の小隊長とどちらが最強か話題に上がる存在なのだが……
「ひゃっひゃっひゃ……何かしたかい? アタシは見えるようになったかねぇ?」
「バカな……!? オレの“ジャミング・ネット”が霧散するなんて……!? アンタ一体何者だよ……!?」
「なんだい、あの愚かな大将から聞いていないのかい? アタシらは“妖怪”これからの次元世界の支配者となる者さね」
「ヨウカイだと……!? ふざけたこと言ってんじゃねぇぞ……! 来やがれ!“デュアル・ザ・フレイム”」
≪イエス・マム……Set Up≫
彼女ほどの実力者となれば、バリアジャケットを展開するまでもなく敵対者を封殺出来るため、基本は陸士部隊の制服のままで警備しているのだが、本気を出す必要があると判断した時のみ、相棒であるダブルセイバー型インテリジェンス・デバイス“デュアル・ザ・フレイム”を振るって闘う強靭な戦士でもあるのだ。恵まれた体格と鍛え抜かれた体術をベースに、炎の魔力変換資質も駆使して敵対者を打倒する。戦闘力だけで言えばベテランの執務官をも凌駕するほどの存在だ……そう、相手が妖怪でさえなければ……
「ひゃっひゃっひゃ……あったかいねぇ……最近少し冷え込んでいたから心地いいよ」
「……っ……へぇ……そうかよ……だったらいい汗かかせてやるぜ! 冷や汗をなぁ……! くくっ……姿を見せやがったのが運の尽きってモンだ……ぶっ倒れやがれぇ……!!」
裂帛の気合いと共に放たれたトーア・シュッツェンの斬撃は一呼吸の間に十数メートルの距離を詰めてしまうものであった。その攻撃に虚を突かれたのか、ギリギリのところでそれを躱す謎の妖怪もとい“重圧”の地酔……百戦錬磨の彼にとっては珍しいこともあるものである。
「おっと危ない……ピッチピチのチャイナドレスから見える生足を眺めるのに夢中で回避がおざなりになっていたよ……こいつは失敬」
「なっ……!? 馬鹿にしやがってぇ……! とっととふんじばって連行してやろうかと思っていたがよ……ちょっとぐらいボコボコにしてもイイよなぁ……!?」
凄まじいほどの舐めプである。なまじ見た目が皺枯れた老人にしか見えないだけに、それが挑発であると分かっていようとも、頭に血が昇ってしまうのだ。それに加えてセクハラである。口撃は十分だろう。
「くらえやジジィ! “ライジング・ラッシュ”……オラオラオラオラオラオラァ!!」
「おぉ……! 揺れる揺れる……! 眼福、眼福。もっと激しくても構わないよ?」
「チッ……吠え面かくなよエロジジィ……“セカンド”」
「ひゃっひゃっひゃ……さっきより早くなったねぇ……やるじゃないか」
「“サード”」
「おおおっ……!? まだ早くなるのかい? すごいねぇ」
「“フォース”」
「むむっ……!? これは……!」
「仕舞いだ……“ファイナル”……おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ……“デュアル・ザ・サンセッツ”」
相手に突進しながら段階的に斬撃速度を上げ、最高潮まで高まった瞬間に魔力変換した炎と共にダブルセイバーを擦れ違い様に振り抜く。これはトーアが最も得意とする闘い方である。最初の一撃を防げても、加速度的に上昇する斬撃の熱風に耐えられず敵対者は地に沈む。“最初にして最後の要害”の通り名は伊達ではない。しかしながら相手が悪すぎる。そこに居るのは途方も無く長く生きた大妖怪“重圧”の地酔なのだから……
「へっ……セクハラジジィには制裁を……思い知ったか!…………んっ……? なんか胸元がスースーしやがるな………………っ……!? きゃあああああぁぁぁぁぁ…………!!」
「ひゃっひゃっひゃ……あまりによく揺れるからねぇ……直接拝んで味わい尽くしたいと思ったまでだよ。ひひひ……アタシが今までに見たオッパイの中でも上位に入る素晴らしさだよ。胸周りはどれくらいあるんだい? 手で隠してないでこのアタシによく見せてくれないか」
「くっ……やめろっ……! こっちを……見るなぁ……! 見るんじゃ…………んひゃあ……!? な……なにしやがる……! くそっ……離せ……気持ち悪ぃんだよ……!?」
「ひゃっひゃっひゃ……見るなと言うもんだから触ってあげたまでのことだよ。
「おぼ……?「おっと、こっちじゃ通じないか……処女……バージンのことさね」~~~~~~っっっっっっ~~~!!!??」
「ひゃっひゃっひゃ……その反応で丸分かりだ。くくっ……ご馳走様……それにしてもそんなイヤらしくてムチムチの身体………………最高じゃねぇか…………おぉい油魔ぁ……! この小娘は俺のオモチャにするからよぉ……! おめぇの担当は道中までの地均しだ。そっちに突っ立ってやがる、でくの坊野郎の戒破とでも組んでなぁ!」
「へっへっへ……旦那もお好きでございやすなぁ……合点承知でさぁ……! 道中の戦利品はあっしらの好きにしてよろしいので?」
「チッ……抜け目ねぇ野郎だな?“透過”の元腰巾着がよぉ……!………………わかったわかった……だが、イイ玩具があったら献上してもらうぞ?」
「お任せくだせぇ。では、存分にお愉しみを……さぁ、行きやしょう、戒破さん。遅れると後が怖いことになりやすからね」
「くっ……ヤツに思う所はありますが……わかりました。貴方の提案に乗りましょう……後が怖いことになりますからね」
「物わかりが良いのは長生きのコツだな。ククク……精々頑張るがいい。この俺“重圧”の地酔のためになぁ……!」
何やら思うことがありそうな様子の2妖怪を傲慢な物言いで送り出すと、早速本題だと、バリアジャケットの胸元をむしり取られて羞恥に震えるトーア・シュッツェンに向き直る地酔。
「さぁて、待たせたな……ククク……そんなに怯えるんじゃねぇよ……貪り尽くしたくなっちまうじゃねぇか」
「こ……このクソジジィ……! だ……誰が怯えてるって……!? ふざけてんじゃ………………っ……!!? 身体が……動かねぇ……!?」
「クカカ……どうしたどうした! 産まれたての小鹿のように震えて……据え膳食わぬは何とやら……有り難く頂くとしようか……あぁむ……」
「ひっ……やめっ……ろ……気持ち悪…………んひゃあ……!? や……やだ……そんな場所……舐めちゃ……吸っちゃだめぇ……!!?」
「じゅるる……ちゅぽ……んむ……れろ……クカカ……実に可愛らしい喘ぎ声だ……しかしこれほどの逸材がこんな所で門番とは……仕事を間違っていやしないか? 大して強くもねぇし、娼婦として客を取った方がお前には合っているぞ?」
「……っ……このぉぉ……んんんっ……!? だめっ……こんな……やだ……胸が……熱い……何か……でちゃ…………あああああぁぁぁぁ~~~~!!!?」
これまでの人生と仕事を侮辱され、激昂するトーアであったが、大妖怪“重圧”の地酔の種族は子泣きじじい……戦闘力と共に磨き上げられた性技“母乳噴出”が炸裂したことにより、その感情は戸惑いと快楽に上書きされてしまう。
「ククク……イイ
「ひっ……!? どうしておっぱいが……? 妊娠なんてしてないのに…………っ……!? やだっ……吸わないで……飲まないで……こんなの……いやああああぁぁぁぁ……!!!」
「クカカ……乳を吸っただけで気をやるとは……これはこの先が思い遣られるぞ……まぁ、手加減などしてやるつもりは無いがなぁ……! さぁ、そこの壁に手を突き、尻をこちらに向けろ!」
「だ……だれがそんなことを……っ……!? どうして……!? 身体が勝手に……!」
「この俺の妖力を以てすれは容易いことだ。ククク……そんなに腰を揺らして……誘ってやがるのか? これは期待に応えてやらねば男が廃るというものか…………そぅら!」
地酔にとって重力を操って相手を操り人形にすることなど朝飯前。重力場で身体の自由を奪ったトーアを立ちバックの体勢にし、男を淫らに誘惑するかのように腰を振らせる。そしてその痴態を堪能すると、皺枯れたジジィとは思えないほどに張りつめた強直を、愛液の滴る蜜壺に突き立てる。
「やめっ……ああああぁぁぁぁ……!!!」
「クカカ……乳吸いに続いて挿入でも気をやってしまうとは……俺の見立ての通り、良い玩具になりそうだな……オラオラオラオラ!! さぼってんじゃねぇ! まだまだ始まったばかりなんだからよぉ?」
「やっ……やめっ……!? わ……わかったからそんなに激しくしないで…………んああぁぁぁ!?」
「口の訊き方が理解ってねぇようだな小娘! 誰にタメ口ほざいてやがんだ? アァン!?」
「ひっ……!? ごめんなさいごめんなさい……!! 貴方の言う通りにしますから許してください! お願いしま……んんんんん!!!?」
「玩具の分際で俺に指図してんじゃねぇ……! 貴様に許されているのは“はい”か“イエス”あと、“ありがとうございます”だよボケェ……!」
「うぁ……はげし……こんなの……いやぁ……ぐすっ……」
「ピーピー泣き喚くな小娘! 俺の子種を分けてやろうとしてんだから答えは“ありがとうございます”の一択だろうが! そら、言ってみやがれ」
「ひっく……うぅ……あ……ありがとう……ございます…………うああぁぁぁぁ……!!」
「クカカ……言えるじゃねぇか……ククッ……イイ締め付けだ……やはり生娘の純潔を散らすのは止められねぇなぁ……」
「………………………………………………うぅぅぅ……ぐすっ……」
「何だよ……反応悪ぃなぁ…………そらそらそらそら……気持ちいいいだろうが小娘ぇ……!!」
「…………い「答えは何と言うんだっけか?」…………はい……ありがとうございます……」
「クカカカカ……そうだそうだ……
「……いや「答えは“イエス”だっつってんだろうが何度言やぁ理解んだよ小娘ぇ!」……っ……!?」
「ごめんなさいごめ「だからそこは“ありがとうございます”だろボケェ!」……っ……うぅ……」
「は……はいぃ……ありがとうございます! ありがとうございます! ありがどうございまずぅ……!!」
「よぉし、それでいい。ククッ……
「はいいぃぃぃ……ありがとうございまぁぁぁすぅぅぅ……ぁぁぁあああああ!!!?」
地酔の凄まじい迫力は半世紀も生きていない小娘の心を折るのに十分であった。哀れ地上本部の頼れるエースは、彼の定めた玩具として、望む反応を返すだけの存在と成り下がってしまうのであった。
その後も地酔は手を変え品を変え、丁寧に彼女の抵抗する気力を奪っていく。時間にして30分程度であったが、標的となった者にとっては永遠とも言える時間だったであろう。
「あ………………ぉぅざぃます…………」
「んっ? ひゃっひゃっひゃ……ヤりすぎてしまったようだ……ごめんねぇ……稀に見るドストライクの娘だったから本来の口調で責め尽くしてしまったよ……こんなに興奮したのはあの地球人の二人組をヤって以来かねぇ……ちょっと夢中になってしまったよ……確かこの施設の門番だっけ? 手段はどうあれ、このアタシを30分以上も足止め出来たんだから大したモノだよ……ひゃっひゃっひゃ……! さぁ、制圧に移るとしようか。ここには次元世界産の妖怪が居るらしいからねぇ……実力を
地酔はそう語ると、ゆったりとした足取りで地上本部の建物の奥へと進んでいく。蹂躙し尽くした門番、トーア・シュッツェンを放置して……
「えへっ……えへへへへ……ちすいさまぁ……こだね……ありがとうございますぅ……もっとぉ……もっともっとほしいですぅ……おくちにもおしりにも……
もはや“最初にして最後の要害”は見る影もなく、壊れた笑顔を浮かべながら妖力の鎖で正門に括り付けられている。蹲踞の体勢で固定され、穴と言う穴から白濁液を垂れ流しながら……
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「お……おのれ油魔ァ……貴様裏切ったなぁぁぁぁ!!!?」
「へへっ……裏切ったとはおかしなことを仰りやすねぇ?」
「なにぃ……! ま……まさか……貴様ぁ……!?」
「あっしは“透過”の無形の一派のままだったということでございやすよ。地球からの移住を計画したはいいんでありやすがねぇ……くっついてきたアンタらの一派がこっちで派手にやらかすのは目に見えていやしたからね……一芝居打たせてもらったという訳でありやすよ。上手く引っ掛かってくれて有り難い限りでございやす」
「くそっ……無形が討伐されたと言うガセ情報も貴様の差し金か……!」
「いやいや、アレに関してはあっしも予想外でございやしたよ……あの方曰く、めちゃくちゃ運がよかったとのことで……いやはや、地酔の旦那は……運が悪かったようでございやすなぁ……」
「ぐぬぬぬぅ……この俺が……このような所でぇ……!!」
「ご愁傷様でございやす。仕事の拠点を移すときは下調べと周囲との折衝は必要不可欠でありやしょうに……人間たちでもやっていることでございやすよ? ねぇ、レジアス氏?」
「ふっ……そうだな……儂も若い頃には苦労したものだ。古い慣習や仕来りはもちろん、同僚、上司、部下からのやっかみ……何度殺意を覚えたことか……無能な上司はまさにそれだった……暫くソレのもとで仕事した其方に同情するよ」
「厚い労い……恐悦至極にございやす……無形様が居なければ……貴方にお仕えしていたやもしれやせんな」
「くくっ……其方がそこまでの傑物となったのは無形殿にお仕えしたからであろう? 惜しい妖怪ではあるが、所詮叶わぬ望みだったということよ」
「へっへっへ……褒めてもなにも出やしやせんよぉ……」
「「はっはっはっはっは……!!!」」
「貴様らぁ……俺を無視してんじゃ…………ぐふっ……!?」
「黙れ無能の極みが! 往ぬるがいいわ!」
「まっ……待ちやがれ……! このタイミングで俺ほどの戦闘能力を滅していいのか……!? これから退魔士共との戦端が開かれるのだろうが!?」
「はぁ……わかっておりやせんねぇ……このタイミングだからこそなんでございやすよ」
「な……なにぃ……!?」
「周囲の言う事に耳を傾けない、感情論だけで現場を掻き乱す、それでいて戦力や権力だけは一人前……大きな闘いに臨むにはこれ以上ない不安要素ではないか」
「いやぁ……レジアス氏の協力は大助かりでございやしたよ……無形様もコレの扱いについては頭を悩ましていたようでございやして……」
「さもありなん……儂でも扱いに困ることは容易に想像がつくわ…………あとよくも地上本部の優秀な門番を無茶苦茶にしてくれたな?」
「あぁ、あの娘ですかい……あっしが言うのもなんでございやすが……地酔の旦那の責めは遊びがなさすぎでございやすね……女の子は長くじっくりと愉しむのがいいってものでありやすよ」
「くくく……紳士は言うことが違うな……確かにあのヤり方を見るに良くてチンピラであろう。そのような輩は……」
「へっへっへ……妖怪にも幽霊にも人間にも害にしかならないコイツは……」
「ふっ……当然この場で確実に……」
「滅しやしょう」「滅するとしよう」
「くそっ……ぐぞおおおおおおぉぉぉぉぉぉ…………!!!!!!」
大妖怪“重圧”の地酔、ここに滅ぶ。地球にてあまりに長く、大きな被害をもたらしてきたその存在は、次元世界の片隅で、実にあっけない最期を遂げるのであった。合掌……は必要ないだろう。それだけのことをしてきたのだから。
「さて、レジアス氏、共闘はここまででございやすね。ここからはよっぽどのことが無い限りお互い不干渉としやしょう。退魔士の情報に関してはそちらで十分に掴んでいるようでございやすからねぇ……地球には“馬鹿とハサミは使い様”という言葉がありやすが……見事な手腕でございやした」
「うむ、中々に苦労したが儂の予想以上の働きをしてくれた……称賛は頂いておこう」
「ではお達者で……この次元世界が妖怪中心の世になりますよう祈っておりやす」
「…………あぁ、こちらも健闘を祈っている。お互いに良い関係を築いていければと思う」
「ええ、それでは失礼いたしやす」
丁稚のような口調でありながら、その所作は洗練されていた。他の妖怪や退魔士の前で見せていたのは、演技だったのであろう。大妖怪“透過”の無形は恐ろしい妖怪を配下に持っていたものである。だがそのことは、知る者の極めて少ない事実なのであった。
「流石の手腕でしたね! 油魔さん。この戒破……あの地酔が滅びる様を見ることが出来るなど……夢にも思いませんでしたよ」
「へっへっへ……ヤツの横暴さは老害の域に達しておりやしたからねぇ……無形様の真似をして似非好々爺を演じていたようでございやすが、本性はあんなもんでございやすよ」
「確かに……あれでは派閥の長として仰ぐ気にはなりませんね……それに対してレジアス・ゲイズでしたか……彼は中々のやり手ではないですか?」
「元人間とは思えないほどに理性と本能を制御した興味深い存在でございやすねぇ……もっとも……無限書庫へのダイレクトアタックに失敗して返り討ちに遭い、大分弱っていたようでありやすがねぇ……」
「そうなのですか!? 拙僧には超然とした隙のない存在に思えましたが……」
「貴方にばれない程度には取り繕えていたようでございやすが……まだまだ若造の域を出てはいやせんよ」
「な……なんと……拙僧も精進せねばなりませんね……仏の教えは忘れてしまいましたが……」
「なぁに……こればっかりは経験でございやすよ。これから身に着けていけばいいってことでひとつお願いしやす」
「わかりました」
「おそらくレジアス氏は負けやすからねぇ……今後の為に急いで拠点にもどりやすよ」
「……っ……!? わ……わかりました。状況が動きすぎて混乱しそうですね……道中しっかりと説明してくださいよ?」
「へっへっへ……素晴らしい向上心を持っておられやすなぁ……いいでしょう……今後も無形様の派閥で動くなら賢くなければなりやせん。あの方は一見好々爺そのものなのでございやすが、使えない者はいつの間にか破滅に追いやられやすからねぇ……しっかりと着いて来てくだせぇな」
「承知……!!」
悪意を以て地上本部を支配下に置こうと牙を剥いた大妖怪“重圧”の地酔であったが、それは更なる悪意によって阻止され、永く一時代を築いていた妖怪の天下は終焉した。その命と共に……有象無象は散り散りになり、やがて1つの大きな派閥となるであろう。他でもない大妖怪“透過”の無形の手によって…………
妖怪は時代に適応するために動き始めた。やや強引ではあるが……果たして無形の目的は何なのか……風雲急を告げる次元世界……果たしてどのような方向へと向かっていくのだろうか……それはまだ、誰にもわからない。
地酔の時代の終焉でした。