レジアス側の奥の手にしようかとも思いましたが、そうなると理性の無い化け物になってしまいそうなので、味方側として登場させることにしました。彼に関しては独自設定も追加されていますので、原作キャラの改変が苦手な方はご注意ください。
ちなみにエロはありませんのでご了承ください。
―――秋月小春視点―――
わたしの名前は秋月小春……今回の事件の黒幕と思われる拠点に幽体離脱をして侵入したものの、返り討ちにあってしまいましたです。自分の身体に戻ったあとも、とある名付きの妖怪さん達によって語るのも
そんなことはさておき、いまは決戦に向けての作戦会議中なのです。わたし程度の実力では待機命令となるでしょうけど、何が起こってもうろたえないように、作戦だけはしっかりと聞いておくですよ……!……って……ええええぇぇぇぇ……!? そんなこと……わたしに出来るわけないですよぉ……!?
はい、わたくし秋月小春……地上本部突入部隊に選ばれてしまったです……無理だと主張したですけれど、今回の作戦における特別参謀であるユーノ・スクライアさんが詳しく説明してくれたです。どうやら地上本部には、黒幕のレジアス・ゲイズさんの他に重要な人物の霊が居る可能性が高いらしいのです。わたしの霊体が無事だったのもそのひとのおかげとのことなのですよ。不安はありますけれど、助けてもらったからにはお礼を言わないといけないのです……! わたしだけじゃ絶対たどり着けないので、孝太君とシーカーズのゴーズメーズ兄弟が護衛に付いてくれるみたいです。わたしは気にしてないですけど、護りきれなかったことを何度も謝ってくれたです。リベンジに燃える3人はとっても心強いのですよ!
では、しっかりと準備して、話を聞きに逝きますです!………………えっと……貴女は……? ええっ……!? わたしたちと一緒に行きたいですか……?……上から許可をもらっているならまぁ…………わかりましたです! ご一緒しましょうです。えへへ……男の子ばっかりだったので、女の子が増えるのは嬉しいですよ。さぁ、出発です!
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―――???視点―――
………………一体どうすればよかったのだろうか……あの日、あの時、ひとつひとつの行動は間違っていなかったはずだ……あのような結果になっていなければ……友を信じきれなかった報いとてもいうのか……いやしかし……彼奴は秩序のためとはいえ倫理から外れた行為をしていたことは事実……くっ……いまさら後悔しても意味はないとはいえ……俺は……
「ゼストさん……? ゼスト・グランガイツさん? わたしの声が聞こえたら、お返事を……お返事をしてくれませんか……?」
……? 誰だ……? 彼奴に対する未練だけでこの世に留まる浅ましい存在と成り果てたこの俺に……優しくも芯を持った声を掛けてくれる慈しみに溢れた存在は……?
(……誰……だ……? 俺…を…呼んだのは……?)
「っ……! 見つけました……! ゼストさん……! 聞こえているなら、もう一度……お返事をください……! 貴方は……ここで消えてしまってはいけない方です……!」
(…………俺は…………俺は……くっ……力が……抜けて……)
「……! いけない……! わたしではこれ以上現世に留め続けるのは難しいです! オーリスさん……! ゼストさんはここにいらっしゃいます! 声を掛け続けてください!」
「……っ……! 小父さま……! ゼスト小父さま……! 私です……! オーリス・ゲイズです……! 聞こえていらっしゃいますか……!? 聞こえていらっしゃったら……お返事してください……!」
(……!!! おぉ……おぉぉぉぉおおお……!!! オーリス……! オーリス・ゲイズ……! レジアスの娘か……! このような場所まで来てくれるとは……ならば……応えてやらねば……小父の名が廃るというもの……!)
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―――ゼスト・グランガイツ視点―――
「俺は……俺の名はゼスト……! オーリス……ゼスト・グランガイツは……ここに居るぞぉぉぉぉぉ……!!!!」
「ひゃっ……!? ものすごいエネルギー……! いつの間にかはっきりと姿が見えていますです……!?」
「小父さま……! よかった……」
「オーリス…………ありがとう。お前の声が無ければ俺のちっぽけな意思など、失意の海に呑み込まれてしまっていただろうな……そちらのお嬢さんにも、感謝する。消えゆく運命であった俺をこの世に繋ぎ止めてくれたのだろう?」
「そんな……! 現世に留められたのは、貴方の強い意思のおかげです……! わたしだけではとても……」
「謙遜することはない。オーリスだけではなく、貴女の力添えあってこそ、俺はこうしていられるのだから……」
「ぐすっ……ありがとうございますぅ……」
「ふふっ……小父さま……相変わらずの紳士っぷり……そのあたりは、霊になってもご健在ですね」
「ふむ……女性を大切に扱うのは男として当然のことだと思うが……まぁ、それはさておき、現状を把握しておきたい。お嬢さん、説明してもらえるだろうか?」
「はっ……はい……! ではご説明いたしますです」
彼女の語った内容は、驚きの連続であり、波瀾万丈であったはずの俺の人生など可愛く思えるほどの衝撃であったと言っておくとしよう。
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「………? おしら様……? どうしたですか? そんなにゼストさんの方を見つめて……?」
「……俺も気になっていた。オシラサマと言うのか? 強烈な存在感を放つそちらの馬は」
「あ……はい。わたしの守護霊です」
「ふむ……それほどの守護霊が居れば容易く不覚を取ることはなかっただろうが……理由を聞いても構わないだろうか?」
「はいです。おしら様は、神霊のため、最初は地球から連れて来れなかったからなのです」
「なるほど……神……か……うぅむ……」
「こっちでは実感が湧かないかもしれないですよ。対策本部には実体を持った神様が二柱いらっしゃいますです」
「なっ……!? 本当ですか!? アキヅキさん……!」
「んん……? オーリスさんもお姿を見たことがあると思いますですよ? トメ様とナツ様です」
「なんと……普通の少女ではないと思ってはいましたが……今思えば納得です」
「ふむ……会ってみたいものだが、俺はこの場所から動くことも難しい……此度の件が終わったらお会いすることも出来るだろうか?」
「そうですね…………大丈夫だと思いますです……ん……? おしら様……? どうしたですか……?」
アキヅキ嬢がオシラサマを不思議そうに見つめているが、俺にはどちらかというとオシラサマが俺を気にしているように思える。
「オシラサマ……俺に何か言いたいことがあるのだろうか……? 是非、教えて欲しい」
俺がそう言うと、オシラサマは、猛烈な勢いでこちらに向かって突進してくる。首の無い大人しそうな馬であったはずが、今の姿はどうだ……? 筋骨隆々で雄々しい一匹の馬となっているではないか……!
「おっと……!? どうしたというのだ……? まさか俺がアキヅキ嬢を害するとでも言うのか……? 舐められたものだ……! そうだとういうのなら是非もない……紳士の振る舞いというものをご教授しよう……! 首を生やした事を後悔するといい……!!」
生前の俺の唯一と言っていい趣味……それは乗馬だ。それも暴れ馬を乗り熟すという危険極まりないもの……首が無ければ手綱も握れなかっただろうが、今のオシラサマは首を生やしている。今の俺なら出来るはずだ。魔力……は霊体なので皆無だが霊力はある。生前やっていたような魔力ではなく、霊力で編まれた手綱と馬具を瞬時に生成し、すれ違いざまにオシラサマに装着する。何度もやってきた動作だ。今更失敗するはずも無い。だが相手も然るもの……神霊と言われるだけのことはある。強烈な手応えに襲われて弾き飛ばされそうになるが、手綱と馬具に霊力を纏わせ、培ってきた技術を駆使してオシラサマの背に乗ることに成功。あとは安定させるだけとなったが、こちらも一筋縄ではいかないようだ。背に乗ってからが本番とばかりに俺を振り落とそうと縦横無尽に暴れ回るオシラサマ。だが強者との空戦機動に比べればまだまだと言わざるを得ない。さぁ、オシラサマよ……俺の覚悟を知るがいい……! いざ、尋常に……勝負といこうか……!!
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時間にしてどれくらい格闘していただろうか……数分かもしれないし、数時間かかった気さえもする……それほどまでに濃厚な時間を過ごした俺は、ついにオシラサマを乗りこなすことに成功する。ゆっくりと歩いてオシラサマと共にアキヅキ嬢の所へ向かうと……
「小父様……お疲れ様でした。もう見られることはないと思っていましたが、流石の手綱さばきです……!」
「オーリス……オシラサマは素晴らしい馬だぞ……! アキヅキ嬢……このような機会を頂き感謝する」
「…………………………ええええぇぇぇぇ……!!!? おしら様に首が……体格も全然違いますですよぉ~~!!!? どういう事なんですかぁ……!!?」
「落ち着くのだアキヅキ嬢……! どうやらオシラサマは、地縛霊としてこの場に縛られていた俺を解放してくれたらしい」
「そうなのですか…………それにしても……か……カッコイイですよぉ……! 歴戦の猛将という感じがしますです……!」
「アキヅキ嬢に狼藉を働いたレジアスを上回るために進化しようとしたみたいだな……俺も彼奴には言いたいことがある……利害が一致し、一時的な共闘を……といったところか……オシラサマ……短い間にはなろうが、よろしく頼むぞ……!」
「はわぁ……ふつつかものではございますけれども……よろしくお願いしますです」
「……アキヅキ嬢……その発言は誤解を招く……俺の様な死人ではなく、今を生きる若者対してこそ相応しいものだ」
「……はっ……!? ご……ごめんなさいです……! こ……孝太君……これは違うんです……誤解しないで……!」
「…………かっけぇ……!」「……あぁ……そうだな、ゴーズよ……」「うむ……メーズよ……そしてコータよ……」
ふむ……紳士度を上げ過ぎたか……久々過ぎて加減を忘れてしまったようだな……こういう時は……
「…………喝……!!!!!」
「「「「「はっ……!!?」」」」」
オーリス……お前もか……まぁいい、これで正気に戻っただろう。
「さて、アキヅキ嬢、目的地はレジアスの執務室でいいか……?」
「は……はいです。本隊が先に向かっているはずなのです。ゼストさんと合流し次第目的地に向かえと指示を受けていますです」
「よし、では逝こうか……レジアスを殴りに……!」
「「「「「おおおおぉぉぉぉ!!!!」」」」」
扇動している気分ではあるが、まぁ士気の高いのはいいことだろう…………さぁ、レジアス・ゲイズよ……俺の想いを叩きつけてやる……首を洗って待っているがいい……!!
おしら様inゼストのイメージは三国志の馬超かな? 馬と槍と言えばこの方でしょう。ちなみに孝太君は神楽学園記の主人公であるさとりの半妖です。