※この作品はR-18です。

神楽魔法譚 ~次元世界妖怪録~   作:まさらのむひと

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最近話し合いばっかりですみません。そろそろエロがかきたいなぁ。

2022/8/4 加筆・修正
無形の事を報告に未確認情報として挟みました。通信が自然な会話になるように加筆・修正しています。通信は司令の方から切る様に変更。これくらいです。


通信

―――第8番管理世界アラルガンベース基地―――

 第8番管理世界アラルガンベース基地司令スフォル・フォルツァートは頭を抱えていた。次々と挙がってくる異形による女性への暴行被害報告に。この基地は最初期に異形による被害が発生したことから、対策本部が置かれることになっていたのである。

 

「第2番管理世界アーチェレ、第5番管理世界ストリンジェ、第6番管理世界グランジオでも被害が発生しましたか……これで8番までの管理世界であの異形が現れたことになるのですね……」

 

 ピアが襲われた事件の後、アラルガンだけではなく、他の管理世界でも被害が発生していた。まるで首都クラナガンまでじわじわと迫っていくかのように近い管理番号の世界に。幸いクラナガンでは被害が出ていないが、スフォル司令はそれも時間の問題ではないかと考えるようになっていた。

異形対策のために置かれた対策本部だが、その成果は芳しくない。異形を退けることはできても、討伐とまではいかないのが現状となっているからである。

スフォル司令が進まない対策に頭を悩ませていると、またしても通信が入る。

 

「……また被害報告でしょうか……今度は第何番世界ですか?……!……ニッシモン執務官!」

 

 相次ぐ失踪や暴行被害報告に辟易していたところに舞い込んできた通信である。よろしくない報告を疑ってしまうのも無理はない。だが通信の相手がピアだと分かり、スフォル司令は急いでその通信を繋ぐ。

 

「お待たせしました。ニッシモン執務官、お久しぶりです。どうです、地球は?休暇を満喫できていますか?」

『お久しぶりですフォルツァート司令。地球は休暇には最適ですよ。よい出会いもありましたしね』

「おお、それはよかった。しかしながら……休暇中に通信を入れてきたということは、何か分かったと判断してもよろしいのですか?」

『はい。そう判断していただければよろしいかと思います。実は現地で例の生物に詳しい方々に接触することができました』

「なんと……それはすばらしい! それで、例の生物は一体どういった存在なのですか?」

『はい。例の生物は妖怪と呼ばれているようです。地球でも今回の事件と同様に女性を性的に襲うようです。私を襲ったものは妖怪のなかでもガキという名称だと聞きました』

「なんと……それで……奴らに対抗するにはどうしたらいいのですか?」

『これから聞く予定です。色々あって今話し合いは休憩中です。取り急ぎ報告したいことがあり、通信させていただきました』

「ふむ……あまり良くない報告のようですね」

『はい……実は地球で妖怪に襲われました。待ち伏せからの奇襲です』

「ええっ!? またしてもガキという妖怪ですか?」

『いえ、その妖怪はヌラリヒョンと言うそうです。しわがれた老人のような姿をしていました。しかしその力は老人とは思えないほどに強く、身体からタコの触手のようなものを出して攻撃してきました。偶然居合わせた現地の協力者のおかげで討伐することが出来ましたが、もし彼女らがいなかったら今私はこの場にいなかったことでしょう』

「そんなことが……しかし討伐できたのですね?決して倒せないものではないことがわかっただけでもよかったです。ニッシモン執務官、お手柄ですよ!」

『司令、それがいいことばかりではないのです。妖怪ヌラリヒョンなのですが、しゃべったのです』

「言葉を発したのですか!?」

『はい、奇襲を受けたことといい、かなりの知性を感じました。そちらに似たような妖怪がいないとも限りません。警戒したほうがよろしいかと』

「まずいですね……ただでさえ倒せないのに知性を持った個体もいるかもしれないのですか……現場の者たちに伝えなければなりませんね。わかりました。警戒を強めるように指示を出しておきます。なにか他にありますか?」

『これは未確認の情報ですが……ヌラリヒョンという妖怪ですが、“トウカノムギョウ”と自らの事を呼称していました。意味に関してはこの後尋ねてみようと思っています』

「なるほど……予想ではありますが、ヌラリヒョンが種別名でトウカノムギョウが個体名なのではないでしょうか……どのような意味かは確かに分かりませんが、警戒する必要はありそうですね……この件も議題に挙げておきましょう……さて、その様子だと、まだ報告することがありそうですね」

『はい……その……報告に関わることなのですが、少しお尋ねしたいことがありまして……よろしいでしょうか』

「ええ、構いませんよ。おっしゃって下さい」

『妖怪に襲われた女性たちについてのことなのですが、その後の経過はどのようになっているかわかりますか?』

「襲われた女性たちですか? そうですね……精神的に参ってしまっている方が多く、皆さんカウンセリングを受けたりして心の傷の回復に努めているようです。ニッシモン執務官、貴女はどうなのです? 貴女こそカウンセリングが必要なのではありませんか?」

『いえ、私はなんとか。完全に大丈夫とはいえませんが、幸いにして相談に乗ってくれる方々がいますので……それよりも、襲われた女性で魔力を持たない方はどれぐらいいらっしゃるかわかりますか?』

「魔力を持たない方ですか? 報告からすると、皆さん魔力持ちだったようです。魔力の有無が何か関係があるのですか?」

『はい。詳しくは聞いていないのですが、妖怪に犯されると妖怪の子を孕んでしまうことがあるらしいのです。その時間が長ければ長いほど確率も上がると』

「……っ! 異種族間で子を生すことができるのですか……! かなり危険な生態です……議題の追加案件ですね……それで、魔力の有無について聞くということは、魔力があるとなにか不都合なことがあるのですか?」

『う~ん……何と表現すればいいのか……まだ仮定の段階で何とも言い辛いのですが……魔力があると、子が産まれる心配はほぼ無いと言ってよろしいかと思います。しかしながら……全く異常が無いというわけではないのです』

「そうなのですか? 朗報と言えば朗報ですが……異常については気になりますね……どのような異常があるのかお尋ねしてもよろしいですか?」

『うぅ……やはり聞かれますよね……ええ、お話はしたいとおもいます。ですがその……信じられないかもしれません……その……すごく……エッチな気分になってしまうのですよね……自分が抑えきれないほどに』

「……っ!? そっ……そんなことが……確かに信じがたいことではありますが……襲われた魔力持ちの方たちは……皆そのような症状が出ているかもしれないのですね」

『おそらくはそうではないかと……』

「そうですか…………ええ、わかりました。カウンセラーや病院関係者に確認させましょう……しかしその症状は治るものなのでしょうか?」

『恐れながら申し上げます……かなり難しいかと思われます。私自身、日に日に衝動が強くなっていくように感じました』

「バカな……!? 何ということだ…………っ!? で……ではニッシモン執務官もかなり危険なのではありませんか?」

『ご心配痛み入りますが、私は大丈夫です。現地の方に治療してもらいましたので』

「なんと……治療できるのですか!? それはよかった。少し希望が持てます」

『ええ。ただ治療はかなり難易度が高そうです。かなり特殊な方法を使いましたから』

「特殊な方法ですか?それはどんな?」

『う~ん……ちょっと信じられないような方法です。説明が難しくて……あとで報告書にまとめようと思います。現地の方の許可が取れたらになると思いますが』

「ふむ……そうですか。とりあえず治るとわかっただけでも僥倖です。被害報告ばかりで何の進展もなく、どうしようか悩んでいたところだったのですごく助かりました。ニッシモン執務官、お手柄ですよ! 本当にありがとうございます。さて、他に何か報告することはありますか?」

『今のところはこれくらいです。続報があればお知らせしますね』

「ええ、わかりました。ではニッシモン執務官は引き続き妖怪対策について現地の方に聞いておいてください。頼みましたよ」

『わかりました。それでは失礼いたします。フォルツァート司令』

「本当に助かりました。お大事にしてください。ではまた」

 

 そう言って通信を切ると、スフォル司令の顔には久しぶりの笑顔が浮かべられていた。遅々として進まなかった異形対策、いや、妖怪対策が劇的な進行を見せたのだ。笑みが浮かべられるのも無理はない。

 

「さて……まずは現場の皆さんに危険を伝えるとしましょうか。議題もやることも山積みですが、ようやく尻尾を掴みましたよ。焦らず、慎重に、ですが気合いを入れて事件にあたるとしましょうか」

 

 そう呟くとスフォル司令は各管理世界に散る部下に通信を繋げるのであった。

 




2022/8/4 追記
餓鬼やぬらりひょんは発音しかわかっていないので、次元世界人が喋るときはどちらもカタカナ表記にしました。未知の生物の感じが出たと思います。
修正しだしたら止まらない。もう少しだけ改稿作業にお付き合い願います。
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