2022/8/5 加筆・修正
改稿は終わったと言ったな……あれは嘘だ。いつから改稿が終わったと錯覚していた?などと供述しております。通信が結構淡泊だったのと、流石に司令側に都合がよすぎたので、葉子から釘刺しするような展開を付け加えました。流れ的には大差ないですのでわざわざ読み返すほどではありません。
『機動六課のフォワード陣が、妖怪に襲われたと思われる被害者の捜索中にほぼ全員行方不明になったそうです』
「……え……?」
通信機から聞こえたその内容は衝撃的過ぎて、一瞬何のことか理解が追い付かず絶句してしまうピア。
『もしもし……ニッシモン執務官?』
答えのないピア対して、もう一度声をかけるスフォル司令。
「……あ……すみません……えっと……事実なのですか? 情報元は?」
『残念ながら事実です……機動六課から直接連絡がありました。どうやら部隊長も行方不明らしく、副官のグリフィス・ロウラン准陸尉からでしたが』
「あの面子が……まさか……いやでも、妖怪絡みなら十分あり得るのか……それで……対策本部はどう動くのですか?」
『とりあえず回収部隊を向かわせます。ただですね……もう既に1部隊で対応できる限界を超えているのではないかと思っていまして……応援を要請しようかと考えていたところだったんです』
「ええ、確かに……では、依頼するとしたら……捜索・回収専門部隊“シーカーズ”になるわけですね……高名な彼らなら十二分な力になってくれると思います」
『はい……そうですね……しかし中々の有名人物が行方不明になってしまいました。マスコミに嗅ぎ付かれないようにしなければなりません……ジェイル・スカリエッティや管理局のスキャンダルに夢中で地方の行方不明事件など取り立てて騒がれていないのが幸いと言ったところでしょうか』
「心中お察しします……私もある程度修業が終わったら対策本部に合流したいと思います」
『……っ!……まさか……妖怪を倒す目処がたったのですか!?』
「ふふっ……これからの修業次第です。まだいろいろ教えてもらわないと」
『ふむ……教えてもらう……ということは……指導者がいるのですね……ニッシモン執務官、地球では妖怪に対処する方たちはそれなりに数がいると考えてもよろしいですか?』
「……はい……全国退魔士検定試験というものがあることから想像すると、中々の組織があると思われます」
『そうですか……これは……もしかしたら……』
「フォルツァート司令? 何か考え事が?」
『……ああ、すみませんニッシモン執務官。つかぬ事を伺いますが……魔法は魔導師……という慣用句をご存じですか?』
「……え……!?……その道のことは専門家に任せるのが一番である……という意味だったと思いますが…………まさか……!?」
『そのまさかです。せっかく専門的な機関があるのですから、そのノウハウを教えてもらおうというわけです。虫のいい話だとは思いますけどね……我々も……対策を誤るわけにはいかないのです。ニッシモン執務官……その場にいらっしゃる責任者の方とお話し出来ませんか?』
「…………そう……ですね……わかりました。少々お待ちください」
戸惑いながらも、スフォル司令の話は最もであると感じたピアは、通信を繋いだまま居間に戻る。
「……あっ……ピアさんおかえり~……ってなにそれ……! 空間ディスプレイ!?……あ、お姉ちゃんは触らないように! 壊れるから」
「……わかってるわよ……」
「あら、ピアさんどうされたのですか? 通信端末を繋げたままで。何かお困りごと?」
「はい。上司からお話があるそうで。今大丈夫ですか?」
「ええ、問題ありませんよ…………さて、そちらの素敵なオジサマがピアさんの上司の方ですか」
『初めまして。スフォル・フォルツァート二等陸佐です。いやはや……素敵なオジサマとは……あなたのような美しい女性に言ってもらえるとは光栄です。是非、名前を伺ってもよろしいでしょうか』
「あらあら……お上手ですわね。でも私の心は旦那の物です。残念ながらあなたのお気持ちにはお応えできませんわ。ふふふ……初めまして。滝峰葉子です」
『ははは……生憎わたしにも愛する妻と子供がいます。そんないきなり口説くような失礼な真似はしませんよ』
「あら。奥さんがいらっしゃるの……軽薄なのはいけませんわね」
『いやいや、女性を褒めるのは男の甲斐性ですよ。お気になさらず』
「ふふふふ……」
『はははは……』
「……ごほん……!」
いい加減にしろ、話が進まないぞと、ピアが咳払いをして伝える。
「さて、冗談はこれくらいにして、どのような御用ですか?」
『ははは……では前置きは抜きにして言わせていただきます。今現在、こちらの次元世界で起こっている妖怪関連の事件解決にご協力いただけませんか? 解決までとはいかなくとも、何らかの対応策をご教授願えないでしょうか』
「…………いいでしょう。ではどのような人材が必要になりますか?」
『っ……!? よ……よろしいのですか!? 正直に言って無茶なお願いだと思っているのですが』
「ふふふ……まぁ……大丈夫です。若手の修業の一環として行かせるもありかと思いましてね……もちろんベテランも何名か同行させますのでご安心を」
『人材を送っていただけるだけでも有り難いです。本当に助かります。我々が欲しい人材といたしましては……討伐員、指導員、治療員ですね。大丈夫でしょうか?』
「ふむ……確かにそれらの人材は必須ですね。ええ、問題ございませんわ。私の独断と偏見で決めさせていただきますが、構いませんわね?」
『もちろん、お任せ致します……それでは、上との兼ね合いがありますので私はこれで失礼いたします。これからの事はニッシモン執務官を窓口に連絡しましょう……ご協力に感謝いたします!』
「ああ、ちょっとお待ちになってくださいな。ピアさんも訓練がありますので、通信の為にお手を煩わせるわけには参りませんわ。私……通信機、持っておりますの……こちらでやり取りをしましょう。アドレスはこちらです………………ええ、では、よろしくお願いいたしますわ。フォルツァート二佐」
『……貴女は不思議な方だ……色々な意味で敵いそうにありません。敵対だけはしないように心掛けますよ』
「あらあら……ふふふ……賢 明 で す よ 坊 や? ではまた」
『……っ!? ご協力、改めて感謝いたします。こちらこそ、またよろしくおねがいいたします。それでは、失礼いたします』
空恐ろしいやり取りがあった通信が終わって空間ディスプレイが消える。ピンポイントで殺気を送ったので、居間は至っていつも通りであることに、葉子の実力が垣間見える。
「あぁ……消えちゃった。ピアさ~ん、その通信機見せてよ~」
「こら初花! そんなことよりこれからの事でしょ!」
「ちぇ……は~い」
「そうですね。さて二人には通信で言った通り、次元世界に出向してもらいます。異世界旅行に行かせてあげましょう。」
「やった! 行く行く~」
「初花! 遊びじゃないのよ!」
「そんなこと言って、お姉ちゃんも嬉しいくせに~」
「う……。まっ…まぁ異世界で見識を広げることは重要ね」
「素直じゃないなぁ~……そうだ葉子さん。他には誰を連れて行くの?」
「そうですね……少し前に作った“妖狐の修練場”に参加した面々に頼もうと思っています」
「……あれに参加した人たちというと……いぶきさんたちだね。会うの楽しみ!」
「初花はいぶきさんと凄く意気投合してたものね……なずなさん、元気にしてるかしら……」
「…………えっと……あの……こんなことを言うのは何なのだけど、本当によかったの?」
トントン拍子で進んだ話を前に、流石に不安に思ったのか、ピアが二人に尋ねる。
「大丈夫だよ。妖怪退治は退魔巫女の重要な仕事なのです。えっへん」
「初花は異世界に行きたいだけでしょう。ダメな妹の面倒をみるのは姉の役目です。異世界くらいついていきますよ。だからピアさん、気になさらないでください」
「ありがとう。二人とも……地球に……いえ、水杜神社に来てよかったわ」
「「どういたしまして」」
三人はお互いに笑いあうと、これからのことに思いを馳せつつ、談笑しながらそれぞれの時間を過ごすのだった。
知らない方のために言っておきますが、妖狐の修練場はブラウザゲーム「神楽大戦」に出てくる任務です。
活動報告にも挙げましたが、フォワード陣を犯す妖怪のネタがなかなか浮かばないので、妖怪やシチュエーションを募集します。
誰をどんな妖怪にどういう風に犯してほしいか意見ください。参考にさせていただきます。妖怪だけでもシチュエーションだけでも大丈夫です。
内容は活動報告に書き込みお願いします。
2022/8/5 追記
昨日で終わったと思ったのに……気になって修正しちゃいました。内容は前書きのとおりです。魔法は魔導師という慣用句については餅は餅屋という地球の言葉を当てはめるのは違和感があったので、次元世界風な言い回しを想像して書きました。違和感があったら教えてください。さて、今度こそ改稿は終わりかと。執筆に移ります。