※この作品はR-18です。

神楽魔法譚 ~次元世界妖怪録~   作:まさらのむひと

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長らくお待たせ致しました。割烹にも上げた通り、エロシーンはありません。R-12程度の内容でしょうか。
今回のお話は、結構前にkirishimaさんのリクエストで投稿されていた“幻想譚の桜姫の妖怪解説のように、葉子さんによる六課でそれぞれが襲われた妖怪の説明を受ける話はいかがでしょうか?”というものから着想を得ています。軽く女性型妖怪に触れてからセカンドレイプという流れにしようと思っていたのですが、セクハラ組が少し暴走しました。研修も思ったより長くなってしまい、区切ることになった次第です。
冗長な内容かもしれませんが、読んで頂ければ幸いです。


女の子研修 女性型妖怪編 ~セクハラを添えて~

―――対策本部 研修室―――

 これはアーブラ・ギッシュの確保より少しばかり前のことである……八神はやてを始めとする元機動六課バックヤードの女性陣は最強妖怪葉子による研修を受けていた。内容は女性型の妖怪についてである。ちなみにデリケートな話題に触れるため、男子禁制となっている。

 

「さて、今日の研修では、女性型の妖怪についての知識を身につけてもらいます。同じ女性の形をしているからと言って、油断していると酷い目に遭いますので相対したときは特に気を付けて頂けると幸いです。八神さんはこの忠告の意味、分かりますね?」

「……はい……身に染みてます……」

「よろしい……しかしながら実感できていない方が多そうなので言っておきましょう。資料の3ページを見てください…………よろしいですか……? まず、前提条件として、妖怪は人間を性的に襲って数を増やすことが出来るという事を頭に入れておいてほしいと思います。典型的な例をあげますと、ここ、妖怪対策本部が出来るきっかけとなった妖怪“餓鬼”ですね。餓えた鬼と表記されますが、ここで言う餓えは食欲ではありません……性欲です」

 

 葉子によって断言された受け入れ難い内容に会場がざわつく。ここに居るのは女性……詳細不明の存在が性欲全開で襲ってくると分かり、動揺が広がっているのだろう。無理もない。だが葉子は敢えて冷静に、更なる情報を口に出す。

 

「……この餓鬼という妖怪は大体人間の膝丈程度の大きさでしかありませんし、特別強力な妖怪というわけではありません。単体ならば駆け出しの退魔士でも簡単に退治することができるでしょう。しかしながらこの妖怪には厄介な特性があります…………単純に……数が多い……ということです。1匹居たら30匹は居ると言われても過言ではないのです……」

「そうか……私が雪女の後に襲われたのは……その餓鬼って妖怪やったっちゅうわけかいな……」

「はい、その通りです、八神さん。他の皆さん向けに敢えて言葉を選ばずに言いますと、集団レイプをされてしまう……というわけです」

「ひっ……!?」「やだっ……!?」「そんなっ……!?」「嫌よっ……!?」「うぅ……」

 

 あんまりの事実にざわめきは更に広がる。当然のことだろう。だがこれは前提知識として必要な事……妖怪を知るうえで欠かせない内容なのだ。だが、残酷な真実は女性陣を更なる絶望へと陥れる。

 

「この程度で心折れてしまっては困ります。妖怪は人間を性的に襲って数を増やすと言いましたでしょう?…………そう、妖怪に犯されると……その仔を孕んでしまうのです」

「「「「「「…………っ……!?」」」」」」

 

 考えないようにしていた増殖方法を聞いてしまった彼女らは言葉も出ないほどに委縮してしまっている。これではまずいと思ったのか、葉子によるフォローが入る。

 

「…………少し脅し過ぎましたね……安心しろとまでは言いませんが、対処法はありますし、対策本部では討伐も然ることながら、治療法も含め広く研究が行われています。地球から来た我々もフォローしていきます。一緒に頑張りましょう」

「「「「「「は……はい……」」」」」」

「よろしい……では本題にはいりましょうか……女性型の妖怪についてです。八神さん、少し辛い話になると思われますが、心を強く持ってくださいね?」

「……っ……覚悟は出来とります……どうぞ続けて下さい」

「ありがとうございます……今回の本題である女性型妖怪は当然、女性の姿をしています。彼女らも人間を性的に襲って数を増やすのですが……さて、ペニスのない彼女らがどのようにして同族を増やしているのでしょうか? 八神さん、実際に襲われた貴女ならわかりますよね?」

「うぅ……私の口から言わなあかんの? めっちゃ恥ずいんやけど……」

「ダメです。私が言っても現実味が少ないですから。覚悟は出来ているのでしょう?」

「こないな覚悟やとは思ってへんやないの………………はぁ……しゃーないか……恐らくっちゅーとこもあるけどええか?」

「構いません。私が補足しますので……どうぞ?」

「軽っ……!? まぁええか……おかげで緊張が解れたわ……ごほん……私が襲われた妖怪は“雪女”っちゅー妖怪や。地球では御伽噺といった形でフィクションとして語られるような存在やけれど、めっちゃ有名な妖怪の一つや。着物っちゅう私らの国の伝統衣装を身に纏った色白の美人と称されることが多いんやけど……本当にその通りやった。なんやかんやあって捕まった私を待っとったのは、濃厚なレズレイプ……至福のじか……ゴホン……酷い目に遭うたわ……」

「八神部隊長……その……そういった行為だけでは……は……繁殖など出来ないと思うのですけれど……」

「……そう思うんも無理ないわな……腰砕けになってもうてあまりよぅ覚えとらんが……同族に……妖怪にならんかと誘われたはずや……なんでも妖力を注ぎ込むとか言うてたな……」

「妖力を……? どうしてそんなことを……」

 

 女性陣が疑問に思うのも当たり前の事だ。妖力について知識の浅い彼女らが分かるはずもない。ある意味孕むより残酷な事実があるということに……

 

「さて、八神さんの補足をしましょうか……八神さんも含めて心して聞いてください……いいですね?」

「「「「「「ゴクリ…………」」」」」」

「女性型の妖怪は、高度な思考能力と戦闘能力を持っていることが多いですが、男根を持っていませんので子種を子宮に放出して繁殖することが出来ません。その代わりとして、お○んこから、お尻から、口から妖力を注ぎ込む行為をセックスと同時に仕掛けてくるのです。そして何の対策もなく長期間妖力を注ぎ込まれてしまうと……人間は、妖怪と化してしまいます」

「「「「「「え…………!?」」」」」」

「簡単に言うと……八神さんは雪女にされようとしていたのです」

「そんな……!?」「有り得ない……!」「そんなことがあってたまるもんですか……!」「やだ……そんなのがゴロゴロいるっていうの……!?」「いやあぁぁぁ……!!」

 

 よく分かっていなかった事実を認識し、先ほどまでの比ではないほどに取り乱す女性陣。研修室は阿鼻叫喚の極致であった。

 

「ストップ……! 話が進まんから静かにせぇ……私が妖怪に成っとるか? 人間のままやろ? 葉子さんも脅かし過ぎや……さっきまでの話は、地球での話やないの?」

「ふふふ……流石……若くして二佐まで昇進しただけの事はありますね……そう地球では直ちに処置しないと手遅れになってしまう……では地球と違うのは何か……わかりますね?」

「「「「「「魔力……!」」」」」」

「正解です。魔力を持った方が妖怪に犯された場合、地球とは大きな差が出ています。何が違うかは……ゲストに語ってもらうとしましょうか……ピアさん、お願いできますか?」

「…………わかりました……非常にアレですけれども……今後の次元世界の為……犠牲となるとしましょう……ふふふ……」

「ふふっ……素晴らしい献身ですよ。ピア・ニッシモン執務官……では……よろしくお願いします」

「はぁ……………………ご紹介に預かりました、ピア・ニッシモン執務官です。恥ずかしいので結論から言わせてもらいますが……魔力持ちが妖怪に襲われると……副作用で、とてもエッチな気分になってしまいます」

「「「「「「…………え…………!?」」」」」」「うん、そうやね……アレはキツかったわぁ……」

 

 詳細を知っているはやては頷いているが、女性陣は皆一様に絶句しているようだ。さもありなん。

 

「ピアさんが羞恥に負けてマイルドな表現でお茶を濁していますが、この副作用を甘く見てはいけませんよ? 八神さんがキツかったと漏らしているように、日常生活にも支障をきたすレベルの副作用です。まぁ、ピアさんはこの副作用のおかげでダンディーな彼氏をゲットし……「ちょっ……!? 何言ってるんですか葉子さん!」……とまぁソレについては本件の主旨とは違いますので、詳しく知りたい方は研修が終わった後にでも本人に聞いてくださいな」

「もぅ……わかりましたよ……だから女性しかいないんですね…………すみません、葉子さんのおっしゃったとおり、表現が易し過ぎたようです。皆さんも年頃の女性……自慰行為については知識だけではなく実践したこともあるのではないでしょうか……そう、魔力持ちが妖怪に犯された場合、耐え難い性的欲求に脳が支配され、発散せずにはいられなくなってしまうのです。私の場合、地球でフライト中の飛行機内で発情してしまい、非常に困ったことになりました」

「私は対策会議中や……ピンク色の爆弾を会議室に投下してもうた…………即部屋を辞したんやけど、お股とパンツが酷い事になっとったで……鍵をかけ忘れてオナっとったらロッサが入って来て……」

「わわわわ……!? はやて……! ストップストップ……!」

「なんやピアねぇ……別に減るもんやあらへんし、ここはそういう場所やろ?」

「ち・が・い・ま・す……! 症状だけでいいのよ……! 何で彼氏とのソレを語ろうとしてるのよ……」

「え? 自慢やけど?」

「「「「「「………………っ……!!!」」」」」」

 

 あまりの発言に無音となった空間にギリリと何かを噛みしめたり握りしめるような音が響き渡る。主に年齢イコール彼氏いない歴の女性陣からのものであったのは言うまでもない。

 

「ゴホン……とまぁ、先ほど私達が言ったような理由から、次元世界では地球の時程手遅れになる確率は下がっていますね。もちろん確率が下がっているだけで手遅れにならないわけではありませんのでそこは間違えないようにしてください」

「はい、ピアさん、ありがとうございました。これから女性型妖怪について詳しく解説する予定ですが参加していかれますか?」

「是非お願いします。魔導師としてはともかく、退魔士としては駆け出しですから」

「わかりました。ではあちらに座ってくださいな。研修を続けます」

「わかりました…………元機動六課バックヤードの皆さん、噂はかねがね……お邪魔させてもらいますね? はやてもよろしく」

「あ、ピアねぇ、よろしゅう! さっきのは冗談やから気にせんといて。みんなも堪忍な?」

「はぁ……冗談は時と場合と内容を選びなさい。さっきのは色々な意味で危険よ」

「う……確かに……ピアねぇ、それにみんな……スマンかった……」

「いえ、そんな……次から気を付けて貰えば……」

「ありがとう……さぁ、研修タイムや……!」

「ふふふ……仲がよろしいですね……では資料の15ページを開いて下さい。今回は八神さんを襲った雪女について解説します。容姿については八神さんからも説明があったと思いますが、見た目はかなり良いです。地球の日本という国ではお伽噺として語られるほどに有名な妖怪であることから、強力な個体も確認されています」

「……? 何故有名な妖怪だと強力な存在が現れるのですか?」

「いい質問ですね。資料の10ページをご覧くださいな…………妖怪とは肉体よりも精神に重きを置いている存在です。魔力反応はもちろん、生体反応を持たないなんて、摩訶不思議な生物でしょう? 彼ら、彼女らは知名度がそのまま存在の格として現出してるのです」

「知名度ですか?……なるほど……だからお伽噺として認知されている雪女はそれだけ強力な妖怪となるのですね」

「そのとおりです。もちろん個体差はありますけどね。強い個体になると周囲の環境を雪景色にしてしまうほどの影響力を持ち合わせています。ここまで来るとベテランでも対処が困難となります。駆け出しのピアさんは近付かないことをお勧めします」

「雪景色っちゅうことは、私が襲われた個体はそのレベルにあるヤバイやつなん?」

「そうですね。今回八神さんを襲った個体についてですが、二つ名持ちのネームド妖怪であることが判明しています。“永久凍土”の結女……現在確認されている雪女の中でも最強最悪の個体です。正直に言って貴方が救出出来たのは奇跡と言ってもいいでしょう。それほどの妖怪なのです」

「えぇ……? 結構軽いノリやったけどなぁ……殺さないから妖怪にならへんか……とか言っとったし、断っても強制はされへんかったよ?」

「……!? あの“永久凍土”がそんなことを? 昔遭った時は人間絶殺主義だったはず……彼女に一体何があったと言うの……?」

「それは分からへんけど、まぁ見逃されたっちゅうのは間違いないやろうな……」

「ふむ……疑問は残りますけれど、詳細は交戦した舞歌さんに聞くことにしましょうか……さて、気になっている方もおおいでしょうから、解説を続けますね? どんな行為をして来るかということを……!」

「あの……葉子さん……? それって解説する意味あるんですか? 対策とかそういったものの方が有意義なのでは……」

「木端の妖怪ならそうですが、こと雪女に関しては、何が何でも逃げろとしか言い様がありませんの……それなら何故逃げの一手なのか、どんな事をして来るのかと言ったことを解説した方が良いと判断しました。それに……」

「「「「「「「それに……?」」」」」」」

「その方が……愉しいからです!」

「「「「「「「最悪だ(や)この人……!!!」」」」」」」

「あらあら……私は人ではありませんよ? こわ~いこわ~い妖怪ですからねぇ……?」

「……屁理屈……」

「まぁ、冗談はそこまでにして、女性陣はどのような襲われ方をしたか、されるのか知っておく必要があります。治療するときに必要ですからね」

「よかった……ちゃんと理由があったんですね……葉子さんのことだから冗談に聞こえなかったです……私の霊力開眼の時とか……」

「なになに? ピアねぇ……何かあったんか?」

「はやて……!? な……何でもないわよ! さぁ、葉子さんの有り難い話を聞きましょう!」

「ピアさんの霊力開眼……? ああ、アレですか。実はですね……「葉子さん……!!」……ピアさんがそこまで言うなら仕方がありません。これもダンディーな彼氏の件と一緒に本人にお尋ねしてくださいな……さて、今度こそ解説にうつりますよ。準備はよろしいですか?」

「「「「「「は~い!!」」」」」」「うぅ……墓穴を掘った……どうぞ、続けてください」

「よろしい。雪女が得意としている性技は、キス、貝合わせ、愛撫を中心とした快楽責めです。雪女は冷気の塊でもあるのでそんな事をされたら凍死の可能性を考えるかもしれませんが、寒さ以上に快楽による火照りが上回ってしまうので、少なくとも行為の間は凍死することはありません。ここは安心ですね?」

「いや、全然安心できることじゃ……」

「続けますよ! ここからが特に重要な所ですので心して聞いて下さいな。ここまでのプレイは同性愛者の女性ならよく行うことですけれども、雪女は妖怪……当然の事ながら人間には出来ないことを平然とシて来ます。代表例をあげますと……疑似男根を形成して本番さながらのセックスをしてくることですね。八神さんもこの疑似男根の毒牙にかかった……という訳です」

「そうや……せっかくの処女が……妖怪とはいえ同姓に散らされるやなんて……シクシク……何て可愛そうな私……クスン……」

「あまり悔しそうに聞こえないのは私の気のせいかしら? はやて」

「せやかてピアねぇ……正直に言うてめっちゃ気持ちよかったんよ……まだ人間でおりたかったさかい何とか踏み留まるとが出来たっちゅう有様や……あともぅ少し救出が遅かったら……雪女八神はやてが誕生しとったで……」

「……!? それは……よく踏み留まることが出来たわね……貴方の意思の強さには感心するわ……流されてしまった私とは大違い……」

「ほほぅ……それはもしかして……セロ一尉との出会いの話やないの? 是非詳細を知りたいところやなぁ?」

「……っ……!? あ……あとで話してあげるから今は研修に集中しましょう……! さ……さぁ葉子さん、続きを……!」

「ふふふ……わかりました……さて、疑似男根によるセックスですが、基本的には氷で創られるため、愛撫や貝合わせで火照った身体を芯から冷やして行くことになります。しかしながらキスによって妖力も流し込まれるため、瞬間的ではありますが身体が冷気に対して耐性を得てしまうのです。温情のように思えるかもしれませんが、これは同族を増やすための方法なので気を許してはいけませんよ? 妖怪にする前に冷気で殺してしまっては意味がありませんからね」

「なるほど……肝に命じます……だそうよはやて? 気持ちよかったからと言って気を許してはだめじゃない」

「う……せやな……軽率やった……反省せなあかん」

「“永久凍土”は長く生きている分、多彩な業を持っているはずなので、本気を出されていたら生娘であった八神さんはイチコロだったでしょうね……奴の気まぐれに助けられたことを実感してください」

「はい……わかりました。忠告に感謝します」

「よろしい。女性型の妖怪は数多く確認されていますので簡単に名前だけ紹介しておきましょうか……雪女は今回紹介しましたね。他には女郎蜘蛛、倩兮女、飛縁魔、座敷童、猫又、百々目鬼、人魚、サキュバス、フェアリーなどでしょうか。簡単な紹介や図解は資料の25ページからずらっと記載されていますので、今後の研修で詳しく解説してほしい妖怪が居ましたら要望書を提出してください。女性型の妖怪以外でも構いません。先日開設された公式ホームページにも簡単な情報は載っていますのでそちらから吟味してもいいですよ…………さて、色々と濃い時間でしたが、今日の所はここで研修内容は終わりです。何か質問のある方はいらっしゃいますか?」

「…………はい。貴女の様に人間社会に馴染んでいる妖怪が居られることも加味してお尋ねしたいのですが、害悪な妖怪は可能な限り討伐してしまわなければならないのではありませんか? 次元世界に進出してきた以上打てる手は打っていかなければ、人類が滅亡してしまうのではと私は考えます」

「ふむ……それは地球でも良く話題に上る内容ですね。当然の事ながら、退魔組織も一枚岩ではありません。敢えて過激と表現しますが、妖怪殲滅を掲げる派閥も少なからず存在しております。人間にとっては後顧の憂いを絶つ最適な考えかもしれませんが、過去に行きすぎた思想に支配され、悲劇が起こったこともあるのです」

「……悲劇ですか?」

「そう、悲劇です。詳しくは補足資料の3番に記載がありますが、簡単に言えば人間と共存している妖怪まで執拗に探し出し、共存している人間諸共惨殺してしまうという事件が起こったこともあります。そしてこの様な出来事は過去を紐解けば数えきれない程に発生しているのです。昔に比べて妖怪の影響力も減少し、退魔機関も知る人ぞ知ると言った程度の認知度となっていますが、ごく最近でも先程のような凄惨な事件は起こっているのです。今回派遣されている巫女の中にもその事件に関わった子が居ます。妖怪も含めて」

「……では私達はどうすればいいというのです……!?」

「明確な答えはありません。己の信じる道を往くしかありませんわ。どうすべきかを尋ねるのではなく、どのようにしようか、自らの頭で考えていくしか無いのです」

「そっかぁ…………難儀な話やな…………そう言えば共存する妖怪もおるってことやけど、葉子さんみたいな妖怪のことやろうか?」

「ふむ……私は襲われても返り討ちに出来ますから好きに生きているだけです。共存とはまた少し違いますね。過激思想の件だけ紹介しても不公平ですかね。ここは地球でピアさんが遭遇した事例についても紹介しておきましょうか。補足資料の2番です……ピアさん、説明よろしいですか?」

「はい。私が遭遇したのは人魚ですね。ある片田舎で、少年が妖怪に拐かされているという噂を調査した時の話です。件の少年から話を聞いたところ、お姉さんは悪い妖怪じゃないから退治しないでくれと言われました。村人の言う内容と相違があることに疑問に思っていると、少年のいうお姉さん……人魚に遭遇したわけです。何でも人間に興味があり、海から川を遡って人里まで来たところまでは良かったのですが、攻撃されるのではないかと話しかけられない日々が続いていたようですね。偶然人魚を発見した少年は、そこらの人間には無い美貌を持った人魚に興味津々……色々と世話を焼いているうちに噂になってしまった……と言うのが真相のようです」

「へぇ……そんな妖怪もおるんやね……それでその事件はどうなったん?」

「実はその人魚は予知能力を持つらしく、海に住む妖怪達に執拗な求婚を受けていたようで……」

「求婚……!? モテモテやん……! 選び放題でウハウハやないの……!」

「ええ、しかしながら彼女の能力しか見ていないことがありありと分かってしまうがために、辟易していたようね。逃げる様に川を遡ってきたみたいよ」

「それはまぁ、嫌やね……」

「それでもまぁ、海には近々帰ろうと思っていたようだけど、少年は海まで送ってあげると宣言していたようなの。でも道中で求婚者に襲われてしまう可能性あるから困っていた……という状況て私が来たわけ」

「なるほどなぁ……ピアねぇは送っていったわけやね?」

「そうなるわ。少年に任せなくて正解だったわ……頻繁に求婚者の襲撃に遭ったから……」

「ひえぇ……それで、海には無事に帰れたん?」

「ええ、最後に一番しつこく求婚してきた蟹夫さんなる存在に襲われたけど懲らしめてやったわ」

「蟹夫さんって……どんな妖怪やねん……」

「化け蟹っていう正真正銘の蟹妖怪よ……あまりのフォルムに帰ろうかと思っちゃったわ」

「ぶっ……そりゃ何とも……シュールな光景やなぁ……」

「ただ蟹夫さんも諦め切れない思いが強く、しつこく追いすがってきてね……どうしようかと思っていたら、なんと少年が蟹夫さんの前に立ち塞がったのよ……危うく怪我をする所だったのだけれど、人魚が蟹夫さんを撃退して事なきを得たわ」

「……ふぅ……少年に怪我がのうてよかったわ……その少年、お説教喰らったんやない?」

「そうね、色々言われていたけど、小さくても男ね……惚れた女を助けたかったんですって……」

「おお……すごいなその少年……! でも歳が離れすぎやないの?」

「そうね、歳を理由に人魚も最初は断っていたけれど、その少年は大人になったら嫁にするときっぱりと言い切ったの……だから僕が大人になるまで結婚しないでくれと……」

「漢や……! そりゃあコロリといってしまったんやないの?」

「そうね、すごく幸せそうな顔で少年の求婚を了承し、その日は海で一緒に遊んだわ」

「最高のハッピーエンドや……! なるほど……だから葉子さんは自らの頭で考える様に言うたんやな」

「ふふふ……さすが八神さんですね……そう、今回紹介した2件以外にも様々な案件があります。しつこく言うようですが、自らの頭で考え、行動することが重要なのです……さて、質問をされた貴女……このような回答となりましたが、よろしいでしょうか」

「はい……被害だけ聞いて攻撃的になっていたようです。難しい事ですが、私なりに色々考えていこうと思います。ありがとうございました……!」

「ふふふ……どういたしまして。さて、思ったより長くなってしまいました。本日の研修は此処までにしたいと思います。他にも質問があれば、ホームページの意見箱や直接私や、関係者に尋ねてもらえれば幸いです」

「「「「「「「ありがとうございました……!!!」」」」」」」

 

 実に濃厚な研修は幕を閉じた。それぞれの思いを胸に解散する一同。はやては早速ピアに色々と尋ねるためにニヤニヤしながら歩み寄る。実にイイ笑顔だ。

 

「ピアねぇ……! 行先は一緒やねんから、じっくり話しながらイこうやないの」

「はやて……!? もぅ……仕方ないわね……行くわよ……! あ、そうだ葉子さん、はやての護衛という形で同行してもいいですか?」

「そうですね……ピアさんもかなり出来るようになりましたし、いいでしょう。しかしながらクラナガンの妖怪事情は逼迫しています。シーカーズの面々も付けますので外に出る時は一声掛けてください」

「わかりました。じゃあ、はやて……準備が出来次第行くわよ」

「了解や。頼むでピアねぇ」

「まかせなさい。シーカーズも付くのだから大船に乗ったつもりで居るといいわ」

「ありがとう。ほな、よろしゅう」

 時は少し進んでクラナガン郊外……はやてとピアは一人の女性に声を掛けられていた。

 

「すみません……私は今妖力で人間の姿をしていますが、人魚という妖怪です……貴女を退魔士と見てお願いしたいことがあるのです……聞いてくださいませんか?」

 

 何と声を掛けてきた女性は人魚だと言う。果たして彼女の願いとは、退魔士ピア・ニッシモンはどのような判断を下すのか……次回に続く……!

 




いかがだったでしょうか。この後はセカンドレイプ編に突入します。これは774chさんのリクエストであった悪い人魚に騙されて犯されるという展開となります。今回の話は御二方の合作とも言えますね。結構な大作の予感……!
次はもっと早く投稿できるように頑張ります。
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