規則正しい寝息と共に、たわわな双房が大きく揺れる。いけない事なのに、俺は視線を動かすことができず、彼女の眠るベッドに手をついて……。
「いや馬鹿かな」
大きく視線をそらし、深呼吸。いくらなんでも泥酔したまま眠っている女性に性的な視線を向けるのはまずいだろう。彼女に嫌われたらと思うと胸が苦しくなってしまう。
俺がこんな邪なことを考えているとは露とも思っていないだろう彼女――サラセニアは、どうやら悪酔いしてしまったというわけではなさそうなので、もう少し様子を見ることにする。それに、こちらもつい先ほどまで彼女と共に酒を酌み交わしていたのだ。普段は控えているのもあって、少し平衡感覚が鈍っている。ベッドの端に腰かけたまま十数分ほど休ませてもらおう。
しかし、珍しいこともあるものだ。普段からお酒を飲まざるを得ない彼女は、それが高じて自分の限界もよくわかっているから、数年間団長として彼女と付き合ってきても今日みたいに起きていられないほど飲酒することなんてなかったのに。
「何かいやなことでもあったのか…?」
もしそうなら、相談に乗ろう。とはいえ、彼女からこうして家にまで招かれてディナーと洒落込んでいたのだから、話す気が有るのなら既に話していた気がする。少なくとも、普段通りの明るい表情に見えたし……おや?
いつの間にか彼女の寝顔が仏頂面になっていた。つい先ほどまで口元はもっとニヤついていたし、頬ももっと赤く染まっていたと思うのだが。――まさか、体調が急変した?
再び彼女の方へ体を寄せる。もちろん容態の確認のためだ。安静にしておけばいい、という段階を越えているのならすぐにでも施療院に駆け込まねばならない。
首筋にそっと指を這わせ、触れないように注意しながらももう一方の手をそっと顔の下半分、唇と鼻へ近づける。……よし、呼吸はちゃんと続いてる。吐瀉物が上がってきたりしたわけでもないらしい。
もう一度サラセニアの表情を見てみると、再び先ほどと同じ紅潮した表情に戻っていた。心なしか呼吸がさらに激しくなっているのは少し心配だが、まあこれならあまり問題ないだろう。……無防備な彼女の姿を見ているとこちらの動悸まで激しくなってきたので、姿勢を戻す。
さて、あまり彼女の家に長居するのも問題だろう。変な噂が立ってはいけないし、そろそろ出ていくことにする。
「ん……」
立ち上がろうと力を込めた腕に、暖かい何かが絡みつく。驚いて振り向けば、サラセニアがまるで俺を引き留めるように腕に抱き着いていた。
すごい寝相である。
抱き着き癖でもあるのだろうか……?結構な力で締め付けられているので、無理に引きはがせば起こしてしまいそうだ。
しかし、何だ。今日、彼女が初めて自宅に俺を招いてくれた時からいつもより安易に意識してしまっているせいで、しぐさの一つ一つが不思議なほど蠱惑的に感じて股間に悪い。現に今も、抱き着かれた腕に彼女の胸の柔らかな感触が伝わって――。
「……あ、初めて触ったんだ。おっぱい」
呟いた途端、羞恥による激しい体温上昇を感じた。おっぱい。おっぱい?知能指数の下がる音が聴こえる。
いかん。このままでは本当に何をしでかすか分かったものではない。ズボンの下で膨らみ始めた欲望の塊を刺激しないようそっとベッドから腰を上げ、体の向きを変える。そうして腕を抜こうとすると、先ほどと比べて幾分か拘束が緩くなっていた。まあ、そうでなければ体勢を変えるのもおぼつかなかっただろう。
これなら強く引いて衝撃を与えたりすることなくそっと腕を引き抜けるだろう。そう思って腕を動かし始め、ふと思い至る。
腕を引き抜く動きからなら、ごく自然におっぱいを揉、触、……撫でられるのでは?
「……よし」
よしじゃない。だがもう変な覚悟が決まってしまった。サラセニアの豊満なバストを一撫で出来ればそのまま斬首なり生涯に渡る苦役なりなんでも甘んじて受け入れよう。
ごくり、とはっきり音を立てて唾を飲み込む。ひどい緊張感。いっそ害虫討伐の陣頭指揮を執っている間の方がずっとリラックスしているようにも思える。いや、戦場では花騎士たちと互いに信頼し合っているから落ち着くこともできるというだけ。今からするのは信頼に対する裏切り行為……。
そこまで考えてもなお、欲望が収まることはなかった。これが背徳感というものだろうか。
躊躇ってばかりもいられない。こうしている間にサラセニアが起きてしまうかもしれない。早く目的を達成し、サラセニアにはお布団をかけてあげて暖かく過ごしてもらおう。
そっと腕を動かし、右の乳房へそっと手のひらを添わせる。もちろん服の上からだ。今だって大きく開いた胸元から深い谷間が覗いているが、さすがに服の下に手を突っ込んでまさぐる度胸はない。
腎割と伝わってくる体温。軽く持ち上げるように手を動かすと、柔らかいのにズシリと確かな重みが伝わってくる。……一回揉んでみたいものだが、さすがにまずい。サラセニアにとってはもはや意味のないものだろうが、俺の中にはそこに新たな一線ができていた。その一線を越えれば、また一歩先に進みたくなってしまうことなど分かりきっている。止まらなければならない。
さあ、名残惜しいどころかずっとこのまま感触を味わい続けたいとすら思っているところだが、いい加減にこの手を離して出て行こう。そう考えて、もち上げるようにしていた乳房をそっと下ろしなおし、我ながらかなり変態的な手つきでそっと腕を引き抜いていく。服の上からの接触でしかなかったが、正直な所これまでの人生で一番興奮する体験だった。騎士団長になってからどうにも蓄積され続けている性欲も、しばらくは解消されるだろう。されてほしい。
だが、指先に何か違和感があると気づいてしまった。わずかに硬さのある弾力。乳房の中心当たりに感じるそれは……。
「……おぉ……」
体を硬直させたまま深呼吸。そうか、それに触れられるという事は、下着に当たるものを着ていなかったのか……。いっそ心配になる。俺がもしも性質の悪い性欲魔人のような男だったら今頃どうなっていたことか。いや、現にこうして俺という卑劣漢にいいようにされてしまっているのか。
ええい流石に罪悪感が勝ってきた!何を乳首に触れたまま腕を止めているのだ俺は!さっさと引き抜「……団、長、ちゃん?」
「……え」
声の方に視線を向けると、はっきりと意識を感じる瞳でサラセニアがこちらを見つめていた。
「……さっきから、ずうっとあたしのおっぱい触ってたでしょ~?実は気づいてたけど、いつまでするのかな~どこまでしちゃうのかな~って観察してたんだ♪」
「い、いつから起きて……」
いや、そもそも俺はサラセニアに腕を抱きしめられてから殆ど彼女の顔を見ていない。ずっと見つめられていた可能性すらあるのでは?……胸ばかり見ていたから!
だが、サラセニアの答えはこちらの予想を裏切るものだった。
「ん~っとね。最初から?」
「……最初?」
「うん。私が寝ちゃったら団長ちゃんどうするのかな~って。そしたら、ベッドまで運んでくれて、ぃやったー!やさし~!って思ったのに、あんなことするんだもん」
「うぐ……」
終わった。
分かっていたことだが、もう騎士団長がどうとかではなく人生丸ごと終わった。サラセニアに俺のしたことを黙っておく理由などないだろうし、このまま卑劣な汚らわしい性犯罪者としての生涯を歩むことになるのだ……。そっと瞳を閉じて、続くであろうサラセニアからの言葉を待ち受ける。どんな罵倒だって受け入れよう。
だが、直後に感じたのは包まれるような柔らかさと、甘い香り。
「えへへ……よかった」
「……よか、った?」
一体何を言っているのか。サラセニアの表情は俺の想定とは違い、まるでずっと感じ続けていた緊張を今やっとほどくことができたとでもいうような、普段と比べるとずっと力の抜けた笑顔であった。……先ほどよりも紅潮した顔を見ると、酔っていないというのが嘘で、状況認識能力が欠落するほど泥酔しているのかと疑いそうになるが、それにしては先ほどあまりにも冷静に話していたように感じる。だが何故?
問いかけるよりも早く、俺の体はサラセニアによって持ち上げられ、ベッドの壁と接している側に横たえられた。抱きしめられたままなので、サラセニアの甘い吐息や体温、鼓動までもが今までにないほど近くに感じる。
「あたし、これでも結構露骨に団長ちゃんのこと好き好き~ってアピールしてたつもりだったんだけど、さ。皆と同じように普通に優しくしてくれるだけで、女の子としては全然意識されてないのかな~って、不安だったんだよね」
「……え、好きって?」
「うん♪」
…………これは告白されている、ってことで良いのか!?
一気にサラセニア以上の心拍数を叩き出すほどに動揺するが、サラセニアは止まらない。半身をこちらに載せている程度だったのが、いつの間にか完全に俺の上で腹ばいになって体をより強く密着させてきていた。心地よい重みを全身で感じ、蠱惑的に濡れた瞳に見つめられるうち、まるで金縛りにあったように動けなくなってしまった。
「でもでも~。そんな団長ちゃんが我慢できなくておっぱい触っちゃったってことは~……団長ちゃんも、あたしのこと好きなんでしょ?」
そう言って笑う彼女は、俺の背へ回した手でわずかに強く服を握っていた。まるで、どうにか縋り付こうとしているかのように。
はっきり言って、可愛い。愛おしい。こちらの片思いだとばかり思っていた彼女が、実のところこちら以上に俺のことを好いていてくれるという事実がとても嬉しく、今まで気が付かなかった自分が腹立たしくも思う。
だが、今俺の中で猛烈に膨れ上がっているものは――。
「俺も、好きだ」
「あ……」
俺の返事に、サラセニアは今までで一番強い抱擁で返す。こちらもそんな彼女を抱きしめ、そして勢いよく半回転する。
「……え?」
戸惑った様子のサラセニア。そのうっすらと開いた唇に口づけ、受け入れられるままに舌を滑り込ませる。嫌がられたらどうしようという考えが今更に起こるが、サラセニアからもねっとりと舌を絡みつかせ、互いの口内をじゅるじゅると音すら立てながら愛撫し合った。互いに強く抱きしめ合いながら一分を少し超えたころ、空気を求めてどちらともなく唇を離す。
体が熱い。サラセニアと密着してからずっと、それまでとは比べ物にならないほどに発情しているのが分かる。
「だ、団長ちゃん」
「……いいか?」
彼女の瞳をじっと見つめ、答えを待つ。
「い、いいよ?行くところまで行くかもって思ってたから……。で、でも、その……アタシ、経験ないから、優しくしてほしいな……」
「ああ。……責任もとる」
再び、彼女に口づけする。今度はゆっくりと、互いの形を舌で覚えるかのように念入りに舐め回す。
そっと手を伸ばし、彼女の上衣へ手をかけて脱がしてゆく。服に引かれて大きく揺れた胸は、まるで禁断の果実のように俺へ触れさせよう、咥えさせようと誘惑してくる。その衝動へ従いそっと手を伸ばし、先端まで愛撫してゆく。そうするとサラセニアは時折体をくねらせ、妖しげな吐息を漏らすようになっていった。
「ん……団長ちゃんも、服、脱いで……?」
「そう、だな……」
言われるがまま服に手をかけ、下着もまとめて一息に脱いでベッドから落とす。この状況で服を着ている方がいっそ滑稽というものだろう。
と、サラセニアの方はまだ下着をつけたままだ。指先でそっと掴み、ゆっくりと下げていく。彼女は真っ赤に染まった顔を手で覆いながら何やら悶えているらしい。だがこちらも再び理性の糸が千切れそうになる感覚を得ていた。……下着と彼女の秘裂との間に、透明な橋がねっとりと架かっているのを見てしまったのだ。
正直に言って、俺の愛撫が上等なものであるはずがない。胸を強く揉んだりするような痛い事だけはしないよう心掛けていただけで、昔購入したいかがわしい雑誌に書かれていたような、女性が感じる場所を探し当てて刺激するようなことは一切できていない。……ならば、サラセニアは俺とこうしている状況そのものにこれだけ感じてくれているのか?だとすれば……。
「サラセニア」
「んぁ……ふぅ……ッ」
彼女の名を呼んで、再び口づけする。こんなにも愛らしい人が俺のことを一身に思ってくれているという事実が堪らない。色っぽい声を至近で聞きながら、彼女の桃色の髪を優しく撫でる。
「……あはは、団長ちゃん。もしかしてキス魔なのかな?あたしは今日が初めてだったのに、すごく上手……」
「上手なもんか。俺だって初めてだったのに。……サラセニアが全部受け入れてくれるからだ」
そう言って、一度体を起こし、彼女の脚の間へ移動する。
指先で割れ目にそっと触れると、やはりというべきか、かなりの愛液が溢れていた。それを指に絡みつかせ、秘部を探ってゆく。そもそも女体に触れること自体慣れてなどいないので、痛みを感じさせないよう優しく、しかし念入りに。快楽を得てくれているのか、サラセニアの喘ぎは今までの抑えられていたものから少しずつ色を帯びて止まらなくなっていく。
そして、
「あぅんっ……!」
ひときわ大きな嬌声。一瞬、痛かったのかとも思ったが、違う。ならば、今触れているここが……膣口?
下腹部ではち切れんばかりに膨らんだ逸物が、触れてもいないのに震えたのが分かった。今すぐ挿れたいという衝動が背筋を駆け上がるがどうにかこらえ、サラセニアへの愛撫を再開する。正直どのくらいほぐせばいいのか分からないが、痛いだけの初体験にはさせたくないのだ。
「ここ、気持ちいいんだな?」
「う、ん。……で、でも、団長ちゃん。あんまりされたら、あたしもう……っ」
「そうか?感じてくれてるなら、よかった」
そう言いながらも、指は止めない。膣口を中心に、周辺も愛撫していく。すると、割れ目の頂点近くで、サラセニアが背を反らすほどに反応する突起があると分かった。ひょっとするとこれが陰核というものかもしれない。あまりに劇的な反応に楽しくなり、ついついそこを重点的に責めてしまう。
「ひぁっ、ちょ!だ、団長ちゃ!待っ……」
いよいよ家の外まで漏れていないかどうか不安になるほどにまでサラセニアの嬌声は止められなくなっていた。俺の愛撫でこんなに感じてくれるとは……このまま、絶頂へ導くことも可能だろうか?一度きちんと絶頂させれば、少なくとも挿入の準備に足りないという事はないだろう。
だが、突然勢いよく身を起こしたサラセニアに痛いほど抱きしめられ、手を止めてしまった。
「サ、サラセニア……?」
「ダメ……ダメ……」
体を小刻みに震わせながら俺の耳元でつぶやくサラセニア一体何がダメなのだろうか。サラセニアも感じていてくれたと思うのだが……。
少し落ち着いたのか、サラセニアが腕の力を緩め、俺の目を見つめながら口を開いた。
「は、初めてだから……団長ちゃんと一緒にイきたいの。だめ?」
――おお。
熱っぽく潤んだ瞳、紅潮した頬、貪りつきたくなるような唇から紡がれたその言葉が、俺の中に残っていた最後の壁を溶かし尽くした。
「なら……挿れるぞ」
「うん。もうずっと、いっぱい濡れてたから……」
サラセニアを再び優しく寝かせて、遂に彼女の膣内へと挿入するために自らの竿を彼女の愛液でまみれた手で握る。彼女の言う通り、いつの間にか手のひら全体が濡れてしまうほどの愛液が溢れてしまっていたようで、このまま自慰をしてもこれまでで一番の快楽を得られるだろうとさえ思えた。
膣口に亀頭の先端を当てて、ゆっくりと
だが、数十秒ほどかけて亀頭全てを進入させると、ある程度突っかかりにもなったのか、抵抗感はいくらか薄れた。……代わりに、キツい締め付けが裏筋を中心に動かしていない間も快感を与え続けてきて、愛撫の間中一切逸物に触っていなかったせいか余計に敏感になってしまっているのか、絶頂の波がかなり近づいていることも分かった。
だが、まだサラセニアの処女膜にも到達してはいないらしい。意図しない射精はしないよう気を付けながら、再び腰を前へ進ませる。すると、ようやくというべきか、弾力のある壁のような何かに亀頭が触れた。
「……いくぞ」
「うん。団長ちゃんの、あたしの奥まで……ッ!」
サラセニアの声を聴きながら、一息に貫く。ぬかるみのようになっている膣内に血が混じる。俺の腕にサラセニアの黒い爪がぐっと食い込み……そして、脱力する。
「あ、あれ……?全然、痛くない?」
「え?」
まあ、個人差というものがあるだろうし、いいこと……だよな?挿入と共に溢れた愛液に混ざる赤色、何より今の感触からして処女なのは間違いないはずだし。
などと考えている間に、サラセニアの表情は何故か血の気の引いたようなものになっていた。
「ち、違うの、団長ちゃん。あたし、ほんとに初めてで……うぅ、何でぇ……?」
……ひょっとして、俺がサラセニアに嘘をつかれたと感じたと思っている?
いや、そういえば彼女の方が最初に優しくしてほしいと言っていたのだった。俺だってそうだが、初めては絶対にいたいと思っていたからそうならなくて焦っている、というところだろうか。そんな疑いは感じていないのだが。
とにかく、サラセニアは俺がどういう反応をするのか不安に思っているのは間違いない。安心させなければ。だが、どう言ったものか……。
「えっと……個人差もあると思うし、なんだかんだいっぱい濡らしてたから、かなり軽減されたんじゃないかな」
「そうなの、かな。でもあたし、初めての時は優しくされても痛いものだって聞いてたから……」
「……ほんとに、痛くないんだな?」
――こうして言葉を交わす間も、刻一刻と限界は近づいていた。
正直な所、痛くないのは俺にとって非常に都合がよい事ではある。よすぎるとすら思えるほどには。
俺の思考は顔に出ていたのだろうか、サラセニアが一瞬目を逸らした後、恐る恐る、というふうに告げる。
「う―……うん。痛くないから、もう動いてもいいよ?」
聞くや否や、ゆっくりと
全て
少しだけ呼吸を整えて、再び膣へ沈めていく。少しずつ速度を上げて、二度、三度。
「んっ、ふあ……あっ、ああっ!」
「気持ちいい?良かった。なら、もうちょっと激しくするからな」
密着した腰が離れるときに粘液が立てるネチャネチャという水音が、少しずつ腰と腰のぶつかり合う音へと変化していく。サラセニアの膣も少しずつ慣れてきたのか、締め付けも少しだけ緩んできていて、激しい抽挿を受け入れるようになっていた。
「あっ、あうっ!だ、団長ちゃん、これ、奥っ、ずんずんするのっ、もっとしてぇ!」
求めに応じて、杭を打ち付けるように彼女の子宮口をなんども突き立てる。強く押すと膣は少し伸縮するのか、いつの間にか逸物はすべて彼女の膣内へと飲み込まれるようになっていた。
「ひぃ、あ、あっ、ああ、はぐぅ、うううう……!」
どちゅん、どちゅんといやらしい音が響くたび後ろ手に掴んだシーツを強く握り、強い快楽をこらえるように歯を食いしばりながら、身悶えも喘ぎ声求められない様子のサラセニア。そんな姿を見ている俺の興奮もいよいよ最高潮を迎えつつあったが、射精だけはこらえて抽挿を続ける。だが、限界は間違いなく目の前にまで近づいていた。
不意に、サラセニアが両手を俺の方へ伸ばしてきた。
「……ぎゅって、してぇ?」
彼女も絶頂しそうな段階へ再び到達しているのだろう。上手く舌が回っていない様子だったが、言いたいことはもちろん分かる。その火照った白くやわらかな体を半ば押しつぶすようにキツく抱きしめながら、ラストスパートとして彼女の奥で激しく動く。
「も、あたし、限界だから、団長ちゃ、も、一緒、一緒に……」
「ああ、分かっ、た!俺も、もう……!」
噛みつくような勢いで彼女の唇を奪う。互いの口内に湛えられた熱い唾液が絶品のカクテルのように味覚を
耐えに耐えても、ここが限界点。
「射精すぞ……!このまま膣内に!」
「ん、ふぅっ!団長ちゃんの、奥、ちょうだい、いっぱい……!」
一度だけ限界まで腰を引いて、そのまま勢いよく打ち込む。子宮口を押しつぶすほどに密着させた剛直がひときわ大きく震え、勢いよく彼女の子宮へとこみあげてきた灼熱の塊が流れ込んでいくのを感じた。
「んんん――――ッ!」
どくっ!どくどくっ!どぴゅっ、どく、どぷ……酩酊した脳にそんな幻聴が聴こえるほどの射精。
全てが収まるまで硬直していた俺達は、三十秒もたってようやくどちらからともなく唇を離した。
「はぁ、はぁ……あはは、団長ちゃんの熱々の子種、いっぱい貰っちゃった……」
言われ、あまりにも遅くその意味に気づく。
花騎士、特に若い身空の彼女たちは妊娠を推奨されていない。止められてはいないが、慣行としてはそうだ。害虫から人々を守るための数少ない、しかし頼りがいに溢れる戦力である彼女たちが、特に加護を強く発揮している時期から前線を離れるのはそれだけで戦力の損失となってしまうからだ。
世界花の加護は戦いでの傷も容易に癒し、肉体的な衰えも抑制する。四十代、五十代、あるいはそれ以上の年齢であっても、世界花の加護を受けているのならばうら若き少女のような見目を保っていることが多い。だがそれゆえに、若い間は身を固めることなく日々害虫との戦いに邁進することが当然となっている。別に悪い事とは言わないし、そんな彼女たちをリスクから遠ざけつつ戦うのが騎士団長職なのだ。それを誇りに思ってもいる。
――しかし、そんな俺自身がサラセニアとの間に子を設けてしまったら、どうだろうか。
責任問題……には、なるまい。禁止されている事ではないのだから。だがまあ、他の騎士団にも団長と花騎士の間で恋愛関係を築いているものは多いようだし、節度を保っている彼ら彼女らには非常に申し訳ない。
だがまあ、後悔はない。ハナから責任を取るつもりでの行為だったし、それに……。
「……ね、ねえ、団長ちゃん?順番がおかしいかもなんだけど……。団長ちゃんもアタシのこと好きって言ってくれたから、あたし達、これからは恋人……だよね?」
幸せそうな表情でこちらを見つめる彼女と一緒にいられるなら、多少の苦労など有って無いようなものだろう。
一度深呼吸し、鼻先が触れそうな距離まで顔を近づけて目を合わせる。
「結婚を前提に……じゃ、だめか?」
「――ダメなわけな~いっ♪」
先ほどまでのねっとりとした深い口づけではなく、小鳥がくちばしでついばむようなキスを繰り返す。
シーツはぐっしょりと濡れ、二人ともが互いの汗やそれ以外の汁にまみれていたような状況だったが、心地よい眠気に身を任せ、ベッドの端に追いやられていた布団をかけて互いに裸のまま抱き合って眠りに落ちていく。
今日の行為で彼女のお腹に新たな命が宿るかはまだわからないが、どちらになってもいいよう準備はしておこう。少し忙しいだろうけれど、それはとっても幸せな事だ……。
「あ、もしも妊娠してたらさすがに禁酒ね」
「えぇ!?」
「あたりまえでしょう。騎士団の砦で匿ってたらもし害虫に嗅ぎつけられても問題なく守れるから大丈夫」
「うぅお酒……でも、我慢!サラセニアはいいお母さんになるのです」
「あー、サラセニアのご両親にも挨拶に行かないとな……」
訂正。眠る前に彼女と話したい事がいくらでも出てきて、なかなか眠られそうにない。
原作のサラセニアと比較すると少しばかりテンションが抑えめになったかもしれません……。