※この作品はR-18です。

ぼくのお姉さん   作:エロイカ

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発情

 

 

清々しく目が覚めると暗闇でした。周りが見えません。でも知らない熱や布団の被り心地から横に人が寝てると感じました。おそらく、女だと思いますが確証もないので、慎重に違和感のある場所へ手を差しむけて確認します。肉の柔らかい感触がありました。

 

 

どこの部位かは知りませんが、硬くないので脂肪の多いところだと推測します。こんなことして犯罪者と思われないか心配でした。捕まったら親に見せる顔がありません。そんなことを一度でも考えてしまうと、どんどん大樹のように枝分かれが激しくなっていき、心配事の収拾がつかなくなります。ぼくはもう怖くて手を引っ込めて朝まで寝ることにしました。

 

 

そこで起きるのは不自然ではないだろうと思ったからです。しかし、しっかり寝た後に、もう一度寝るのは大変です。だって、寝すぎたおかげで、さっきから頭をガンガン叩かれるように痛いのですから。もう目は潰れません。目蓋がピクピクと痙攣して、最後には開いた状態になるのです。

 

 

しかし、さっきから感じてたことでありますが、この部屋はすこし寒くありました。ただ、これはぼくが原因か、部屋の温度が原因か、まったくもってわかりません。部屋に暖房があるのを見てますが、肝心の駆動音が聞こえないので、もしかしたらつけていないのかもしれません。

 

 

もう春で温かい時期もありますが、今日は全体的に朝から曇りで寒くあったのを、ぼくは知っています。だから部屋が原因で寒いと思うのです。寒い理由をもう一つ発見しました。それは(おそらくであるが)女が寝ることで毛布に隙間が空いて、そこから冷気が侵入してくるということです。耳を澄ませて寝息を聞いてみると背中越しに聞こえてくる感じがしました。

 

 

ぼくは不意に至らぬことを思い浮かべました。それは父の部屋で見つけた一儀を映したビデオのことです。男女の営みは大切なことですが、そこに愛のないことは不清潔だと思って憤慨したのですが、今はどうしてか、そのとき見た映像が頭から離れません。忘れようとしても、またすぐに思い浮かんできて、ぼくを決して離さないのです。そんなこと考えてると女が寝返りをしてきたのです。ぼくは驚きのままに石のように固まってしまいました。寝息がさっきよりも近くに感じます。

 

 

呼吸に生温かな艶を感じました。もっと近くで嗅ぎたいと思ってしまいましたが、そんなことをしてしまえば、ぼくの軽蔑する不清潔になってしまいます。ぼくはあと一歩のところで必死に堪えました。それでも呼吸は遠慮を知らず、何度でも繰り返しされるのです。ああっと、心の中で声が漏れた気がしました。

 

まったくもって、今のぼくは正常ではなく、あの映像に出てくる変態と同じでした。顔も知らない女にここまで狂わされるなんて異常です。もしかしたら、この家の主は魔女なのかもしれません。そこまで考えるとグリム童話のヘンゼルとグレーテルを思いだしました。もちろん、そんなわけはありません。

 

 

ぼくはオカルトを信じない人間なので、すぐ否定することができました。でも一度怖いと思うと中々その状態から抜けだせないものです。ぼくはすぐに新たに恐ろしいことを目に浮かべてしまうのでした。そんなことを続けていくうちに足を掴まれてる感触がするようになりました。布団の上にも誰かいるようです。

 

 

ぼくはこれはおそらく幻覚だろうと気づいています。ただいくらそう気づいても怖いものは怖いものです。ぼくは必死になって温かさを求めました。唯一、動かせる腕を熱のあるところまで持っていきます。女のお腹でしょうか。その安心するような温かさに、ぼくは依存して押しつけるように触ります。決してそこから離れません。

 

 

目を開けても前は見えませんが、ぼくの視界内に女の顔があると思うと、おそろしく興奮を覚えます。。事故にならないかと顔をすこし前へ動かします。もちろん当たりませんが呼吸音が近くになったように思えました。頬が熱くあります。ぼくはどうなってしまったのでしょうか。本当に変態でございます。

 

 

たすけてと、恥ずかしながら呟いてしまいました。もちろん、それに誰か反応してくれるわけではありません。女の息が美しい鈴の音に聞こえてくるのです。手で耳を押さえます。しかしそんな努力も無駄になることがありました。

 

 

女の腕がぼくのお腹に乗った瞬間でした。胸の奥から遺伝子の爆発を確認したのです。気づけば感触だけを頼りに女の上に乗っていたのです。ぼくは愚かなことに、こんなことした後のリスクなど、まったく考えずに実行してしまっていたのです。でも抑えきれない欲が、ぼくを突き動かします。

 

 

ダメだと、頭では思っていても体と心がもう女から離れないのです。どう足掻いても、ここで止めるということはダメでした。真っ暗なので何も見えません。実際に男か、女かも見たことありません。それでも突き動かされるぼくの体に恐怖を感じました。

 

 

「嫌だ。ダメだ。ごめんなさい」と、何度も繰り返しますが現状は変わることはありません。いっそのこと女が起きてくれたらと思っていますが、彼女はぐっすりと寝息を立てたままです。耳を傾けて呼吸音の発生地を探します。

 

 

そしてここと思うところに唇を突き立てました。柔らかいものが唇の端にかすります。もっと取り乱すかと思いましたが逆に、渇望していた未知を知れたという事実がぼくを冷静にさせます。そして、その冷静のまま、更なる未知を求めようと体がこれまでに感じたことがないほど積極的に動くのです。女がううんっと音色を立てるので、それがどのようにして奏でられるのか知りたくて舌を入れました。

 

 

この硬いものは歯でしょうか。当たり前ですね。ぼくは本格的に可笑しくなったのか、陽気なお喋りになっています。カーテンの隙間から月の明かりが漏れて、すこし女の顔が見えました。血が凍るような、肌が燃えだすような美人でした。

 

 

ぼくは目が離せません。他人が聞けば馬鹿馬鹿しく思うかもしれませんが、この瞬間を闘いだと思っているのです。ぼくはトロイの木馬のような存在なのです。性の知識はビデオでしかありませんが十分です。だって欲の解放は獣に戻る儀式なのですから。だから本能や遺伝子に刻まれたものを信じましょう。今が犯すときです。なんだか知りませんが、不思議とぼくはこの女と同じ女となった気分を覚えました。

 

 

鏡合わせをしているような感覚です。融合とでも言いましょうか。すこし軽薄な気もするのですが、たしかに今ぼくはこの女と融合したのです。女が鳴く瞬間を一個一個、細胞から覚えていきます。女がこんなに柔らかく熱い生き物だとは知りませんでした。

 

 

初体験とはこんなに心を震わせる快感があるのですね。だんだんぼくの声か、女の声かわからないほど息が合っていきます。それでも目覚めない女ですが、快楽を求めて自分から無意識に腰を振ってきました。肉と肉のぶつかり合う音だけが、部屋に木霊するなかで、ぼくは女のことを水の立たないほど深く想いました。

 

 

最終的に、どうでしゃうか、私の体はと、言わんばかりに女が鳴くので、ぼくは嬉しくなって更に、もっと更にと快楽を相手に求めていくのです。毛布や敷布団が汗や液やらで汚れて不快になっても止めることはありません。

 

 

完璧主義のぼくは徹底的に女を犯すのです。それからしばらく経った後のことは、はっきり覚えていません。ただ次に起きたとき、女は隣におらず、ぼくは久しぶりに気持ちのよい覚醒をしたのです。横にいたはずの女がいないことに、すこしだけ嬉しく思います。その行動の合図が、ぼくを受け入れてくれたと思うからです。

 

 

ぼくは相変わらず朝は人見知りなので女が起こしてくれるまで寝ます。夜あれだけ獣だったのは夜行性だったからなのでしょうか。暇なので、そんなくだらないことを考えます。部屋のドアが開きました。ぼくは目を瞑り、女の様子を探ります。

 

 

不思議なことに女は無言でベッドに入り、一分も経たないうちに、そのままスーッと寝始めました。昨日のはじめと同じ体勢で寝ているのです。その顔は気持ちよさそうなので、起こすのが忍ばれます。まだぼくは寝たままです。そういえば、昨日からこの家にいるので親は心配していないのでしょうか。女が連絡してくれたのかもと考えましたが、そしたら親の性格的に迎えに来るはずですし、今日は学校なので行かなかったら先生に家へ電話されて、さすがの親も来る気になるのです。

 

 

そこまでなると、ぼくだけの問題じゃなく女にも問題があると見られるでしょう。女がそこまでして、ぼくを布団に寝かせておく気は常識的に考えてありえません。となると、今寝ている女の行動は不可解です。ぼくは昨日の影響がまだ残っていたのか、大胆に女の腰に手を回します。

 

 

後ろから抱きしめる形になっているのですが、どこか滑稽に見えてしかたありません。ぼくが小学生と小さいからか、女の顔が母のように見えたからかはわかりません。でも確実に言えることは今ぼくがやっている行為は滑稽で他人に見せるには笑われるほど、恥ずかしい行為だということです。夜ほど性欲も獣のような遺伝子の支配もありません。ぼくはただ母親にすがる赤子だったのです。昨日とは違った気持ちよさが心にありました。それはぼくが苦手としている愛のような存在なのでしょう。

 

 

ぼくは今、心から泣きたい気持ちになるのです。心臓から緑のある樹が生えてきた感覚になるのです。今ならドラマや漫画などで大好きだと、叫びたくなる人間の気持ちがわかる気がします。女に構ってほしくて、抱きつく力を強くします。気づいてと、小さく叫びます。その叫びが通じたのか、女が目を覚ましました。寝たふりをして、反応をしっかり聞きます。

 

 

「これだから子どもはいけないな」と、女は言って腰に回した手を握ってくれました。構ってくれたことに嬉しくなりました。女は一本一本、ぼくの指を確かめるように握ってきます。女は「指が小さくて可愛いかも」と、ぼくに向けて呟くように言いました。

「連絡、どうしようかな。というか、さすがに寝過ぎだぞ」

 

 

 ぼくはその呟きで、はじめて親に不義を働いたと知りました。警察沙汰になったら大事なので、今すぐ起きないといけませんが、タイミングがイマイチ掴めません。女は焦っていましたが、そこから行動に移すことはありません。ジッと、ぼくが起きるのを待つのです。

 

 

ぼくは自然な起き方というものを知らないので、ここで起きて嘘寝がバレるのや、起きたら返されてしまうという怖さがあって、中々行動することができませんでした。そうこうしていると「やばっ! 今日仕事じゃない」と、女は部屋を慌てて出ていってしまいました。

 

 

 




アドバイスくださった方のアドバイスを参考にして改行していたのですが、そのとき久しぶりにすこしだけ読み返してみたのですが、とても恥ずかしいと思いました。あと私は思いついた場所から書く癖があるので、内容が飛んでいる箇所や、視点がゴチャゴチャとしている箇所があるかもしれません。一応流し読みで見ていますが、飛んだ部分があったらすみません。
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