松原さんと手を繋いで、俺は道案内を再開した。連絡先の交換を終えた直後、松原さんはじっと携帯電話の画面を見つめていた。何を確認しているのだろうか。覗くわけにもいかず、ただ黙って松原さんを待った。
「ご、ごめんなさいっ……」
「いいですよ」
自分が会話を止めてしまったと思ったのだろう。謝られたが、気にすることはない。俺も会話が上手な人間ではないから。こうして黙って二人で歩くのも好きだ。
ぎゅっと手を握ると、松原さんが顔を赤らめて狼狽えた。
「え、本当に……? これって、脈あり……? 夢じゃないよね……?」
松原さんの発言を聞いて、俺は少し驚いた。たまに松原さんの声が聞こえないときがあるから、今度は聞き漏らさないようにしたのだが、正解だった。脈あり、夢じゃないよね、という言葉。そして松原さんの反応。
たぶん、そういうことだと思う。
俺はてっきり、松原さんは草食系なのかと思っていたけど、実態は違う。天然か、計算されたものか。おそらくは前者だ。たとえるならば、赤ずきんの格好をした狼。無防備に近づいてしまった雄を、本性を晒して逆に食い尽くすのかもしれない。この世界の男はそもそも自分から女に積極的にアプローチすることが少ないため、今までは成功してこなかったようだが、俺には普通に効果的だった。
自制できなくなった大人しい美少女に襲われる。日頃からガツガツとした女もいいけど、いざというときに豹変したときのギャップが見られるのもまたいい。
「松原さん、公園に寄ってもいいですか?」
「公園ですか?」
「トイレに行きたくなってしまって。確か、公衆トイレがあったはずなので」
言いながら、俺は空いている手を股間に伸ばし、上から押さえる。普段、こんな風に人前で股間を触ることはない。わざとだ。俺の股間に視線を誘導し、松原さんの出方を見る。俺の予測が正しければ、松原さんは。
「はい、いいですよ……」
俺の股間を、ガン見していた。
案の定だった。でも、もう少しだけ、様子を見ようと思う。
俺は、さっきたまたま見掛けた公園へと進路を変えた。
しっかりと松原さんの手を握って歩きながら、俺は半袖のポロシャツを摘まんでパタパタと動かし、服の中に風を送る。このとき、わざと肌が見えるようにするのを忘れない。
「暑いですね」
「そう、ですね……」
返事をする松原さんの目は、俺の体へと向いていた。胸元に熱視線を送っていたかと思えば、俺がシャツの裾を上げて腹を見せる。すると、すぐに目線が転じた。なんだか面白い。松原さんはバレていないと思っているようだが、バレバレだった。
前世で、女は男が胸を見ていることに気づいているという話があったが、同じ状況だろう。視線が動くタイミングと、一か所に留まる停滞時間。こちらが目を向けると、何事もなかったかのように目を逸らす突然の挙動。
予想通りだった。
となれば、このまま楽しめそうだ。
俺は少しだけ足を速めた。
記憶を頼りに歩き、やがて公園にたどり着いた。公衆トイレは公園の隅のほうにあった。俺が紗夜とよく会う公園とはまた別の場所だ。でも、どの公園も人がいなくて、寂れているという点はよく似ている。今の子供はもう、公園で遊ぶことも少なくなったのだろう。遊具も殆ど撤去されて、もはや広い空き地だ。
だが、人がいないという点はありがたい。
公園の前に着き、俺は公衆トイレに向かった。松原さんを連れたまま。
「え、あ、あの、トイレに行くんじゃ……」
「はい」
「はい、って……。え……?」
不思議がる松原さんの手を引いて向かったのは、女子トイレだった。
「あの、そっち、女子トイレ……」
構わず、俺は女子トイレの中に入った。
中には誰もいなかった。個室の扉は全て空いている。人気のない公園の公衆トイレだから汚いのかなとも思ったが、全然そんなことはない。快適に使えそうだ。
俺は奥の個室へ行こうとしたところで、松原さんが俺から手を離し、その場で立ち止まった。
見ると、松原さんは内股を擦り合わせていた。程よく肉のついた太もも。押し付け合って、重ね合わせる。胸の前で両手の指を絡ませている。落ち着きなく動かしているそれに意味はなく、ただどうしていいかわからない心境を示しているようだった。
「あの……」
整理がつくまで待ってあげると、松原さんは俺の顔を上目遣いに見た。
「間違っていたら、ごめんなさい……」
前置きして、松原さんは続けた。
「もしかしなくても、誘って、ますよね……?」
自分の言葉がスイッチにでもなったのだろうか。松原さんの雰囲気が変わったような気がした。落ち着きがないのは変わらないけど、羞恥とおどおどとした感情は薄れて、変わりの感情が表に出る。
「いいんですか……?」
守ってあげたくなるような可愛い顔が高揚し、口元が期待に緩む。胸の前で両手の指を絡み合わせたまま、一歩、一歩と近づいてくる。俺は黙ってそれを待った。
「否定しないんですね……」
松原さんが目と鼻の先で立ち止まって、俺の顔を見上げてくる。距離が近い。松原さんの髪からシャンプーの匂いが漂ってくる。普通の状況ならばほっと気が緩むようなそれだが、誘いに乗ってくれた雌が漂わせているものだと思うと、チンポがいきり立つ。
ズボンと下着の内側で、バッキバキに反り返りつつあるチンポ。股間部を膨らませ、外からでも容易に目視できるほどに盛り上がる。それはちょうど、俺の体を足先から舐め回すように視姦していた松原さんにもバレてしまった。
松原さんの手が、少し震えながら、俺の股間に伸びた。
そして、ズボンに急遽作られたテントを、撫で撫でされる。
「これ、どうしちゃったんですか……?」
スリスリと擦られる。
「男の人の、大切なところ、すごく硬くなってますよ……」
手の平でしっかりと覆われて、むぎゅぅっと五本の指で揉まれる。密着具合が増したことで、俺の肉棒がイライラしているのがバレてしまう。そして、これは完全形態ではなく、まだ大きくなる余地がある進化途中であることも。
ジー、とズボンのチャックが下ろされた。正面に空いた穴は、とてもではないが俺のチンポが出ていける大きさじゃない。でも、入る分には問題ない。松原さんの細くて小さい手だったら、さすがに全部は無理でも、指先を入れることはできる。
「嫌なら抵抗してくださいね……」
松原さんが入ってくる。俺が止めない限り、手を止めることはないようだ。
当然、俺は抵抗しない。だから、松原さんは指を這わせる。
下着の上から、竿の形を確かめるように指を這わせて、裏筋を突く。その刺激を受けて、チンポがビクンビクンと跳ねる。それが楽しかったのが、松原さんは指でチンポを小突くことを止めない。
「駄目ですよ……。男の子の大事なところを女の子に触られて、喜ぶなんて……。もっと大切にしないと、悪い女の子に食べられて、大切な子種が奪われてしまいますよ……?」
松原さんの息遣いは荒くなっていた。首筋に吐息が当たる。熱をたっぷりと含んでいるおかげで、首にじっとりと汗を掻き始めた。滲んだ汗は松原さんに気づかれて、そこから漂う俺の匂いを嗅ぐように、鼻ですぅーっと息を吸った。
「いい匂い……。男の人の……。男性専用車両から漂ってくる、雄の汗の匂い……」
ズボンの中に突っ込んでいた手をごそごそと動かし、松原さんはしばらく握っていたが、それではもう限界だと悟ったようだ。俺の匂いを嗅ぎながら、ベルトを緩め始めた。少し手間取っていたようだが、どうにかベルトは緩められ、ズボンのボタンも外される。
ストン、とズボンが足元に落ちて、下着だけになったときだった。
「えへへ……」
しゃがみ込んだ松原さんが、下着の上から俺の肉棒に頬ずりした。柔らかくてぷにぷにした白い頬。その感触を俺に伝えながら、瞳にハートマークを撒き散らさん勢いで恍惚に緩む笑顔を見せた。
「おちんちん……。すごく硬くて、熱い……。子宮が疼いて、あぁ……。降りてきました……。この玉々でじっくり作られた、ねっとりザーメン……。子宮口で亀頭にかぷ、って甘嚙みして、ごくごく、ちゅーちゅー吸い上げるのを想像して……。卵巣から、卵が出てきそう……。松原家の淫乱卵……。岩戸家の精子と配合して……。可愛い赤ちゃんが、私のお腹の中で、元気いっぱいに育って……」
これは、想像以上だった。妄想力がすごい。え、調教する前からこれ?
松原さんは下着すらも捲って、ブルンッと跳ね出た肉棒に直接頬を当てる。気持ちいい。柔らかくて、温かくて。吐息も吹きかけられて、チンポが悦ばないわけがない。すっかり松原さんの不純な空気感に中てられて、肉棒が本性を現す。
「あ……」
語尾を嬉しそうに跳ね上げた松原さん。その顔にはチンポが乗っている。小刻みに動くたびに、ペチペチと松原さんの額を裏筋で叩く。それはもう松原さんにとってご褒美であり、感情を暴走させるスイッチになってしまったようだ。
「れろっ、れろっ、むちゅっ、ちゅぱ、くちゅっ、れろれろぉー……!」
上に向かって伸ばした舌で、下から肉竿に往復ビンタ。ぺちん、ぺちんと音を立てたかと思えば、音を響かせて接吻。それを繰り返して、どんどん松原さんは気分を高めていく。しゃがんでいた状態から、股を左右に開く。スカートが捲れ上がってしまい、中から白いショーツが曝け出された。
自分の痴態を自覚してから、それとも、肉棒の臭いを嗅いだためか。
「はっ、はっ、はっ……」
松原さんは発情していた。
放っておけば、チンポにしゃぶりつくのだろう。しかし、ここはわざと松原さんを煽るべきだと思った。残っているかもしれない松原さんの躊躇いを奪い、心の狼がより一層剥き出しになるような。
俺は少しだけ臆したように身を強張らせ、松原さんに告げた。
「優しく、してください」
できるだけしおらしさを演出してみたのだが、松原さんには効果覿面だったようだ。
松原さんは目をスッと細め、口を目いっぱい大きく開いた。覗かせた赤い舌をちろちろと揺らして、これから食われるのだということを俺に見せつけてから、吐息をはぁはぁと吹きかけながら竿にしゃぶりついた。
「あむっ!」
まるで、ご馳走を味わうかのように一物を頬張って表情を明るくする松原さん。
「むちゅっ、ぢゅるっ、ぢゅるるるっ!」
窄めた頬の内側を肉棒にピッタリと貼りつかせ、喜びの吸引。尿道口に溜まっていた我慢汁は簡単に吸い尽くされてしまっただろう。
「ふーっ……。ふーっ……。ぢゅぞっ、ぐぷっ、ぢゅるるっ!」
蕩けきったフェラ顔を見て、俺は思わず松原さんの髪を掴んでイラマチオで口内レイプしてあげたくなったが、今回は俺から積極的に動くのはやめておく。松原さんを調子に乗らせて、隠れた一面を暴こうと思う。
「っ、ぁ、うぅっ……」
俺は普段出さないような艶のある声を発した。すると、松原さんは少しだけ目を据わらせた。感情の光を失った瞳が俺を見つめる。そんな声を出して、襲われたいんですか? と思われていそうだ。
鼻息を荒くし、松原さんは暴走した。
「ぢゅぶっ! ぐぢゅっ! ぶぢゅっ! ぐぷっ! ぢゅるるっ! ぢゅぶんっ!」
俺を逃がすまいと尻に両手を回し、喉奥まで使って舐めしゃぶる。サイドテールが忙しく前後に揺れる。肉棒を咥えているという自身の行為に伴ってあけすけな歓喜を振り撒いて、松原さんは好き勝手に動き始めた。
「ぢゅぶんっ! ぐぶんっ! ぐぽぉっ! ぐっぽぉっ! ぢゅぞぞっ! ぢゅーっ!」
口の中が肉棒に絡みついて、熱で溶かされるような心地よさ。だが、洗練さの観点で言えば、松原さんのディープスロートにはまだ経験が足りていない。男の俺と接したときの松原さんの反応から容易に察知できたが、やはり未経験だったようだ。
しかし、磨けば光るものは多い。フェラ中でも松原さんはにやにやと笑みを絶やさず、自分主導で男を食らうことに興奮している。股間には松原さんの鼻息が当たり、松原さんの両足はさらに左右に開いていた。
「ぐちゃっ! ぶちゅっ! ぢゅぞっ! ぐぷんっ! ぢゅぞぞっ! ぢゅぶぶーっ!」
俺の大好きなエロ蹲踞の姿勢を保ち、じゅぽじゅぽと音を立てるえげつないフェラに没頭している。もはやチンポのことしか頭にないのだろう。脳内真っピンク状態で高速フェラを続ける雌をしばらく眺め、俺は息を荒らげた。
追い詰められているのを演出するように。
少しだけ後ずさるように身じろぎしてみると、松原さんは俺の尻を抱擁する手を強めた。絶対に逃がさない。そんな強い意志が感じさせられる。それを見て俺が怯えた顔をすると、松原さんは長い竿をどうにか口に収納しようと限界に挑んでいた。
「んふっ……!」
練習なしのぶっつけ本番で、窄めた口元を黒い陰毛に埋めるまで咥え込むことに成功した松原さん。燐子たちに匹敵する才能の持ち主かもしれない。これは是非ともいろいろと教え込ませて、俺のチンポなしでは生きられなくさせたい。
今は本性を晒すのをやめておく。
俺は最後まで女に翻弄された男を演じ、腰をガクガクと震わせ、無防備に達した。
どびゅーっ、びゅるるーっ、ぶびゅーっ、びゅるっ、ごびゅっ、ぶびゅびゅっ!
「ん~~~~~っ!?」
ここに来て松原さんの驚愕が見られた。さすがに精液の量までは手加減できない。女の想像を遥かに超える精液が、松原さんの口マンコに収納された巨根チンポを通じて喉奥に直接びちゃびちゃとぶちまける。
気持ちよくて弛緩する俺の前で、松原さんは必死に精液を飲み下していた。あまりの量に狼狽し、目をぐるぐると回している。ちょっとだけ、暴走前に戻ってしまったようだ。どうやらさっきまでの下心全開のビースト松原さんは過度な興奮状態によってのみ、維持が可能なようだ。
これも、今後経験を積ませればいつでも切り替えできるようになるはずだ。紗夜という一例がいい参考になる。表向きは自他共に認める厳しい風紀委員の紗夜も、俺とのセックス前になれば、どこに出しても恥ずかしいドM性奴隷に早変わりだ。全裸土下座で俺とチンポに屈服し、首輪から伸びる鎖を差し出してくる。
一度、風紀委員としての紗夜を犯すプレイをしてみたい。教え子の弱みを握った鬼畜教師の俺、という設定で。きっと新鮮な体験ができるだろう。せっかくの現役女子高生なのだから、リアリティのある今のうちに味わい尽くしたい。
少し思考が脱線したが、松原さんの将来に想いを馳せた。
ベッドに組み伏せて、容赦なく種付けプレスをお見舞いする。そのままお望み通りに子宮にミッチリと精液を詰め込んであげたい。この世界における一般的な狼は女でも、世の中にはそれを上回るケダモノがいるということをよくわからせてあげながら、俺への敬意と永遠の忠誠を刻みつける。
ぢゅるっ、と俺は舌なめずりをし、射精の快楽に浸った。
「ん、あぁっ……ふ、ふぇぇっ……」
射精が終わった後、正気を取り戻してしまった松原さんが羞恥を感じながらも精液を吸い取りながら肉竿を取り出し、口いっぱいに溜まった精液を俺に見せた。どろどろだ。口の中の赤色を穢す白濁の粘液と、それが糸を引いて幾つかの白い橋を作る景色は絶景だった。
手加減なしで犯して、雄と雌のどちらが優れているかを教えたい。
膨れ上がったドス黒い欲望をどうにか抑え、俺は女に精を搾り取られた快感に震えるか弱い雄に徹した。それで松原さんが幾分か欲望を再燃させ、精液を飲み干して薄っすらと艶やかな微笑みを見せたから、このまま個室トイレに連れ込むように誘導しようと思った。
が、そのタイミングで鳴り響いた松原さんの携帯電話によって、俺の目論見は断たれることとなった。