転生して、カーディナルさえ検知できないチートを手に入れたから、ゲームクリアしてくる。 作:恭華
あれは嘘だ。
……よくよく考えてみたら番外編にする必要が無かったんだよ……
新しいエクスカリバーと新しい仲間(奴隷)を手に入れた俺は、そろそろシリカを仲間に引き入れるために他のみんなは宿に置いて捜索を開始。
中層を探していればいつかは見つかるかなぁとあんまり期待を持たずに探していたが、相手は中層域のアイドル。
似たような感じなユナに、フレンドかと問いかければ、もちろんというメッセージが返ってきた。
アイドルや歌姫って交友関係広いのね。
ある用事を済ませてからユナのメッセージに従い、シリカがいる場所へと向かえば、数人のモブと赤毛の長身の女で言い争いをしている所だった。
「帰還後のアイテム分配なんだけど。 あんたはそのトカゲが回復してくれるんだから、ヒール結晶は必要ないわよね」
「そういうあなたこそ、ろくに前面に出ないで後ろをちょろちょろしてばっかりなんだから、クリスタルなんか使わないんじゃないですか!」
「アイテムなんかいりません。 あなたとはもう絶対に組まない、あたしを欲しいっていうパーティーは他にも山ほどあるんですからね!」
ありゃりゃ、啖呵切って飛び出しちゃったよ……
原作であれば、シリカはこのままドランク・エイプに愛竜のピナをぶっころころされてしまう。
仕方がない、少しめんどくさいけど助けるとするか。
がさがさと腰くらいまである草を掻き分けながらシリカの向かった方へと歩いていく。
シリカはシリカで森の奥へと歩を進めながら愚痴を言っているようで、後ろから着いてきている俺やいつの間にかポップしたドランク・エイプに気がついていない様だ。
ハイドスキルは使っていないにも関わらず、ドランク・エイプはこちらを一瞥し、軽く頭を下げるだけで攻撃はしてこない。
同じように頭を下げ返し、増えていくエイプ達と一緒にシリカの後を追う。
「……あれ、ここどこだっけ……?」
いつの間にこんな奥地に来ていたのかと辺りを見回し始めるシリカ。
俺やエイプ達はシリカに見つからないように隠れ、俺はエクスカリバーに手を掛け、エイプ達は襲う好機を探し始める。
「……ピナ、ここ、どこかわかる……?」
水色の毛を持つ愛竜に声をかけるが、返ってくるのはきゅるる……?と首を傾げながら分からないと言ったような声。
ため息を吐き、下を向いたところでエイプ達が動き出し、シリカを取り囲み始める。
一応、襲うが殺さないようにチートウィンドウを開いて設定。
動けなくなるくらいのダメージで済むようにしてから、ウィンドウを閉じて居合の構えを取る。
「……んー……ひっ!?」
マップを見て首を傾げていたシリカは、今になってようやく囲まれていた事に気がついた様だ。
パーティーメンバーがいれば問題なく片付けられる数だが、今のシリカはピナを数に数えても、良くて1.8人。 対するエイプは6体。
適切な間合いを取ってエイプの1体に斬りかかるも、残りの5体が棍棒でシリカを殴りつけ、地面に叩きつける。
叩きつけられてもどうにか起き上がり、再度攻撃するが、同じことの繰り返しになってしまっている。
ピナも黙って主人がやられるのを見ている訳ではなく、シリカのHPが緑の場合はシリカに攻撃するのはやめろと言わんばかりにエイプに攻撃し、HPが黄色になれば、ヒーリングブレスでシリカを回復しているが、焼石に水だろう。
シリカのHPが残り3割、ピナが残り2割を切った辺りでエクスカリバーを抜き放ち、今まさにピナのHPを動けない程度に吹き飛ばそうとするエイプに向け、アロンダイト・ストライクを発動。 ジェットエンジンの様な音と複数の白銀の剣を纏い突撃を開始。
はじめに、俺のエクスカリバーがエイプの腕を切り飛ばし、次に俺の周りを漂っていた幻の剣が周辺のエイプや、腕を切り飛ばされたエイプのHPを全損させる。
さらばだ、会釈してくれたドランク・エイプよ……
呆然とピナを抱きしめているシリカに、「大丈夫かい、お嬢さん?」とキメ顔でクールに問いかけるが、この体だ。 シリカはぶふっ、と吹き出していた。
「ふふふっ……あっ、ごめんなさい、大丈夫です……!」
笑いを堪えつつも無事を伝えてくる。
だがポーションが切れ、回復結晶も貰っていないシリカのHPは3割しかない。
笑ったことに対し、ジト目をしながら懐を漁ってハイ・ポーションを四つ取り出してそれを全てシリカに渡す。
「今はそれで大丈夫かな? 周りのモンスターはいないはずだし」
「え、えっと、ありがとうございます……これだけじゃなく、助けてくれたことも」
「いいのいいの。 困ってる子は放っておけない質だから」
ピナにポーションを飲ませながら頭を下げてくるシリカにそう言って。
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「ええと……それで、なんてお礼したら……」
「んー……気にしなくて良いのに……」
「それじゃあ私の気が収まりません! ピナも私も死んじゃいそうになった所を助けてくれたのに……」
お互い自己紹介も済まし、臨時のパーティーを組んで主街区までの道のりを歩いている最中にそんなことを言い出すシリカ。
俺は生きてたんだからそれでいいと言うが、シリカはそんなわけにはいかない、と頑としてお礼をすると言い続けている。
「あぁもう、分かった、分かったから。じゃあ、そうだな……ペットを蘇生出来るアイテムがあるんだけど、ソレを一緒に取りに行ってくれないかな。 勿論、私がちゃんと護衛するから……」
「はいっ、その程度なら問題ないです!」
「あ、でもここから数層上……」
「あぅ……それだと難しいかも……」
「……まぁ、お願いしてるのはこっちだから、それ相応の装備や報酬は渡します」
「じゃあ……大丈夫……?」
論点をずらしていき、最終的にはあの花を取りに行く事がお礼となるようにしてから、今日は遅いし……とシリカを連れて宿に向かうが、その前に女の子みたいな名前をした細いキノコ男と、厨二病の様な名前をした太めの男が声をかけてきた。
「シリカちゃん、大丈夫だった?」
「パーティー抜けちゃったみたいだけど、また一緒にパーティー組まない?」
馴れ馴れしくシリカに言い寄ってくる元パーティーメンバーのモブたちを困ったような笑顔であははだのえへへだの言って、明らかに嫌そうな雰囲気を出していた。
だがシリカは
「い、いまはこの人と組んでますのでっ!」
と俺の腕を抱きしめながら、こちらを巻き込んで来た。
あぁん? みたいな感じでこちらを見ようとしていたようだが、俺の今の体は美少女そのもの。
途端に掌返して、君もシリカちゃんと一緒にどう? だの俺たちの姫になってくれだの言い寄って来たためについ
「うるせぇぞ、お前ら纏めて酢で焼いてモヤシ酢豚にしてやろうか」
と超絶笑顔で中指立てながら言ってしまった。
こういう輩には逆効果かもしれないと思ったが、既に手遅れ。
豚は豚らしくぶひぃぃ、と鳴き、モヤシはモヤシで有難うございますっ、と土下座していた。
全力で引いているシリカに違うんだと便名しようとしていたら。
「あらぁ、無事だったのね、シリカちゃん……?」
挑発、侮蔑、落胆、そういった感情を込めた声がモヤシ酢豚の後ろから聞こえた。
血のように赤い髪をポニーテールにした女、ロザリアが、モヤシ酢豚を横に退け、前に進み出てきた。
「まるで死んだ方が良かった、というような口ぶりですね」
「心外ね、そんなことこれっぽっちも思ってないわよぉ?」
これでもかと挑発の感情を込めまくった言葉があるだろうか。
俺は無いと思う。 反語。 になってない。
「それで、こんどは自分と同じような子を捕まえてこき使おうとしている訳ね?」
「はぁっ!? こき使おうなんてっ……」
「はい、落ち着いてシリカ」
激昴して反発しそうになっているシリカの肩に手を置き、落ち着かせようとする。
それに気がついた様子のシリカは深呼吸してをしてロザリアからふんっ、と目をそらす。
「私からお願いしたんですよ。 友人が、死んだペットを生き返らせる"プネウマの花"が欲しいと言うので、ソレを一緒に探してくれそうなシリカさんに」
プネウマの花、と強調して言ったのは、勿論ロザリアを筆頭とするオレンジギルド、タイタンズギルドを誘き出すためだ。
その言葉を聞いて、ロザリアの表情が少し変わった。
変わったと言っても、眉が少し上がり、口元が数瞬歪んだ程度だが。
「そ、まぁ、私には関係ないことだけどねぇ」
「そうですね。 私も友人の情報を喋りすぎました。 …そろそろお腹がすいたので、失礼しますね?」
モヤシ酢豚はあからさまに残念そうな声を上げるが、ロザリアが憎々しげな表情をして離れていけば、ロザリアの後を追ってこの場を離れていった。
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「あ、あの、大丈夫だったんですか……?」
俺がプネウマの花についての情報を話した事に対して心配そうにするシリカ。
「
あいつ……いや、あいつらなら来てくれるだろうし」
えっ? と聞き返すシリカに、なんでもないと言って宿屋を目指す。
その途中に美味しそうな匂いが俺たちの鼻を擽る。
「作戦会議も含めて、ここで夕飯食べちゃおうか」
「は、はいっ……!」
そうして、お肉のいい匂いのする洋食屋の様な建物へと入っていき、席に案内されてからお高そうなお肉や飲み物を注文していく。
NPCのウェイトレスが頭を下げ、厨房に走っていくのを見ながら、明日の事なんだけど、とシリカに話を切り出す。
「目的の物はこの数層上、47層の思い出の丘と呼ばれる場所。 そこに咲くプネウマの花と呼ばれる花」
「47層……ですか……」
「うん、47層。 今のシリカだとちょっと危ないかもな場所だけど、今からあげる物を装備すれば、安全マージンよりも少し上くらいの戦力は持てるはず」
「そんな装備が……?」
シリカの声に頷きながら自身のメニューウィンドウを操作し、シリカにチートで取り出した装備を渡していく。
今回は特例として、最前線である51層から数層上ではなく、10数層上……65層の装備を取り寄せてある。 シリカに死なれたら嫌だし。
その性能を見たシリカは目を見開き
「こっ、こんなにも凄い装備貰えません!」
と椅子からガタリと立ち上がり、再度トレードで押し返そうとするが、俺はそれを拒否する。
その程度の装備なら沢山持ってて嵩張るから、シリカに似合いそうなものを出しただけだよ、と言えば漸く頷き、渋々座るシリカ。
丁度頼んだものが来たため、一度その話を切り上げて食事に舌鼓を打ち始める。
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食事が終わってから、明日の朝に位に出発するからと、転移門広場が目の前のちょっとお高い宿をとることになったのだが、シリカが同じ部屋の方が安上がりだと言った結果、二人一緒の部屋で寝ることになった。
(見た目)女の子だから完璧油断しきっちゃってるシリカさんは少し俺の胸を見て自分の胸を触ったりはしたもののほぼ躊躇いもなく下着姿になってそのままベッドでごろごろし始めたさて俺もごろごろし始めるか頼む止めないでくれ俺はこれでも冷静だシリカが眠るまでまだ時間はあるだろうからピナともっと親睦を深めるのもいいかもしれないと手招きしてみれば軽くひと鳴きして笑顔のようなものを浮かべながらこちらに寄ってきてくれたよっしゃなでなでしたるでなでなでなでなで。
……ピナを撫でて漸く落ち着いた。
童貞みたいなキョドり方だったが、シリカには気づかれていない様で、「うへぇ~……」とゆったりぐったりしちゃっている。
抱っこして撫でまくっていたピナを、ベッドの上に座ってから膝の上に移して撫で直しはじめつつ、シリカにもう一度概要を伝える。
予定を最後の方までシリカに伝えれば、漸くそこで部屋の外にいるプレイヤーの気配に気がついた。
失態と言えば失態か。 話に夢中になっていると気が付かなくなるのはどうにかした方がいいかもしれないな。
気配が足音を立てずに階段の方へと走っていったようだが、チートウィンドウでしっかり名前やアバターを確認している。
ちょいちょいっとチートウィンドウを操作すれば、すぐに閉じてピナ撫でと説明を再開する。
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暗くなった部屋の中、寝息を立てているシリカとピナ。
起こさないように注意しながらチートウィンドウを出現させ、自分のアバターウィンドウを表示する。
いつの間にかチートウィンドウにアプデが来ていたようで、シリカが寝る前にその通知が来たのだ。
内容はプレイヤー及びNPCのモンスター化。
ゴブリンから100層のボスまで、様々な姿になることができるようだ。
さっそくアバターをセーブしてから、自身の姿をスライム……パラサイトスライムへと変化させる。
このモンスターは名前の通り、寄生するスライム。
プレイヤーに寄生し、一定時間操られるというエロ同人によく生息していそうなスライムだ。
見た目はレモン風味なスライム。 だが中身はプレイヤーを操れるスライム。
隣のベッドですやすや眠っているシリカとピナに気が付かれないように近寄り、下着姿のシリカの下半身の方へとずりずり這って行く感じに進んでいく。
目の前には布に覆われた無毛のクレバス。
モンスターの様な思考にはなっていないものの、うずうずむずむずと体が疼く。
下着をどかそうと手を伸ばすが、スライム体だからか布を突き抜けてしまう。
仕方ないと布を退かすのを諦め、ゆっくりとシリカのクレバスへと体を挿入し始める。
「……入った」
ピクン、と肩を震わせ、ゆっくりと体を起こして。
「掌握、完了」
もうね、シリカは4番目に好きだからか、結構伸びたね。
スライム、とは言ったけど最後しか行けなかったぜ……
あと……何を言おうとしたか忘れました。