※この作品はR-18です。

転生して、カーディナルさえ検知できないチートを手に入れたから、ゲームクリアしてくる。   作:恭華

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あれ、今何月だっけ?
3月?
……いやもう5月じゃねぇか!?

皆様、如何お過ごしでしょうか。
お身体の御加減はいかがでしょうか?
この時期は暑くなりがちですが、コロナや熱中症に負けぬよう気をつけていきましょう。


第15層・円卓と黒猫

ギルドハウスを購入してから数日が経った。

パーシヴァルの脱退が滞り無く済み、フィリアとレインが合流、洗脳及び改造済のメンバーをギルドに迎え入れ終わっている。

 

歓迎パーティとクリスマス、あとついでに忘年会などなど様々な行事がこの数日に集約されていた。

 

そんな数日間の最後の日、12月31日。

サチと一緒に21層の砂漠へと赴いている。

サチ以外の黒猫団のメンバーが散っていった場所に、サチと摘んできた匊や百合、桔梗等の花に限りなく近い花を手向ける。

ドロップという扱いで10分前後で消滅してしまうが、言わぬが花だろう。

 

「……ありがとう、付き合ってくれて」

 

「あぁ……気にするな」

 

アスナとストレアに無理を言って作ってもらった喪服を着たサチを見ないように隣に立ち、優しく頭を撫でてやる。

ぐずぐずとし始めたサチの頭を包むようにそのまま抱きしめてやれば、堰き止めていた涙が決壊したかのように、嗚咽を漏らしながら涙を零し始める。

 

優しく、優しく、サチが泣き止むまで撫で続けていたが、いつの間にか嗚咽や鼻をすするような音が無くなっていた。

軽くちらりと顔を覗き込めば、泣き疲れて眠っているようだった。

四苦八苦しながらサチをおんぶをし、転移結晶を使ってギルドホームのある街へと転移をした。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

サチを客間の布団で寝かせてから、会議室なのに居間みたいな雰囲気になっている部屋へと赴く。

 

部屋の中にはアスナ、ユイ、ユナ、レイン、あと見知らぬ幼女を含めた5人が、98層の素材でどんな武器が作れるのだろうかと会議というより女子会を開いていた。

女子会だと言い切る理由が、机の上に配置された軽食やお菓子類のせいだと言っておこう。

 

「まぁ、女子会は開いていても問題はないのだが……知らない幼女をギルドホームに連れ込むのはどうかと思う」

 

「失礼な、これでも今年24!」

 

「その見た目で24は無理があると思うというか口にでてたのか俺ぇっ!?」

 

毎度考えていることが口に出ちゃっているのはどういう事なのだろう、今後の課題にしていきたいと思います。

……まぁ、それはいいとして、そんな24歳が何故ここにいるのかと(幼女だと言ったことを謝りもせず)問いかけてみる。

 

「それはもちろん、皆さんに招待してもらったからだ! クワッ!」

 

幼……その人は椅子から立ち上がり厨二病全力疾走なカッコイイと思っちゃってそうな、髪に隠れた左目の前に右手を持ってきて、左手を胸を支えるような感じのポーズを取る。

 

ようやくそこで、彼女の全体像を見ることが出来た。

身長は目測で138cm、胸は92cm……お腹とお尻は分からないが、とりあえず小さい。

髪は薄緑で、瞳も同じような色。 だが、左目は髪で隠されているためよく見えない。 厨二病全開なので、オッドアイの可能性もあるかもしれない。

髪はぎりぎり肩にかかりそうな片目隠すウェーブショート。

 

天然物のロリ巨乳だな。

……まぁ、それはいいとして、この合法ロリはどこの誰だろうか。

 

「ボクはデスサイズによって冥界より招かれし魔族の娘、ガウェイン!」

 

聞いてもいないのに、バッと隠れた左目に右手を翳し、左手を左上に、右足を軸足にして左足を横にスライド、遠目から見たら"X"に見えなくもない格好をして、ガウェインと名乗ってくれる厨二病24歳。

 

「ガウェ院」

 

「ガウェ院じゃない、ガウェインだ!」

 

私も行きましょう、とか言わないからな! とどっかのゴリラの真似はしたくないのか、機先を制することが出来たとドヤ顔しながらびしっと指を指してくる厨二病。

 

「人を指さしちゃいけません」

 

ガウェインの指を掴み、ガウェインの手の甲に向けて痛みが出るように押し込む。

いだいいだいと大声あげるガウェインだが、俺はやめずに押し込んで。

 

「わ、わかった、謝る、謝るからぁ!」

 

半べそになりながら謝ると連呼するガウェインの指を仕方なく放してやれば、痛そうに指を振ってから

 

「……指さしてごめんなさい」

 

と拗ねた子供の様な顔をしながら謝ってくる。 ちゃんと謝れるのはいい事だ。

ロリって言ったことを謝らない俺が言うのもどうかと思うが。

 

それはそれとして、何故こんな厨二病合法ロリ巨乳を捕まえてきたのだろう?

俺は何も命令はしていないのに。

 

チラ、とアスナの方を向けば、セイ君がパーシヴァルを捕まえてきたなら、私達も1人くらい捕まえてきても大丈夫でしょう、というような本来視線にそんな細かな情報載せられないだろうと叫びたくなるような視線が返ってきた。

あっ、そう……と額に手を当ててアスナへと返す。

 

「……まぁ、いいか……」

 

ぼそりと諦めの言葉を吐きながらチートウィンドウを表示。

ガウェインの名前をタップすれば、目を虚ろに首を項垂れさせる。

この状態のままガウェインの手を俺が持ち、無理やりステータスウィンドウを開き、ガウェインが今ギルドに入っているか確認してみる。

だが、パーシヴァルとは違い、ガウェインはギルドに入ってはいなかった様で、ギルドに関係する窓を開いても【無所属です、ギルドに加入するか、創立してください】の文字しか出てこなかった。

 

それなら好都合。 にたりと悪い笑みを浮かべながら、ギルド加入申請をガウェインの手で進めていき、俺たちのギルド【円卓の騎士】へ加入申請を送る。

即座に俺のメール欄に加入申請を知らせる報告が来たことを確認すれば、承認ボタンを押す。

晴れてガウェインは俺たち【円卓の騎士】の一員となった。

 

だが、まだこの状態でガウェインを自由にはしない。

体関係の改造は必要ないだろうが、記憶などの改造は必要だろう。

俺たち【円卓の騎士】のメンバーの名前全てと、どこで出会って仲良くなって、どんな理由でギルドに入ったかなどの記憶を捏造し、頭の中に突っ込んでやる。

ついでにセイメイの雌奴隷も打ち込んでからチートウィンドウを消す。

 

ぐぅぐぅと寝息を立て始めたガウェインを、ユナに頼んで寝室へと運んでもらってから、そういえば、とアスナの方を向いて。

 

「サチがいるから、あけましておめでとう、などの物は無しに。 年越しそばは例外とする」

 

「うん、分かった。 じゃあそろそろ用意始めちゃいましょうか」

 

ユイとレインを連れて部屋から出ていく。 それを見計らったのかのように、いつの間にかに目が覚めていたサチが部屋へと入ってくる。

 

「おはよう、サチ。 よく眠れた?」

 

「ん……うん、なんだかすごい久しぶりに爆睡しちゃった気がする……」

 

えへへ、と恥ずかしそうに笑みを浮かべるサチに、沢山眠れるのはいい事だ、と笑みを返す。

 

「それで……えっと……」

 

「……?」

 

部屋の中央にある机の方には来ずに、もじもじと出入口であるドアの前で動かないサチ。

ここはサチが言い出せるまで待つ場面だろうな。

 

「……も、もし良かったら、私の……」

 

「……」

 

「私達、月夜の黒猫団と、同盟を……」

 

「あぁ、いいとも」

 

尻すぼみ気味になっていたサチの言葉に被せるように、同盟の申し入れを承諾する。

少し泣きそうだったサチの顔が次第に笑顔になっていくが、ただし、という言葉に体を硬くする。

 

「あぁ、そんなに怖がらなくていい。 戦力増強の話だよ」

 

「えっと……それはつまり、新しい人をメンバーにしろって事……?」

 

「そうそう」

 

もともと同じ学校の部活メンバーが集まっていた黒猫団だからか、サチは少し嫌そうな顔をしたが、頭を横に振って自分の頬をペちペちと叩き。

 

「分かった、ギルメン募集してきます……!」

 

黒猫団が存続するためにはそれしかないだろう、と思ったのだろうか。

まぁ、その後のことを考えていないようだが……。

しょうがない、そこはちょちょいと操作するか。

 

「じゃあ、行ってきます!」

 

即座に行動に移すべくギルドホームから出ていく行動派の化身サチ。

はやいなぁと思いながら、キッチンにいるアスナたちに外に出てくる旨を伝え、すぐにサチの追跡を始める。

 

すぐにサチは見つかった。

主街区の掲示板に募集の貼り紙(といっても、オブジェクト化されたアイテムだが)を貼り付けている。

それを見てもすぐには近付かず、少ししてサチが居なくなるのを確認してから、誰にもみられない路地裏に移動し、今の自分の体を保存してから別な体へと作り替える。

精度とかは気にせずとりあえずはこれでいいだろう、という事で獅子王アルトリアの姿を真似てみた。

無論、息子は生えたままです。

 

そんな体でサチの貼り付けた貼り紙の方へと近寄り、内容を見てみる。

色々と書いてあるが、まぁ、それは良いだろう。

内容よりそれを見たプレイヤーに用があるんだ。 だがずっとそこでスタンバる訳には行かないから、貼り紙にチートウィンドウを開く。

 

『この貼り紙を見た攻略組、もしくはそれに準ずる美少女、美女は入団しなければならない』『入団する場合、今入っている団を抜けなければならない』『団長であるサチ、同盟であるセイメイに危害を加えることは出来ない』『上記二人の命令は、命に関わるものを除き絶対』『採用人数に届かない場合のみ、男を高レベル美女化させる』

 

と、サチよりも俺が楽しめるようにしてしまったが、まぁ良いだろう。

るんるんとその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

俺がギルドホームに戻ってから数時間後。

どたどたと走って帰ってきたサチ。

 

「セイメイっ……!」

 

ばたんと俺の私室の扉を開けながら、中に踏み込んできたサチの顔はどこか嬉しそうに、だが少しどうしていいか分からないという表情だった。

 

「おかえり、その顔はいい感じの人が何人か入ってくれたみたいだね?」

 

「うんっ、うん……っ! 攻略組や、それに連なる人達が沢山入ってくれた!」

 

「よろしい、ならば同盟だ」




サチと黒猫団の増強が主な予定だったのに、月を重ねていく毎にガウェイン入れてしまう流れになってしまっていた。
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