※この作品はR-18です。

転生して、カーディナルさえ検知できないチートを手に入れたから、ゲームクリアしてくる。   作:恭華

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おはこんばんちは。
今回からBoB本線だよ!
2回で終わらせる予定だよ!
懐かしい物や、知ってたらすげぇ! って言えるものまで用意したよ!
説明文雑でごめんなさい。
あれの説明の仕方なんてわからんよ……

……それと、ALO編終了時の打ち上げのサチを削除致しました。
ストーリー上変なことになったので。


第26層・本線開始

安岐さんも大人な女性って感じがして良いよねぇ……

……ちょっと子供っぽいところもあるけど、優しくしてくれる感じとか……

 

「パパ、何を考えているのですか?」

 

「あぁ、いや、明日の本戦、どうやって戦うかなぁって」

 

BoB予選が終わり、安岐さんと明日の予定について話してからすぐに家へと帰った。

そして、帰ってきてすぐにお風呂へと直行した。

 

その際に、ユイから背中流してくれる提案を受けたため承諾して今に至るというわけだ。

 

「……本戦のフィールドはかなり広いって言ってましたよね」

 

「そうだね。 10kmって書いてあった」

 

「わぁ……かなり広い……」

 

じゃばー……と背中からお湯をかけて貰い、今度はこっちが洗う番というようにユイを椅子に座らせる。

ユイからスポンジを受け取り、背中を優しくごしごししていきながら明日の概要と良くしてもらっているシノンのことを伝える。

 

「……それなら、そのシノンさんという方と共闘するのもアリなんじゃないでしょうか?」

 

「一応、そうするつもり。 どうにかして探す予定なんだけど、真反対に湧いたらどうするかなぁって」

 

「そこは……車でもバイクでも、なんでしたらALOみたいに飛んでいくのなんてどうでしょうか?」

 

「んー、羽生やして飛んでみるか」

 

なんてユイの背中を洗いながら冗談を言ってみる。

それを聞いて嬉しそうに笑うユイ。

 

「じゃあ、明日の配信は絶対観なきゃ、ですね」

 

「銃撃戦の時はさすがに当たり判定大きくなる気がするから外してて映らないんじゃないかなぁ?」

 

「む、じゃあ銃撃戦中に生やしてください」

 

「おーい、ユイさん? 当たり判定でかくなるって言ったでしょー」

 

ぷくっと頬を膨らませたユイがこちらを見てきた為、苦笑い浮かべながら反論。

むすーっとしたままのため、小さくため息をついてから、スポンジをユイの腿に落とし、キュッ……と。

 

「ひゃぁっ!? ぱ、パパ!?」

 

「んー?」

 

乳首を軽くつまみ、くにくにっと軽く捻る。

びくびくっ……と体を揺らすユイに、不機嫌な子に機嫌よくしてもらうために乳首イキを経験してもらおう、と告げる。

 

「んんっ、ママやストレアに、バレちゃいますよぅっ……」

 

「バレたらバレたらだよ。 ……っていうか、明日奈来てるの?」

 

予選開始から5時間。 つまり、22時。

それなのに今いるってことは、また泊まりに来たのだろうか。

お母さん怒らない……??

あのお母さんかなり怒る気がするのだけど??

 

「は、はい……」

 

くにくにとしていると、ユイの体から力が抜けはじめている。

軽くイったのだろう。

よしよし、とユイの頭を撫でてやって。

 

「はーるーあーきーくん?」

 

鬼の声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

リビングで、明日奈の前で正座させられていた。

もちろん湯船に入ってない&全裸でだ。

1月の寒さは

 

「もう! ユイちゃんにそんなこと教えちゃダメ! まだ小さいんだから!」

 

「……じゃあ、ストレアはどうなのさ。 ストレアはユイより歳……歳? 年下なんだし」

 

「ストレアさんは……見た目大人だからいいの!」

 

その理論からいったら……

 

「シリカは?」

 

「シリカちゃんはもう高校生だから……!」

 

「ならまだ中学生な直葉は?」

 

「直葉ちゃんは……えーと……は、話をすり替えないの!」

 

へーい、と返すと、もう! と頬を膨らませて怒る明日奈。

ユイはというと、のぼせたのかストレアに膝枕され、撫でられている。

 

「……えっちは、私とかに持ちかければいいのに……」

 

「なんか言った?」

 

「なんでもないっ!」

 

ユイの方を見ていた為、耳に入ってこなかった。

 

 

 

とりあえず、ユイにはあまりやるな、と明日奈から厳命された。

そっかーとしか言いようがないが、仕方がないだろう。

 

とりあえず、明日のために早く寝るとしよう。

 

ストレア抱き枕にして。

 

 

 

~~~~~~~~

~BoB本戦開始、1時間くらい前~

 

昨日は晴美に抱き枕にされてなかなか眠りにつけなかったけど、今は凄い絶好調!

これなら色んなことが凄いできる気がするよ!

 

……と言っても、あんまり晴美にはバレないようにしないとなんだけど……

 

「それじゃあユイ、あたしも行ってくるね」

 

「はい、行ってらっしゃいです、ストレア」

 

ユイにあとのことを任せて、あたしもGGOにログインする。

……最近ようやく見慣れ始めたカラフルな接続画面を見ながら、GGOへと降り立つ。

アバターの見た目はコンバートしたからなのか、それ以外の要因なのか分からないけど、SAO……現実と同じ姿。

だけど、名前だけはバレないように変えてあるよ。

ストーリーテラー……物語を作るもの。

捻りなんてどっかにやっちゃったけど、バレなきゃ大丈夫だよね。

 

それはそれとして、今のあたしの獲物はメインに7.62x51mm NATO弾を使用する方のミニミ軽機関銃。

サブにカールグスタフ 84mm無反動砲……いわゆるロケットランチャーだね。

STR、VIT(ストレングス、バイタリティ)型だから、重いものも簡単に持ち上げちゃうよ!

 

……まぁ、だったらミニガンとか持っても良かったかもだけど、そこはそれ。

 

BoB予選は難なく優勝出来たから、これでも行けるはずだよね。

 

……それじゃあ、開始まで何してよっかな……

新しい迷彩もいいかもだけど……

……うーん……RMT覗いてみよっかな。

 

総督府へとあたしは走った。

 

 

勿論、そこまで遠くない場所で落ちているため、すぐにたどり着いた。

RMTの端末の前には誰もいないため、簡単にアクセスできる。

 

すらーっと流し見していくと、変なものが色々売られていた。

紐水着だとか、こう……まいくろびきに……? とか。

あめりかってこういうのアリなんだっけ……?

 

……セイメイ、喜ぶかな……

 

ウィンドウに表示されているそれらを押しそうになってしまったが、よくよく考えたら自分で作れることに気がついたので、買わないでおいた。

そのかわり、防具やサブで持てそうなグレネードランチャー……MGL140(フカ次郎の持ってるアレ)を購入した。

 

……そろそろ待機ドームに行って、隠れておこうかな。

 

大会登録端末とRMTの端末を挟むようにワープポイントが配置されており、ソレを踏めば待機ドームへと転移される。

転移した先は、総督府ロビーとはまた違う喧騒に包まれている。

賑やかなのは好きだけど、こう……がちゃがちゃにやにやって感じの騒がしさは少し苦手。

セイメイ……晴美以外の男の視線が嫌だ、って言うのもあるかも。

こう、気持ち悪いというか。

 

「おいおい、なんだよォ、こんなかわいこちゃんも参加してんのかァ?」

 

「シノンといい、タマモといい、銃士Xといい、今回のBoBには女の子多くねぇかァ?」

 

こりゃぁ今回の闇風は簡単に優勝出来ちまうだろォなァ、なんて品のない会話をしている世紀末モヒカンとスキンヘッド。

ここが圏外なら多分射殺してるんじゃないかな。

あたしはそれを無視して幾つかあるうちの一つである第3更衣室へと足を運ぶ。

 

スライドドアを開き、中を覗けば誰もいない。

よしよし……

 

するりと中に入り込めば、等間隔で設置されている化粧台のような物に備え付けられているひし形の椅子に座る。

 

服、今のうちに着替えておこうかな……?

といっても、ライダースーツのようなぴっちりスーツからぴっちりスーツに変えるだけっていう、変わったの? って言われそうな着替えだけど。

 

……しっかりリグ(マガジンとか入れるベストみたいなやつ)とか付けるのもありかな……

いやいや、それだとあたしの武器が……

胸を見下ろしながら頭を横に振る。

 

とりあえず今のところはライダースーツ(通常装備)でいいだろう。 ということにして着替え始める。

 

「そういえば、せい……タマモはしっかり準備してるかな……?」

 

着替えが終わり、自分の腕時計を見やる。

時刻は19時50分。

装備点検してたらすぐに過ぎ去りそうな時間。

 

ミニミを実体化させて、弾薬をしっかり確認する。

あたし作の徹甲炸裂弾(アーマー貫いて爆発する弾)がしっかりベルトに括り付けられ、ボックスマガジンに繋がっているのを確認。

 

グレネードランチャーの弾もしっかり確認して、ストレージに詰まっているのを確認。

 

あとはー……うん、タマモとシノンに見つからないように、かな?

 

じゅんびおっけー!

 

「頑張っちゃうぞー、おーっ!」

 

気合いを入れ、そのままフィールドへと飛ばされた。

 

 

 

~~~~~~~~

……そっげき‪っ☆

 

……サトウクズマさんのように変な声出さなくても狙撃自体は出来るが、なんとなく言ってしまう。

普通ならバレる可能性もある為、言わない方がいいのだが……

 

っと……次々。

 

ミョルニルにサプレッサー(消音器)を装着しているが、それでもかなりの爆音を響かせ、敵プレイヤーの頭を吹き飛ばす。

 

やはりこれは楽しい。

でも、BoB中は問題ないが、装備品などのランダムドロップは少し納得がいかない。

チート使ってる俺が言えたことでは無いが……

 

セミオートのミョルニルが、次々と屠っていく。

また1人、Lapua Magnum FMJ弾で頭と胴をさよならバイバイする。

対物ライフル弾を軽々しく人に向けて撃つな、と言われてしまう。

だが、これはゲームだ。

VRなタルコフだと思えばいい。

それだけで頭から殺人に対しての忌避感は消え、戦場に立つことが出来る。

 

息を吸い、吐き出し、止め、指を引き絞る。

軽いノックバックの後また1人、頭を弾けさせる。

流石にゲームだから脳髄が弾けたりはしない。 割と安心して撃てる。

 

おっとと、バレた。

流石に同じ場所で5人はやりすぎたな。

すぐさまブッシュ低木から体を起こし、SAO時代から引き継いでいるAGIに物を言わせて森林地帯へ抜け出す。

 

「ふひひっ……まずは5キル……」

 

変な笑い声が盛れた気がするが、気にせず次に行こう。

木々を縫うように、割と長いミョルニルをぶつけないようにするりするりと進んでいく。

と、そこでぴぴぴっ……と腕時計からアラームが鳴った。

 

全員に配られているであろうサテライトスキャン端末を取り出し、それの電源を入れる。

ホログラムが投影されるそれは、下手をするとバレる可能性もある。

だが気にせずに全体マップを表示する。

 

表示して数秒後にマップスキャンが開始された。

右上からジョジョにオラオラ……徐々に情報が開示され、光点がいくつか表示されていく。

それを片端からタップする。

 

「……お、いた」

 

かなり近場にシノンが潜んでいる。

その向こうからダインとペイルライダーが付かず離れずな位置で走ってきているようだ。

 

もちろん俺の名前も見えてます。

しっかりタマモって書いてあるね。

シノンの後方100mくらいかな。

ダイン、ペイルライダーの銃撃音がしっかり聞こえてるよ。

 

AGIに物言わせ、一気にシノンの所まで走る。

それに気づいたのだろうシノンがこちらを向いて腰に装備しているホルスターに手を伸ばした。

距離を詰め、抜かれる前に抱きしめるような格好で押さえ込む。

 

「しーっ、叫ばないで、銃も抜かないで下さい」

 

「っ……あなた、なんでここに……?」

 

「んー……シノンさんがいたから、じゃだめですか?」

 

「真面目に……」

 

「シノンさんがここにいから、というのはあながち間違ってませんよ。 近場にいたのはまぐれですけどね。

……私の中で要警戒な人の内の1人が、彼……ペイルライダーなんですよ。 その戦い方を見ておきたいなーって」

 

「……そう。 真面目な答えだったのね……」

 

真面目ですとも。

 

「それで? 私が近くにいたから来たって言ってたけど、撃たれるとは思わないの?」

 

「もし撃たれたら撃たれたら。 まぁ、今はやめていただけると嬉しいですけどね」

 

「……じゃあ、今はやめておいてあげる」

 

「ありがとうございます」

 

抱きしめている感じになっているシノンを離すと、すぐ横にスライドしてミョルニルを構え、スコープを覗く。

 

「……伏せうちだと集弾性能は上がるけど、ペイルライダーには難しいんじゃないか……?」

 

「え……?」

 

スコープの先にはうつ伏せになり、SG550を構えるダインが映る。

その向こうからは仮面……と言うよりヘルメットだろうか。

ハルユ……シルバークロウのようなメットみたいな感じだなー……

なんて考えながら、ペイルライダーのアクロバティックな移動を見守る。

 

「……アクロバットスキルがかなり高いわね、あのペイルライダーってやつ……」

 

「楽しそうですねぇ……」

 

「何呑気なこと言ってるのよ!?」

 

あははーと受け流しながら、ダインが射殺されたのと、ペイルライダーが麻痺弾で倒れたのを見た。

 

「……シノンさん、そろそろ」

 

「そろそろ……? っ!?」

 

麻痺弾が飛んできたであろう方向……橋の影から滲み出るように現れた襤褸マント。

それを見たのだろうシノンから息を飲む音が聞こえた。

 

「アレだ。 シノンさん、アレが十字をきる仕草をしたらあの襤褸マントを撃ってください」

 

「えっ、なんで……?」

 

「いいから」

 

「わ、分かった……」

 

有無を言わさない低音で威圧するように言っては、それに従うシノンの後に続いて襤褸マントへと照準を合わせる。

トリガーには指はかけない。

いつかは分からないが、襤褸マントは俺たちを視界に入れている。

そのため、トリガーに指をかけたら予測線が出てしまう。

 

襤褸マントはペイルライダーの前に立ち、十字をきる仕草をした。

その瞬間、シノンと俺はトリガーを引いた。

2つの爆音がひとつに交わるような音を出し、弾を押し出す。

 

撃ちだした弾は襤褸マントへと飛翔する。

だが襤褸マントは体をずらし、シノンの弾を避ける。

が、その避けた先に俺の.338ラプア弾が迫る。

これは予測できなかったようで、どうにか体を捻るだけで精一杯だったようだ。

右肩から提げていた襤褸マントのメインアーム、L115A1(サイレントアサシン)バレル(銃身)にぶち当たり、へし折った。

 

一瞬呆然とするかのように立ちすくむが、すぐにこちらを向いてから逃げるように姿を消す。

 

それを見計らったかのように麻痺が切れたペイルライダーはすぐに立ち上がって周りをきょろきょろ。

こちらに気がついたのか、すぐにその場を離脱して行った。

……頭を一瞬倒したように見えたのは気のせいだろうか。

 

「……逃がしてよかったの?」

 

「手痛い攻撃でも窮地の救援でも、胸熱な感じはありますから」

 

「それで負けたら許さないわよ……?」

 

呆れたようにそういうシノンに苦笑いを見せてから、正座をして

 

「ありがとうございました、シノンさん。 あなたのおかげで第1目標がクリア出来ました」

 

「な、なに……? 急にそんなに改まって……第1目標……?」

 

「はい。 あの襤褸マントがどういった奴かご存知ですか?」

 

「……ううん、知らないわ」

 

「……死銃のお話って知っていますか?」

 

「それなら、まぁ……って、まさか、あの襤褸マントが……?」

 

「理解が早くて助かります」

 

そんな……と口を手で覆うシノンを見ながら、あれがどういった者なのかを掻い摘んで教える。

 

「ゲームで本当に……」

 

顔を青くし、少しだけ震えている。

まぁ、それはそうだろうね。

 

「ただ、あいつのライフルは壊れているはずなので、もう麻痺弾は……」

 

と、そこで、L115A1のバレルをへし折っただけなのを思い出し、まだ襤褸マントの、死銃の悪夢が終わった訳では無いと分かってしまった。

 

その様子に気づいたのか、シノンが顔をこちらに向け、どうしたの……? と問うて来る。

 

「……まだ、あの襤褸マントが人を殺す可能性があります」

 

「っ……」

 

バレルに当たっただけなら、バレルを交換するだけで撃ててしまう。

砂やホコリが入らないようにしなければならないが、それでもメンテナンススキルが高ければ数分で戻ってきてしまうかもしれない。

それどころか、更に殺戮を広げるかもしれない。

 

まぁ、通常キルなら参加者少なくなるからいいが。

多分それを求めてるんじゃないよなぁ。

 

「とりあえず、私はあの襤褸マントを追います。 マーキングはしたので、追跡からキルまでは容易ですので」

 

「ま、まって……私も、一緒に……」

 

「……んー……分かりました。 最後は一騎打ち、しなきゃですもんね」

 

暗に、最後まで生き残れ、と言いながらシノンを立ち上げさせる。

恐怖かなにかで腰が抜けていないか心配になったが、問題は無さそうだ。

 

立ち上がったシノンの手を引き、低木の隙間を通り抜けて橋の手前に降りて、襤褸マントが逃げていった方へ走り始める。

 

 

 

 

~~~~~~~~

数分走れば、都市部近くにたどり着けた。

走っている最中に心の整理が出来たのか、表情がいつものシノンへと戻っていた。

 

絶対に最後まで生き残る、っていう炎が見えている気がする。

……ちょくちょくシノンの弱い部分と強い部分が見え隠れしててなんか楽しいというか嬉しい感じがする。

 

「……あと数秒でスキャン開始なはずなので、マップの確認をしてください。 私は表にいるので、屋内で確認お願いします」

 

「えっ、ちょっ、それって……囮になるってこと!?」

 

「そういうことです」

 

「それはダメ!」

 

「近場に誰かいたらグレ投げ込まれますよね。 それなら狙撃された方が対処が楽です」

 

「それは、そうだけど……」

 

「まぁ、もし襤褸マントが先に潜んでたらシノンさんがやられるかもですが」

 

「…………」

 

じっとりとした視線をぶつけてくるシノンにあはははー、と笑ってみせる。

シノンはシノンで諦めたようにため息を吐き出し、分かったわ、と言うと近場……都市部手前の小さな工場のような場所へと入っていった。

 

さて。

 

ズルじゃねぇかと言われそうなアレでも出してみるか。

 

肩にミョルニルから伸びるストリングを掛け、背負うような形にしてから、なんだか久しぶりに感じるチートウィンドウを表示。

とあるバカ重い銃……銃? 銃とは呼べないソレを4丁……丁でいいのか……?を取り出し、縦に2つずつ融合。

持ち手は1つ、銃身は上下12門。

 

イメージは、イチイの弓を纏う少女の武器。

 

ミニガンより大きく長い、ガトリングのようなもの。

弾幕を張るならこれが最適解だ。

 

「……別な武器も楽しそうだな……後で魔改造してみるか……」

 

両手に12門ずつの砲門を備えたガトリングを構え、接近してくるであろう敵を待ち構える。

無論ここで負ける訳には行かないため、チートで予測線を表示しておく。

まぁ、多分なくても避けるのは容易いけど。

 

スキャンが開始された。

 

一応俺も端末を出して、マップを表示しておく。

近場には数人いるようだ。

 

「ええと……ドームの上に銃士Xさん、その近くに2人……あ、相打ちしてる。 んで……一人来たな。 ひきにくぱすた……? うすしおたらことか、SAO時代にいた濃口醤油の親戚か……?」

 

あとは……消えている襤褸マントを表示するように弄る。

すると、割と近くに光点が表示された。

 

なるほど、野外でメンテナンスするんだ。

……というか、したようだ。

少しずつ光点が俺たちから離れていく。

 

他のターゲットにでも行くのか。

 

まぁ、まずは目の前のひきにくぱすたに集中しなきゃな。

 

ガトリングを回し始め、目の前に飛び出してきたひきにくぱすたに向けてトリガーを引く。

暴風雨の様な音を吐き出しながら、ひきにくぱすたを文字通り挽肉へと変えていく。

HPが全損してDEADタグが表示されたのを見てから砲身の向きを変え、逃げていった襤褸マントの方に向ける。

多分届かないとは思うが……

 

轟音と共に弾丸の雨を降らせるが、当たった様子は無い。

 

やっぱり届かないか。

 

仕方ないか、と諦めつつ漁夫狙いが来ていないかを確認するために端末わ再度起動させる。

だが、もうスキャン時間が終わっていたようで、周りには誰も見えなかった。

 

二丁の多門複合ガトリングをストレージにしまいながら、シノンが隠れた工場に向かう。

 

 

 

「シノンさーん?」

 

工場の中に入り込み、シノンへと声をかければ、奥の方からひょこりと顔を出して手招きしてきた。

どうしたのだろうと首を傾げながら、そちらの方に向かって見れば。

 

「こんなのがあったんだけど……貴方、これ乗れたりする……?」

 

「乗れるかは分かりませんが、前二輪後ろ一輪のトライクでしょうから、多分乗れるんじゃないですかね?」

 

「えぇ……」

 

黒いボディの、かなり大型のトライク。

だが、何故か少し平べったい印象を受ける。

こう……なんて言えばいいかな……

左右のタイヤをからブレーキペダルがある辺までゴツゴツしたフレームが真っ直ぐ伸びており、斜め40°くらいに上向きに刃が向いている、かなり大型の刃が伸びている。 その先には縦握りのハンドル。

その間には、エンジンなんかが詰まっているであろう感じの長いフレーム。

これを挟むようにタイヤが配置されている。

前輪の方からシートへと目をずらせば、スポーツタイプのバイクと似たような感じのシートだが、辛うじて2人乗れそう。

その後ろには、かなり大きいタイヤ。

そのタイヤをがっちりと太いフレームで固定し、外れないようにされている。

 

なんだろう、説明の仕方がわからない。

 

とりあえずどこか、青い星を背負った少女が乗っていたようなトライクだ。

女帝でも、夢の中に出てきた方でもない。

 

しかもその横にお誂え向きに大砲のような武器が配置されていた。

全体で大体100cm位のもので、砲口の上下左右に爪のようなものが配置されており、大体70cmくらいが砲身。 その爪のようなものも砲身に沿って配置されている。

砲身の終端部分はリボルバーのようなシリンダーが配置されており、それに合わせるように砲身が曲線を描いている。

シリンダーのようなものからは15cm程度の箱のようなものがあり、その中にピストルグリップ(銃の握るところ)が配置されている。

その箱の側面からは、ミニガン風味の持つところがあるが、たぶんこれは使わずに腕力だけで撃てって言うんだろうな。

 

うん、やれって言ってるようにしか見えない。

 

「で、どうするの?」

 

「さすがに無理ですね……ウィリーしちゃうかもしれないですし……」

 

なんて軽口を叩いていた。

 

 

 

あれ、なんでたおれてるんだ?

 

体力は……うん、あんまり減っていない。

 

状態異常は……麻痺。

 

……やられた。

 

シノンは、と頭をどうにかして動かしてみれば、同じように麻痺で倒れているのが確認できる。

麻痺耐性を入れていなかった己を叱責するように、無理やり右腕に刺さっている麻痺弾へと手を伸ばす。

だがギリギリで届かない。

 

それを嘲笑うかのように、ぐにゃりと空間を歪めるように赤目の襤褸マントが姿を現した。

 

こちらを一瞥し、興味をなくしたようにシノンへと向き直る。

左手で十字をきり、ホルスターへ収められている黒い銃……ノリンコ54式黒星(ヘイシン)へと手を伸ばす。

マントを弾くようにホルスターに収められていたそれを抜き放ち、シノンに見せつけるようにそれの全体像を数秒見せ続ける。

 

当のシノンの顔は驚愕と恐怖に染まっていた。

アバターを貫通して青い顔までしていた。

 

引き金をゆっくりゆっくりと引き絞ろうとしている襤褸マント。

もちろん、俺が打たせたりなんてさせるはずがない。

 

腕に刺さっていた麻痺弾を引き抜き、倒れた際に一緒に倒れたのであろう大筒に手を突っ込み、振り回して襤褸マントに叩きつける。

 

「持ってけ!」

 

叫ぶと同時にトリガーを引き、青い光弾を筒の先から発射。

遠くにぶっ飛んで行ったのを見てから、目を瞑ったままのシノンを抱き上げ、トライクに乗せる。

しっかりシートを跨がないと大変なことになりそうなため、まだ麻痺や発作で動けないシノンを背負う為にチートで紐を取りだして俺とシノンを括り、へカートと大筒を後輪から伸びるフレームに乗せる。

ちょっと銃身がはみ出てるが、割と乗っかる。

とりあえず、と固定し、出せるようにしてからトライクのエンジンをかける。

ジジジ……と軽い起動音の後は、ほぼ音がしない。 電気自動車程度のフィール音と言えばいいのだろうか。 その程度しかしない。

 

ハンドルの間に小さな画面が取り付けられている。

エンジン始動に合わせて、その画面も起動した。

その画面には、BLACK TRIKEと表示されていた。

 

それを気にせず、すぐにアクセルを回してその工場を離脱。

 

背後から軽い音を立てて黒星を撃っている襤褸マントが見えるが、木と俺の動きによって当たることは無かった。

 

離脱成功。 後は1度隠れられる場所に行こう。




ユイに手を出したら明日奈にはんごろしにされます。

ブラックトライクとロックシューター、皆さんご存知でしたでしょうか?
知らないひと、わからないひとは【ブラック★ロックシューター The・game ブラックトライク】で調べてみましょう。
同じ要領でロックシューターって調べたら多分大筒の方も出るかもしれませんね。

あれの説明はマジで分からん。

とりあえずはGGO中盤。
シノンの暴露とか、タマモの暴露とか、文にしたいけど原作とほぼ変わらなくなるので、半分はストレア……すとーりーてらーさんの話になります。たぶん。
原作のままにすると怒られちゃうので。

それじゃ、また次回、おあいしましょー。
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