ちなみにどういう名前の異形かは指定されていませんが、鳥と蛇の怪物である「バジリスク」という名をつけさせていただきます。
ざっくり内容
・上記のリクエスト内容のままです。
・本能的に興奮したバジリスク(鳥と蛇の異形)が彼氏とセックスする。
森の中を駆ける二人の人間。前を走っているのは若い男で、後ろを走っている若い女の手をしっかり握りしめて共に走っていた。どちらも服装の一部が破れかけており、必死の表情で何かから逃げている。
森の上空を飛びながら二人を狙う存在が数羽いた。人間の上半身をしているが、両腕は翼、両足は羽毛に覆われて鉤爪が生えている。黒一色に染まった目、口の隙間から鋭い牙を現しながら、獲物の二人を追い続けている。殺された人間が成れ果てた鳥の異形――ハーピーだ。
息が荒くなり、足に痛みを感じているが、それでも怪物に捕まった末路を想像すればマシだ。男は愛する女の手を離さないように強く握り、逃げ切ろうとした。
しかし、急降下してきたハーピーに気づけず、反応した時は既に男を蹴りつける体勢を取っていた。避けられず、蹴られた男は木々に跳ばされ、姿が見えなくなった。前を走っていた男がいなくなってしまった女は彼を探そうと、跳ばされた方向へ向かおうとした。
それをハーピー共が見逃すはずがなく、強烈な脚の鉤爪を彼女の背に喰い込ませた。強烈な痛みに悲鳴を上げて押さえつけられてしまう女。
何数羽の人間の顔をした鳥の異形が鋭い歯を見せた笑みを浮かべている、それは人間として彼女が最後に見た光景だった……
……せめて、大好きな人をもう一度抱きしめたかった。
森のどこかの地面に落ちている無数の羽毛の中に、うつ伏せになっている女性の遺体が残されていた。全身が血塗れで、いくつかの歯形が痛々しく残されている。本来なら彼女は森の土に還るはずだが、この世界では死んだ人間は怪物になるのが常識となっていた。
女の遺体が痙攣し始め、死んだはずの彼女の口からの悲鳴が森中に響き渡る。これが変化の始まりだ。
背中側の腰を突き破って生えた鱗の長い尾。その際に人間の下半身が切り離された。
地面についた両腕から肉が崩れ落ち、中から羽根が生えて翼と化す。
下半身の鱗のように上半身に緑色の羽毛に覆い尽くされる。
頭も髪を冠羽に変化していき、唇が硬く鋭い嘴に変わっていった。
変化が収まり、悲鳴が出てこなくなった頃には女の遺体は、長い蛇の下半身、羽根に覆われた翼がある上半身、長い冠羽を生やした鳥の頭を持つ異形――通称バジリスクに変わり果てた。
元人間のバジリスクは頭を動かし、自分の身体を見下ろした。人間とは思えない化け物の身体に思わず、驚愕と嫌悪感で吐きそうになってしまう。
これからどうすればいいの。もう私はあの人と居られない姿になってしまった。このまま生きるしかないの?
そう考えている時だった。
《抱きたい》
頭に浮かんだのがこれだ。しかし、この姿で何を抱く?
《あの人を……尾で巻き付き……》
気づけば、下半身の尾で蛇行してどこかへ向かう。先程の言葉が頭に浮かんだ後、それしか考えられない。
《あの人を……翼で包み……》
翼を羽ばたかせ、どこかへ飛ぼうとする。
《もう二度と、離さない》
バジリスクは森から飛び去った。生前の記憶に残るあの人を抱きしめるために。
森に近い草原の中を男は無気力に歩いていた。その表情から生気を感じられそうになかった。
ハーピーに蹴り飛ばされて気を失った男は、ハーピーに喰われずに済んだ。しかし、自分の大好きな彼女がどうなったかを察してしまった彼は自分を責めた。
どうして彼女を手放してしまったんだ。どうして彼女が死ななければならないんだ。どうして離れ離れに……
自分を責め続けても彼女は帰ってこない。森の中で死ぬ勇気はなく、立ち去ろうとする自分を情けなく思う男。これからどうするかは考えられそうにない。
男は森に背を向けて歩き続ける。その時、自分を呼び止める声が聞こえた。
「待って! ―――!」
彼女の声だ。彼女が男の名を呼ぶ声がはっきりと聞こえた。彼女は生きていたんだ! 男は希望を抱き、振り向いた。
そして、即座に頭が真っ白になった。
振り向くと同時に、彼女の姿はなく、代わりに蛇と鳥をかけ合わせた異形が目の前に着地していた。
鳥の頭を持つそれは男をジッと見つめ、鱗の下半身をうねらせて近づいてくる。しかし、男が後ずさるのを見ると、動きを止めて項垂れる異形。
「やっぱり、そうなるのね」
嘴を開いて言葉を発する異形。一瞬聞き間違いかと思ったが、間違いなく彼女の声だ。……彼女は死んでしまい、男の目の前にいる存在になってしまったんだ。
「すまない……」
男は跪いて謝る。
「俺が君の手を離さなければ……そんな姿には……」
男の謝罪に驚くバジリスク。もしも自分が無事で彼が異形に変わっていたら、自分は彼に謝れるだろうか? 彼を受け入れられるか?
……だからこそ、彼に惹かれたかもしれない。
バジリスクはゆっくりと近寄り、体を彼に覆いかぶさる。翼の両腕で彼を包み、下半身の尾で優しく巻き付いた。私の為に泣いてくれる彼の温かさが感じられる。
どんな姿になっても、この人と一緒なら……
ああ……抱きたい……っ!
強い鼓動を感じた瞬間、バジリスクは本能に動かされた。
男を抱いたまま、地面に押し倒す。突然の行動に困惑する男を気にせず、尾の先で器用にズボンを掴んで脱ぎ下ろそうとする。
男は慌てて止めようとしたが、バジリスクの開いた嘴から蛇の長い舌が伸び、彼の口内に入り込む。口の中を舐められる感触に男が震える間にズボンを下着ごと脱がし終えるバジリスク。
彼はそういった性癖なのか、ディープキスをされているからなのかは分からないが、陰茎が固く勃起していた。それをうっとりとした表情で見つめたバジリスクは、鳥の上半身と蛇の下半身の分かれ目にある女性器を押し付け、彼のを咥え込んだ。
鳥と蛇の異形の膣にペニスを締め付けられた男は、快感に体を仰け反らしてしまう。その姿にバジリスクは興奮し、さらに刺激を与えようと翼で抱きつき、下半身を絡ませて動かす。その際、尾の先端を男の菊門に差し込もうと考えたが、その考えは交尾に夢中になって消えた。
やがて、自分の中に入っている男のペニスが動いたと思ったら、膣内射精してきた。膣に溜まっていく精液の熱さと快感が全身に伝わっていき、長い体を震わせていく。
射精し終え、嘴を離させてくれた男が自分を放すように頼んだが、バジリスクは抱き、包み、巻き付いたまま放そうとしてくれない。
悪意がないのは分かりながらも、困惑する男だった。